With CORONA時代のミヱソラブラシ...第69回こんぼ亭月例会（2020.12.19.) ※資料の転載・複製は禁止します 1 With CORONA時代のミヱソラブラシ

第69回こんぼ亭月例会（2020.12.19.)※資料の転載・複製は禁止します

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With CORONA時代のメンタルヘルス

和歌山県立医科大学看護キャリア開発センター

副センター長と精神看護を専門にしている看護師

武用百子（ぶようももこ）

第６９回こんぼ亭月例会「新型コロナウィルスとメンタルヘルス～心が折れないための知識と行動～」2020.12.19

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お話する内容

CORONAによって変化した日常

あくどいCORONA

差別や偏見を防ぐための工夫

CORONAでおこった心理反応

自分のためにできること

支援者のメンタルヘルス

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2

和歌山はここです

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CORONAによって変化した日常

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【日常生活の中における変化】

当たり前のマスク着用

手洗い・うがいの励行

３密を避ける行動

換気の徹底

施設入退室の際のアルコール消毒の徹底

不特定多数の人が触れるところをむやみに触らない

人とのふれあいを避けた行動

研修や会議はリモート


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COVID-19によって変化した日常

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【日常生活の中における変化】

会食が、マスク会食？？？

カラオケが一人カラオケ？？？

何をするにもひと手間が増えた

行き過ぎると。。。過ぎた行動になる

行き過ぎると。。。でかけられず自宅から出られない

行き過ぎると。。。人とのふれあいを断つ

行き過ぎると。。。自分以外は感染した人に見える

お話する内容

CORONAよって変化した日常

あくどいCORONA





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あくどいCORONA

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第１の感染症は“病気”そのもの

第２の感染症は“心配しすぎること”

第３の感染症は“差別”や“偏見”

日本赤十字社：新型ｺﾛﾅｳｨﾙｽ感染症（COVID-

19）に対応する職員のためのｻﾎﾟｰﾄｶﾞｲﾄﾞ.pdf

より一部変えて抜粋

第１の感染症 “病気” そのもの

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どんな経過なの？

どんな症状があるの？

どんな人が悪化するの？

どんな治療があるの？

どうしたら予防できるの？

ワクチンはあるの？


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第１の感染症 “病気” そのもの

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どんな経過なの？

どんな症状があるの？

どんな人が悪化するの？

どんな治療があるの？

どうしたら予防できるの？

ワクチンはあるの？

でも、ほとんどのことが分かってきました

第２の感染症 “心配しすぎること”

新型コロナの正体は、目で見えない

見えない敵に、どのように立ち向かえばよいのか分からない

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敵はどこだ

敵はどこだ

敵はどこだ

敵はどこだ

敵はどこだ

敵はどこだ


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• 咳をしてる人• マスクをつけていない人• 病院で働く人• などなど

第３の感染症 “差別”や“偏見”

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見えない敵（新型コロナ）への不安

見えるもの（人）が恐怖の対象となる

嫌

嫌

嫌

嫌

嫌

俺は怖いぞ

“差別”や“偏見”があると・・・

病院で働く人から新型コロナがうつってしまう！と思ってしまう

ちょっと待って

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病院で働く人から新型コロナがうつってしまう！と思ってしまう

◎病院で働く人は、皆感染してますか？

◎うつる原因は何ですか？

◎私も病院で働いていますが、ほとんどの人がうつっていません

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感染した人は不注意だから、そんな人はここから出ていけ！と思ってしまう

ちょっと待って

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感染した人は不注意だから、そんな人はここから出ていけ！と思ってしまう

◎感染する＝働いてはならない？？？

◎感染する＝ここに住んではならない？？

◎インフルエンザも感染症ですが、感染したら仕事を辞めて、住んでいる場所を変えなくてはならないのですか？

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お話する内容


あくどいCORONA





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差別、偏見を防ぐための工夫

差別や偏見の行きつく先をイメージしましょう

私たちは皆、優れた感染対策を行う責任があります。それと同じように、多様な人々やコミュニティを受け入れ、良い行動をとる必要があります

私たちは皆、差別や偏見の言葉を正し、神話に挑戦する責任があります

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差別、偏見を防ぐための工夫

感染の当事者意識を持ちましょう

公式の情報にアクセスしましょう

事実なのか？噂なのか？を見極めましょう

感染した人は“個人の責任”に焦点を当てた報道が多い。これらの個人を非難する可能性があることを知ろう

感染した方々の回復している状況を知ろう

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お話する内容


あくどいCORONA





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闘争-逃走反応

ストレスの原因（CORONA）

「闘う」か「逃げる」かを選択する

「緊張」や「不安」がおこる

瞳孔が拡大する

目の前のことに集中するため視野が狭くなるので、周囲の音が聞こえない

心拍数が増加、血圧が上昇する消化機能が低下する手足の発汗や震えが出現する 20


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CORONAそのものをやっつけることができない

CORONAそのものから逃げることもできない

「闘う」ことも「逃げる」こともできないと

人は大きな「ストレス状態」になる

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CORONOによっておこりうる精神的な諸問題

心配しすぎたり、恐怖感が高まる

「自分が感染しているのではないか」と思う気持ちが強くなったり、何度も何度も手を洗ってしまう

頑張りすぎる

やる気がなくなる

周りのことが他人事のように感じる

気分が沈む

自分が阻害されているように感じる22


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CORONOによっておこりうる精神的な諸問題

差別や偏見からの孤独感・孤立感

いつまでも恐怖感が続く

いつまでも気分がしずんでいる

疲れはてた、という感覚

眠れない

食欲が落ちた

人と会えない

外に出られない23

お話する内容


あくどいCORONA





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自分は今、「調子が良いときに比べてどうか？」を知りましょう

調子が良いときに比べて、“寝ること” “食事” “みだしなみ” “外にでていく力” “人づきあい”はどうなっていますか

それに対して、現実的にできそうなことは何か考えてみましょう

今まで持ち合わせていない対処方法を得てみましょう

心理的に「闘う」感覚を持ちましょう

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CORONAによって起こりうる影響

CORONA

恐怖感

孤独感が増す

差別・偏見

身だしなみを整えられない

心配しすぎる

食欲の低下自由に友達と会えない活動が制限される

不満が強くなる

●食べられそうなものを買って食べる

●今はしんどい、と思ってあきらめる

●オンラインで電話をしてみる（意識してみる）

●人とのつながりを保つ工夫

●発散する工夫●ストレッチ●歩いてみる


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人とのつながりを保つ工夫

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歩いてみる

マスクを外して“にこっ”

ひと言メモ「おつー」

時間を決めて安全な仲間とSNS

お手紙

外に出てみる

マスクの中から「こんにちは」

今は無理だとあきらめる

お話する内容


あくどいCORONA





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支援者のメンタルヘルスケアへの影響

マスク着用により、上司が部下の表情を観察しにくい

必要以上の会話をしないことにより、情報収集がしにくい

ソーシャルディスタンスを保つことで、部下の変化に気づきにくい

チーム再編成により、部下がどのようなひとか分からない

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時間

トラウマ性のストレスCOVID19に関わる医療

者にとってのストレッサー

緩衝要因

促進要因

感染予防の徹底

身体的苦痛

看護以外の仕事

共感的反応

チームへの再適応

ケアの満足感

正しい知識

ストレス反応共感疲労無力感

アイデンティティのゆらぎ

心的外傷の形成

見通しが持てる勤務期間

見通しが持てない勤務期間

誹謗・中傷

組織のサポート体制


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共感能力共感的反応

共感疲労残存した共感ストレス

患者さんに関わり続ける

人生の混乱の程度

心的外傷記憶

満足感

共感的な配慮

解放長期間関わり続ける

Figley；共感ストレス・共感疲労モデル,2002

共感疲労が蓄積するまでの流れ。。。

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共感的反応が起こっていることを自覚して、解放する

「人に話して思考を整理する」など

マインドフルネスの活用

満足感を高めるために、できているところを認める

慈悲の心を取り入れる

皆さんが言ってもらいたい言葉「そんなに頑張らなくて大丈夫だよ」などを考え、その言葉を自分に向けて言ってみましょう

「私が無理せず、仕事ができますように」

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引用・参考文献

1) Lai J, et al. Factors Associated With Mental Health Outcomes Among Health Care Workers

Exposed to Coronavirus Disease 2019. JAMA Netw Open.3:e203976, 2020.

2) KiselL S, et al. Occurrence, prevention, and management of the psLchological effects of

emerging virus outbreaks on healthcare workers: rapid review and meta-analLsis. BMJ

369:m1642, 2020.

3)日本赤十字社：新型ｺﾛﾅｳｨﾙｽ感染症（COVID-19）に対応する職員のためのｻﾎﾟｰﾄｶﾞｲﾄﾞ.pdf

4）松井豊編著：惨事ストレスへのケア，P9，おうふう,2009

5)金吉晴編：心的トラウマの理解とケア，じほう，2006

6)南裕子（編）：阪神・淡路大震災そのとき看護は,日本看護協会出版社,1995

7)アンダーウッドP.R.（著）南裕子（監）：パトリシア・R・アンダーウッド論文集看護理論の臨床活用,日本看護協会出版会,2003

8）FigleL, C. R. (Ed.) Treating Compassion Fatigue．Brunner-Routledge: New York,2002

9）有光興記：自分を思いやる練習,朝日新聞出版,2020

10）武用百子：心筋梗塞を持つ男性のパートナーの退院１か月後までの心理過程,兵庫県立大学看護学研究科修士論文,2000

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