Transcript

SolidWorksは(米)DS SolidWorks 社の登録商標です。また、それ以外に記載されている会社名及び商品名も各社の商標または登録商標です。このドキュメントに含まれる情報は、予告なく変更されることがあります。

w w w. s o l i d w o r k s . c o . j p

製品設計 2013-12

近年、計量カップの様に長年にわたって基本的な設計思想や形状が変わらなかった製品が、革新的な変化を遂げています。

そこには 3次元設計によるイノベーションが確実に存在し、今までには無い製品が多く発表されています。

今回は計量カップを題材に、SolidWorksによる 3次元設計が如何にイノべーティブな製品を生み出すことができるかを実際の設計手順に沿って説明します。計量カップに必要な設計要件は『①正確に容量を測定できること』、『②樹脂成形が可能なこと』、『③上方から目盛を確認できること』とします。従来の計量カップは円筒状の形状であるため設計段階での体積(容量)が簡単に計算できます。しかし、容量を計測する際にはカップ側面に刻まれた目盛を横から確認する必要があり、実は使い勝手が良くないものでした。また上方から目盛を確認できるような特殊な形状のカップは容量計算を机上で行うことが困難なため敬遠され、長年計量カップの形状が円筒状である理由となっていました。

SolidWorksでは樹脂成形性も考慮した特殊な形の計量カップを設計して、体積計算も自動で行うことが可能です。そのため、従来では難しかった上方から容量を確認できる計量カップを効率的に設計することができます。しかし容量を決める目盛位置の計算は『水』をモデリングして水面の高さを変更しては体積を計算することを、目的の体積(容量)になるまで繰り返す必要があり、とても時間の掛かる作業です。

SolidWorksではその様な設計者の作業を劇的に短縮できる”設計最適化 ”の機能を利用できます。この機能を活用することで、モデルの変更と体積計算を最適な容量になるまでの数十回におよぶ作業を設計者に代わって迅速に実施できますので、イノベーティブな設計と、設計期間短縮を両立することができます。

■ 対象: 製造業全般

■ 用途: 製品設計

■ 製品の種類:S ol id Wo r k s S im u la t io n Professional / Premium

■ バージョン:サポート中の全バージョン

■ メリット:

• 従来の2次元CADによる設計では、困難な体積計算を行うことができますのでイノベーティブな設計ができます。

• 『水』を表現することで、容量計算や重心の計算を考慮した設計ができますので設計精度を向上できます。

• 経験と勘に頼ることなく、目的に達するこができる最適解を迅速に探すことができ、設計精度の向上が可能です。

ポイント

❷ ” 設計最適化 ” の機能により、複数の寸法を変化させて目的の値(体積、寸法など)に最適な値を迅速に見つけられます。

SolidWorksの ” 設計最適化 ” の機能を使って設計の経験と勘を確かめてみませんか、例えば軽量化に最適な形状をmm単位で見つけることができます、また別の斬新な方法が見つかるかも知れません。

SolidWorksによる計量カップの設計

SolidWorks豆知識

❶ 『水』を表現するソリッド形状を作成することで、製品の容量や重心計算に活用できます。

共通 設計者が語るポイント 設計実戦編

製作協力: 3doors 株式会社www.3doors.jp

Recommended