豊島区におけるGISを活用した地域コミュニティ活性化の実践
豊島区
政策経営部 情報管理課長 髙橋 邦夫
平成25年6月10日
○人の動きが活発な街 ・ 転出、転入による人口移動が活発
・ 昼間人口は43万人、夜間人口の1.6倍
○「おばあちゃんの原宿」巣鴨○マンガの聖地「ときわ荘」○ソメイヨシノ(桜)発祥の地
高密でコンパクト、住と商のバランスの中から新たな価値を創造し続ける都市
豊島区
○日本一人口密度の高い街 ・ 面 積 1,301㌶
・ 人 口 27万0千人
・ 人口密度 ㌶あたり208人
(※平成20年11月に中野区を抜き日本一に)
・ 駅が多く利便性の高い街
○巨大ターミナル池袋 ・ 一日乗降客250万人、日本で三番目
・ 年間2,800万人が訪れるサンシャイン
シティ
・ 魅力ある池袋副都心の再生に取り組む
○住と商のバランスがとれた街 ・ 昔から便利で手ごろな賃貸住宅が豊富
・ 旺盛な大規模マンションの供給 ・ 約5割はマンション等に住む世帯
自殺・孤独死
事故・けが災害
犯罪・虐待
世界214都市、日本では6自治体が取得 ◇京都府亀岡市 (20年3月) ◇青森県十和田市 (21年8月) ◇神奈川県厚木市 (22年11月)
東京からは豊島区が初めての認証!!!
◆ 「けがや事故等は偶然の結果ではなく、予防できる」との考え方に立ち、予防に重点を置きながら、安全と健康の質を高めていくまちづくり活動です。 ◆世界保健機関の協働センターでは、こうした取り組みを進める都市に対する、世界的な認証制度を
実施しています。
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◇交通安全活動
◇防犯パトロール
◇食の安全教育
◇乳幼児のけが予防
◇高齢者転倒予防
◇学校の安全
◇がんの早期発見
◇子どもの事故予防
◇地震被害の防止
◇防災訓練
◇一人暮らし高齢者の見守り
部門を越えた地域連携による安全・安心活動
予防による 安全の質の向上
安全への 脅威
世界基準の認証制度 セーフコミュニティ
l 豊島区は、日本一の高密都市であり、そのことが様々なメリットを発揮しています。
l その一方で、昼間人口や来街者、商業・業務機能の集積、有数の繁華街、密集住宅地など、高密であるが故の安全・安心の課題 も持ち合わせています。
l また、単独世帯の割合が高く、少子高齢化が進み、年間の転出入が2万人を超える人口特性も、コミュニティの課題です。
l こうした高密都市であることに起因する 「二つの基本課題」 に取り組む豊島区にとって、セーフコミュニティはまさに最適なまちづくり活動です。
高密都市の課題に対応するセーフコミュニティ
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密集住宅地
有数の繁華街
膨大な来街者
マンション居住の増加
商業・業務機能の集積
みどりの少なさ
外国人との共生
年間2万人を超える転出入
単身高齢世帯 47%
昼間人口の多さ 6割が
単身世帯
合計特殊出生率 0.82
安全・安心の課題
コミュニティの課題
高密都市メリット ⇔ 課題
日本一の人口密度
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●見えない地域の危険度に気づく (犯罪)
平成22年 区内ひったくり発生
99件
情報入力共有システムの概要
豊島区では、セーフコミュニティ活動の一環として安全・安心情報を地図情報システムを使って分かりやすく提供するプロジェクトを進めています。それらの現状の把握、課題解決に向けた地域のとりくみの蓄積、行政と区民および区民同士の情報共有と発信を総合的にサポートする情報共有システムです。
様々な利用シーンを想定したシステム構成
" 区民からの情報提供支援 " パトロール結果情報の登録 " 携帯/スマートフォン/PCからの情報参照 " ユーザ毎に認証管理し、地域毎の情報収 集
" 管理者による入力情報の検査
地理情報システム(GIS)を利用した支援
" 安全・安心情報とGISの位置情報が相互リ ンク
" AED、交通事故等を地図で表示 " 地域限定の取組みの公開 " 情報公開時にメールを利用した情報配信 " GPS情報を利用した位置登録や写真登録
情報公開共有システム
北池袋・池袋本町地区
豊島区
区民
その他の地区北池袋・池袋本町地区
④お知らせする
③参加者を増やす
①一般に公開する
②情報を共有して地区課題に取り組む
⑤情報を蓄積管理更新する
送付のタイミング送付内容メール機能
受信端末・閲覧内容
蓄積情報(マップ)情報の修正・更新方法
閲覧方法(媒体・URL)閲覧画面
閲覧内容(マップ)閲覧ルール(利用規約)
投稿・入力方法共有方法
承認・公開方法
その他の地区
情報公開共有システム
北池袋・池袋本町地区北池袋・池袋本町地区
豊島区
区民区民
その他の地区その他の地区北池袋・池袋本町地区北池袋・池袋本町地区
④お知らせする
③参加者を増やす
①一般に公開する
②情報を共有して地区課題に取り組む
⑤情報を蓄積管理更新する
送付のタイミング送付内容メール機能
受信端末・閲覧内容
蓄積情報(マップ)情報の修正・更新方法
閲覧方法(媒体・URL)閲覧画面
閲覧内容(マップ)閲覧ルール(利用規約)
投稿・入力方法共有方法
承認・公開方法
その他の地区
地域の情報の共有・活用をサポート
情報入力共有システムの画面イメージ
情報共有/入力画面イメージ
属性情報: 安全・安心の情報を管理します。 ユーザ認証により情報更新や関連ファイルの管理ができます。
操作パネル: 住所検索、作図、計測、色塗り、地図の重ね合わせ、属性の集計等、豊富なGIS機能をご用意してあります。
情報公開画面イメージ
情報の投稿: インターネット上から情報の投稿することができ写真等の情報もあわせて入力することかできます。
テーマパネル: 豊島区の取組みと地域限定の取組みを切り換えて表示することができます。
「使える、使い続けられる」をコンセプトに設計された高機能システム
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具体的な設置場所利用可能時間小児用パットの有無
【2月末現在】行政機関等:155民間事業者:179 合 計 334今後も、情報を追加
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北池袋モデル地区での取り組み
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モデル地区での取り組みから全区展開へ
豊島区に統合型GISは2つ
豊島区職員
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庁内利用
庁内情報と公開情報との関係
• 庁内統合型GISの情報 政策経営(13)、総務・防災(4)、区民(28)、 施設管理(19)、福祉(2)、環境(9)、商工(14)、 都市整備(77)、土木(155)、教育(52)、他(2)
公開可能なもの
• 住民公開用GISの情報 地域限定の取組み(7)、全区的情報(21)
補助金などで整備したもの
全部で375レイア
行政
台帳 デジタル地図 コンテンツ
行政情報
自然観察情報
地域情報
NPO/NGO
情報の管理・集約 データ加工 情報公開
市 民
共用空間 データベース 地域コミュニティ
の創造 企業・大学
生涯学習 まちづくり地域活動
・データ入力・作成 ・システム開発 ・ハード販売、運用 ・研修サポート etc
安全対策
環境保全
商店街活性化 まちづくり
防災対策
土地利用
まちづくりへ反映
産業創出 新ビジネスの創生
公開 地形図
航空写真
支援 参画
GIS活用の今後の姿