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令和2年8月号 (令和 2 年7月26日発行)
2020.8 No. 328
カトリック二俣川教会 TEL 045-391-6296 http://www.futamatagawa-cc.com/ 主任司祭:ヤコブ 姜 真 求 (カン ジング)
平和への道
新型コロナウイルスの勢いは、まだ、止まろうともしないどころか、まるで、終わりが見え
ない道を歩んでいるような気がします。毎日聞こえてくる世界の感染者数と死亡者数、また、
医療現場の状態の情報は、今、人類がどこへ向かって行っているのかなどの疑いや不安をもた
らしています。それに加えて、世界の国々の動きもそういう不安をもっと高めるように見えま
す。どうして、この全世界的な危機の前で、自分の国の利益や政治的な立場だけに目を留めよ
うとするのか、その愚かな思いと行動が情けなく感じられます。人類の前にはただ、次のよう
な選択肢があるようです。それは正義と平和、愛と慈しみと赦し、協力と共生への道で、皆が
その道を認め、また、歩むべきだと思います。
さて、8 月 15 日は聖マリアの昇天を記念する教会の大きな祭日です。これは聖マリアが神様
のお召しによって昇天されたことを記念することで、イエス様の昇天とは異なる意味として祝
われます。また、これは聖マリアの死を表すことではなく、身も魂も保たれたまま、つまり、
生きている状態で天に昇られたということを意味します。教会がこの出来事を大きな喜びをも
って祝うのは、全ての人が聖マリアのように神様の永遠の命に与ることを信じ、それに希望を
置いて、信仰の道を忠実に歩むことを教えるためのことです。特に、教会はその聖マリアを平
和の母と呼び、神様の意向に従って、ご自分のすべてを神様にささげ、また、任せた聖マリア
の信仰を学ぶように勧めます。確かに、聖マリアはイエス様の誕生のお知らせを受けたときか
ら、いつもイエス様とすべてを共にしました。言い換えれば、イエス様の生き方をご自分の生
き方として、そのまま受け入れたということです。それで、教会は諸聖人の中でも聖マリアを
最高の方として尊敬し、昔から「上敬の礼」の対象として敬っています。イエス様が「私たち
の真の平和」と呼ばれるならば、聖マリアを「その真の平和の母」と呼ぶのも当然のことでし
ょう。
ところが、同じ 8 月 15 日は、日本では戦争が終わったことを記念して「終戦記念日」と言わ
れ、韓国では奪われた光を取り戻したという意味の「光復節」と言われます。言うまでもなく、
両国の間には複雑な歴史や様々な現実的な問題があり、それが緊張や葛藤を高める要因となっ
たりしています。でも、望ましいのはそれらの歴史や問題と素直に向き合うことだと思います。
つまり、神様の視線で見ることです。それは今の私達の為にも、また、両国の子孫の為にも大
事なことです。エリザベトに出会った聖マリアは神様の霊に導かれて、所謂、「マリアの歌」
と言われる歌を歌いました。それは、イスラエルの歴史を神様の観点から素直に顧み、神様の
眼差しがどこへ向かっているのかを私たちに教えてくれます。どうか、この全世界的な危機の
時代、日本と韓国が世界平和への道となることを願いつつ、神様の導きをお祈り致します。
主任司祭 ヤコブ 姜 真求
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7月教会委員会報告
【司 祭】
・コロナウィルス感染症以降の教会を準備する目的で、韓国・議政府(ウィジョンブ)教区で 5806 名の
信徒にアンケ-ト調査を行いました。<回答者の 96%は毎週ミサに参加する信徒です>
◇毎週ミサに参加する信徒の意識変革は以下でした。
・約半数の信徒が、当初ミサに参加できない事に重荷を感じたが、徐々に慣れて来た。
・約半数の信徒が、主日ミサには絶対に参加しなければならないと言う思いが強くなっている。
・毎日配信されているオンラインミサには、肯定的体験と考え、公開ミサが再開されても、オンライン
ミサに参加したいと思う信徒が 85%に及びます。
コロナウィルス感染症の時代を過ごしている私達は視野を広め意識変革が必要だと思います。
コロナウィルス感染症が終息しても、新しい時代に適応しなければなりません。1900 年初頭のパンデ
ミック「スペイン風邪」の前後で宗教感に変化がありました。コロナウィルス感染症を経験している
私達は、深く考え、目を覚まし内面化させる必要があると思います。
コロナ終息後には、私自身もコロナ前とコロナ後は信仰生活・日々の生活を大きくではないですが、
少しずつ自分を変えなければならないと心底感じています。自分が変わらなければ世界は変わらない
と思います。神様が毎日を新たな道へ導いて下さる事を信じています。
【教会委員会報告】
1. 地区別ミサについての信徒の声
・久し振りのミサで年齢制限もなく良かったが、ただ、レタ-ケ-スを見る事が出来なかったのが残
念でした。
・ミサ再開に向けての万全の対策がなされ感謝致します。
・安心してミサに与れ、皆で声を合わせて祈れる事は、嬉しい事だとの気づきがありました。
・神父様一人が声を出し続けるので、大変ではないでしょうか。ご自愛下さい。
◇ミサ再開当初は、密接を避ける為レタ-ケ-スの利用は不可としていましたが、密接を避ける配慮
をすることで、現在は主日ミサ当日もレタ-ケ-スが利用出来る様に改善致しました。
2. 今後の予定に関して
・7/12(日):新信徒の集いについては中止とし今後方向性を検討します。
・7/26(日):世話人連絡員の集いは、世話人の集いに変更致します。
・9/13(日):敬老の集いは、食事会は行わず 77歳、88歳の方をミサに意向を入れる事をお知らせ
します。記念品(77歳・88歳の方)、お祝いメッセ-ジ(77歳以上全員)の郵送も予定します。
・10/4(日):堅信式は、中止と致します。
・10/25(日):バザ-は、教会委員会が主体となり、年末の「福祉団体への寄付」の為の献金の有
り方を検討します。検討のための企画意見を広く求めますので協力をお願いします。
【その他の検討・確認事項】
1 事務所
・前庭の「母子像」の洗浄メンテナンス(コーティング工事含む)を実施致します。
⇒7/27 完了予定
2 委員会・信徒会
(教会学校)
・3 月より保護者会へ LINE を活用し連絡を取り合っています。
・小学生を対象に 5 月より、「教会学校だより」を発行、毎週福音の紹介なども実施しています。
(青年会)
・LINE での呼び掛け連絡がメインで、毎週(福音・ミサ説教)の配信を行っています。
・3 月に教会の除菌作業を実施しました。
・聖霊降臨でお配りしたカ-ド(聖霊の七つの賜物)作成を行いました。
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姜神父様叙階26周年のお祝い
7 月 13 日(月)に姜神父様は叙階 26 周年の記念日を
迎えられました。その前日、青年会が教会委員会を通じて、
神父様の為に心を合わせてお祈りしましょうという下記の
ような呼びかけをしました。事務所からも教会一斉メールが
流されました。
“7 月 13 日(月)は、ヤコブ姜真求神父様の叙階 26 周年の記念日
です。今年は残念ながらみんなで集まってお祝いすることは出
来ませんが…姜神父様の為に「同じ時間」に「それぞれの場所」
で心を合わせてお祈りしませんか?
神様が姜神父様を通して与えてくださるお恵みに感謝します。姜神父様がこれからも主のみ旨
のままに、そして健康に、司祭としての道を歩まれますように!
日時:7 月 13 日(月) 21 時
場所:それぞれがいるところ(自宅や職場…どこでも OK)
内容:祈りは自由なものですが、“祈りの輪“とする為に、是非『主の祈り、アヴェ・マリアの祈
り、栄唱』を姜神父様の為に捧げましょう。”
12 日の主日ミサ後に、神父様にお祝いの花束をさしあげました。神父様はとても喜んでくだ
さり、お礼のメッセージを寄せてくださいました。
13 日の夜には、教会一斉メールでの連絡をいただい
たこともあり、二俣川教会共同体全体で祈ることが出
来たと思います。
こういった状況下だからこそ、お祈りという一番簡
単で温かいプレゼントを、信徒の皆さんで贈ることが
出来ました。
コロナの影響でなかなか教会での活動が難しい中、
このような温かいお祝いが出来たことを、神様に深く
感謝いたします。
教会ロビーに当日の写真が展示してありますので、密を避けてゆっくりご覧ください。
青年会 アウグスティナ Y. M.
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各地区の皆さまから
自粛期間を経て
私は 2 月 16 日から自主的に御ミサを控えることにしました。それから 6 月 28 日の地区ミサ
まで一度も教会には行きませんでした。この間は YOUTUBE で放映されている関口教会のミサ
を観たりしていました。教会を離れると自由を感じました。色々なことに束縛されていたのだ
なと思いました。
それでも地区ミサで皆様と再会し懐かしさを感じました。地区の皆様にはいつもお世話にな
っております。溜まった書類を届けてくださったり、みかんを届けてくださったり、情報をお
知らせくださったりしていました。私も復活祭の日には玉子に色を付けて配達して回りました。
この人達がいらっしゃらなかったら教会とのつながりが全くなかったのではないでしょうか。
今、一番気になっているのは感染者が急増していることです。このまま行きますと地区ミサ
も再度、自粛と言うことにもなりかねませんので注視しています。今度は他地区の皆様にもお
会いできる日が来るのを心待ちしております。
三ツ境南地区 パウロ I. H.
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公開ミサに与って
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために自粛されていた公開ミサが、6 月 13 日(土)から
再開されました。不安を抱えながらも、感染拡大防止の施策を行いながらの、従来とは違う形
での地区ごとのミサとなりました。
二俣川南地区は最初のミサ再開地区だったので、緊張した面持ちでその日を迎えました。祭
壇には美しく削られたロウソクが綺麗に並べられていて、オルガンも聖歌も奉仕もない静かな
ミサとなりました。本当に心静かにお祈り出来る環境を与えて頂き、改めて祈りを捧げる気持
ちになれました。私にとって、過去にこれほど神様と近しく感じたことは恐らくなかったと思
います。
また、感染予防にあたって、姜神父様が熟慮を重ねられ、公開ミサ再開対策チームが結成さ
れました。話し合いが行われ、世話人会が開かれ、全世帯の信徒の皆さんへの封書作りと郵送、
教会学校や青年会の皆さんが真心を込めて作って下さった聖霊降臨のカード、典礼委員の皆さ
んやお手伝いの皆さんで準備してくださった枝、配布物のセッティング、お御堂の座席作り、
水曜ボランティアの皆様の丁寧な大掃除、ミサ前チェックの備品の準備など、他にも多くの方々
の手によって、全て手づくりで準備されていました。このように心のこもった温かいミサに与
ることが出来て、本当に私達は幸せだと感じました。
私は、この「二十六聖人」原稿依頼を頂いた時期が、公開ミサを再開するために、公開ミサ
再開対策チームと世話人代理の役割を経験させて頂いた事で、改めてミサを授かることの幸せ
な気持ちが満ち溢れ、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
第1巡目のミサは神父様と共に、ミサ対策チームの皆さんの力強いサポートの元、連絡員の
皆さんや当日お手伝いの皆さんのお陰で、再開ミサに与られた多くの信徒の皆さんから、お褒
めの言葉を頂きました。人と人との支え合いの大切さを肌で実感できた喜びは、神様からの最
高のプレゼントだと思います。
二俣川南地区 マリア・アレキサンドラ N. Y.
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久しぶりにミサに与って 4 か月ぶりにごミサに与ることができ、うれしさを噛みしめています。
私は、情報の伝達について感じたことを書かせていただきます。三ツ境北地区の主日のミサ
は、6 番目の 6 月 28 日の 11 時のミサでした。公開のミサは、前々週から再開されていたので
その地区の世話人の方にミサの様子、特に奉仕の状況を教えていただきました。安心できる内
容ですよと連絡員の方に伝えることができ、奉仕メンバー募集の声掛けのハードルを下げるこ
とができたようです。いつもは事務連絡だけの連絡網も、世話人どうしの伝達手段としても使
うのも良いものだと思いました。
もう一つの伝達は、公開ミサ中止の連絡のことです。地区世話人に連絡が来て、『地区の方
には、連絡員を通して全信徒に伝えて』というものでしたが、同時に緊急連絡網で全信徒に(そ
の時は、全信徒と思っていた)中止の連絡が流れていました。どこまで電話連絡するのかとの
連絡員からの質問を受け、地区連絡室に確認して、初めて緊急連絡網に登録している人は信徒
全員ではないことがわかりました。現在は、加入を呼びかけていますので、信徒の方はぜひ登
録していただきたいと思います。
今回の新型コロナ禍で、全信徒への郵送による伝達もありました。テレビ会議の話も出まし
た。どんどん伝達手段は変わっていくでしょう。でも主日のミサ後に、大声で喜びをわかちあ
ったり、姜神父様と感謝の握手をしてバイバイできる日が来てほしいものです。
三ツ境北地区 ベネディクト N. K.
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青年たちから
私の新しい日常
コロナウィルスによって、仕事のやり方や通勤時間が変わったり、友だちとご飯に行きづら
くなったり、教会へ通うこともなくなり、家にいる時間が増え、時間の使い方がかなり変わり
ました。これまでは友だちと出かけることが多かったので、その時間が 1 人の時間になり、料
理をしたり、気分転換に散歩したり、ランニングしたり。これまで当たり前にやっていたこと
ができなくなる生活にさみしさも感じましたが、新しい日常にもじわじわと慣れ、色々なもの
の変化を受け入れ、良くも悪くもなじんでしまっています。
久しぶりにミサに与るために行った教会で、変わらずにある聖堂、神父様、教会の方々に会
え、すごく安心しました。地区のミサで、人数も少なく、青年のみんなに会えた訳ではありま
せんが、毎週顔を合わせていた方々と同じ時間を共にできた 30 分程の時間はとても温かく、
心地のよいものでした。変わらずにあるものの安心感、自分の原点を見失わないおかげで、変
わりゆく日常の中、強く生きていくことができるように思います。
キャサリン Y. H.
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久々のミサで、新しいミサの形だったけど、いつもみたいに安心感?あったいかい感?があ
りました。教会に行くだけでもアットホームを感じたので、新しい形でもいいと思います!
青年会のみんなには会えないのは寂しいとは思いました。
キャサリン W. R.
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久しぶりにミサを受けさせていただいて、帰ってきたなぁって勝手に思いました。当たり前
な事ができなくなって寂しかったけど、小規模でもミサを捧げる事ができて嬉しかったです。
マリア E. M.
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公開ミサが中止されていた期間、今まで以上に祈る時間が増えました。ミサに行かないこと
で神様から離れてしまったらどうしよう、繋がっていたいという思いが強くなったのかもしれ
ません。(最初は内心、日曜日フリーだ!なんて思っていました。)今は、地区ごとのミサを
捧げられることに心から喜びを感じています。いつになるか分かりませんが、聖歌を共同体全
体で賛美する日が待ち遠しいです。想像するだけで涙が出ます。
アウグスティナ Y. M.
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聖母子像について
2015年1月に設置された、当時の主任司祭、李廷胤神父様の弟さんの作品である聖母子
像が、7月に洗浄、コーティングされ、とても綺麗になりました。5年を経て排気ガス等で汚
れが目立ち、信徒の皆さまの多くが気にしていた案件でした。美しさを取り戻された聖母子像
の前で祈りを捧げてはいかがでしょうか。
広報委員会
(洗浄前) (洗浄&コーティング後)
【編集後記】 7月5日(日)に、ソーシャルディスタンスを保ち、3密を避けて4か月ぶりの教会委員会が
開かれました。暫くの間、『二十六聖人』は教会ホームページのみの発信となりますので、教
会ホームページをご覧くださいますようお願い申し上げます。また、新しいホームページを作
成するためのホームページプロジェクトを立ち上げております。ホームページ作成のご経験の
ある方がいらっしゃいましたら、広報委員会にメールでお知らせ願います。 (S. O. 記)