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オートデスク株式会社
オートデスクデベロッパネットワーク
2012 年 4 月 17 日
AutoCAD 2013 ObjectARX アプリケーション移行手順
DevTV_AutoCAD_Jaws_ObjectARX_Migration (英語版 AutoCAD 2013 ObjectARX プ
リケーション移行手順の録画)からその移行手順を抜粋したものです。録画同様に
ObjectARX SDK に含まれる clonenod_dg サンプルを例にとって基本的な移行手順を示し
ています。また、MFC を使用したアプリケーション移行の例として、modal サンプルの移
行作業についても以下で説明しております。
I. clonenod_dg サンプルを ObjectARX 2013 に移行
1. ObjectARX 2007 SDK に含まれる samples¥database¥clonenod_dg サンプルのプロ
ジェクトを Visual Studio 2010 SP1 で開きます。
2.Visual Studio 2010 変換ウィザードが実行されます。Visual Studio 2010 のプロジェク
トに変換します。
3.プロジェクト変換後にプロジェクトのプロパティを開きます。ObjectARX 2007 のライ
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ブラリを参照しています。
4.VisualTeefy を起動します。
5.VisualTeefy の“Convert Project Settings”を実行します。これにより ObjectARX 2013
のプロジェクト設定に変換します。
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6.このソリューション内のすべてのプロジェクトの設定を変換する為に“はい”をクリッ
クします。
7.VC++2005 より CRT 関数にセキュリティ強化された関数が追加されました(例:strcpy_s)。そられの
関数未使用時のビルドの警告を出さなくするために“はい”をクリックします。
8.プロジェクト設定の追加変更項目について Teefy からアドバイス表示されます。それら
について以下の手順で行っています。ここで Teefy Advice ダイアログ と Visual Teefy ダイ
アログを閉じます。
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9.変換されたプロジェクト設定を見てみましょう。accore.lib と ac1st19.lib の追加や主要
バージョン番号の更新など ObjectARX 2013 ライブリ参照に変更されています。
10. プラットフォームツールセットが v100 に設定されています。
11. “ターゲットの拡張子”を.arx に設定して下さい。
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12.ObjectARX 2013 SDK のインクルードファイルとライブラリのパスを設定します。
13.モジュール定義ファイルを使用している場合はパスを正しく設定します。
14.ソリューションをリビルドします。
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15.ビルドが成功して移行完了です。
II. MFC を使用する modal サンプルを ObjectARX 2013 に移行
modal サンプルの移行手順は clonenod_dg サンプルと基本的に同じです。しかし、modal
サンプルは MFC を利用しています。
その為に上記の Teefy のアドバイスのとうり AutoCAD 2013 は Windows XP SP3 をサポ
ートしていることを WINVER に設定することが必要になります。#define WINVER
NTDLL_WINXPSP3 をプロジェクトのヘッダファイル stdafx.h に追加するか、または
stdafx.h の以下の赤線で囲まれた行を ObjectARX 2013 SDK に含まれるヘッダファイル
sdkddkver.h のインクルードに置き換えます。
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プロジェクトの stdafx.h の以下の宣言を
ヘッダファイル sdkddkver.h のインクルードに置き換えます。
そして、ビルドして TargetPath が OutputFile プロパティ値と一致しないとの警告が出る
場合は
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プロジェクト設定の「リンカー」>“出力ファイル”パスに”.¥Debug”(リリースビルドの
場合は”.¥Release”) を追加することで警告を解消します。
ソリューションをリビルドして modal サンプルの移行が完了です。
尚、API の変更点については ObjectARX 2013 SDK の docs フォルダに含まれる
ObjectARX クラスリファレンス(arxref.chm)の 「Migration Guide」項目をご覧くださ
い。