■大災害の発生の可能性が高いと感じている人は6割以上いるが、地域によって意識に差があり、太平洋側で高く、日本海側で低い傾向になっている。
■大災害の発生の認識はあるものの、防災の取り組みは十分ではないと感じている。■防災の取り組みは、自宅でできるような「自助」に係ることが取り組みやすいと考えている。■地域の防災活動へは、近所の人、自治会・町内会などへの期待が依然として高いが、日常的に意思疎通を行っている人は比較的少ない。
■地域の防災活動の担い手は、日常的に意思疎通を行っている人に期待する傾向もある。
~調査方法~
実施期間:平成28年2月調査方法:Webアンケート調査対象:
全国15歳以上の男女回答者数:1万人
内閣府では、少子高齢化が進行している昨今、国民の日常生活における防災に関する意識や活動について把握し、地域における防災取組の課題を把握することを目的として調査を実施した。
優先して取り組
む重要な事項で
あり、十分に取り
組んでいる
3.4%
災害に備えるこ
とは重要だと思う
が、日常生活の
中でできる範囲
で取り組んでい
る
34.4%災害に備えるこ
とは重要だと思う
が、災害への備
えはほとんど取
り組んでいない
50.9%
自分の周りでは
災害の危険性が
ないと考えてい
るため、特に取り
組んでいない
11.3%
N=10,000
①北海道・東北日本海側・北陸(N=1,403)
北海道、青森、秋田、山形、新潟、富山、石川、福井
②東北太平洋側(N=1,099)
岩手、宮城、福島、茨城、千葉
③関東南部(N=1,094)
埼玉、東京
④本州太平洋側(N=1,439)
神奈川、静岡、愛知、三重、和歌山
⑤内陸・近畿北部(N=2,224)
栃木、群馬、山梨、長野、岐阜、滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫
⑥中国・九州東岸以外(N=1,557)
鳥取、島根、岡山、広島、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本
⑦四国・九州東岸・沖縄(N=1,184)
徳島、香川、愛媛、高知、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
※地域:都道府県を、都道府県毎の回答の傾向に応じて回答数が1,000以上になるように次の7地区に分類している
凡例
近い将来(30年以内)災害が発生する
「可能性が高い」と答えた人の割合
50%未満
50%以上 70%未満
70%以上
※災害危険度に対する認識に関する分類
・可能性が高い:「ほぼ、確実に発生すると思う」「発生する可能性は大きいと思う」
・可能性が低い:「可能性は少ないと思う」「可能性はほぼないと思う」
全体では、「可能性が高い」と回答している人は6割を超えている。
地域によって傾向が異なり、太平洋側では7割以上の人が「可能性が高い」と感じている。
「取り組んでいる」と回答した人は4割以下にとどまっている。
大災害が発生する可能性は認識しているものの、取り組みが足りないと考えている人々がいる。
内閣府防災担当
45.1%
38.2%
24.8%
24.4%
23.7%
16.0%
14.5%
12.3%
11.2%
10.1%
7.6%
6.4%
5.8%
4.1%
2.4%
26.2%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
携帯ラジオ・懐中電灯・医薬品などを常備して
いる
食料や飲料水を蓄えている
災害時に避難する場所や
避難経路を確認している
地震保険に加入している
家具の転倒防止のための家具固定や
家電などの落下防止対策を行っている
貴重品などをすぐに持ち
出せるようにしている
耐震性のある家に住んでいる
自治体等の災害情報メールに
登録している
災害時の家族の安否確認の
方法を決めている
外出時にスマートフォンや携帯電話の
予備電池を携帯している
災害時に使えるスマートフォンアプリを
インストールしている
非常持ち出し用の衣類・
毛布などを準備している
防災訓練に積極的に参加している
近所や友人に災害時には
助け合うことを話している
感震ブレーカー(揺れを検知して電気を
止める器具)を設置している
特にない
N=10,000
MA=27,275
18.7%
21.5%
27.1%
21.9%
18.3%
18.8%
11.1%
15.6%
18.4%
24.2%
20.2%
18.6%
15.8%
7.2%
8.7%
13.3%
6.3%
10.1%
7.6%
10.4%
5.2%
6.1%
5.7%
7.5%
7.9%
7.3%
10.0%
4.6%
5.4%
5.6%
7.0%
7.1%
6.4%
9.5%
3.5%
4.6%
5.4%
5.0%
5.7%
4.0%
10.0%
2.8%
3.7%
3.9%
3.2%
4.7%
19.8%
4.1%
2.0%
0.5%
0.5%
0.6%
0.4%
2.2%
0.4%
36.7%
25.7%
19.1%
22.0%
18.0%
19.3%
63.2%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体(N=10,000)
学校・職場・アルバイト先・
パート先の人
(N=3,317)
地域の人
(近所、自治会など)
(N=1,728)
趣味のグループや
サークル活動の人
(N=722)
保育園・幼稚園・
小中学校などの
ママ友達(パパ友達)
(N=328)
その他
(N=462)
特になし
(N=3,443)
46.3%
17.2%
13.3%
10.3%
7.8%
4.5%
0.6%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
自宅などでできる日頃の備え(水や食料の
備蓄や家具転倒防止の取組など)
災害に関する情報を日頃から
関心を持って集めたりする
自ら防災について取り組む
必要はないと考えている
日常生活の延長線上で取り組めるようなこと
(もちつき大会などの地域のイベントに参加して
近所の人と顔なじみになる、キャンプで
防災グッズの使い方を覚えるなど)
地域で行われる防災訓練や災害に係る
勉強会などの防災イベントに参加する
自主防災組織、消防団、自治会等の防災
活動を行っているグループに自ら参加する
その他N=10,000
地域の自主防災組織や消防団(これまで以上に活動を強化していく)
地域住民が集まっているグループ(サークルやボランティア組織など
で、自主防災組織や自治会などを除く)
地域に店舗・事務所・工場などがある企業
地域を支援(地域おこしや高齢者支援など)するため、外部から来てい
る人やボランティアの人(NPO団体等を含む)
地域住民向けにサービスを提供している事業者(移動販売業者、宅配
業者など)
医療や福祉の事業者(介護タクシーなど)
学校関係者(PTAを含む)
その他
特にない
「携帯ラジオ・懐中電灯・医薬品などを常備している」など、自助に係る取組が上位にきている。
自宅でできる日頃の備え(水や食料の備蓄や家具転倒防止の取組など)と回答している人が約半数でもっとも多い。
一方、「自主防災組織、消防団、自治会等の防災活動を行っているグループへ参加する」と回答している人は、5%未満と低い。
「近所の人」「自主防災組織や自治会・町内会などの人」は、防災活動への期待がある一方で、日常的に意思疎通を行っている人は、それより少ない。
「職場の人」「趣味のグループやサークル活動の人」は、防災活動への期待よりも、日常的に意思疎通を行っている人のほうが多い。
期待される新たな担い手は、日常的に意思疎通を行っている人が誰かによって、異なる。
例えば、ママ友達等と、もっとも意思疎通を行っている人は、学校関係者への期待が比較的高くなっている。※縦軸は「日常的に意思疎通を行っている人」によって分類し、数
値は、そのグループ内での担い手に対する回答割合を示している。
凡例:担い手として期待できる人
41.0%
32.4%
28.8%
12.6%
6.7%
6.3%
5.7%
3.1%
2.9%
2.9%
2.4%
0.5%
32.4%
28.5%
39.6%
12.3%
16.4%
6.5%
3.2%
5.4%
3.0%
2.4%
2.2%
2.4%
2.4%
34.4%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
近所の人
職場・アルバイト先・パート先の人
居住地域の自主防災組織や
自治会・町内会などの人
趣味のグループや
サークル活動の人
保育園・幼稚園・小中学校
などのママ友達(パパ友達)
ボランティア活動を行っている人
学校の人
商店街やスーパーの店員
利用している福祉施設の人
(職員や同じ施設の利用者)
ヘルパー、ケアマネジャー、
民生児童委員
コンビニの店員
その他
特になし
防災活動に取り組むことができると思う人
意思疎通を行っている人
-1-
日常生活における防災に関する意識や活動についての調査結果
平成 28 年5月 31 日 内閣府防災担当
1.調査実施概要
本調査の実施概要を以下に示す。 1-1 調査目的
本調査は、少子高齢化が進んでいく中、現在の地域における防災の取組を進めていく上で
の課題を把握するとともに、一人ひとりの国民が自分の住む地域の災害対策に関してどのよ
うな考えを持っているのかなどを把握することを目的に実施した。 1-2 調査項目
①災害に対する危機意識について ②日常生活での活動について ③日常的な地域の防災活動に関する考え方について
1-3 調査方法と対象者の属性
(1)調査方法
全国1万人を対象とした Webアンケート
(2)対象者の属性
全国 15歳以上の男女
(3)標本抽出方法
各都道府県で最低 100 票確保(合計 4,700 票)することとし、残りの 5,300 票を都道府県
別の性別、年代別(15~29 歳、30~39歳、40~49歳、50~59歳、60歳以上)の人口比率で
割り振り調査を実施した。
詳細は、次ページ参照のこと。
-2-
<標本抽出方法>
県数
各県
残りを
ブロック計
男女
計男
女
最低100確保
人口比率で按分
人口
比率
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
北海
道1
100
224
0.042
324
66
57
65
61
75
33
28
32
29
35
33
29
33
32
40
東北
6600
367
0.069
967
200
169
185
194
219
103
86
93
96
108
97
83
92
98
111
関東
7700
1,844
0.348
2,544
560
498
569
431
486
290
257
293
221
239
270
241
276
210
247
北陸
・中
部10
1,000
960
0.181
1,960
422
359
415
350
414
219
185
212
176
203
203
174
203
174
211
近畿
6600
864
0.163
1,464
328
265
317
249
305
166
130
156
121
146
162
135
161
128
159
中国
5500
298
0.056
798
170
143
159
144
182
87
72
79
71
89
83
71
80
73
93
四国
4400
155
0.029
555
110
96
110
105
134
56
48
54
51
65
54
48
56
54
69
九州
・沖
縄8
800
588
0.111
1,388
305
251
266
263
303
152
123
129
128
147
153
128
137
135
156
属性
別計
47
4,700
5,300
1.000
10,000
2,161
1,838
2,086
1,797
2,118
1,106
929
1,048
893
1,032
1,055
909
1,038
904
1,086
【参
考表
】
ブロック別
人口
※平
成26年
10月
1日
現在
総
務省
統計
局 人
口推
計 (千
人)
県数
人口
男女
計男
女
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
北海
道1
3,678
750
643
738
693
854
380
317
359
333
398
370
326
379
360
456
東北
66,031
1,244
1,052
1,149
1,211
1,375
642
537
578
601
676
602
515
571
610
699
関東
730,261
6,661
5,926
6,775
5,123
5,776
3,449
3,060
3,496
2,624
2,838
3,212
2,866
3,279
2,499
2,938
北陸
・中
部10
15,760
3,396
2,884
3,338
2,813
3,329
1,762
1,487
1,708
1,414
1,632
1,634
1,397
1,630
1,399
1,697
近畿
614,186
3,172
2,571
3,075
2,414
2,954
1,601
1,264
1,514
1,177
1,413
1,571
1,307
1,561
1,237
1,541
中国
54,900
1,043
873
980
882
1,122
535
440
488
434
545
508
433
492
448
577
四国
42,539
506
441
499
478
615
258
220
245
233
299
248
221
254
245
316
九州
・沖
縄8
9,655
2,119
1,746
1,845
1,829
2,116
1,057
854
895
888
1,023
1,062
892
950
941
1,093
計47
87,010
18,891
16,136
18,399
15,443
18,141
9,684
8,179
9,283
7,704
8,824
9,207
7,957
9,116
7,739
9,317
ブロック別
人口
比率
県数
人口
男女
計※
横計
1.0
男女
※縦
計1.0
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
15-29
30~
39
40~
49
50~
59
60~
69
北海
道1
0.042
0.204
0.175
0.201
0.188
0.232
0.103
0.086
0.098
0.091
0.108
0.101
0.089
0.103
0.098
0.124
東北
60.069
0.206
0.174
0.191
0.201
0.228
0.106
0.089
0.096
0.100
0.112
0.100
0.085
0.095
0.101
0.116
関東
70.348
0.220
0.196
0.224
0.169
0.191
0.114
0.101
0.116
0.087
0.094
0.106
0.095
0.108
0.083
0.097
北陸
・中
部10
0.181
0.215
0.183
0.212
0.178
0.211
0.112
0.094
0.108
0.090
0.104
0.104
0.089
0.103
0.089
0.108
近畿
60.163
0.224
0.181
0.217
0.170
0.208
0.113
0.089
0.107
0.083
0.100
0.111
0.092
0.110
0.087
0.109
中国
50.056
0.213
0.178
0.200
0.180
0.229
0.109
0.090
0.100
0.089
0.111
0.104
0.088
0.100
0.091
0.118
四国
40.029
0.199
0.174
0.197
0.188
0.242
0.102
0.087
0.096
0.092
0.118
0.098
0.087
0.100
0.096
0.124
九州
・沖
縄8
0.111
0.219
0.181
0.191
0.189
0.219
0.109
0.088
0.093
0.092
0.106
0.110
0.092
0.098
0.097
0.113
計47
1.000
-3-
1-4 回収結果
回答者 1 万人の属性を以下に示す。
※同居の子どもがいる場合の子どもの
就学状況。兄弟など子どもが複数い
る場合は最年少の子どもの就学状況
※人口は、「統計でみる市区町村のすが
た 2015」(総務省統計局)の国勢調査
に基づく数値を使用
1,023人
922人
1,045人
910人
1,092人
4,992人
1,039人
945人
1,064人
912人
1,048人
5,008人
15-29歳(2,062)
30-39歳(1,867)
40-49歳(2,109)
50-59歳(1,822)
60歳以上(2,140)
総計
女性 男性
軸ベ
年齢階層・性別
北海道
324人
東北
967人
関東
2,544人
北陸・中部
1,960人
近畿
1,464人
中国
798人
四国
555人 九州・沖縄
1,388人
地域ブロック
700人/km2未満
1,575人
700~1,500人/km2未満
2,464人1,500~3,000人
/km2未満
2,252人
3,000~8,000人
/km2未満
2,049人
8,000人/km2以上
1,501人
不明
159人
居住地の人口規模
ひとり暮らし
1,856人
夫婦のみ
2,208人2世代家族
(親または子
と同居)
4,907人
3世代家族(祖
父母、親と同
居、または子、
孫と同居 など)
865人
その他
164人
家族構成
就学前
940人小学校
533人
高等学校
314人
短大・大学・大学院・
高専・専門学校
294人
社会人・アル
バイト等
1,066人その他
11人
子供はいない
2,311人
最年少の子どもの就学状況
会社員
3,617人
公務員
484人
自営業・
自由業
793人農林業
55人
家事専業
(主婦・主夫)
1,643人
学生
432人
パート・ア
ルバイト
1,365人
無職
1,462人
その他
149人職業
持ち家(一戸建)
5,602人
市・県営住宅等
345人
その他
153人
住宅の形態
-4-
2.調査結果
2-1 災害に対する危機意識について
(1)大災害の発生の可能性について
「今、あなたが住んでいる地域に、将来(今後
30年程度)、大地震、大水害などの大災害が発生
すると思いますか」という問に対し、「ほぼ確実
に発生する」「発生する可能性は大きいと思う」
を合わせ、大災害が発生する可能性があると考
えている者は、6割を超えている(図表1)。
地域別の傾向としては、太平洋側の地域で「可
能性が高い」と感じている人々が多い傾向が見
られた(図表2)。
なお、地域の区分は、「大災害が発生する可能
性が高い・低い」(注)の割合の傾向が似ている
都道府県を集約し、それぞれの地域の回答者数
が 1,000 以上になるように地域を組み合わせた。
よって、地域の取扱いには上記の留意が必要で
ある。
図表2 地域別の大災害に対する危機意識
凡例
近い将来(30年以内)
災害が発生する
「可能性が高い」と答えた人の割
合
50%未満
50%以上 70%未満
70%以上
⑦四国・九州東岸
徳島、香川、愛媛、高知、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
④本州太平洋側
神奈川、静岡、愛知、三重、和歌山
⑤内陸・近畿北部
栃木、群馬、山梨、長野、岐阜、滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫
⑥中国・九州東岸以外・沖縄
鳥取、島根、岡山、広島、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本
①北海道・東北日本海側・北陸
北海道、青森、秋田、山形、新潟、富山、石川、福井
②東北太平洋側
岩手、宮城、福島、茨城、千葉
③関東南部
埼玉、東京
図表1 災害の可能性に関する意識
※地域:都道府県を、都道府県毎の回答
の傾向に応じて回答数が 1000以上にな
るように次の7地区に分類している。
注:災害危険度に対する認識に関する分
類
・可能性が高い:「ほぼ、確実に発生する
と思う」+「発生する可能性は大きい
と思う」
・可能性が低い:「可能性は少ないと思
う」+「可能性はほぼないと思う」
ほぼ、確実
に発生する
と思う
15.9%
発生する可
能性は大き
いと思う
47.1%
可能性は少
ないと思う
30.2%
可能性は
ほぼないと
思う
6.8%
N=10,000
-5-
(2)災害へ備えることの重要性
「あなたの日常生活において、災害への備え
は、どのくらい重要なことですか」という問い
に対し、「十分に取り組んでいる」「日常生活の
中でできる範囲で取り組んでいる」を合わせ取
り組んでいるという人は、4割以下にとどまっ
ている(図表3)。大災害が発生する可能性は
認識しているものの、取り組みが足りないと考
えている人々がいる傾向が見て取れる。
年齢階層別では、年代が上がるほど災害への備えに取り組み、若年層ほど取り組んでいな
い傾向がある(図表4)。
災害の可能性への意識で「可能性が高い」と答えた層と、「可能性が低い」と答えた層に
分けて災害への備えの重要度に対する認識を集計すると、災害の「可能性が少ない」とする
層ほど、防災に取り組んでいない傾向が見て取れる(図表5)。
5.7%
4.0%
3.2%
3.0%
2.7%
2.7%
25.1%
27.8%
32.2%
36.2%
39.5%
45.0%
52.4%
53.5%
52.4%
51.6%
49.2%
44.4%
16.8%
14.7%
12.2%
9.1%
8.5%
7.9%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
優先して取り組む重要な事項であり、十分に取り組んでいる 災害に備えることは重要だと思うが、日常生活の中でできる範囲で取り組んでいる
災害に備えることは重要だと思うが、災害への備えはほとんど取り組んでいない 自分の周りでは災害の危険性がないと考えているため、特に取り組んでいない
4.6%
1.4%
41.2%
22.9%
50.3%
52.1%
4.0%
23.7%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
可能性が高い
(N=6,298)63%
可能性が低い
(N=3,702)37%
優先して取り組む重要な事項であり、十分に取り組んでいる 災害に備えることは重要だと思うが、日常生活の中でできる範囲で取り組んでいる
災害に備えることは重要だと思うが、災害への備えはほとんど取り組んでいない 自分の周りでは災害の危険性がないと考えているため、特に取り組んでいない
図表4 災害への備えの重要度【年齢階層別】
図表3 災害へ備えることの重要性
図表5 災害への可能性に関する意識の違いによる災害への備えの重要度
優先して取り組
む重要な事項で
あり、十分に取り
組んでいる
3.4%
災害に備えるこ
とは重要だと思う
が、日常生活の
中でできる範囲
で取り組んでい
る
34.4%災害に備えるこ
とは重要だと思う
が、災害への備
えはほとんど取
り組んでいない
50.9%
自分の周りでは
災害の危険性が
ないと考えてい
るため、特に取り
組んでいない
11.3%
N=10,000
-6-
(3)災害に備えて日頃取り組んでいること
「災害に備え、日頃からどのようなこと
に取り組んでいますか」という問いに対
し、45.1%の人が「携帯ラジオ・懐中電
灯・医薬品などを常備している」と最も多
く回答している。次いで、「食料や飲料水
を蓄えている」「災害時に避難する場所や
避難経路を確認している」が多く、「自
助」の取組が上位にきている(図表6)。
(4)災害への備えに取り組むことができない
理由
「災害に備えることは重要だと思うが、
日常生活の中でできる範囲で取り組んでい
る」もしくは、「ほとんど取り組んでいない」
と回答した人に、「災害に対して備えること
は重要だと思うが、実際になかなか取り組
めない理由はなんですか」と聞いたところ、
災害の可能性への意識で、「可能性が低い」
と考えている層は、「可能性が高い」と考え
ている層に比べて、「機会がない」「身近な
問題と感じない」「特に理由がない」と回答
している人の割合が高くなっている(図表
7)。
(5)防災について取り組んでいきたいこと
「今後、あなたが今よりももっと防災に
ついて取り組む場合、どのようなことに取
り組んでいきたいと考えていますか」との
問いに対し、「自宅などでできる日頃の備
え(水や食料の備蓄や家具転倒防止の取組
など)」と回答した人は 46.3%である一
方、「自主防災組織、消防団、自治会等の
防災活動を行っているグループに自ら参加
する」と回答した者は 4.5%と相対的に低
くなっている(図表8)。
45.1%
38.2%
24.8%
24.4%
23.7%
16.0%
14.5%
12.3%
11.2%
10.1%
7.6%
6.4%
5.8%
4.1%
2.4%
26.2%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
携帯ラジオ・懐中電灯・医薬品などを常備して
いる
食料や飲料水を蓄えている
災害時に避難する場所や
避難経路を確認している
地震保険に加入している
家具の転倒防止のための家具固定や
家電などの落下防止対策を行っている
貴重品などをすぐに持ち
出せるようにしている
耐震性のある家に住んでいる
自治体等の災害情報メールに
登録している
災害時の家族の安否確認の
方法を決めている
外出時にスマートフォンや携帯電話の
予備電池を携帯している
災害時に使えるスマートフォンアプリを
インストールしている
非常持ち出し用の衣類・
毛布などを準備している
防災訓練に積極的に参加している
近所や友人に災害時には
助け合うことを話している
感震ブレーカー(揺れを検知して電気を
止める器具)を設置している
特にない
N=10,000
MA=27,275
図表7 災害危険度の認識に応じた災害対策に
取り組まない理由
図表8 防災について取り組んでいきたいこと
図表6 災害に備えて日頃取り組んでいること
≪複数回答≫
46.3%
17.2%
13.3%
10.3%
7.8%
4.5%
0.6%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
自宅などでできる日頃の備え(水や食料の
備蓄や家具転倒防止の取組など)
災害に関する情報を日頃から
関心を持って集めたりする
自ら防災について取り組む
必要はないと考えている
日常生活の延長線上で取り組めるようなこと
(もちつき大会などの地域のイベントに参加して
近所の人と顔なじみになる、キャンプで
防災グッズの使い方を覚えるなど)
地域で行われる防災訓練や災害に係る
勉強会などの防災イベントに参加する
自主防災組織、消防団、自治会等の防災
活動を行っているグループに自ら参加する
その他N=10,000
23.0%
25.6%
17.8%
17.1%
18.3%
14.7%
14.4%
13.4%
16.4%
13.1%
14.4%
10.4%
6.7%
4.0%
12.5%
2.4%
2.3%
2.4%
23.3%
22.1%
25.8%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
合計
(N=8,534)
可能性が高い
(N=5,758)
可能性が低い
(N=2,776)
時間がない コストがかかる 機会がない 情報がない 身近な問題と感じていない その他 特に理由はない
-7-
2-2 日常生活での活動について
(1)日常的に意思疎通を行っている人
「日常生活において、ご家族以外の方で、
どのような方々と日常的に会話やコミュニ
ケーションなどの意思疎通を行っています
か」という問いに対し、「職場・アルバイト
先・パート先の人」が 39.6%で一番多く、
次いで「近所の人」28.5%、「趣味のグルー
プやサークル活動の人」16.4%、「居住地域
の自主防災組織や自治会・町内会などの人」
12.3%の順に多い(図表9)。
結果は、職場等の日々の拘束行動に関わ
る人(仕事、買い物や家事、授業等)、近所
や趣味等の身近な人の割合が高いことがう
かがえる。
さらに同じ性質のグループを集約してみ
ると、拘束行動をともに行っている「学校・
職場・アルバイト先・パート先の人」が
33.2%で最も多く、次いで「地域の人(近所
の人、居住地域の自主防災組織や自治会・
町内会などの人)」17.3%、「趣味のグルー
プやサークル活動の人」7.2%、「「保育園・
幼稚園・小中学校などのママ友達(パパ友
達)」いわゆるママ友等が 3.3%となってい
る(図表 10)。
年齢階層別に見えると、54 歳以下の層では3割以上の人が「学校や職場・アルバイト・パ
ート先の人」と最もコミュニケーション等を行っている(図表 11)。
55歳以上は「地域の人(近所の人、居住地域の自主防災組織や自治会・町内会などの人)」
とのコミュニケーションが多くなる、「保育園・幼稚園・小中学校などのママ友達(パパ友達)」
いわゆるママ友等と答えた層は 25歳~44歳が多く、「趣味のグループやサークルの人」との
コミュニケーションは、15 歳~24 歳の層が約1割であり、25 歳~54 歳の層で低下した後、
55歳以上の層で再び上昇し、65 歳以上の層で1割を超える(図表 11)。
39.6%
28.5%
16.4%
12.3%
6.5%
5.4%
3.2%
3.0%
2.4%
2.4%
2.2%
2.4%
34.4%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
職場・アルバイト先・パート先の人
近所の人
趣味のグループやサークル活動の人
居住地域の自主防災組織や
自治会・町内会などの人
保育園・幼稚園・小中学校などの
ママ友達(パパ友達)
学校の人
ボランティア活動を行っている人
商店街やスーパーの店員
コンビニの店員
利用している福祉施設の人
(職員や同じ施設の利用者)
ヘルパー、ケアマネジャー、民生児童委員
その他
特になし
N=10,000
MA=15,870
学校・職場・アル
バイト先・パート
先の人
33.2%
趣味のグループや
サークル活動の人
7.2%
地域の人
(近所、自治会
など)
17.3%
保育園・幼稚園・小
中学校などのママ
友達
(パパ友達)
3.3%
特になし
34.4%
図表 10 もっとも日常的に意思疎通を
行っている人(集約)≪単一回答≫
図表9 日常的に意思疎通を行っている人
≪複数回答≫
-8-
主なグループについて、年齢階層別で「日常的に意思疎通を行っているか」否かを聞いた
ところ、「職場等の拘束行動のグループ」以外、「趣味のグループやサークル活動の人」、「保
育園・幼稚園・小中学校などのママ友達(パパ友達)」いわゆるママ友等、「近所の人」につい
ては、図表 11の「もっとも日常的に意思疎通を行っている人」という回答数よりも多く、拘
束行動以外にも付き合いの幅が広がっていることが見て取れる(図表 12)。
33.2%
49.1%
42.9%
39.3%
36.5%
21.6%
6.1%
7.2%
9.6%
5.8%
4.6%
5.7%
8.1%
14.0%
17.3%
3.9%
6.5%
10.0%
14.8%
29.9%
43.5%
3.3%
1.1%
4.2%
7.2%
3.1%
0.6%
0.4%
4.6%
4.9%
4.2%
3.3%
4.1%
5.9%
6.3%
34.4%
31.3%
36.4%
35.5%
35.8%
33.9%
29.6%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
全体
(N=10,000)
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
学校・職場・アルバイト先・パート先の人 趣味のグループやサークル活動の人 地域の人… 保育園・幼稚園・小中学校などのママ友達(パパ友達) その他 特になし
図表 11 もっとも日常的に意思疎通を行っている人≪単一回答≫【年齢階層別】
図表 12 日常的に意思疎通を行っている人≪複数回答≫【年齢階層別】
37.8%
48.9%
46.9%
46.0%
32.3%
11.5%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
職場・アルバイト先・パート先の人
22.8%
13.2%
11.4%
14.2%
18.4%
27.5%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
趣味のグループやサークル活動の人
2.8%
7.4%
13.2%
7.2%
1.9%
1.3%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
保育園・幼稚園・小中学校などのママ友達(パパ友達)
13.2%
15.7%
22.4%
28.5%
42.5%
51.1%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
近所の人
-9-
(2)情報収集に利用している媒体
「日常生活の中で(防災に限らず日常の)何から情報を得ていますか」という問いに対
し、「現在、もっとも利用している」情報媒体を年齢階層別に見ると、若年層になるほどI
CTの割合は高く、高齢層になるほど新聞やチラシ等、自宅に配達される形式の紙媒体が多
くなる(図表 13)。ICTをさらに細分してみると、15~24歳の層でSNSの利用が、他の
年齢層に比較して突出して多く 16.6%とホームページの利用よりも多くなっている(図表
14)。
ICTについては、「現在、もっとも利用している人」よりも「今後、もっとも利用した
い」と思う人が3%程度多く、情報媒体として期待されていることがわかる(図表 15)。
図表 13 情報収集にもっとも利用している媒体(テレビ除く)【年齢階層別】
図表 14 もっとも利用している ICTの情報媒体【年齢階層別】
図表 15 情報収集にもっとも利用している媒体・もっとも利用したい媒体≪単一回答≫
11.6%
12.0%
12.4%
10.5%
9.9%
9.9%
31.5%
25.7%
25.2%
22.2%
17.8%
11.3%
1.8%
2.6%
2.9%
3.9%
4.3%
3.6%
2.4%
2.3%
4.0%
5.9%
8.2%
10.6%
0.9%
0.5%
0.8%
0.4%
0.5%0.1%
1.1%
1.4%
2.1%
2.1%
4.3%
5.6%
0.3%
0.7%
0.8%
1.0%
1.8%
3.5%
0.1%
0.2%
0.4%
0.3%
0.7%
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0%
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
友人・知人との会話や口づての情報 ICT ラジオ 新聞(電子新聞) 雑誌 チラシ・地域広報誌(コミュニティペーパー) 掲示板 その他
11.8%
14.5%
16.1%
13.8%
10.5%
5.9%
16.6%
7.5%
4.4%
3.0%
1.9%
0.6%
2.8%
2.7%
3.4%
2.9%
2.2%
1.2%
0.4%0.9%
1.4%
2.5%
3.3%
3.6%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0%
15~24歳(N=790)
25~34歳(N=2,048)
35~44歳(N=2,121)
45~54歳(N=2,123)
55~64歳(N=1,710)
65歳以上
(N=1,208)
ホームページ(情報サイト、ブログなど) SNS(Twitter、Facebookなど) スマートフォンアプリ メール(登録したサイトからの情報メールなど)
36.1%
22.2%
11.1%
5.5%
3.3%
2.7%
1.3%
0.5%
0.3%
29.5%
25.4%
11.1%
5.0%
4.4%
3.2%
1.6%
0.5%
0.3%
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40%
テレビ
ICT
友人・知人との会話や
口づての情報
新聞(電子新聞)
ラジオ
チラシ・地域広報誌
(コミュニティペーパー)
掲示板
雑誌
その他
現在、
もっとも
利用している
今後、
もっとも
利用したい
「N=10,000」
-10-
2-3 日常的な地域の防災活動に関する考え方について
(1)防災に取り組むことができると思うグループ
「ご家族以外の方との助け合い(共助)により、災害に備えて日常的に防災活動を行って
いく上で、どのようなグループで防災活動に取り組むことができると思いますか」という問
いに対し、「近所の人」が 41%で最も多く、次いで「職場・アルバイト先・パート先の人」
32.4%、「居住地域の自主防災組織や自治会・町内会などの人」28.8%、「趣味のグループや
サークル活動の人」12.6%の順に多い(図表 16)。
「日常的に意思疎通を行っている人」と「防災に取り組むことができると思う人」の回答
割合を比較すると、「近所の人」や「居住地域の自主防災組織や自治会・町内会などの人」
は、防災活動への期待がある一方で、日常的に意思疎通を行っている人は、それよりも少な
い。
一方、「職場・アルバイト先・パート先の人」や「趣味のグループやサークル活動の人」
は、日常的に意思疎通を行っている人のほうが多い(図表 16)。
大災害が発生する「可能性が高い」と答える層と「可能性が低い」と答える層に分類する
と、「可能性が高い」と答える層の方が、「特になし」と回答するものが少なく、具体的な活
動相手を想像していることがわかる(図表 17)。
21.0%
23.1%
17.3%
37.2%
37.7%
36.3%
3.7%
3.9%
3.2%
2.4%
2.8%
1.8%
3.4%
3.7%
2.9%
32.4%
28.8%
38.4%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
合計
(N=8,534)
可能性が高い
(N=5,758)
可能性が低い
(N=2,776)
学校・職場・アルバイト先・パート先の人 地域の人(近所、自治会など)
趣味のグループやサークル活動の人 保育園・幼稚園・小中学校などのママ友達(パパ友達)
その他 特になし
図表 16 日常的に意思疎通を行っている人と防災に取り組むことができると思う人≪複数回答≫
図表 17 災害危険度に対する認識ともっとも防災活動に取り組めるグループ≪単一回答≫
41.0
32.4
28.8
12.6
6.7
6.3
5.7
3.1
2.9
2.9
2.4
0.5
32.4
28.5
39.6
12.3
16.4
6.5
3.2
5.4
3.0
2.4
2.2
2.4
2.4
34.4
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0%
近所の人
職場・アルバイト先・パート先の人
居住地域の自主防災組織や
自治会・町内会などの人
趣味のグループや
サークル活動の人
保育園・幼稚園・小中学校
などのママ友達(パパ友達)
ボランティア活動を行っている人
学校の人
商店街やスーパーの店員
利用している福祉施設の人
(職員や同じ施設の利用者)
ヘルパー、ケアマネジャー、
民生児童委員
コンビニの店員
その他
特になし
防災活動に取り組むことができると思う人
意思疎通を行っている人
-11-
(2)取り組むことができると思う活動
「今後、防災活動に取り組むことができ
ると思うグループにおいて、災害に備えて
日常的に防災活動を行おうと思った場合、
今後どのような活動から取り組むことがで
きるか」という問いに対し、「自宅などでで
きる日頃の備え(水や食料の備蓄や家具転
倒防止の取組など)をグループのみんなで
行う」が 52.4%で最も多く、次いで「防災
に関する基本的な知識や情報を得る(勉強
会やセミナーなどへの参加)」36.9%、「災
害時の連絡体制を作る(連絡網やメーリン
グリストなど)」34.9%の順に多かった(図
表 18)。
日常的に意思疎通を行っている人が多く、かつ、今後防災活動にも取り組めると回答した
人が多い「職場・アルバイト先・パート先の人」「趣味のグループやサークル活動の人」につ
いて、取り組むことができると思う活動を見てみる。
いずれも「自宅でできる日頃の備えをグループのみんなで行う」ことが一番多く、約3割
の人が回答している。
「職場の人」とは、「防災に関する基本的な知識や情報を得る勉強会」への参加や、「防災
に関する意見交換」を回答している方がそれぞれ約1~2割であった。「趣味のグループや
サークル活動の人」とは、「防災に関する意見交換」が約2割、「災害時の連絡体制をつく
る」が約1割であった(図表 19)。
図表 18 取り組むことができると思う活動
≪複数回答≫
図表 19 もっとも意思疎通を行っているグループで、
もっとも取り組むことができると思う活動≪単一回答≫
52.4%
36.9%
34.9%
33.8%
30.8%
23.9%
12.6%
0.2%
11.7%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
自宅などでできる日頃の備え
(水や食料の備蓄や家具転倒防止の
取組など)をグループのみんなで行う
防災に関する基本的な知識や情報を得る
(勉強会やセミナーなどへの参加)
災害時の連絡体制を作る
(連絡網やメーリングリストなど)
防災に関する意見交換
防災に関する実践的な訓練(避難訓練、
炊き出し訓練、救助訓練、けがした人の
介助訓練など)
自主防災組織、消防団、自治会等の
防災活動を行っているグループに参加する
グループの日常の活動の延長線上でできること
(料理教室で非常食の調理方法を学ぶ、小学校
などで親子で学べる防災教室を実施するなど)
その他
特になしN=6,762
MA=16,033
27.4%
22.8%
15.9%
9.2%
5.2%
2.5%
1.8%
0.1%
15.2%
0% 10% 20% 30% 40%
自宅などでできる日頃の備え
(水や食料の備蓄や家具転倒防止の取組など)
をグループのみんなで行う
防災に関する基本的な知識や情報を得る
(勉強会やセミナーなどへの参加)
防災に関する意見交換
災害時の連絡体制を作る
(連絡網やメーリングリストなど)
防災に関する実践的な訓練(避難訓練、炊き出し
訓練、救助訓練、けがした人の介助訓練など)
自主防災組織、消防団、自治会等の防災活動を
行っているグループに参加する
グループの日常の活動の延長線上でできること
(料理教室で非常食の調理方法を学ぶ、小学校
などで親子で学べる防災教室を実施するなど)
その他
特になし
職場・アルバイト先・パート先の人
35.6%
21.1%
12.3%
8.8%
4.9%
4.7%
3.0%
0.0%
9.6%
0% 10% 20% 30% 40%
自宅などでできる日頃の備え
(水や食料の備蓄や家具転倒防止の取組など)
をグループのみんなで行う
防災に関する意見交換
災害時の連絡体制を作る
(連絡網やメーリングリストなど)
防災に関する基本的な知識や情報を得る
(勉強会やセミナーなどへの参加)
防災に関する実践的な訓練(避難訓練、炊き出し
訓練、救助訓練、けがした人の介助訓練など)
グループの日常の活動の延長線上でできること
(料理教室で非常食の調理方法を学ぶ、小学校
などで親子で学べる防災教室を実施するなど)
自主防災組織、消防団、自治会等の防災活動を
行っているグループに参加する
その他
特になし
趣味のグループやサークル活動の人
-12-
(3)防災に取り組む上で、障害になると思うこと
「今後、防災活動に取り組むことができ
ると思うグループにおいて、災害に備えて
日常的に防災活動を活発に行う上で、障害
となっていることはどのようなことだと思
いますか」という問いに対し、「取り組む
時間がない」が 42.6%で最も多く、次い
で「勉強会やセミナーなどが近くで行われ
ていない、もしくは知らない」24.4%、
「アドバイスをしてくれる人がいない、ま
たは誰に聞けばよいかわからない」
23.3%、「人手不足で個人の負担が大き
い」23.1%の順で多かった(図表 20)。
(4)地域の防災の担い手として期待できると思う主体
新たな担い手として、地元グループや企
業等、既存組織に期待されている。
日常的に意思疎通を行っているグループ
毎に新たな担い手として期待できると思う
主体を見てみると、もっと意思疎通を行っ
ているグループが誰かによって、期待して
いる新たな担い手にも異なる傾向が見られ
た。
例えば、「ママ友達等」ともっとも意思疎
通を行っている人は、学校関係者(PTA
を含む)の割合が全体平均を上回っており、
「地域の人」ともっとも意思疎通を行って
いる人は、地域住民が集まっているグルー
プの割合が他と比較しても高くなっている
(図表 21)。
42.6%
24.4%
23.3%
23.1%
22.4%
18.2%
18.0%
18.0%
16.8%
15.7%
1.3%
15.5%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
取り組む時間がない
勉強会やセミナーなどが近くで
行われていない、もしくは知らない
アドバイスをしてくれる人がいない、
または誰に聞けばよいかわからない
人手不足で、個人の負担が大きい
グループ内の他の人に、どの程度防災に
対する意識があるのかわからない
グループ内の人の防災に対する熱意に
差があってグループで取り組むことが難しい
グループ内の人に防災に
関する知識がないこと
防災に関する情報をどこで得ることが
できるかわからないこと
取り組むための財源がないこと
行政の支援が少ない、または支援がないこと
その他
特になしN=6,762
MA=16,179
19%
21%
27%
(22%)
(18%)
(19%)
11%
16%
18%
24%
(20%)
(19%)
(16%)
7%
9%
13%
6%
(10%)
(8%)
(10%)
5%
6%
6%
7%
(8%)
(7%)
(10%)
5%
5%
6%
7%
(7%)
(6%)
(10%)
4%
5%
5%
5%
(6%)
(4%)
(10%)
3%
4%
4%
3%
(5%)
(20%)
(4%)
2%
1%
1%
1%
(0.4%)
(2%)
0.4%
37%
26%
19%
(22%)
(18%)
(19%)
63%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体(N=10,000)
学校・職場・アルバイト先・
パート先の人
(N=3,317)
地域の人
(近所、自治会など)
(N=1,728)
趣味のグループや
サークル活動の人
(N=722)
保育園・幼稚園・
小中学校などの
ママ友達(パパ友達)
(N=328)
その他
(N=462)
特になし
(N=3,443)
地域の自主防災組織や消防団(これまで以上に活動を強化していく)
地域住民が集まっているグループ(サークルやボランティア組織などで、自主防災組織や自治会などを除く)
地域に店舗・事務所・工場などがある企業
地域を支援(地域おこしや高齢者支援など)するため、外部から来ている人やボランティアの人(NPO団体等を含む)
地域住民向けにサービスを提供している事業者(移動販売業者、宅配業者など)
医療や福祉の事業者(介護タクシーなど)
学校関係者(PTAを含む)
その他
特にない
図表 20 防災に取り組む上で、障害になる
と思うこと≪複数回答≫
図表 21 意思疎通を行っているグルー
プと担い手への期待の意識
【問合せ先】 内閣府政策統括官(防災担当)付 普及啓発・連携担当参事官室 TEL:03-3502-6984