第 1回『社会学』
「医療と社会 -基礎編 -」
担当:中川 翔平
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講義スタイル
• 基本的にはレクチャー方式で行います
• グループワークやグループ発表も取り入れていこうとも考えています。
• 最終的な成績評価方法は「テスト」または「グループでのプレゼン」を予定しています。
求める態度
• 基本的に講義に支障があると判断した場合は講義室から出てもらうつもりです。
• または、中川が帰ります。
• 私語・メール・ SNSはコソコソしてください。
• 携帯電話はマナーモードにしておくこと。
• 私語が目に余る場合は中川も混ざります。
• 話すぐらいなら寝ていてください。
• 寝るのも面倒な場合は出席しなくても結構です (出席点はありません )。
• 基本的に代返も可能です。ただし、上記の通り出席点がつかないのでテストで頑張ってください。 (試験の受験が可能な状態にはしておいてください )
• 講義の成績に関しては試験結果のみで評価するつもりです。
• 評価は最終試験 (100点 )によります (一応 )。
では、粛々と始めていきます
『社会学とは、“社会”を実証的事実-客観的に観察できる事実ーとして捉え分析する実証科学の一つである。』
”では?その“社会 とは何を指すか?
学問としての「社会学」
『 社 会 』とは
個人と個人の相互作用の総体である
☆ では『相互作用』とは?
コミュニケーション
…だけではないんだけどね 汗
● 社会とは???
人と人の『間』に起こる相互作用の総体
● (もっとも小さな)社会の構成体
「個人」
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個人と個人の相互作用の総体
• 社会を構成する最小単位は「個人」である
• そこから徐々に構成要素は拡大していく例えば家族↓
地域↓
国家
• 社会は 人と人の『間』に起こる相互作用の総体
個人
家族
地域
国家
国際 (グローバル )
友達 学校
職場 市場
マクロ
ミクロ
メゾ 宗教
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社会を定義する!!!(a) 成員相互の間に【相互行為】ないし【コミュニケーション行為】による意思疎通が行われていること
(b) それらの相互行為が【持続的】に行われることによって社会関係が形成されていること
(c) それらの人々が何らかの度合でオーガナイズされていること
(d) 成員と非成員とを区別する【境界】が確定していること
富永 健一 (1995)「社会学講義」中公新書 15項12
”それでは、社会学の“古典へ
ゲオルグ・ジンメル(独, Georg Simmel 1858-
1918)
◎ジンメルの相互行為
社会化(社会形成)…社会とは確固とした実体ではなく、たえず形成されるプロセスのうちにある。
個人化(個人形成)…「個人とは社会的な糸が結びつきあう場所にすぎず、人格とはこの結合の生じる特別な様式にほかならない」たえず個人になるプロセス。
⇒秘密(に対する配慮)と信頼(弱められた帰納的意識・他者に対する心の原初的な態度)
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方法的関係主義
社会も個人もそれ自体では独自の存在ではない と考 え、個人どうしの関係または相互作用に社会の存在を見る立場。
=ジンメルの「形式社会学」
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相互作用とは?
「相互作用があれば、そこに社会があるといえ るか。ジンメルはそうではないと考える。」
盛山 和夫 (2011)「社会学とは何か―意味世界への探究 (叢書・現代社会学 ) 」ミネルヴァ書房 41-42頁 を参照
では「社会」とそれを構成する「相互作用」とは
=個人と個人の『心的』相互作用
であるとジンメルは提唱した 15
それでは「心的」とは?”ここまで来ると“心的が何を指しているのか
疑問に思いますよね?
実は...ジンメルさんが言うには、
「お互いがお互いに何らかの影響を与えることをジンメルは『心的相互作用』と呼ぶ」ことにしたんです。
これが【形式社会学】16
「二人の人間が出会い、心的相互作用を行うことで一対一の関係が成立する。これはつまり、(最小ではあるが)社会が成立したということともいえるんだ。実際には複数の人間の複数の関係が【網の目のよう】に交差して大きな社会が作り上げられる。このように、社会は人々がお互いに影響を与えあいながら現在進行形で作り上げて行くものであり、彼はそれの状態(あるいは現場)を『社会化』と呼ぶ」菅野仁 (2003) 「ジンメル・つながりの哲学」 NHK出版17
• 社会は 人と人の『間』に起こる相互作用の総体
個人
家族
地域
国家
国際 (グローバル )
友達 学校
職場 市場
マクロ
ミクロ
メゾ 宗教
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• ジンメルの社会学=「形式社会学」 人間関係の「内容」と「形式」を区別する。
• 内容 : 相互作用する各人の意図や目的• 形式 : 相互作用のありかた。
(例) 経済競争・受験競争・恋愛での競争
→ これらはすべて 競争には違いない。
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”ジンメルを“理解する上で忘れてはいけないこと
• 最小の社会が、つまり一対一の関係が成立するために絶対に存在する形式として、ジンメルは『他者理解』に関するものを挙げている。
• 共に関係を形成している相手、その人をどのように理解するかという形式である。
• しかし、ジンメルは『他者は断片でしか理解できない』と述べている。
→ これは、どういう意味だろう?
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