JMOOC講座 開講事例紹介
第2弾講座
しあわせに生きるための心理学
〜アドラー心理学入門〜
講座運営学内支援体制および運営報告
早稲田大学JMOOC事務局
2016年1月8日(金)
目次
1. 実施概要 2. PV紹介 3. 運営実績 4. 早稲田大学 第1弾 JMOOC講座
「国際安全保障論」との受講者層の比較 5. 受講後アンケートの結果紹介 6. システム面および運営面の課題 7. まとめ
1
実施概要
講座名 しあわせに生きるための心理学〜アドラー心理学入門〜 担当講師 早稲田大学人間科学学術院 向後千春 教授 開講時期 2015年5月25日(月)〜7月12日(日) 5週間 修了要件 クイズ+レポート/相互評価=60点以上(100点満点) (クイズ、レポートは毎週提示) プラットフォーム OpenLearning, Japan (株式会社ネットラーニング) 2
JMOOC講座 しあわせに生きるための心理学
〜アドラー心理学入門〜 PV紹介
オンライン講座 運営実績
4
登録者総数 ・3,529人 ・男性1,484人、女性1,778人、不明267人 ・平均年齢41.98歳、SD=13.36 修了者数 ・776人(修了率22.0%) ・男性297人、女性425人、不明54人 ・平均年齢46.96歳、SD=11.99 ログイン者数 ・2,521人(ログイン率71.4%)
反転講座 運営実績
5
実施日時 2015年7月11日(土) 13時〜16時 実施場所 早稲田キャンパス 3号館401教室 応募者数・参加者数 応募者300人、参加者166人(参加率55.3%)※別途、4人が当日参加
運営体制の主な役割分担
6
業務 教員 職員 PF事業者
開講前
コンテンツ収録、字幕作成等
○ ○学内にて対応
PV収録 ○ ○ ○クイズ、レポート課題、ルーブリック
○ ○調整業務
○設置
受講者アンケート ○助⼿手が主担当
○設置
開講中
ディスカッション ○講座内容に関わること
○チェック対応
各種メール配信 ○ ○
システムサポート ○
閉講後
反転講座の企画・運営 ○講座内容に関わること
○運営
△運営・取材
学習成果分析 ○助⼿手が主担当
受講者層の比較
7
第1弾講座 登録者総数 12,068人 修了者数 1,300人(10.8%) 受講前アンケート回答者数 3,828人(31.7%) ・男性2,844人、女性984人 ・平均年齢48.39歳、SD=16.91
第2弾講座 登録者総数 3,529人 修了者数 776人(22.0%) 受講前アンケート回答者数 1,360人(38.5%) ・男性520人、女性836人、不明4人
・平均年齢43.94歳、SD=12.40
性別の比較
8
●国際安全保障論 男性57%、女性20%、不明23% ●アドラー心理学入門 男性42%、女性50%、不明8%
57%
20% 23%
42%
50%
8%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
男性 女性 不明
人数
%
国際安全保障論
アドラー心理学入門
※登録時データより
年齢層の比較
9 ※受講前アンケート結果より
20%
31%
34%
24%
0% 10% 20% 30% 40% 50%
20歳未満
20代
30代
40代
50代
60代以上
人数(%)
国際安全保障論
アドラー心理学入門
●国際安全保障論 受講者の51%が、50代と60代以上 ●アドラー心理学入門 受講者の58%が、40代と50代
(平均年齢48.39歳)
(平均年齢43.94歳)
職業・勤務形態の比較
10
52%
21%
54%
5%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
フルタイム
パートタイム、アルバイト
家事専業
学生・生徒
無職
その他
人数(%)
国際安全保障論
アドラー心理学入門
●両講座ともに、フルタイム勤務の受講者が半数以上であった
※受講前アンケート結果より
受講動機についての比較
11
88%
35%
94%
29%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
講座のテーマに興味があった
早稲田大学に興味があった
MOOC という学びの形に興味があった
知人から受講を勧められた
大学の授業がどのようなレベルなのか 知りたかった
その他
人数(%)
国際安全保障論
アドラー心理学入門
●両講座ともに、講座のテーマに興味があって受講した人が最も多く、 次いで、MOOCという学びの形に興味があって受講した人が多かった
※受講前アンケート結果より(複数回答)
早稲田大学との関係についての比較
12
88% 72%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
早稲田大学の在学生である
早稲田大学の附属・系属校の生徒である
早稲田大学の卒業生である
早稲田大学に勤務している
早稲田大学とはまったく関係がない
その他
人数(%)
国際安全保障論
アドラー心理学入門
●両講座ともに、受講者の多くが 「早稲田大学とはまったく関係がない」人たちであった
※受講前アンケート結果より
受講後アンケート結果
13
アンケート実施期間:2015年6月22日〜7月19日 回答者数 547人(回答率15.5%) ・回答に不備のある1人を分析対象外 ・有効回答数 546人(有効回答率15.5%) ・男性217人、女性325人、不明4人 ・平均年齢48.16歳、SD=11.29 ・修了者487人、未修了者59人
講座への満足度
14
61%
32%
5%
2%
0%
0% 20% 40% 60% 80%
満足
やや満足
どちらともいえない
やや不満
不満
人数(%)
●「満足」もしくは「やや満足」への回答は93%
講座の主観的理解度
15
●「理解できた」もしくは「やや理解できた」への回答は94%
53%
41%
5%
1%
0%
0% 20% 40% 60%
理解できた
やや理解できた
どちらともいえない
あまり理解できなかった
理解できなかった
人数(%)
字幕の利用方法
16
●字幕は、講義内容や語句の確認、復習や課題の参考に 利用されることが多かった
※複数回答
53%
16%
59%
19%
7%
7%
0% 20% 40% 60% 80%
復習や課題の参考に利用した
講義内容の検索に利用した
講義内容や語句の確認に利用した
文章のみを読むために利用した
利用しなかった
その他
人数(%)
BBSの利用方法
17
●「他の受講者の考えを知るために利用していた」への回答が39% ●「BBSを利用していなかった」への回答は55%
3%
39%
5%
2%
8%
55%
5%
0% 20% 40% 60%
自分の考えを他の受講者に知ってもらうために利用した
他の受講者の考えを知るために利用した
わからないことについて他の受講者に教えてもらうために利用した
講座担当者とやりとりがしたいので利用した
他の受講者と一緒に勉強しているという一体感を感じたいので利用した
利用しなかった
その他
人数(%)
※複数回答
1週間の平均学習時間
18
●1週間あたりの平均学習時間が「1時間〜3時間」への回答は73%
6%
37%
36%
14%
4%
3%
0% 10% 20% 30% 40%
1時間未満
1時間以上~2時間未満
2時間以上~3時間未満
3時間以上~4時間未満
4時間以上~5時間未満
5時間以上
人数(%)
学習に使用した端末
19
●学習には、「Windows PC」が最も多く使用されていた
※複数回答
82%
12%
14%
21%
1%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
PC(Windows)
PC(Mac)
タブレット
スマートフォン
その他
人数(%)
早稲田大学で学ぶことへの関心度
20
受講前アンケートと受講後アンケートの両方に回答した 修了者446人(男性181人、女性265人)を対象に分析
早稲田大学で学びたい(または子どもに学ばせたい)と思いますか。
回答方法:まったくそう思わない〜まったくそう思う(5件法)
3.52 3.81
1
2
3
4
5
受講前 受講後
早稲田大学
学
関心度
p<.001
t(445)=8.52, p<.001
システム面の課題(相互評価)
21
成績の算出方法に関する不満 ※受講者コメントより抜粋 ・高い点数をつけてくれる人とそうでない人との差が大きく、平均点に影響した。
・採点者のばらつきが激しすぎます。
・平均点ではなく中央値を採用したほうがいいと思う。
→成績が平均値による算出方法であったためか、成績への不満が挙げられてい
た。今後は、中央値による算出方法も検討することが必要ではないか。
コメントがないことへの不満 ※受講者コメントより抜粋 ・自分は一生懸命考えてコメントしたが、自分への評価にはコメントがないもの があって、とても残念だった。 ・コメントは最低でも1行書くようにしたほうがよい。ましてや、低い評価をした ときにはなおさら、修正すべき点を記載することが望ましいのではないか。 →コメントがないことへの不満は「国際安全保障論」においても挙げられていた。 今後は、システム的に必須にできるような仕組みが必要ではないか。
運営面の課題
22
プラットフォームによる受講者数のばらつき ・各プラットフォームの登録者数に大きな差があることもあり、 第1弾講座と第2弾講座の受講登録者数に差がみられた。 ・国際安全保障論(12,068人)、アドラー心理学入門(3,529人) →プラットフォームごとに受講者を募集するのではなく、JMOOC一体
として、広報や募集がなされることを期待したい。
運営面の課題
23
反転講座の運用 ・反転講座の募集は2日で定員に達した。 ・募集の締切後も、問い合わせは多数発生していた。 ・しかし、当日の参加率は55.3%であった。 →「募集時期が早かったのではないか」「無料であったため、気軽に
キャンセルができたのではないか」「モチベーションの高低に関わら
ず応募ができたため、不参加者が増えたのではないか」
→今後は、「募集時期を変更する」「反転講座を有料にする」
「何らかの条件をつける(レポート提出率、クイズ成績、抽選等)」
等の対応が必要ではないかと考える。
まとめ
第1弾講座と第2弾講座の受講者層(主な結果) ・講座によって、男女の割合が異なった ・年齢層は、両講座ともに比較的高かった ・両講座ともに、早稲田大学とはまったく関係のない受講者が最も
多かった
第2弾講座に対する評価 ・受講者の満足度、主観的理解度は高かった ・早稲田大学で学ぶことへの関心度は、受講前よりも受講後の ほうが有意に高かった →講座を受講することで、早稲田大学で学ぶことへの関心度が
高まることが示唆された 24
ご清聴ありがとうございました