高分子材料に生体機能を持たせ新しい方向性を見出す
生体の特徴は自己組織化、および自己再生・修復で特徴づけられている。これらの機能の発現・持続は体内に存在する多数のフィードバックループの組み合わせに起因する。これらの機能の一つでも合成高分子に付与することができれば、優れた高分子材料が得られる。右図に示すのは三成分高分子混合系における光重合反応の正のフィードバックループを利用することによって凍結させたサラミ構造の三次元画像である。上方に示すのは試料中に分散した第一(赤)および第二高分子成分(緑)の共連続相であり、また透明な部分(黒)は第三の高分子成分である。これらの結果が試料の厚み方向に沿って局所かつ選択的に透過できる二つの独立なチャンネルが形成されたことを示唆している。
材料化学系
宮田 貴章 教授Q u i T R A N - C O N G - M I Y A T A
所属
学会
日本高分子学会、アメリカ化学会、アメリカ物理学会、材料学会(MRS)
1984年02月~ アメリカ商務省国立標準局材料科学及び工学研究所高分子部門局員客員研究員
1986年09月~ 京都工芸繊維大学助手
1992年10月~ 京都工芸繊維大学助教授
2001年07月~ 京都工芸繊維大学教授
研 究 関 連キーワード
高分子混合系
環境適合材料
光重合反応
相分離
共連続構造
新しい機能を示す有機・高分子材料の探索
ある温度以下では水に可溶、その温度以上になると水に不溶となる温度応答性高分子は、薬剤や窓材などへの応用が期待されています。このような温度応答性高分子に、光照射により色が変化する(フォトクロミック)色素や強い蛍光を発する色素など、様々な材料を複合化して、その性質を調べています。また、強い発光を示す分子やナノ粒子を合成して、その分子(ナノ粒子)1つからの蛍光を観測しています(単一分子分光)。そこで得られた知識をもとに、より優れた発光材料の探索を行っています。
材料化学系
町田 真二郎 准教授M a c h i d a S h i n j i r o
所属
学会
高分子学会、光化学協会、応用物理学会、日本化学会
1994年04月~ 東京大学工学部 助手
2001年07月~ 京都工芸繊維大学 助教授
2007年04月~ 京都工芸繊維大学 准教授
研 究 関 連キーワード
機能性高分子
光物理化学
刺激応答材料
単一分子分光水溶液に可視光を照射すると、高分子鎖に結合した色素が反応する。その結果、高分子が不溶化して溶液が濁る。
光ー温度応答性高分子
紫外光 可視光 アルミ ホイル
可視光
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