靴工場向け在庫管理
ソリューション分散型VIoTエコシステム
2017.12
目次1. 前書き.............................................................................................................................4
2. 概要.................................................................................................................................4
2.1 需要分析.................................................................................................................4
2.2 RFIDテクノロジー紹介............................................................................................4
3. ソリューション.................................................................................................................5
3.1 システム設計案.......................................................................................................5
3.1.1 ログイン.......................................................................................................5
3.1.2 タグチップの初期化.......................................................................................6
3.1.3 入庫プロセス.................................................................................................6
3.1.4 出庫プロセス.................................................................................................6
3.1.5 棚卸プロセス.................................................................................................7
3.1.6 情報検索........................................................................................................7
3.1.7 イベントログ.................................................................................................8
3.2 ブロックチェーンの応用..........................................................................................8
3.2.1 ブロックチェーン 2.0.....................................................................................8
3.2.2 ブロックチェーン 2.0の長所...........................................................................8
3.2.3 ブロックチェーン応用説明..............................................................................9
3.3 事前の段取り...........................................................................................................9
3.3.1 RFIDタグの実装............................................................................................9
3.3.2 陳列棚の改装.................................................................................................9
4. コア設備紹介..................................................................................................................11
4.1 RFID タグチップ...................................................................................................11
4.2 RFID手持ちリーダーライター.................................................................................12
4.3 RFID工作台..........................................................................................................13
4.4 RFIDリーダーライター..........................................................................................14
4.5 RFIDアンテナ.......................................................................................................15
5. ソリューション利点分析..................................................................................................16
II
1.前書き在庫管理は靴工場の製品管理の重要な一環で、保存場所を含めた在庫品の情報を記録し、倉庫の状態を常に
把握できるようにします。靴製品の在庫管理及び配送サービスに対し、当ソリューションは従来の在庫管理モ
デルを変え、手作業によるデータの入力を RFIDリーダライタでの読み取りに変更します。RFIDテクノロジーにより、製品の情報(商品名・仕様・色など)を保存し、商品を追跡します。自動的に且つ高速に商品を
識別し、作業の正確性を上げます。倉庫のスベースの利用率を上げ、人件費を下げます。在庫情報を正確に把
握し、商品を迅速に出荷し、在庫管理の効率を大幅に向上します。
2.概要製品の検収・入庫・出庫・展示・調達・移動・管理・棚卸など各作業に対し、自動的にデータを採取し、無
線デバイスや手持ちリーダーライターで採取したデータをバックグラウンドシステムにアップロードします。
在庫管理の各作業のデータの採取スピードと正確性を保証し、企業が迅速かつ正確に在庫品のデータを把握し、
在庫品の数量を合理的に保てることを確保します。位置管理機能を利用すれば、在庫品の位置は迅速に把握で
き、在庫管理及び展覧会管理の効率を向上できます。
2.1需要分析
現場は主に下記の需要があります:
在庫品の保管方法を変え、棚をグリッド棚に変更すること;
在庫品管理システムを開発し、従来の ERPシステムからデータを導入すること; RFIDタグチップを利用し、スマート在庫管理システムを構築し、製品の高速出庫・入庫・ポジショニング・検索・棚卸などを実現すること;
RFIDタグを利用した EAS防犯システムに基づき、RFID出入り警備システムを作り、防犯機能を果たすこと。
2.2RFIDテクノロジー紹介
RFID(Radio Frequency Identification)テクノロジーは 21世紀の十大重要技術の一つであり、IoTのコア技術でもあります。独自の強みと可能性をもって各業界で幅広く応用されています。
RFIDは非接触型の自動識別技術で、原理は、RF信号と電磁結合・電磁誘導またはマイクロ波方式の伝送特
性を利用し、対象品の自動識別を実現することです。RFIDはタグチップを媒体として、リーダーライターと
通信し、システムに接続します。これにより、人・設備・システムの接続を実現できるだけでなく、管理プ
ラットフォームでデータ分析やビジネスインサイトを行えます。
RFIDは IoTのコア技術として、在庫管理において応用範囲が一番広いです。非接触型のデータ採取とタグ
チップの読み書きが RFIDの一番の強みです。識別率が高い、適応性が強い、日差し・温度・湿度・塵・油
脂・化学試薬に強い、なども RFIDがいかなる特殊環境で広く使われる原因です。在庫管理システムと RFID
3
テクノロジーを結び付けることで、データの採取と日常業務の管理がしやすくなります。また、自動識別・
データ共有・トレーサビリティの実現は企業の生産性と市場競争力を向上します。
3.ソリューション
3.1システム設計案
ERPシステムでは簡単な出庫・入庫管理しかできず、製品の保管場所・型式・色などの情報はなく、高速出
庫・入庫処理もできません。在庫管理の需要に応じてRFIDシステムを開発しました。
3.1.1ログイン
管理者は、認証のためにユーザ名とパスワードを入力します。認証がパスされたら、読み取りのみ(照会)、
書き込み可能(出庫・入庫操作など)、システム管理などのような対応するアカウントの権限情報を取得しま
す。
4
3.1.2タグチップの初期化
製品が出庫したら、RFIDリーダーライターで ERPシステムから導入したデータを初期化情報としてタグチップに書き込みます。初期化情報は製品コード(ERPシステムが提供する)、型式、色、型番、値段、出庫
時間、左/右などを含みます。
3.1.3入庫プロセス
1. RFID手持ちリーダーライターで入庫品のRFIDタグチップを読み取ります;2. 読み取った情報によって、入庫品をシステムが指定した棚に入れます;
3. RFID管理システムは在庫情報を更新し、製品入庫シートは自動的に生成されます。
3.1.4出庫プロセス
1. RFID手持ちリーダーライターで出庫品のRFIDタグチップを読み取ります;2. 読み取った情報を確認したら、「出庫」ボタンをクリックします;
3. RFID管理システムは在庫情報を更新し、製品出庫シートが自動的に生成されます。
5
3.1.5棚卸プロセス
1. RFID手持ちリーダーライターでシステムから棚卸データ情報をダウンロードします;2. 在庫品の棚卸を行い、ダウンロードした情報と照合します;
3. 在庫品と情報を照合したら、棚卸シートが自動的に生成されます。
3.1.6情報検索
1. RFID手持ちリーダーライターで製品を読み取ります(または PCに検索する製品の情報を入力します);
2. 製品のコード、型式、色、保管場所、左/右などの情報が提示されます;
3. 検索ページには検索機能があり、製品の具体的な情報が分からない場合、あいまい検索で必要な情報
を検索できます。
6
3.1.7イベントログ
1. ログ記録:製品の出庫・入庫・棚卸などの情報を追跡できるようにするため、イベントの発生時間・
操作タイプ・操作スタッフを記録します;
2. ログ削除:イベントログが増え続けるにつれ、データ量は大きくなります。ログの削除機能により、
ユーザは必要に応じてログを削除でき、または定期削除を設定できます。
3.2ブロックチェーンの応用
3.2.1ブロックチェーン2.0
ブロックチェーンは分散型データ保存、ピアツーピアネットワーク、コンセンサスアルゴリズム、暗号
化アルゴリズムなどコンピューター技術の新しい応用パターンです。ブロックチェーン 2.0 時代では、従
来のコンセンサスアルゴリズムなどの主要利点以外、プログラマブルという重要な成果があります。各産
業の事業需要に応じて、より洗練されたスマートなプロトコル、つまりスマートコントラクトを作成でき
ます。
3.2.2ブロックチェーン2.0の長所
7
入库节点 出库节点 盘点节点 借用节点
3.2.3ブロックチェーン応用説明
靴製品の在庫管理を例にします。倉庫の作業員は製品を検収する時、RFIDタグに関連情報を書き込み、
RFIDリーダーライター及び接続している PCで、靴の情報を物流センターのデータベースに保存します。そ
の後、スマートコントラクトを呼び出し、靴の情報を取引の形で発表します。これで、靴の型式・サイズ・設
計要素などのデータはブロックチェーンにアップロードされます。同じく、入庫時、出庫時、展覧会に貸し出
す時、出荷時などにも同じやり方で情報をブロックチェーンにアップロードします。各プロセスの共同作業は
コストダウンにつながり、また、製品のトレーサビリティを実現させます。
3.3事前の段取り
本ソリューションは現場の状況に合わせて、製品にRFIDタグを実装し、倉庫の陳列棚を改装します。
3.3.1RFIDタグの実装
本ソリューションはHF 帯 RFIDタグを採用します。全ての靴に RFIDタグを実装し、リーダーライターでタグに初期化情報を書き込みます。実装方法から分類すると、ABSタグとステッカータグがあります。ABSタグは書き換え可能で、倉庫のニーズに合います。実装が簡単で、色を選択できます。ステッカータグは一回限りの使用になります。プリンターで製品の情報を印刷することができて、実装は簡単で便利です。
8
3.3.2陳列棚の改装
倉庫に少なくとも 15000 足の靴(男性靴、女性靴、子供靴)を保管するという靴工場の要求に応じる
ため、現場のレイアウト図を参考に、陳列棚を改装します。6列を 8列に増やし、棚のグリッド構造の棚
に改装します。一グリッドに靴を一足入れます。具体的な改装案は下図のように:
倉庫レイアウト図
グリッドサイズ
倉庫に 9つの陳列棚を配置します。その中に、大人靴棚は 8つで、子供靴棚は 1つです。全ての棚をグ
9
リッド構造に改装します。大人靴のグリッドサイズは 300mm*150mm*125mmで、子供靴のグリッド
サイズは 150mm*150mm*125mmです。 グリッドは合計 17636 個で、大人靴用は 16274 個に対し子供靴用は 1392 個です。15000 足以上の靴
を保管するという要求を満足できます。
棚に番号をつけます。両面棚は A/Bで表示します。棚を上から下に、左から右に番号を付けます。番号
付けルールは下記の通り:
桁数 説明
1 倉庫:アルファベット大文字 例えば:Aは製品倉庫を指し、Bは材料倉庫を指す)
2-3 棚 (例えば:01は 1 番棚を指し、10は 10 番棚を指す)
4-5 棚の列数(例えば:01は 1列目を指し、10は 10列目を指す)
6-7 棚の段数(例えば:01は 1段目を指し、10は 10段目を指す)
8 A/B 面 (例えば:1はA 面を指し、2はB 面を指す)片面タイプの棚はA 面に統一する
例:A0101011は製品倉庫 1 番棚 1列目 1段目A 面を指します。
4.コア設備紹介
4.1RFID タグチップ
本ソリューションHF 帯 RFIDタグを採用します。タグを靴の値札に取り付けます。
技術パラメータ: RFIDプロトコル:ISO/IEC15693; 周波数:13.56MHz; メモリ:1024bit; 読書き範囲:0-30cm; 書き換え回数:10万回; 動作・保存温度:-25 °C / +85 °C。
10
4.2RFID手持ちリーダーライター
技術パラメータ: 操作システム:Android 4.4.2; RFID:周波数は 13.56Mhz;ISO15693対応;RF送信出力(0.25~1.5W)調整可能;衝突防止アル
ゴリズム;
メモリ:ROM4GB/512MBNand Flash,RAM: 1GMB/512MB Mobile DDR,SD カードで拡張可能、
32GBまで対応 無線インタフェース:Bluetooth、WIFI、GPRS(オプション)、WCDMA(オプション);
保存・動作温度(℃):-10 ~ +70; 保存・動作湿度:5% ~ 90%。
11
4.3RFIDリーダーライター
小ロット識別のために設計された一体化リーダーライターを採用します。感度の高い読み書き機能及び優
れた衝突防止アルゴリズムを有しています
技術パラメータ: 対応プロトコル:ISO15693; 送信周波数:13.56Mhz; 接続:10/100 Base-T イーサーネット; RS232ポート; RF出力:独立の読み書きパターン、5から 31.5dBm出力(1.4W),±0.5dBm調整可能;
動作温度:- 20℃ to +50℃; タグ識別率: 50タグ/秒以上。
12
4.4UHF 帯 RFIDリーダーライター
技術パラメータ: 対応プロトコル:EPCglobal Gen 2 (ISO 18000-6C) DRM; アンテナ接続端子:TNCコネクター 4つ;アンテナ 4 個対応; RF出力:独立の読み書きパターン、5から 31.5dBm出力(1.4W),±0.5dBm調整可能; 送信周波数:902-928MHz; 動作温度:-20℃~+60℃; 保存温度:-30℃~+70℃; 保存・作動湿度:5%~95%RH(非結露のこと)。
13
4.5RFIDアンテナ
技術パラメータ: 周波数:902-928MHz; アンテナ利得:6-9dBi; 読取り範囲:6-10m(作動環境により変わる); 電圧定在波比(VSWR):<1.5; インピーダンス:50Ohm; 偏波:円偏波/線偏波; 外形寸法:150*150*20mm; ケース:前板 ABS,背板アルミ;
コネクター:SMA N Female(カスタマイズ可能)。
5.ソリューション利点分析RFIDを採用したスマート化在庫管理システムの利点は下記の通り:
1、出庫・入庫のスマート化:RFID在庫管理システムは、製品の入庫・出庫を迅速かつ効率的に管理できます。また、製品情報を迅速に採取し、バックグラウンドシステムと同期更新します。
2、製品陳列のスマート化:RFID在庫管理システムでは、RFID手持ちリーダーライターと改装した陳列
14
棚を使い、製品の秩序あるスマートな陳列を実現できます。また、検索機能を使えば、製品の保管場
所を素早く確認できます。作業員の効率を大幅に向上できます。
3、データ分析:RFID在庫管理システムは製品情報を効率よく採取し、快速検索機能を提供するほか、
データ分析も行えます。例えば展覧会に参加する時間、出荷率などを分析し、製品状況の追跡及び企業
戦略の策定に役立ちます。
4、防犯システム:RFID出入り警備システムは製品の勝手な持ち出しを防止し、製品の安全を保障し、盗
難による損失を減らせます。
<終わり>
15