太陽観測真北計算簡易マニュアル
1 太陽観測真北計算簡易マニュアル
Wingneo INFINITY 太陽観測真北計算簡易マニュアル
本マニュアルでは、INFINITY電子平板(太陽観測真北計算 OP)での観測から INFINITY現場データへのデータ転送、
INFINITY現場データ内の真北計算(理科年表)ワーク入力から手簿出力、CADでの方位線配置についての流れを説
明しています。
※電子平板 太陽観測真北計算はオプションです。
※簡易マニュアルは、WingneoINFINITY Ver4.00TP1 を元に作成しています。
INFINITY電子平板 太陽観測真北計算(OP)
太陽観測真北計算を行います。(※電子平板 太陽観測真北計算オプションが必要です)
※実際の観測では太陽観測用フィルタ、ダイアゴナルアイピース等を TSに装着して行って下さい。
① 観測バーが TS観測になっていることを確認します。
② 方位標を基準に観測するため、「座標管理」に器械点と後視点(方位標)の座標値を入力します。
メニューバーの[システム]-[座標管理]に入り、[追加]をタップします。
③ 測点名、X座標、Y座標を入力します。
本マニュアルで使用する座標値を入力します。
[測点名] [X座標] [Y座標]
T1 -483911.691 -105929.113
T2 -483916.148 -105938.064
④ [OK]をタップしますと下図が表示されますので[はい]をタップします。
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⑤ メニューバーの[観測]-[太陽観測真北計算]をタップします。
※ユーザーコマンドパレット設定で太陽観測真北計算のアイコン を表示させると便利です。
⑥ 「太陽観測真北計算」ダイアログが表示されます。
[新規]をタップし、観測設定を行います。
今回は手入力のため下記のように設定します。
ワーク名:やってみよう
観測時刻の記録方法:手入力
観測時刻の補正方法:補正しない
基準方向:方位標
対回数:5 対回
太陽の観測数:2 観測
※実際に観測する際は、観測時刻の記録方法で「PC時刻」を選択すると入力間違いを防ぐことができます。
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⑦ 観測設定後、[OK]をタップすると、「器械設置」ダイアログが表示されます。
器械点・後視点(方位標)を選択し、「OK」をタップします。
器械点:T1
後視点:T2
⑧ 「観測一覧」と「観測」ダイアログが表示されます。
1 対回目の観測を行います。
方位標を視準して TSの水平角を0セット後、[測定]ボタンをタップしてください。([R][M])
今回は手入力のため、[測定]をタップすると下図が表示されます。
水平角[0.0011]を入力して[OK]をタップします。
⑨ 太陽を視準して[測定]ボタンをタップしてください。([R][S1])
水平角[325.5304]を入力して[OK]をタップします。
観測時刻の設定ダイアログに変わります。
時計の読み[13.33292]を入力して[OK]をタップします。
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⑩ 太陽を視準して[測定]ボタンをタップしてください。([R][S2])
水平角[325.5525]を入力して[OK]をタップします。
時計の読み[13.33386]を入力して[OK]をタップします。
⑪ TSの望遠鏡を反転して、L(反位)の状態にしてください。
⑫ 太陽を視準して[測定]ボタンをタップしてください。([L][S1])
水平角[146.4737]を入力して[OK]をタップします。
時計の読み[13.34295]を入力して[OK]をタップします。
⑬ 太陽を視準して[測定]ボタンをタップしてください。([L][S2])
水平角[146.4919]を入力して[OK]をタップします。
時計の読み[13.34357]を入力して[OK]をタップします。
⑭ 方位標を視準して[測定]ボタンをタップしてください。([L][M])
水平角[180.0011]を入力して[OK]をタップします。
⑮ 続いて 2 対回目以降、下記の数値を入力していきます。
[対回] [輪郭] [正反] [目標] [水平角] [時計の読み]
2 36° L M 216.0009
S 183.1453 13.36141
S 183.1652 13.36216
R S 2.5354 13.37157
S 2.5615 13.37248
M 36.0006
3 72° R M 72.0003
S 39.2410 13.39193
S 39.2628 13.39287
L S 220.2216 13.40275
S 220.2333 13.40334
M 252.0005
4 108° L M 288.0010
S 256.5241 13.42207
S 256.5408 13.42262
R S 76.2653 13.43272
S 76.2858 13.43355
M 108.0004
5 144° R M 144.0007
S 112.5545 13.45054
S 112.5731 13.45126
L S 293.5230 13.46276
S 293.5408 13.46343
M 324.0013
⑯ 観測データ入力後、[OK]をタップします。
計算画面が表示されますので、観測地点の「緯度・経度」、理科年表の当日・翌日の「視赤緯・均時差」を入力し、
[計算]をタップします。
※午前 9 時前に観測を開始する場合には、前日分も入力する必要があります。
※新規ワーク作成後、観測する前に緯度経度、視赤緯、均時差を入力しておくこともできます。
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観測地点 緯度: 31.3755
経度: 138.4300
理科年表 当日 視赤緯: -15.4217
均時差: -1401.1
翌日 視赤緯: -15.2345
均時差: -1405.0
⑰ 計算結果が表示され、方位角中数やその標準偏差を確認することができます。
計算結果確認後、[OK]をタップします。
⑱ 太陽観測真北計算ダイアログに戻ります。
図面に方位記号と方位線を配置するため、[方位線配置]ボタンをタップします。
⑲ 方位線配置ダイアログが表示されます。
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方位記号のタイプを選択し、方位記号を配置する位置をタップしてください
※器械点から真北方向に延ばした直線にタップ位置から垂線を下ろし、その交点に方位記号を配置します。
※器械点から交点までを結ぶ方位線を配置します。
⑳ アンドゥーバーの (コマンド確定/解除)をタップし配置を確定します。
[太陽観測真北計算]ダイアログに戻りますので、[終了]ボタンをタップしてコマンドを終了します。
WingneoINFINITY 電子平板の終了
① メニューバーの[ファイル]-[アプリケーションの終了]をタップすると保存確認のメッセージが表示されます。
[はい]をタップします。
② [用地]画面が開きます。
右下の図面情報を入力します。
図面名のほかに、作成者、更新者、メモなどを必要に応じて入力します。
図面 No.は最終番号が表示されますが、空き番号も指定することができます。
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③ [書き込み]ボタンをタップすると図面を保存して WingneoINFINITY 電子平板を終了します。(WingFan!の画面に
戻ります。)
必要に応じて図面保存時にフォルダを分けられます。
フォルダ作成をタップします。
現在選択しているフォルダ(今回は用地)の下に新しいフォルダが作成されますので、任意のフォルダ名を入力
します。
WingneoINFINITYへの転送
WingneoINFINITY での操作(その1)
INFINITY 電子平板の現場を直接 WingneoINFINITY で読み込む場合
① WingFan!の現場一覧で INFINITY電子平板の現場を選択し、ツールバーの[測量]をタップします。
② [はい]をクリックします。
WingneoINFINITY での操作(その2)
WingneoINFINITYの現場から INFINITY 電子平板のデータを読み込む場合
① WingneoINFINITYの現場を開きます。
② メニューバーの[外部データ]-[電子平板データ取り込み]をクリックします。
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太陽観測真北計算簡易マニュアル
③ 取り込む INFINITY電子平板の現場を選択して[INFINITY電子平板データを取り込む]をクリックして
INFINITY電子平板のデータを取り込みます。
真北計算(理科年表)ワーク入力
真北計算(理科年表)ワークを入力し、各種計算書を出力することが可能です。
※INFINITY電子平板(太陽観測真北計算 OP)のデータは[観測値-手簿・詳細]として取り込まれます。
① [測量計算]-[多角計算]-[真北計算(理科年表)]をクリックします。
② 「真北計算(理科年表)」のワーク入力画面が表示されますので、必要なデータを入力・設定します。
★ポイント
WingneoINFINITYへ転送された太陽観測真北計算のデータは、
[測量計算]-[多角計算(既存ワーク)]-[真北計算(理科年表)]に取り込まれます。
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9 太陽観測真北計算簡易マニュアル
[A部]
観測年月日、観測者、場所、測器名、時計、座標系番号を設定します
[B 部]
時角の計算:角度の変換方法を選択します
丸めて計算:時角(時間)を丸めて角度に変換
フル桁計算:時角(時間)をフル桁で角度に変換
時間丸め桁:
角度と同じ桁数:時角の計算で設定した丸め桁で計算
角度の桁数+1 桁:時角の計算で設定した丸め桁+1 桁で計算
入力と計算方法:データの入力方法と方位角の計算方法を設定します
観測値-手簿・詳細:観測値を入力し、詳細な方位角計算を行います
中数値-詳細計算:中数値を入力し、詳細な方位角計算を行います
中数値-簡易計算:中数値を入力し、簡易な方位角計算を行います
※選択した方法により、出力可能な計算書が異なります。
【出力される計算書】
[観測値-手簿・詳細] [中数値-詳細計算] [中数値-簡易計算]
計算書表紙 計算書表紙 太陽による方位角計算簿
計算概要 計算概要
真北図 真北図
観測手簿 太陽による方位角計算簿
太陽による方位角計算簿 詳細計算書
詳細計算書
計算書表紙・計算概要・真北図・観測手簿・詳細計算書:各計算書を出力「する・しない」を設定します
[C 部]
観測日の当日分と翌日分の視赤緯と均時差を入力します
視赤緯(各日):理科年表の視赤緯を入力します(DD.MMSS)
均時差(各日):理科年表の均時差を入力します(MMSS.s)
※午前 9 時前に観測を開始した場合は前日分も入力する必要があります
※計算で参照した視赤緯と均時差は青色で表示されます
[D 部]
測点:器械点を入力します
測点緯度:観測地点(器械点)の緯度を入力します
測点経度:観測地点(器械点)の経度を入力します
目標点:後視点(方位標)を入力します
方位角中数、標準偏差、方向角、真北方向角:計算結果が表示されます
[E部] ※中数値での入力の場合は表示されません
対回数:入力するデータの対回数を設定します
対回数を入力すると「F部」に計算に必要なデータの入力行が表示されます
望遠鏡:
Rのみ:望遠鏡の正側(R)だけ使用した半対回観測での入力
R と L:望遠鏡の正側(R)と反側(L)を使用した対回観測での入力
S-読定数:半対回当たりの太陽の観測数を選択します
1 読定:半対回当たり 1 回視準します
2 読定:半対回当たり 2 回視準します
時刻測定:時刻の入力方法を指定します
時刻:測定時の時刻を入力します
相対時間:ストップウォッチを使用した場合に基準時刻からの相対時間を入力します
時刻の補正:観測時刻の補正方法を指定します
しない:観測時刻の補正を行いません
個別指定:対回ごとに時刻補正値を入力し、その値に従い補正します
開始前:観測前の時報と観測時刻の差により、各対回の観測時刻の平均値を一律に補正します
終了後:観測終了後の時報と観測時刻の差により、各対回の観測時刻の平均値を一律に補正します
観測の前後:観測開始前と観測終了後の時報と観測時刻の差により、観測時刻の平均値による比例配布
補正をします
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S-反での順序:反側の S1、S2の入力順を変更します
S1、S2 の順:反側(L)では S1、S2、M の順で表示されます
S2、S1 の順:反側(L)では S2、S1、M の順で表示されます
S-横視準位置:太陽の横方向の視準位置を設定します
RL/左-右:RLに連動して左側、右側とします
RL/右-左:RLに連動して右側、左側とします
S?/左-右:S1、S2 に連動して左側、右側とします
S?/右-左:S1、S2 に連動して右側、左側とします
S-縦視準位置:太陽の縦方向の視準位置を設定します
下-上:左側、右側に連動して、下側、上側と表示します
上-下:左側、右側に連動して、上側、下側と表示します
中央:太陽の縦方向の視準位置は区別せず、常に中央と表示します
RL個別計算:
しない:対回単位で計算を行います
する:正側(R)と反側(L)を別々に計算します
[F部]
「B部」~「E部」で設定した条件に合わせてデータ入力行が追加されます
入力と計算方法が[観測値-手簿・詳細]の場合
入力と計算方法が[中数値-詳細計算、中数値-簡易計算]の場合
[G部]
データの不足個所がわかるよう、「F部」の入力状況によりメッセージが表示されます
必要なデータが入力されると、「計算が完了しました。」のメッセージが表示されます
③ データ入力完了後、[印刷]をクリックして計算書を出力します。
④ 計算書出力後、[OK]をクリックして真北計算(理科年表)ワークを確定します。
※誤差が大きい場合、採用欄を「○」から「×」に変更することで計算に使用しないデータになります。
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11 太陽観測真北計算簡易マニュアル
真北方位配置
真北計算(理科年表)ワーク(入力と計算方法が[観測値-手簿・詳細])の計算結果から方位線を配置することができ
ます。※方位線を配置する場合、CAD 上に真北計算時の測点(器械点)が配置されている必要があります。
① CAD 画面上部の[メニューバー]-[計算ワーク]-[真北方位配置]をクリックします。
② 「真北方位配置」ダイアログが表示されます。
真北計算のワーク一覧が表示されますので、方位線を配置したいワークを選択し、[方位線配置]をクリックしま
す。
③ 「方位線配置」ダイアログが表示されます。
方位記号のタイプと縮率を設定し、方位記号を配置する位置をクリックしてください。
器械点から真北方向に延ばした直線の位置から垂線を下ろし、その交点に方位記号を配置します。
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太陽観測真北計算簡易マニュアル
④ 方位線の配置後、右クリックで確定します。
「真北方位配置」ダイアログ画面に戻りますので、[終了]をクリックしてコマンドを終了します。