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2014年度 特別支援学級向けプログラム 「体験!レジ係」 エントリー 番 号 5 東芝テックソリューションサービス株式会社 出前実験教室部門賞 対象:小学生・中学生・高校生

特別支援学級向けプログラム 「体験!レジ係」(東芝テックソリューションサービス株式会社)教育CSR大賞2014

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レジスターやスキャナーなど、機械を操作して仕事をすることや、買い物することの楽しさや便利さを体験します。特別支援学校では、重要な消費行動や就業の体験として、就労し自立することを目指す生徒たちの一生活者として、また働く大人としての意識醸成を目指しています。 投票の手引はこちら http://www.kyouikuouen.com/award2014/voting/

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2014年度

特別支援学級向けプログラム「体験!レジ係」

エントリー番 号 5

東芝テックソリューションサービス株式会社

出前実験教室部門賞

対象:小学生・中学生・高校生

教育CSR活動の基本情報

実施概要

ノミネート部門

レジスターやスキャナーなど、機械を操作して仕事をすることや、買い物することの楽しさや便利さを体験します。特別支援学校では、重要な消費行動や就業の体験として、就労し自立することを目指す生徒たちの一生活者として、また働く大人としての意識醸成を目指しています。(小学生・中学生・高校生/ 90分)

出前実験教室部門

タイトル特別支援学級向けプログラム「体験!レジ係」

教育目標 キャリア教育

活動に活かす自社技術・活動への思い

国内シェアNo.1のPOSレジスターのサービス会社として、日常生活の気づきにつながる体験を提供したい。また、従業員自身もあらためて学びたい。

継続するための工夫

学びに連続性・多様性を持たせるため、他社との協働を心掛けている。先生とのリレー授業など、先生と一緒にプログラムを作る。パワーポイントは極力使わずに板書を多用するなど、学校の授業スタイルに合わせる。近隣在住のOBと協働し、スタッフを確保している。

プログラム実施の想い

私たちはメーカー系のサービス会社です。東芝テック製品(POSレジスターやデジタル複合機等)

を中心に、メンテナンスやソリューションサービスを提供しています。「サービス」という形のない

事業において一番の財産は、それらを提供する「人(従業員)」です。そこで創立以来40年間、

徹底して人の育成にこだわってきました。

近年は「持続可能な社会の実現のため、もっとも重要なことは次世代の育成である」と捉え、

自ら考え行動できる子ども達を育てるための教育支援活動を積極的に実施してきました(2004年~)。

それを通して、従業員自身も一緒に学んでいます。技術や知識だけでなく、顧客や社会のニーズ・

期待を捉え、寄り添うマインドを養い、より社会に貢献できる会社になっていきたいと考えます。

実施までの経緯

「ISO14001」を取得(2004年)ものづくりをしない当社において、電力使用量

や廃棄物削減だけで14001の維持継続は困難。

「環境マインドの育成」(良い物を伸ばす

・増やすというプラスの環境側面への配慮)

に取り組み始めました(2004年~)

当初は、地球温暖化をテーマにモデル実験

を行う出前授業を実施していましたが・・・

子ども達にもっと感動や驚き、主体的な学びを

関わった従業員自身の気づきにつながる活動を

より、当社らしい活動を!社業の活用 レジ体験

障がい者の体験活動場の拡大

プログラム詳細以下は、プログラムの一例です。学校の先生方からのご意見・ご要望に合わせ、横断的な学びに

発展させることを心がけてきました。「レジ体験」以外にも、身近な生活と科学とのつながりを

テーマにした体験型授業を実施してきました。

テーマ メニュー例 効果・発展

(*)体験型学習プログラム「GEMS(ジェムズ)」の既存プログラムをアレンジした活動。特別な道具・素材は使わない「自宅でも再現できる科学」を心がけています。

架空の事件を科学の力で解明する。実際の犯罪捜査でも使われて

いる手法を、身近な素材・道具を使って体験。科学は「難しいもの」

「自分とは縁遠いもの」ではなく、生活の役に立つ物でもあること

に気づき、身の周りにある物の仕組みや不思議に対しての興味を喚起

することが狙い。実験結果をアートに発展させることも。

◇ 指紋調査

◇ インクの成分分析

科学捜査体験(*)

90分

五感を駆使して飲み物や食べ物を味わい、特徴を言葉で表現する。

味は、舌だけでなく視覚・匂い・手触り・歯ざわりでも決定される

ことを体感する。日常的な行動を科学の視点で体験しながら、語彙

の工夫にもチャレンジ。食べる・味わうことを日々大切にし、より

豊かに生きる気づきを促す。

味わう・表現する味覚の科学(*)

90分

レジ体験

90分

生活の身近にある機械・働き方を知る。

バーコードを観察し、特徴・規則性を見つける。役割を知る

環境負荷の少ない買い物の仕方を考える。

エンジニアの働き方を紹介し、体験の機会を提供する。

◇ 働く・機械を使う

◇ 観察・操作

◇ 環境・エコ買

◇ 業界を知る・体験

これまでの実績これまで8年間の活動で、のべ千人以上の児童・生徒と学ぶことができました。

中でも注力してきたのが特別支援学校での活動です。社会体験が少なく、家族や友人との意思疎通が

うまく取れずに傷つき、自信を喪失してきた生徒も少なくない中、「わかる」「できる」という自信や

社会とのつながりを実感できるような活動になるよう、先生と話し合いながら工夫してきました。

日ごろ自分のお財布は持たない生徒が多く、しかしながら卒業後には就労し自立することを目指す彼ら

にとって、レジを使ったプログラムは特に重要な消費行動や就労の体験となり、一生活者として、また

働く大人としての意識醸成につながる意義深いものであると、強く確信しています。

対象 年度/回数

科学捜査体験

味覚の科学

レジ体験 ◇ 普通小学校(都内・さいたま市)

◇ 東芝科学館

◇ 都立特別支援学校(日野市)

◇ 普通高校(藤沢市)

◇ 普通小学校(都内・さいたま市)

◇ 公民館(都内・さいたま市)

◇ 都立特別支援学校(日野市)

◇ 静岡県立特別支援学校

◇ 生涯教育講座(府中市・小金井市)

◇ 都立特別支援学校(日野市)

◇ 生涯教育講座(府中市)

小学校1~6年

地域の小学1~6年

高1~3年(重~軽度の知的障がい)

高校2年生向け職業人講座

2011年~(計6回)

2014年・夏(1回)

2009年~(計5回)

2014年・1学期(1回)

小学校5~6年

地域の小学1~6年

高1~3年(重~軽度の知的障がい)

中1~2年(重~軽度の肢体不自由)

知的障がい・成人

2011年~(計5回)

2012年~(計3回)

2009年~(計5回)

2011年(1回)

2010年~(計6回)

高1~3年(重~軽度の知的障がい)

知的障がい・成人

2011年~(計5回)

2013年(1回)

近年の活動

皆さんからの声・感想

レジスターの使い方の勉強をしました。難しくなくて勉強になりました。レジをうまくできたので良かったです。バーコードについての話を聞きました。レジの店員さんみたいにできるようにやれました。うまくお買いものできました。いっぱいたくさん買い物勉強はできると思います。店員さんになりたいなと思っています。たくさんの店を見て店員さんになったことはありません。がんばりたいです。バーコードを見て、どこの国のものかわかりました。エコマークをおぼえていました。地球にやさしいマークをおぼえていました。また店員さん役になりたいです。いっぱい勉強をしたいです。また勉強をしたいです。(特別支援学校高等部1年・原文ママ)

肢体不自由のため席につくことができず

疲れやすいため、日頃は授業の途中で

保健室に入ることが多いという生徒が、

この日は最後まで授業に参加し、身を

のけぞらせながらも熱心に実験の様子

を観察していました。その様子に、

スタッフ一同心を動かされました。

こうした活動を通して感じることは、「我々の方がたくさんのことを教わっていた」「社会参画や学びの

機会を提供しているつもりで、我々の方が交流の機会を頂いていた」ということでした。そして、多くの

気づき・勇気を頂きました。

今後は、以下の2点を目標にさらなる活動の充実を目指します。

◇ メニューの拡充(レジ以外の機器への展開、その他ノウハウを活用したキャリア教育への展開)

◇ エリアの拡大・スタッフの増員(支社店との連携)

以上

(特別支援学校高等部1年)