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医学部 1 年生を対象とした インストラクショナル デザインの授業実践 淺田義和 自治医科大学 / 熊本大学大学院 JSET 30 @ 岐阜大学 Sep. 19 - 21, 2014

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医学部1年生に行っている「インストラクショナル・デザイン入門」授業の実践に関する報告

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医学部 1 年生を対象とした インストラクショナルデザインの授業実践

淺田義和自治医科大学 / 熊本大学大学院

JSET 30 @ 岐阜大学 Sep. 19 - 21, 2014

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発表の概要• 医学部の学生(1年生)に対してインストラクショナル・デザイン(ID)入門の授業を実践した報告

• 2年目の授業実践内容の紹介

• アンケートおよび試験結果の紹介

• 受講者は小人数ではあるが、満足度は高く、提示した学習目標についても全員が達成

• その後の行動変容について、追調査の必要性

• moodleや動画講義を主体とした、オンライン形式への変更の可能性

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背景• 医学部生(将来の医師)に対するIDの必要性

• 患者や家族への説明、後輩の育成(教育者)→ 教えるための方法論としてIDを利用

• 新しい知識を学び続ける(学習者)→ 学習意欲(ARCSモデル)など、  学習者としてもIDは活用可能

• 医学教育(特にシミュレーション)でIDが活用→ IDに触れ、学習時の違和感を減らせるか?

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方法• 2013年より、医学部1年生1学期(4~7月)の選択授業として「インストラクショナル・デザイン入門」を開講

• 授業は1回70分、全10回。人数は最大20人

• 2013年は14人、2014年は7人

• 毎回の授業において、出席代わりの感想シートを提出、次回の授業開始時に内容を紹介

• 授業実践に際して、moodleを併用

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扱ったテーマ(2014)• IDの基本:教育目標・評価方法・学習内容の整合性

• ケラーのARCSモデル

• ガニェによる学習成果の5分類

• ガニェの9教授事象

• 医療分野での事例(医学教育、シミュレーション)

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各回の授業構成1. 導入

• (初回)簡易ガイダンスと自己紹介

• (以降)前回の質問の一部を紹介・回答

2. 授業のメインパート

• スライドや配付資料を用いた講義

• 自由発言でのディスカッション

• ワークシートを用いた演習(個別課題)

3. まとめ

• 感想・振り返りシートの作成

• moodleでの学習課題

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moodleの画面

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最終課題

• 昨年:自分の受けた講義に関する、ID的な分析

• 今年:自分の得意なテーマについて、90分程度で簡単な講習をするにあたっての計画書作成(テンプレートは提示)

• 目標、評価、内容(含 ARCS)

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振り返りシート• 2013年度:今日の感想(A4用紙の1/3程度)

• 2014年度(A4用紙1枚)

• 今日の満足度(7段階)

• 今日の理解度(7段階)

• 今日学んだことを自分の言葉でまとめる

• 今日の内容に関する質問・疑問

• その他、感想、講師に対する要望など

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振り返りシートの結果

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アンケート(兼テスト)• 最終回の終了時、振り返りシートの代わりに利用

• アンケートとテスト(クイズ)を混ぜた形式

• 例:ARCS

• ARCSの視点で授業を評価(アンケート)

• 「この視点はA,R,C,Sのどれか?」(クイズ)

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アンケート結果

• A:6.6 ± 0.5

• R:6.0 ± 0.8

• C:5.6 ± 1.4

• S:6.3 ± 0.8

Attention

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4

Relevance

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4Confidence

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4

Satisfaction

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4

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テスト(クイズ)結果Attention

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4

Relevance

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4Confidence

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4

Satisfaction

01234567

Q1 Q2 Q3 Q4

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考察• カークパトリックの4段階評価

• 授業の満足度は高め → レベル1は達成 ※自身・満足度は改善の余地あり

• テストの成績は要改善(1/4は正答率半分以下) レポートは十分かけている → 言語情報の学習が不十分? 問題が悪い? ※授業中も資料を見ながらディスカッション

• 「スタディスキル」的な部分をどうするか

• ノートの取り方、etc.

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今後の運用• 後期に課外セミナーの開講希望(10時間1単位、正規の時間外で実施)→ 学年が違うため、揃うのは困難→ 完全オンライン形式での運用テスト

• 行動変容の調査

• 期間をあけてのアンケート

• 他の授業などでの有用性を確認

• 学内FDへの取り入れ

• 看護学部でのmoodle FDで、IDを紹介。医学部でも?

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まとめ• 医学部の学生(1年生)に対してID入門の授業を実践

• 2年間の授業実践内容の紹介

• アンケートおよび試験結果の紹介

• 小人数ではあるが、満足度は高く、 提示した学習目標についても全員が達成

• その後の行動変容について、追調査の必要性

• moodleや動画講義を主体とした、 オンライン形式への変更の可能性