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図書館のアーキテクチャを考える

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Page 1: 図書館のアーキテクチャを考える

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図書館のアーキテクチャを考えるリブライズ合同会社 地藏 真作

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自己紹介名前: 地藏 真作 (ちくら しんさく)

リブライズではプログラミングを担当

基本はフリーランスのエンジニア

他に作っているWebサービスやシステム

Colish コンセプト型シェアハウスのポータルサイト

etc…

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リブライズとはミッション「すべての本棚を図書館に」

2012年9月スタート。バーコードリーダーとFacebookアカウントがあれば、誰でも簡単に無料で、本棚を「図書館化」することができる。

2013年12月現在、およそ390の場所が「図書館」に。全体では130,000冊の本が公開されている

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「アーキテクチャ」とは

建築学における設計術あるいは建築様式

ITの世界では、基本設計や設計思想のこと

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図書館の「アーキテクチャ」

設計思想「知識や知恵を整理整頓し、必要な人に届けること」

それが満たされる「建物」

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図書館の「ファンクション」

本を自由に読んだり借りられる場所

アーカイブが整備されている

リファレンスサービスがある

「~~図書館」という名前がついている

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しかし、図書館でなくても

カフェでも本が読める

コワーキングスペースでも本が借りられる

自転車のことは自転車屋さんが一番詳しい

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図書館でない場所の問題

どこに何があるかわからない

行っても借りられるかどうかわからない

知りたいことを聞けるかどうかわからない

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リブライズが可能にしたこと

どこに何があるかわかる

行って借りられるかどうかがわかる

知りたいことを聞けるかどうかわかる

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キーワード

「本」「場所」「人」

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リブライズのアーキテクチャ

街のいたるところに分散したブックスポット(本のある場所)

その場所の本や人をインターネット上で結びつける

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分散したブックスポット

たくさんのブックスポットに少しずつ本がある

それぞれの場所が専門性を持っている

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インターネットで結ぶ

どんな本があるか → 蔵書一覧、検索

どんな場所であるか → 位置や説明を公開

どんな人がいるか → スタッフ、場所に関わる人を表示

貸し借り等の操作 → 書誌情報などをネットから取得

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コンピュータの歴史昔

大きいコンピュータが中心にあり、それをみんなで分け合って使う

パソコン、スマホは一人一台以上持っている。人と人が直接情報を交換する

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図書館とリブライズ図書館

大きい建物が中心にあり、そこにみんながアクセスして利用する

リブライズ

無数のブックスポットが存在し、そこで人と人が直接貸し借りや情報交換を行う

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リブライズの特徴リアルとネットをつなげるしくみ

誰でも使える操作体系

楽しそうで参加しやすい雰囲気

応援してくださる人たちのコミュニティ

他サービスとの連携がしやすい構造

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リアルとネットをつなげるしくみバーコードを読み取ってネット上の情報を検索、結果を利用者に表示

ISBNを基本に、独自のバーコードを発行し、情報を紐付けている

リアルなブックスポットをベースに、人と人が直接つながりやすい

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キーボードやマウスの操作が少ないバーコードをベースにしたインターフェース

バーコードリーダー

会員カード

書籍シール

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楽しそうで参加しやすい雰囲気

優れたデザイン → 2013年度のグッドデザイン賞受賞

Facebook等での情報発信

定期的にイベントを開催し、利用者とサービス運営側の距離を縮められるようにしている

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応援してくださる人たちのコミュニティリリース前からFacebook上でコミュニティを作り、そこでの要望を積極的に反映。リリース後も活動を継続。 → リブライズCafe on Facebook

図書館総合展のスタッフもコミュニティから参加していただいた

リブライズサポーター

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他サービスとの連携がしやすい構造サービス自体が他となじみやすいよう、主張しすぎないデザイン

連携例

カーリル

Obuserhythm

情報ステーション(千葉船橋民間図書館)

まちライブラリー

etc…

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リブライズの弱点

ブックスポット毎に偏った蔵書

ブックスポットの数が少ない

図書館システムとしては役不足

→ いずれも、将来的には解決可能

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事例

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下北沢オープンソースCafeリブライズ共同開発者の河村がオーナーのコワーキングスペース

ギークな本が約800冊

著者がおいていった本もある

http://librize.com/osscafe

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少女まんが館東京あきるの市にある少女まんが専門の図書館

蔵書およそ5万冊(のごくごく一部をリブライズで公開)

リブライズ以前は管理方法がなく困っていた。

http://librize.com/jomakan

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ゲストハウス蔵(KURA)長野県小布施にも近い須坂市にあるゲストハウス。

海外からのゲストも多いため、観光や言葉に関する本が多い。

http://librize.com/ghkura

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嘉悦大学ソーシャル図書館嘉悦大学の学生が教員から新書を集め、「図書館」として公開、運用している。

リブライズがあって初めて実現した。

http://librize.com/kaetsu

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ブルックリン・コミュニティ図書館ニューヨーク市ブルックリン近郊に住む日系人コミュニティのための図書館

http://librize.com/bjafalibrary

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魚浩高円寺にある居酒屋。お酒と同じ棚に本が置いてあるのがユニーク

持ち込まれる本も多いもよう。

http://librize.com/places/155

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まちライブラリー @大阪府立大学大阪府立大学施設内にある

第1回マイクロライブラリーサミットを開催

「まちライブラリー」として他のスペースとゆるやかな連携

http://librize.com/machilibrary-opu

まちライブラリー一覧 http://librize.com/streets/machi-library

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一般社団法人 しあわせ計画舎通所介護施設に併設されたブックスポット

岩手県盛岡市

リブライズ内で最大の蔵書数。約3,800冊。

http://librize.com/places/450

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専門的ブックスポット

!

ガラス、スポーツ、ペット、歴史…。

http://librize.com/streets/special

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まとめリブライズは従来の「図書館」と同じ設計思想に始まっている。

しかし、それを一つの「建物」ではなく、街の中に無数にある場所から作り上げていこうとする試みである。

インターネットを利用して、その試みは現実化し、成果を上げつつある。

Page 34: 図書館のアーキテクチャを考える

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Facebook: facebook.com/librize Web: librize.com/ja/

Thank you!