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スペシャリスト Specialist
kintone スペシャリスト 目次
第 1 章 はじめに ............................................................................................................................... 1
Step1 このコースの目的 .................................................................................................................... 2
Step2 kintone とは ............................................................................................................................ 3
Step3 関連する基本知識 .................................................................................................................... 8
第 2 章 基本操作 .............................................................................................................................. 15
Step1 kintone へのログインとログアウト....................................................................................... 16
Step2 画面構成 ................................................................................................................................ 18
Step3 アプリの基本操作 .................................................................................................................. 21
演習問題 「第 2 章 基本操作」 ...................................................................................................... 34
第 3 章 アプリの作成 ....................................................................................................................... 35
Step1 Excel ファイルからアプリを作る .......................................................................................... 36
Step2 グラフと表を作成する ........................................................................................................... 44
Step3 お気に入りとブックマークを使う ......................................................................................... 51
Step4 アプリをはじめから作成する ................................................................................................ 53
演習問題 「第3章 アプリの作成」 ............................................................................................... 60
第 4 章 フィールドの使用 ................................................................................................................ 62
Step1 他のアプリのデータを参照する ............................................................................................. 63
Step2 フォーム内に表形式で表示する ............................................................................................. 80
Step3 ルックアップとアプリアクション ......................................................................................... 87
Step4 その他の機能 ......................................................................................................................... 98
演習問題 「第4章 その他の機能」 ............................................................................................. 106
kintone スペシャリスト
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第 1章 はじめに Step1 このコースの目的 Step2 kintone とは Step3 関連する基本知識
第 1 章 はじめに
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Step1 このコースの目的
kintone を使ってはじめてアプリを作成する方向けに以下を学習をするコースです。 ・ kintone の基本機能を理解する。 ・ Excel ファイルからアプリを作成できるようになる。 ・ はじめからアプリを作成できるようになる。 ・ 入力する項目に合わせて適切なフィールドを選択できるようになる。 ・ 2 つのアプリを連携できるようになる。
kintone スペシャリスト
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Step2 kintone とは
kintone(キントーン)とは、サイボウズ株式会社が提供する、誰でも簡単に作れて、スムーズな情報共有を可能にするクラウドサービスです。
1. kintone の特徴
kintone は以下の特徴があります。
・ すぐに手に入る プログラミング無しに短時間でアプリを作れます。
・ 安定した品質 kintone はサイボウズ独自のクラウドプラットフォーム「cybozu.com」上でサービス提供されています。cybozu.com は国内外の企業 19,000 社以上(2017 年5 月現在)が利用している実績があります。kintone は 6,000 社以上で導入されています。
・ お手頃な価格 kintone はユーザー単位の月額料金です。ライトコースは 1 ユーザーあたり月額780 円(税抜き)、スタンダードコースは月額 1,500 円(税抜き)の低価格です。
kintone を使えば、日常業務で必要なアプリを、担当者が簡単な操作で作って、すぐに使い始めることができます。 kintone の用途は特に限定されていませんが、案件管理、顧客管理、日報で使われていることが多いです。
第 1 章 はじめに
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2. チーム業務の3要素
kintone には、データを共有しながら業務を進めるチームに必要な、次の 3 つの要素が揃っています。 ・データベース
チームに必要な情報を、ひとつの場所でまとめて管理できます。 ・プロセス
適切なプロセスで業務を処理して効率化します。 ・コミュニケーション
データに対する指示やアドバイス等もすべて kintone 上で管理できます。
①データベース:チームに必要な情報を、ひとつの場所でまとめて管理する kintone の中心になる機能が、データを蓄積して活用するデータベースです。チームに必要な情報をひとつの場所にまとめて管理し、共有できるようにします。顧客、注文、在庫などの業務データをクラウド上のデータベースに蓄積し、必要に応じて取り出すことができます。 kintone のデータベースはクラウド上に構築されるため、インターネットの接続環境があれば、世界中どこからでもアクセスできます。
1データベース
チームに必要な情報を共有する
2プロセス
チームの業務を効率化する
3コミュニケーション
チームの業務を円滑にする
kintone スペシャリスト
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②プロセス:適切なプロセスで業務を処理して効率化する kintone にはプロセス管理の機能があります。問い合わせへの回答や ToDo など、チームのタスクを管理する用途で便利な機能です。また、申請の承認や稟議の決裁を管理する用途にも使えます。 ※プロセス管理については、kintone アプリデザイナーコースで学びます。
③コミュニケーション:指示やアドバイス等もすべて kintone 上で管理 1 件 1 件のデータに対して、指示やアドバイス、質問などを書き込むことができる機能です。チームのメンバー間で意見を交換したり、連絡を取り合ったりして共同作業することができます。新しいコメントが付いたときに特定の相手に通知することもできます。通知はパソコンやスマートフォンのアプリで受け取ることができます。どこにいても最新情報を確認できます。
kintone スペシャリスト
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第 2章 基本操作 Step1 kintone へのログインとログアウト Step2 画面構成 Step3 アプリの基本操作
第 2 章 基本操作
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Step1 kintone へのログインとログアウト
このセクションでは、kintone へのログインとログアウトの操作について学びます。
1. kintone へのログイン
kintone にログインしてみましょう。
kintone のログイン URL をブックマークに登録しておくと、次回以降のログイン時に便利です。
kintone にログインする
①ブラウザーで kintone の URL を開いてログインします。ログイン名は試用版に登録したメールアドレスです。パスワードは申込み時に入力したものになります。ログイン名とパスワードを入力して[ログイン]をクリックします。
※「ログイン名を保存する」にチェックを入れておくと、次回からログイン名は入力された状態になります。
②ログインに成功したら、kintone のボタンをクリックします。
③kintone のポータル(トップページ)が表示されます。
※「kintone へようこそ!」「kintone をはじめる」「ツアーやヘルプを見る」が表示されたら、右上の[×]をクリックして閉じます。
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※スマートフォンのブラウザーや kintoneアプリでログインすると、スマートフォンに最適化された画面が表示されます。 アプリのレコード一覧には各レコードのタイトルだけが表示されるなど、使用できる機能に制限があります。
2. kintone からログアウト
kintone からログアウトする方法を学びます。 特に共用で使っているパソコンや公共のパソコンで kintone を利用する場合は、使い終わったときに必ずログアウトをしましょう。
kintone からログアウトする
①画面右上の「▽」アイコンをクリックして、[ログアウト]をクリックします。
②ログアウトが完了し、ログイン画面が表示されます。
第 2 章 基本操作
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Step2 画面構成
このセクションでは、kintone の画面構成について学びます。
1. ポータルの画面構成
kintone にログインした直後に表示される画面がポータル画面です。 画面左上の「家/ポータル」アイコンをクリックすると、いつでもポータルに戻ることができます。
① 「サイドメニュー」「ポータル」、「通知一覧」、「ブックマーク」の画面を表示します。
サイドメニューに「ポータル」「スペース」「アプリ」「ピープル」のメニュー項目があります。
② 個人設定、および kintone の全般的な操作や設定を行います。kintone のシステム管理者は、ここからシステム管理の設定に移動できます。
③ ツアーやヘルプを表示します。kintone のシステム管理者は、ここからサイボウズのサポートに問い合わせができます。
④ 自分のプロフィールページを表示します。 ⑤ アカウントの設定、または kintone からのログアウトを行います。 ⑥ 検索ボックスを使用して、kintone のデータを検索できます。
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⑦ アプリやスペースを作成します。kintone のシステム管理者は、ここからポータルを設定できます。
⑧ ユーザーへのお知らせが表示されます。お知らせはすべてのユーザーのポータル画面に表示されます。お知らせを編集できるのは、kintone のシステム管理者だけです。初期状態ではお知らせ欄は表示されません。お知らせ欄を表示するときは、「オプション」>「ポータルの設定」の「ポータルに表示するコンテンツ」で[お知らせ掲示板]または[お知らせ掲示板と通知]をチェックして保存します。
⑨ プロセス管理機能を利用したアプリで、自分が作業者に指定されているレコードの件数がアプリごとに表示されます。未処理のアプリが無い場合は表示されません。
⑩ アプリ、スペースやピープルなどの更新通知が表示されます。 ⑪ スペースが表示されます。表示するスペースは、ドロップダウンリストで切り替え
られます。 ⑫ アプリが表示されます。表示するアプリは、ドロップダウンリストで切り替えられ
ます。
お試し中の環境ではじめてポータル画面を表示したユーザーに「ようこそダイアログ」が表示されます。「ようこそダイアログ」では kintone の概要を紹介します。 お試し中の環境で初心者マークのアイコンをクリックすると、チュートリアルやヘルプなど、初心者が知っておくと便利なリンクがまとめて表示されます。管理者向け初心者ガイドとユーザー向け初心者ガイドでは表示されるメニューが異なります。
第 2 章 基本操作
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2. kintone の画面遷移
以下の画面遷移は、すべての kintone アプリで共通です。 ① アプリのアイコンをクリックすると、アプリが起動して一覧画面が表示されます。
1 つのアプリに複数の一覧画面を作成できます。アプリ起動時に表示される一覧はあらかじめ決めておきます。
② 一覧画面で追加を選択すると、編集画面に移動して、新しいデータ(レコード)を追加できます。
③ 一覧画面で 1 件のデータ(レコード)を選択すると、詳細画面が表示されます。 ④ 詳細画面から編集画面に移動して、データ(レコード)を変更できます。 ⑤ 編集画面で保存またはキャンセルすると、詳細画面に戻ります。 ⑥ 詳細画面から一覧画面に戻ることができます。 ⑦ 一覧画面からグラフや集計表を表示することができます。1 つのアプリに複数のグ
ラフや集計表を作成できます。
※一覧画面に表示されている項目は一覧画面内で編集できます。
kintone スペシャリスト
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Step3 アプリの基本操作
このセクションでは、アプリストアに用意されているアプリを追加して、基本的な操作について学びます。
1. アプリストアからアプリを選ぶ
営業部門・総務人事部門・情報システム部門などの業務や用途に合わせたアプリが、kintone アプリストアに用意されています。アプリストアからのアプリの追加は一部を除き無料です。必要に応じてアプリをカスタマイズして使うこともできます。 ここでは「案件管理」アプリをアプリストアから追加してみましょう。
kintone アプリストアを開く
①kintone のポータルで「アプリ」の右側にある[+/アプリを作成する]をクリックします。
②「kintone アプリストア」が表示されます。
第 2 章 基本操作
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kintone アプリストアからアプリを追加する
① kintone アプリストアからアプリを選びます。 ここでは「おすすめのアプリ」にある「案件管理」の[このアプリを追加]をクリックします。
②確認のメッセージが表示されます。[追加]をクリックします。
③「案件管理」アプリが追加されました。 ※アプリは作成日時の新しい順に並びま
す。アプリの並び替えはできません。 ※「すべてのアプリ」をクリックして、「お
気に入りのアプリ」に表示を切り替えることができます。 よく使うアプリは、アプリの画面左上の「ピン/お気に入り」アイコンをクリックして、「お気に入りのアプリ」に表示することができます。
追加したアプリを表示する
①ポータル画面右の「アプリ」から[案件管理]をクリックします。
②「案件管理」アプリの一覧画面が表示されました。
※現時点でデータ(レコード)は空です。 ※アプリの説明を確認したあとで、画面右
上の「i マーク/アプリの説明の表示」をクリックして説明を非表示にしておきます。
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第 3章 アプリの作成 Step1 Excel ファイルからアプリを作る Step2 グラフと表を作成する Step3 お気に入りとブックマークを使う Step4 アプリをはじめから作成する
第 3 章 アプリの作成
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Step1 Excel ファイルからアプリを作る
このセクションでは、Excel ファイルからアプリを作成する方法について学びます。
1. Excel ファイルからアプリを作る
kintone では Excel ファイルや CSV ファイルを読み込んで、アプリを作成することもできます。すでに Excel でデータの管理を行っている場合は、Excel ファイルを直接読み込んでアプリを作成すると、入力の手間が省けて便利です。 ここでは、Excel ファイルからアプリを作成する手順を学習しましょう。 Excel ファイル「社員管理」の例:
Excel を読み込みアプリを作成する
①kintone のポータルで「アプリ」の右側にある「+/アプリを作成する」アイコンをクリックします。
② [Excel/CSV から作成]をクリックします。
③Excel/CSV を読み込む画面が表示されます。 [参照]をクリックし、読み込むファイル(社員管理.xlsx)を選択します。
氏名 郵便番号 住所 電話番号 メールアドレス田中 圭 112-0004 東京都文京区後楽1-XX-XX 03-1234-XXXX [email protected]鈴木 ひとみ 532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原2-XX-XX 06-1234-XXXX [email protected]齋藤 大輔 790-0003 愛媛県松山市三番町3-XX-XX 089-123-XXXX [email protected]遠藤 隼人 101-0054 東京都千代田区神田錦町3-XX 03-1111-XXXX [email protected]
kintone スペシャリスト
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④読み込んだファイルの内容が正しく表示されていることを確認します。
⑤左図のように、フィールドタイプを変更します。
※ フィールドタイプはファイルの値から自動的に推測されています。必ずしも適切ではない場合があります。
※ フィールドタイプはアプリ作成後に変更できません。不適切なフィールドタイプでアプリを作成してしまった場合は、一度フィールドを削除して、新たにフィールドを追加する必要があります。
⑥画面右上の[作成]をクリックします。
⑦確認画面が表示されたら、[OK]をクリックします。
⑧Excel ファイルからアプリを作成することができました。
第 3 章 アプリの作成
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Excel ブック形式のファイルを読み込む場合の注意点 z Excel 2007、2010、2013 の Excel ブックファイルを読み込めます。 z Excel 2003 の Excel ブックファイルは読み込めません。 z 50 列×1,000 行までのファイルを読み込めます。 z 1MB までのファイルを読み込めます。 z Excel ファイルに複数のシートがある場合、1 つのシートだけを読み込めます。 z パスワードで保護されたファイルは読み込めません。 z 非表示に設定した行や列の値も読み込まれます。 z セルの表示形式や条件付き書式の設定は読み込めません。 z セルに計算式を設定している場合、計算結果の値だけを読み込めます。 z 結合したセルの値は、正常に読み込めません。
CSV 形式のファイルを読み込む場合の注意点 z 50 列×10 万行までのファイルを読み込めます。 z 100MB までのファイルを読み込めます。 z CSV ファイルに日本語と英数字以外の文字を入力する場合は、Open Office Calc
などの、Excel 以外のソフトウェアを使用してください。また、文字コードに「UTF-8」を指定してファイルを保存してください。日本語版の Excel でファイルを作成すると、日本語と英数字以外の文字が文字化けする場合があります。
z 数値を読み込む場合: CSV 形式のファイルでは、次の記号は使用できません。
, (桁区切り記号) \(円記号)などの通貨記号 z 日時項目を読み込む場合:
CSV 形式のファイルでは、年月日は次のいずれかの形式で入力します。 YYYY-MM-DD (例:2014-12-20) YYYY/MM/DD (例:2014/12/20) YY/MM/DD (例:14/12/20) MM/DD/YYYY (例:12/20/2014) MM/DD/YY (例:12/20/14) DD/MM/YYYY (例:20/12/2014) DD/MM/YY (例:20/12/14) z 時刻は次のいずれかの形式で入力します。 HH:MM AM/PM (例:11:20 PM) HH:MM (例:23:20) z 1 桁の月、日、時刻は、1 桁と 2 桁のいずれの形式でも入力できます。
例:「8」は、「8」または「08」と入力します。
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2. フォームにフィールドを追加する
フォームとは、アプリにデータを入力するための画面のことです。 アプリストアから追加したアプリや Excel ファイルから作成したアプリを、業務のニーズに合わせてカスタマイズできます。用意されているフィールドを、ドラッグアンドドロップでアプリに追加します。
アプリの設定画面を表示する
① 「社員管理」アプリの一覧画面で右端にある「歯車/アプリの設定を変更する」アイコンをクリックします。
②アプリの設定画面が表示されます。 ※アプリの機能変更は、基本的にすべてこ
の画面から行います。 ※アプリを削除するときは、画面右下の[ア
プリを削除]をクリックします。
フォームにフィールドを追加する
①アプリの設定画面で「フォーム」タブをクリックします。
②フォームの編集画面が表示されます。 左側にあるフィールドを選んで、右側のフォームにドラッグアンドドロップして配置すると、フォームにフィールドを追加することができます。 ここでは、[ラベル]と[文字列(1 行)]をドラッグアンドドロップして「氏名」フィールドの上部に追加します。
第 3 章 アプリの作成
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③フォームにフィールドを追加することができました。
フィールドを設定する
①フォームに追加したフィールドをカスタマイズします。 「ラベル」の表示を変更します。「ラベル」フィールドの右端にカーソルをポイントすると、「歯車」アイコンが表示されます。「歯車」アイコンをポイントし、[設定]をクリックします。
②ラベルの設定画面が表示されました。ここでは、ラベル名を「社員情報」に変更します。
※ラベルは、フォームに見出しをつけてわかりやすくまとめるときに便利です。
③文字の大きさを変更します。 「社員情報」の文字を選択して、プルダウンメニューから[やや大きい]をクリックします。
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④文字を大きくすることができたら、[保存]をクリックします。
⑤続いて、「文字列(1 行)」も変更します。 ここでは、「所属支店名」フィールドに変更します。 「文字列(1 行)」フィールドの「歯車」アイコンをポイントし、[設定]をクリックします。
⑥フィールドの設定画面が表示されます。 ここでは、「フィールド名」を「所属支店名」に変更します。 変更したら、[保存]をクリックします。
第 3 章 アプリの作成
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⑦続いて、フィールドの並び方を整えます。 [住所]をドラッグアンドドロップして「郵便番号」の右に移動します。また、[メールアドレス]をドラッグアンドドロップして「電話番号」の右に、移動します。
⑧フィールドの横幅を調節しましょう。ここでは「住所」の横幅を広くします。 フィールドの右端にマウスポインタを合わせると、縦の点線が表示され、ポインタの形が「↔」の形に変わります。 この状態で右側にドラッグします。
⑨フィールドの横幅が変わったことを確認したら、左上の[フォームを保存]をクリックします。
⑩「フォームが保存されました。」メッセージを確認した後で、右上の[アプリを更新]をクリックして設定内容を反映します。
※[アプリを更新]をクリックしないと、設
kintone スペシャリスト
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定が反映されませんのでご注意ください。
⑪確認画面で[OK]をクリックします。
⑫フォームにフィールドを追加することができました。 一覧画面で任意のレコードを選んで、詳細画面を表示します。フィールドの並びが変わっていることを確認します。
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第 4章 フィールドの使用 Step1 他のアプリのデータを参照する Step2 フォーム内に表形式で表示する Step3 ルックアップとアプリアクション Step4 その他の機能
kintone スペシャリスト
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Step1 他のアプリのデータを参照する
kintone のアプリでは、他のアプリのデータや登録されているユーザーなど、アプリ外部の情報を参照することができます。また、複数の選択肢から選んだり、計算したり、表の形式のテーブルを設定したりするなど、さまざまな機能をもったフィールドをアプリで利用することができます。 このセクションでは、「顧客」アプリで登録した顧客情報に対して、案件情報(「案件管理」アプリの案件情報の部分)を登録する「案件」アプリを作成しながら、各種フィールドの使用方法を学びます。
「案件管理」アプリの案件情報
第 4 章 フィールドの使用
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1. 「ルックアップ」フィールドを使用する
「案件」アプリをはじめから作成し、「ルックアップ」フィールドを追加して顧客情報を参照できるようにしましょう。 ルックアップとは、アプリに入力するデータを他のアプリから取得できるようにする機能です。データ入力の手間を省き、入力ミスも防げます。
「案件」アプリで顧客情報を参照する部分は、「顧客」アプリと同様に、次の 6 つのフィールドで構成します。 フィールド名 使用するフィールド 会社名 「ルックアップ」
※「顧客」アプリを参照し、「部署名」から「メールアドレス」までを自動でコピーします。
部署名 先方担当者 TEL FAX メールアドレス
「文字列(1 行)」 ※「顧客」アプリからのコピー先になります。フィールドの値を手入力で追加・変更することはできません。
「案件」アプリを作成する
①「顧客」アプリの作成と同様に、ポータル画面で「アプリ」の右側にある「+/アプリを作成する」アイコンをクリックします。 kintone アプリストアのメニューの[はじめから作成]をクリックします。 アプリの名前を「案件」と入力します。
②アプリのアイコンを選択します。 「設定」タブをクリックして、[アイコンと
説明]をクリックします。 任意のアイコンを選択して、左上の[保存]をクリックします。
③フォームを編集します。 「フォーム」タブをクリックします。
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④画面左側の[ラベル]をドラッグアンドドロップして配置します。 配置した「ラベル」フィールドをポイントして、「歯車」アイコンをポイントし、[設定]をクリックします。 「ラベル」の文字列を削除し「案件」と入力します。 入力した文字の書式設定を行い、[保存]をクリックします。
⑤「会社名」フィールドのために、画面左側の[ルックアップ]を、画面右側にドラッグアンドドロップして配置します。フィールドの設定は、後で行います。
⑥「部署名」「先方担当者」「TEL」「FAX」「メールアドレス」の 5 つのフィールドにするために、[文字列(1 行)]をドラッグアンドドロップして配置します。 フィールド名を、それぞれ「部署名」「先方担当者」「TEL」「FAX」「メールアドレス」と設定します。
※各フィールドの右にある「歯車」アイコンをポイントして[設定]をクリックし、「フィールド名」に入力して[保存]をクリックします。
⑦「ルックアップ」フィールドをポイントして、右上に表示される「歯車」アイコンをポイントし、[設定]をクリックします。
⑧「案件」アプリの「会社名」フィールドが「顧客」アプリの「会社名」フィールドを参照するように設定します。 「フィールド名」に「会社名」と入力します。 「関連付けるアプリ」は、一覧から[顧客]を選択します。 「コピー元のフィールド」は、一覧から[会社名]を選択します。
第 4 章 フィールドの使用
66
⑨「ほかのフィールドのコピー」で「部署名」に「顧客」アプリの「部署名」を表示するように設定します。 左側で[部署名]、右側で[[顧客]部署名]を選択します。 右端の[+/追加]アイコンをクリックして 4 行追加して、「先方担当者」から「メールアドレス」までのフィールドを同様に設定します。
⑩「ほかのフィールドのコピー」が設定できたら、右下の「保存」をクリックしします。
※「コピー元のレコードの選択時に表示するフィールド」で「会社名」に加えて一覧に表示するフィールドを設定できます。
※「絞り込みの初期設定」で一覧に表示するレコードを絞り込みできます。
※「ソートの初期設定」で一覧のレコードの並び順を設定できます。
⑪画面左上の[フォームを保存]をクリックしてフォームを保存した後で、「一覧」タブをクリックして、画面右端の「+/一覧を追加する」アイコンをクリックします。
⑫「一覧名」に[案件一覧]と入力します。 左側の「会社名」と「先方担当者」を、右側にドラッグアンドドロップして配置します。 配置ができたら、左上の[保存]をクリックします。
⑬これでアプリの設定は完了です。 作成した一覧が「作成済みの一覧」に表示されていることを確認して、右上の[アプリを公開]をクリックします。 「アプリの運用を開始します。よろしいですか?」の確認画面が表示されるので、[OK]をクリックします。
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⑭作成した「案件」アプリが、ポータル画面の右側にある「アプリ」に表示されます。
「ルックアップ」フィールドを使用する
「案件」アプリの新しいレコードを追加する画面で、会社名を「顧客」アプリから参照する手順を確認しましょう。
①「案件」アプリを開き、一覧画面右上の「+/レコードを追加する」アイコンをクリックします。
②新しいレコードを追加する画面が表示されます。会社名を「顧客」アプリから参照するために、「会社名」フィールド右の[取得]をクリックします。
※会社名の一部を入力して[取得]をクリックすると、一致する顧客が表示されます。 一致する顧客が 1 件だけの場合、一覧は表示されずに、顧客の情報がフォームに入力されます。
③「顧客」アプリに登録されている会社名の先頭の 10 件の一覧が表示されます。任意の会社名の左にある[選択]をクリックします。
※画面上部の「>/次へ」アイコンをクリックすると 11 件目以降の一覧を表示することができます。「漏斗/絞り込む」アイコンをクリックすると、絞り込み条件を指定して表示するレコードを限定することができます。
第 4 章 フィールドの使用
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④「参照先からデータが取得されました」というメッセージが表示され、「会社名」フィールドに選択した会社名が表示されます。「部署名」他のフィールドに、参照先の「顧客」アプリからデータがコピーされ表示されます。
※「案件」アプリのデータはあとでまとめて読み込むため、ここでは保存せずに、画面上部の[キャンセル]をクリックします。
2. 「ユーザー選択」フィールドを使用する
案件情報を入力するフィールドを「案件」アプリに追加します。 「案件」アプリのフィールドは、「案件管理」アプリをと同じになるように次の 7 つのフィールドで構成します。 フィールド名 使用するフィールド 案件担当者名 「ユーザー選択」 見込み時期 「日付」 確度 「ラジオボタン」 製品名 「ドロップダウン」 単価 「数値」 ユーザー数 「数値」 小計 「計算」
ユーザーを追加する
「ユーザー選択」フィールドの実習の準備として、kintone にユーザーを追加しておきます。以下の 6 人を登録します。
名前 ログイン名 演習用パスワード 一瀬和夫 ichinose ichinose1 二条次郎 nijo nijo2 三上弥生 mikami mikami3 四谷吉江 yotsuya yotsuya4 五代さつき godai godai5 六本木むつみ roppongi roppongi6
kintone のユーザーの追加は、cybozu.com の「組織とユーザーの設定」画面で行います。
kintone スペシャリスト
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組織とユーザーの設定の詳細は、kintone アプリデザイナーコースで学びます。
①ポータル画面の右上にある「歯車/設定メニューを表示する」アイコンをクリックし、[cyubozu. com 共通管理]をクリックします。
②「cybozu.com 共通管理」画面が表示されます。 左側の「ユーザー管理」の「一括操作」の[ファイルからの読み込み]をクリックします。
③「ファイルから読み込む項目」が「ユーザー」になっていることを確認して、[参照]をクリックして、演習用ファイルの「ユーザー.csv」を開きます。 「先頭行をスキップする」にチェックをつけて、画面下部の[読み込む]をクリックします。
④「ファイルから読み込む項目」を「ユーザーの利用サービス」に変更して、[参照]をクリックして、演習用ファイルの「サービス.csv」を開きます。 「先頭行をスキップする」にチェックがついていることを確認して、[読み込む]をクリックします。
⑤[組織/ユーザー]をクリックして、6 人のユーザーが登録されたこと、全員がkintone を利用できることを確認します。
※ユーザーを登録するときは、「表示名」「ログイン名」など、必須項目を設定しておくことが必要です。
※ユーザーの画像や連絡先などの情報は、後からユーザー自身で設定可能です。
第 4 章 フィールドの使用
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「案件」アプリを修正する
顧客情報と案件情報を罫線で区切ります。続いて「ユーザー選択」フィールドを使って「案件担当者名」フィールドを追加しましょう。 z 「罫線」フィールドは、情報の表示の区切りを明確にするために使用します。 z 「ユーザー選択」フィールドは、kintone の利用ユーザーから 1 人または複数人を
選択することができます
①試用版に登録したメールアドレスのユーザーでログインします。 「案件」アプリを修正します。 「案件」アプリの一覧画面で右端にある「歯車/アプリの設定を変更する」アイコンをクリックします。
②「案件」アプリの設定画面が表示されます。 「フォーム」タブをクリックします。
③左側の[罫線]を、右側にドラッグアンドドロップして「TEL」フィールドの下に配置します。
④配置した「罫線」フィールドの右端をポイントし、縦の点線が表示されたら、クリックしたまま右方向へドラッグし、罫線を画面右端まで伸ばします。
⑤左側の[ユーザー選択]を、「罫線」フィールドの下にドラッグアンドドロップして、フィールドの右にある「歯車」アイコンをポイントして[設定]をクリックします。
kintone スペシャリスト
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⑥「フィールド名」に「案件担当者名」と入力し、[保存]をクリックします。
※アプリを起動しているユーザーを案件担当者の初期値にしたい場合は、「初期値」の右端の「組織やグループから選択」アイコンをクリックし、「その他」タブで「ログインユーザー」の「ログインユーザー」を初期値に追加します。
⑦「案件担当者名」フィールドが追加されました。 画面左上の[フォームを保存]をクリックしてフォームを保存した後で、右上の[アプリを更新]をクリックし、[OK]をクリックします。
「ユーザー選択」フィールドの動作を確認する
「案件担当者名」フィールドで「ユーザー選択」フィールドの使い方を確認しましょう。
①「案件」アプリの一覧画面で右上の「+/レコードを追加する」アイコンをクリックします。
②レコードを追加する画面で「案件担当者名」フィールド右端の「組織やグループから選択」アイコンをクリックします。 「ユーザーを選択」画面が表示されます。 「グループ」タブの[Everyone]をクリックし、右側に表示されるユーザーを選択して、[追加]をクリックします。
※複数のユーザーを選択して、追加することもできます。
※「案件担当者名」フィールドに直接ユーザー名の一部を入力する方法もあります。
kintone スペシャリスト
107
kintone university 公式テキスト
「kintone specialist」 コース 第8版
発行日 : 2017年7月22日 第8版
改訂 :
著作/制作 : ICTコミュニケーションズ株式会社
共同著作 : 加藤和幸・中村徹・渋谷雄大
監 修 : kintone university プロジェクトチーム
発行所 : ICTコミュニケーションズ株式会社 コンテンツ事業部
http://www.ictcom.jp
発行者 : 内野良昭
● 本テキストの記載内容は、2017年7月22日現在のものです。
● 本テキストは、構成・文章・プログラム・画像・データなどすべてにおいて、著作権上の保
護を受けています。本テキストの一部もしくはすべて無断複写した場合は発行者の権利侵害
になります。
● 本テキストに起因してご使用者に直接または間接的な障害が生じても、ICTコミュニケー
ションズ株式会社はいかなる責任も負わないものとし、一切の賠償など行わないものとしま
す。
サイボウズ、Cybozu、サイボウズロゴ、ボウズマンおよびkintone はサイボウズ株式会社
の登録商標です。
@Copyrights ICTコミュニケーションズ株式会社2017