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川口勇作・草薙邦広(2014)「WritingMaetriXと表計算ソフトを用いたライティングプロセスの分析方法」外国語教育メディア学会中部支部外国語教育基礎研究部会第1回年次例会. 名古屋大学. で使用したスライドです。
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)
• ライティングプロセス–ライティングにおける重要な要素–プロセスの指導においては明⽰的なフィードバックが必要
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• サブプロセス(計画・⽂章化・推敲)
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• にもかかわらず評価は困難–⼀⻫指導形態における困難さ
• ライティングの⽀援,構成やプロセスについての指導は時間がかかる
–個⼈的に振り返るにしても,そのための客観的なデータは得難い
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• キー⼊⼒記録システム–PC上でのライティングの際にキーボードの⼊⼒を記録
–録画などの従来の⼿法と⽐較して正確な記録が可能
(e.g., 草薙・髙橋・菊池, 2012; Miller, Lindgren, & Sullivan, 2008; 尾関, 1993; Park & Kinginger, 2010; Sugiura & Ozeki, 1994; 髙橋, 2012)
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• 可視化–語数や推敲回数の時系列の変化をグラフ化
→計画・⽂章化・推敲といったサブプロセスを把握できる
(e.g., 草薙・阿部・福⽥・川⼝, 2013; 草薙・髙橋・菊池, 2012; 尾関, 1993; Sugiura & Ozeki, 1994)
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• WritingMaetriX(草薙・阿部・福⽥・川⼝, 2013)–ライティングプロセス分析ソフトウェア
–学習者のライティングにおけるキー⼊⼒およびその⼊⼒された時間を記録
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• WritingMaetriX–記録されたキー⼊⼒を元に語数と推敲(書き換え)の時系列変化を棒グラフで図⽰• 総語数• 1分あたりのキー⼊⼒数・推敲回数• 前半・中盤・後半における推敲回数
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• WritingMaetriX–動画再⽣と同様の操作でライティングプロセスを再⽣• ⼀時停⽌・10ストローク・30ストロークの早送り・巻き戻しが可能
–再⽣画⾯の⽂章はコピーが可能
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• 記録モードで書いた後は…–拡張⼦「.klg」のプロセス記録ファイルと拡張⼦「.txt」のプロダクトファイルの2つが出⼒される
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• 「.klg」ファイル–通常のテキスト(.txt)と同様タブ区切りのテキストファイル形式
–メモ帳などのテキストエディタやMicrosoft Office Excelなどの表計算ソフトでの閲覧・編集が可能
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• 「.klg」ファイル–ログファイルの2つの記号
•*:⽂字が書き込みされている•@ :⽂字が削除されている
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書き込みがなされている部分
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削除されている部分
• このテキストって…–WMXで読み込まないとグラフ描けないの?
–時間のデータがあるのに使えないの?
–⾃分で⾃由に分析できないの?–指をくわえて⾒てるしかないの?
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• Excelでklgファイルの分析が⾏えるシートを作成
• WMXの公式サイト上で公開中https://sites.google.com/site/writingmetrix/
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• 以下Excelシートの紹介–15分のエッセイライティングのklgファイルの分析を⾏う場合
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全選択してコピー
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このセルに貼り付け
32
貼り付けするとこうなる
33
この範囲を選択
34
この■をダブルクリック
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こうなる
36
▼をクリック
37
「空⽩セル」のチェックを外す
38
こうなる
39
この範囲をコピー
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別シートなど適当な場所に貼り付ける
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ライティングが⾏われたのは15分間だったため,14分・15分の⾏を追加
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「挿⼊」>「散布図」
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• 使い⽅マニュアルの作成–ソフトの操作⽅法・分析⼿法などを詳細に記述
–今年度の報告論集の中に…
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• 時系列推移の傾向を掴むために–様々な指標が考えられる–これまでも検討されてきた
①⽂章化の開始時点②推敲の⻑さ③推敲・ポーズの少なさ④分位点毎の平均産出語数 …
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汎⽤性の⾼いフォーマットで⾃由に分析できるのに,何か新しくて⾯⽩い観点はないの?
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• 例–累積語数の時系列推移をポアソン分布にフィッティングし,λ値を以って推移傾向を指標化する!
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• ポアソン分布–⼀定の時間内で発⽣する出来事の回数に関する分布• メールの数• 交差点を通過する⾞の数…
–⼀つの⺟数のみで決まる:λ
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• ポアソン分布
52
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0.0 2.5 5.0 7.5 10.0 12.5 15.0
The
num
ber o
f wor
ds (%
)
Time (min)
λ=1 λ=3
λ=5 λ=8
λ=10
• フィッティング–累積語数や修正(推敲)回数を分布にあてはめ,最も当てはまりのよい値を学習者の傾向として指標化できないか?
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• フィッティングの例–まあまあ?
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0.00
0.20
0.40
0.60
0.80
1.00
1.20
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
累積密度
時間(分)
λ=5における理論値
実測値(サンプル1)
• 今後の分析の焦点–エッセイ評価,熟達度,各L2構成素との相関関係
–時系列データ関係の指標の妥当化や整理
–プロトコルデータなどとの照合
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• 再⽣モードとの併⽤–ポアソン分布に当てはめてたときの理論値との差をプロンプトにした刺激再⽣法
56-0.20
-0.15
-0.10
-0.05
0.00
0.05
0.10
0.15
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
理論値とのずれ
• アップデート予定–年度内–ライティング中に語数がモニタリングできるように
–英語版–指標関係の計算モジュール(ポアソン分布あてはめ)
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• WritingMaetriXのデータは簡単に表計算ソフトで分析できる!
• 汎⽤性のあるフォーマットを持つ!
→これらによって⾃由に分析を!
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草薙邦広・阿部⼤輔・福⽥純也・川⼝勇作(2013)「キー⼊⼒記録システムを援⽤したライティングプロセスの可視化:⾃律学習を促すフィードバック環境構築に向けて」第81回外国語教育メディア学会中部⽀部春季研究⼤会. 東海学園⼤学.
草薙邦広・⾼橋改太・菊池優希 (2012)「キー⼊⼒記録システムを⽤いた英語学習者のライティングプロセス分析―語数・推敲回数・正確さの時系列推移―」『外国語教育メディア学会第52回全国研究⼤会要綱集』172–173.
Miller, K., Lindgren, E., & Sullivan, K. (2008). The psycholinguistic dimension in second language writing: Opportunities for research and pedagogy using computer keystroke logging. TESOL Quarterly, 42, 433–454.
尾関修治(1993)「ハイパーメディアにおける学習履歴の記録とその利⽤」. 北尾他編『コンピュータ利⽤の外国語教育:CAIの動向と実践』(pp. 12-23). 東京:英知社
Park, K., & Kinginger, C. (2010). Writing/thinking in real time: Digital video and corpus query analysis. Language Learning & Technology, 14, 31–50.
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Sugiura, M., & Ozeki, S. (1994). Introduction to HyperCard and Composition: HyperComp. In D. Kluge, J. Lundelius, S. McGuire, K. Nozawa, S. Ozeki, M. Sugiura, & M. Taylor (Ed.), The Proceedings of The National Conference on Computers and Composition 1993.
⾼橋改太(2012)「⽇本語を⺟語とする英語学習者のライティング・プロセスにおける推敲とエッセイ評価の関係」名古屋⼤学⼤学院国際開発研究科修⼠論⽂.
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