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純正・車載用電子製品の品質 1.何故、車の品質は厳しいのか? ・人の命をあずかる製品 ・PL訴訟 ・使用環境 ・修理・保全 2.車載用製品の工程管理 ・考え方 ・方法 ・変化点管理

車載の品質管理 Automobile Quaulity Control

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車載の品質管理の紹介 Site name: 匠の知恵 URL http://www.takuminotie.com

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Page 1: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

純正・車載用電子製品の品質 1.何故、車の品質は厳しいのか? ・人の命をあずかる製品 ・PL訴訟 ・使用環境 ・修理・保全 2.車載用製品の工程管理 ・考え方 ・方法 ・変化点管理

Page 2: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

1.何故、車の品質は厳しいのか?

・人命にかかわる製品: 車は人の命をあずかる製品 であり、ブレーキが利かない、

ハンドルが曲がらなかったら 即、死亡事故につながる。 ・ブランド: 車載用電子製品は車の一部であ

り、不良が発生した際は車自体のイメージダウンにつながり、ブランドの信用が低下する。

高信頼性のブランド

Page 3: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

1.何故、車の品質は厳しいのか? PL訴訟(PL: product liability ) • PL(製造物責任)とは、欠陥のある製品を使用して使用者が損害を

被った際に製造業者が追うべき賠償責任のこと。生命、財産に損害を被った事を裁判所にて証明し、勝訴すれば、被害者は、製造メーカ等に対して損害賠償を求めることができる。

・自動車のPL責任の損害補償額は人命を預かっている製品の為、高額

であり、一件の賠償で利益がなくなるだけでなく、倒産する事もある。

製造メーカー 消費者

Page 4: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

1.何故、車の品質は厳しいのか? PL訴訟(PL: product liability ) • PL(製造物責任)とは、欠陥のある製品を使用して使用者が損害を

被った際に製造業者が追うべき賠償責任のこと。生命、財産に損害を被った事を裁判所にて証明し、勝訴すれば、被害者は、製造メーカ等に対して損害賠償を求めることができる。

・自動車のPL責任の損害補償額は人命を預かっている製品の為、高額

であり、一件の賠償で利益がなくなるだけでなく、倒産する事もある。

製造メーカー 消費者

Page 5: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

1.何故、車の品質は厳しいのか?

・車載用: ①気温(低温、高温使用) 零下-10°~+60° ②湿度(高湿、乾燥) ③振動、衝撃 ④ダスト、雨水、塩水、酸性雨 ・家電製品: 温度、湿度、振動、ダストの外

部ストレスが少ない。

使われる環境の違い

Page 6: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

1.何故、車の品質は厳しいのか?

・車載用: 修理は一度、車から分解したのち、専門業者にて修理後、再度、車に取り付け。

・家電製品: 修理、保全が容易。

修理・保全性

Page 7: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『考え方』

①重要特性、設備の絞込み

②工程で異常検知できる管理体制の構築

③安全設計の追加(フェィルセーフ)

要求品質:

不良率 **ppm以下

**/100万の不良

①工程FMEA( Failure mode and effects analysis)

工程FTA(Fault tree analysis)

②工程で管理ミスし易い箇所の予測

③過去の不具合事例

FMEA:製品の構成要素の故障モードとその上位アイテムへの影響を

分析する手法

FTA:故障の原因を大まかな段階から順々に小さな 段階に追究、分解

していく方法。

Page 8: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『方法』

④工程能力の維持管理(X-R管理)

①管理項目、条件、頻度の検討

②重要工程、設備の把握と維持管理

③工程能力の把握(Cp、Cpk)

・なにを、どのような条件で、いつ 検査、

点検するかを検討し、文章化する。

・どの工程が、どの設備が重要であり

管理ポイントはなにか文章化する。

・安定した生産が可能な工程であるか

を工程能力指数にて把握する。 ・日々、安定した生産がされているかを

X-R管理にて管理。 SL SU

1.33>Cp≧1:工程能力は ほぼ良好

Page 9: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『変化点管理』・・・異常検知力の感度アップ

誰もが認識できるもの ①4M変更(設備、材料、工法、測定法)

②重要工程に登録された作業者変更

認識しにくいもの ①小改善

②リピート設備の導入

③季節変動

④隣のラインの改造

変化点は 技術、製造、品質のチームでDR(デザイン・レビュー)実施

必要ならば『デンソーとの工程変更DR』実施

•デザイン・レビューdesign review: 新製品の開発段階において設計のみならず製造、品質管理部門等 が集まり予想させる問題点、改善点等について検討し設計段階で 問題点を可能な限り対策するための手法

Page 10: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『異常とは?』

要因系: 作業、工程がいつもと違う。

・音、色、手触り、速度がちがう。

結果系: 物の出来栄えがいつもと違う

・手直しが多い、少ない、初めての不良モード

①初期清掃

②定期点検

③報告・連絡・相談

異常発見を高めるには?

Page 11: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

3.仕入れ先へのお願い 品質は企業の生命線 ・2000年以降品質を取り巻く環境が大きく変化し、消費者の品質に対する

目が一段と厳しくなった。

・企業間の競争も激化、品質が良くて、安いものが豊富に市場に供給

されている。

・エクセレント・カンパニーでなければこれからの企業は生きて行けない。

純正・車載用電子製品組立/部品工場としての活路を

開き、他企業との差別化を図る。

Page 12: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

高品質、高信頼の モノ造りに挑戦!

Page 13: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

1.何故、車の品質は厳しいのか?

・車載用: ①気温(低温、高温使用) 零下-10°~+60° ②湿度(高湿、乾燥) ③振動、衝撃 ④ダスト、雨水、塩水、酸性雨

・家電製品: 温度、湿度、振動、ダストの外

部ストレスが少ない。

使われる環境の違い

Page 14: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

1.何故、車の品質は厳しいのか?

・車載用: 修理は一度、車から分解したのち、専門業者にて修理後、再度、車に取り付け。

・家電製品: 修理、保全が容易。

修理・保全性

Page 15: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『考え方』

①重要特性、設備の絞込み

②工程で異常検知できる管理体制の構築

③安全設計の追加(フェィルセーフ)

要求品質:

不良率 **ppm以下

**/100万の不良

①工程FMEA( Failure mode and effects analysis)

工程FTA(Fault tree analysis)

②工程で管理ミスし易い箇所の予測

③過去の不具合事例

FMEA:製品の構成要素の故障モードとその上位アイテムへの影響を

分析する手法

FTA:故障の原因を大まかな段階から順々に小さな 段階に追究、分解

していく方法。

Page 16: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『方法』

④工程能力の維持管理(X-R管理)

①管理項目、条件、頻度の検討

②重要工程、設備の把握と維持管理

③工程能力の把握(Cp、Cpk)

・なにを、どのような条件で、いつ 検査、

点検するかを検討し、文章化する。

・どの工程が、どの設備が重要であり

管理ポイントはなにか文章化する。

・安定した生産が可能な工程であるか

を工程能力指数にて把握する。 ・日々、安定した生産がされているかを

X-R管理にて管理。 SL SU

1.33>Cp≧1:工程能力は ほぼ良好

Page 17: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『変化点管理』・・・異常検知力の感度アップ

誰もが認識できるもの ①4M変更(設備、材料、工法、測定法)

②重要工程に登録された作業者変更

認識しにくいもの ①小改善

②リピート設備の導入

③季節変動

④隣のラインの改造

変化点は 技術、製造、品質のチームでDR(デザイン・レビュー)実施

必要ならば『デンソーとの工程変更DR』実施

•デザイン・レビューdesign review: 新製品の開発段階において設計のみならず製造、品質管理部門等 が集まり予想させる問題点、改善点等について検討し設計段階で 問題点を可能な限り対策するための手法

Page 18: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

2.車載用製品の工程、設備管理 『異常とは?』

要因系: 作業、工程がいつもと違う。

・音、色、手触り、速度がちがう。

結果系: 物の出来栄えがいつもと違う

・手直しが多い、少ない、初めての不良モード

①初期清掃

②定期点検

③報告・連絡・相談

異常発見を高めるには?

Page 19: 車載の品質管理  Automobile Quaulity Control

3.仕入れ先へのお願い 品質は企業の生命線 ・2000年以降品質を取り巻く環境が大きく変化し、消費者の品質に対する

目が一段と厳しくなった。

・企業間の競争も激化、品質が良くて、安いものが豊富に市場に供給

されている。

・エクセレント・カンパニーでなければこれからの企業は生きて行けない。

純正・車載用電子製品組立/部品工場としての活路を

開き、他企業との差別化を図る。