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2つの グローバル定性会議への参加報告 2014,12,17 @ jmrx モデレイター吉田朋子 QRCA Annual Conference 2015 ESOMAR Global Qualitative 2015 Paris 15-17 November Orlando,Florida 7-9 October Tomoko Yoshida 2015.12.21 for JMRX by

参加報告Jmrx2015 1221 final

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2つのグローバル定性会議への参加報告

2014,12,17 @ jmrxモデレイター吉田朋子

QRCAAnnual Conference

2015 ESOMARGlobal Qualitative 2015

Paris15-17 November

Orlando,Florida7-9 October

Tomoko Yoshida2015.12.21 for JMRX by

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2つのグローバル定性会議への参加報告

2014,12,17 @ jmrxモデレイター吉田朋子

QRCAAnnual Conference

2015 ESOMARGlobal Qualitative 2015

Paris15-17 November

Orlando,Florida7-9 October

Tomoko Yoshida2015.12.21 for JMRX by

まず、こっち。

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QRCA Qualitative Research Consultants Association

• Non Profitの定性リサーチャー(QRC/Qualitative Research Consultants)による会員組織。 1983年、NYCで産声。

• 会員資格はプラクティショナーであること。• 知見、経験の共有&ネットワーキング➡協力してQRCのValueを高めていこう

• 主な活動は・・・・出版物、カンファレンス、ウェビナー、 LinkedInなどでの情報共有やメンバー相互のコンサルタンシー、パートナーマッチング

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親切過ぎるウェブサイトQualitative Research Consultants Association

Maximize Your Research Experience Tips for Successful Qualitative Research Project Choosing the Type of Qualitative for Your Project Planning the Qualitative Study

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Annual Conference@Orlando/Disney敷地内のHilton Bonnet Creek

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Conference~連帯感・フレンドリー&プラクティカリティ~

カンファレンスビギナーにやさしい

Speed-Date

Ambassador

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プラクティショナーの集まりだからこそのコンテンツがあっておもしろい

What are you worth?QRC内リサーチで、プライシングについての考え方を聴取、まとめる。(単価

/TCの考え方、コスティングのしかたetc)

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プラクティショナーの集まりだからこそのコンテンツがあっておもしろい

The Gaze: How Being Observed by Clients Impact Qualitative ResearchersCLに”見られている”という事実がインタビューにどんなインパクトを与える?

Researcher-on researcher IDI• Traditional Qualitative R. • Online –Dominant Qua. R.• Cultural Anthropologist• Psychologist

UK vs US

文化人類学者(≒観察のスペシャリスト)としての問題意識から

クライアントに“見られている(Gaze)”という事実が、リサーチ・パフォーマンスにどのような影響を及ぼすか 制約を与える? より可能性を広げる?

Gazeする側との関係性に差 MR vs ACADEMIA UK vs US

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常にGazeに晒され Visionary Gaze

OnlineでGazeが無い➡

“自分はひとりで何をやってるんだろう?”

Onlineで活発なGaze➡

“自分がしていることの価値を感じ、より高みを目指す”

Normative Gaze

粗捜し的Gazeは委縮させ

極端に評価的Gazeは、結果の読みを左右することも

ビジョンのあるGazeが共創とソリューションへ

Evaluative Gaze Positive Gaze

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常にGazeに晒され Visionary Gaze

OnlineでGazeが無い➡

“自分はひとりで何をやってるんだろう?”

Onlineで活発なGaze➡

“自分がしていることの価値を感じ、より高みを目指す”

Normative Gaze

粗捜し的Gazeは委縮させ

極端に評価的Gazeは、結果の読みを左右することも

ビジョンのあるGazeが共創とソリューションへ

Evaluative Gaze Positive Gaze

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プラクティカルで明日から役に立ちそうなプレゼンがあるのも魅力

Getting beyond “Once Upon a Time”Storytellingの重要性が再認識されている今、プレゼンテーションを記憶に残

るストーリーにしたてるためのヒント

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プラクティカルで明日から役に立ちそうなプレゼンがあるのも魅力

“Understanding Critical Tipping Points byGoing Deeper Faster…..”

Digital含めたProjective の抽斗を開示してくれたり・・・・

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定性調査のLANDSCAPE(景色)の今~意識の切り変えの必要性~

Mules, Tangelos+Pink Carnations It’s a Whole New World of Qual Research

純血種の時代は終わったのよ。

• 今、定性はA Whole New World!• これまでの、伝統的な純血種(的手法)にこだわる必要はない(こだわっていてはダメ)

• mix&matchのHybridで• 最大限/最上質のインサイトを導く旅へ!

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定性調査のLANDSCAPE(景色)の今~意識の切り変えの必要性~

A Whole New World of Qualitative AnalysisOnline Qualをやりたがらない輩は、F2Fの延長でデータと向き合おうとして挫折しているんだ。発想を変えろ!

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F2Fはデータをかき分ける旅のようなものOnlineは押し寄せるデータの波、また波

会話の分析では歯が立たない

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分析のスタンスを変えよう

F2Fは分析しながら進む 定量は

設計→収集→分析→報告とキレイな階段 Online QUALも

分析の前にデータの厳しい選別が必要

分析のニューパラダイム

古いやり方に固執するなFWと分析を「一度」切り離しチームワーク!チームワークゴールイメージをもって臨め

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定性調査のLANDSCAPE(景色)の今~意識の切り変えの必要性~

The Future of Qualitative?これからの定性では、テクノロジーと仲良くならずに生き残ることはできないぞ!

定性諸君よ、Techieになりたまえ!

今、定性は新しい時代になった。変化に抗う気持ち(今までに執着しようとする気持ち)に抗いなさい。CLはイノベーションを求めている。イノベーションはテクノロジーとともにある。

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我々は、すでにこれらを手にしたといえるだろう

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そして、これからは・・・・・・

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そしてそれらがすべてつながる

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2つのグローバル定性会議への参加報告

2014,12,17 @ jmrxモデレイター吉田朋子

QRCAAnnual Conference

2015 ESOMARGlobal Qualitative 2015

Paris15-17 November

Orlando,Florida7-9 October

Tomoko Yoshida2015.12.21 for JMRX by

続いて、こっち。

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• ESOMAR is the essential organisation for encouraging, advancing and elevating market research worldwide.

• Since 1948 • ESOMAR’s aim has been to promote the value of

market and opinion research in effective decision-making.

• 4,900 members, in over 130 countries, • conferences, publications, guidelines.

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CONFERENCESCONGRESS

THEMATICREGIONAL LOCAL

BEST OF JAPAN

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15-17 November悲劇直後のパリに 30か国以上から、200人を超える

”Qualies” が集まる。

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今年のテーマはCreative! Collaborative! Cool!

2014,12,17 @ jmrxモデレイター吉田朋子

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Presented by)Ellen Baron, CEO, ruby cha cha, AustraliaBen White, Director of Research, ruby cha cha, Australia

まずはこのプレゼンタイトルを声を出して読んでみてください。

テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

MOBILEQUAL

MOBILEETHNO

ONLINECOMMUNITYS

WEB-CAMINTERVIEWS

19% 15 14 1243% 35 59 38

2013-2015伸び率現在の普及率

GRIT REPORT 2015

この現状を睨み、定性キープレイヤーに360°の QUALITATIVE CONVERSATIONS

CLIENTsQUAL TECH.PROVIDERS

TRADITIONAL QUALs HYBRID QUALsRECRUITERS (TRAD/ +TECH)

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

リアル定性からモバイル/オンライン定性へのシフトが、定性の世界を塗り替える立役者だと思っていたが、あながちそうでもない。(CO-CREATIONやSHOPPERSのニーズはむしろ増)

TECHNOLOGYはCONSUMERSとの接点を広げる。そもそもCONSUMERSはスマホなどのTECHNOLOGYで人やブランドとつながるようになってきた。彼らと同じ繋がり方をしなければ、定性アプローチそのものが意味をなさない。

BIGDATA が集まれば集まるほど、クライアントは、その関係性を解き明かし、WHYを見つけ出すための定性スキルを求めている。そこには”HUMAN –TOUCH“は欠かせない。

つまり、TECHNOLOGYの進歩が、QUALIESの活躍の場を広げている。そのQUALIESとは“THINKERS”である。

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

活躍の場が広がるのは特にBIGDATA の周辺。

BIG DATA

ANALYSIS?

SYNTHESIS!!!

ちなみに、個人的に、カンファレンスの流行語大賞は”CONNECTING THE DOTS”

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

“どんな人工知能や機械学習をもってしても、人間による定性インサイトの代替にはなり得ていないのが、今の現状だ。”

(大手クライアント)

“コンシューマーが仲間と繋がったりブランドとエンゲージメントを築いたりしている、まさに同じ方法で我々が彼らとつながることをしなければ、我々がやっていることは、早晩、コンシューマーと”かみ合わない“ものになり、クライアントにも何の意味をなさないものになるだろう。”

(リサーチエージェンシー)

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前に進める(≒TECHNOLOGICAL LED

DISRUPTION)ための3つの課題

~まだ手つかずのこと~

テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

プレゼンターからのメッセージ。ポイントは3つ。

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

リクルーティングでTECHNOLOGYの取り込みが手つかず

• ELECTRIC DATABASE (注:アクセスパネル)の整備以降、リクルート分野での進歩が止まっている。これは20世紀のもの。

• 求められるリクルート要件が複雑になっているから。(“コルゲートのユーザーを見つければ良いというものではない!”)

• 経費も時間もかかる現在のリクルートは、クライアントのニーズを満たせない。

• かたや、世の中には、生活者の生きた声に基く貴重な非構造データが豊富に。• スクリーナー× → GEO LOCATION, BEACON, 電子財布などのテクノロジーの取り込み

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

いつまでPOWERPOINTやMOOD BOARDSに頼っているつもり?

<時代遅れのプレゼンテーション>• POWER POINTは死んだといわれてどれくらいの時が経つ?(のに、いまだにプレゼンはPOWER POINTが主流だという現実。)

• スマートフォンでよりIN THE MOMENT INSIGHTが(動画を含め)とれるようになったのに、それをPOWER POINTに張り付ける矛盾をどう思う?

<時代遅れの刺激呈示>• いまだに刺激物はMOOD BOARDS & CONCEPT STATEMENTS (コンセプト文とビジュアルボード?)

• コンシューマーの世界ではテクノロジーが進んでいるのに、こんな前時代的な刺激で反応をとって、コンシューマーの気持ちをとらえることができるるわけ?

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テクノロジーは定性リサーチを食い尽しつつある?デジタルによる定性ビジネスの構造破壊、その真のインパクト

IGNORING TECHNOLOGY IS TOBE EATEN BY TECHNOLOGY

最後に・・・・・(ヒューマンな洞察が求められているのは間違いないが)

テクノロジーを避けて通ることは、これすなわち

テクノロジーに食い尽くされるということだよ。

テクノロジーを味方につけて自分達の価値を高めていかないと、サバイバルできないよ。

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Presented by)Andrew Vincent, Director, Wave Research&Consulting,UK Frances Williams, Group Market Research Manager, Nest Retail Group, UK

Too Much Genius, Not Enough Wisdom

~天才多くして知恵少なし~

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

定量が機能しなくなってきた

伝統的定性の価値がより一層

求められている

新しい定性としての

新手法の隆盛協力率

ルートバイアス

母集団定義

回答の質

代表性

ポスト定量時代とはどういうこと?

Neuro Science

Mobile Ethno

Online CommunitySocial Media 分析

Facial Recognition

Sentiment 分析

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

伝統的定性を重視する態度をクライアントの声から

UKに本社を置く、ファッションやホームグッズの大手流通企業。UKで550の店舗、200万~のカスタマー。デジタルに軸足を置いたことでホームショッピングの構造変革をもたらし、日本を含めグローバルに展開中。夥しいBIG BIG BIGデータが集まってくる。質的にはグローバルにオンラインコミュニティを持ち・・・

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

伝統的定性を重視する態度をクライアントの声から• “Can see the world through customers eye.”• “Peep into wardrobe, bathroom cabinets and

garden sheds.”• “Nuances of energy, tone of voice are powerful”• “Back-room discussion invaluable.”

More immersive (Onlineよりも“どっぷりとつかれる”)See the customers “in the flesh (not fresh)”

“Qual, qual qual… We love qual, and most of all…..we love FACE TO FACE qual!!”

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

夥しくリッチなデータが集まる vs 定量調査の信頼度が下がっているというなんという皮肉な現実。

夥しい(非構造的な)データと向き合うためには、定性のセンスが不可欠なんだ・・・・

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

ようこそ! ポスト定量の世界へ!しかも、定性の世界に強力な助っ人加わったぞ。

どれもこれも、伝統的定性を取り囲むGenius(天才)達だ。Neuro Science

Mobile Ethno

Online Community Social Media 分析Facial Recognition Sentiment 分析

ビジュアルデータ&動画データ

定量が機能しなくなってきた

伝統的定性の価値がより一層

求められている新しい定性としての

新手法の隆盛

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

これらの天才たちは、一見、定量と定性の境界を曖昧にしたかに見える。

だが、間違えるんじゃないぞ!

これらの天才たちは、その殆どが、本質的に“定性”である。

定性というのは・・・・・

フレクシビルな問いかけ(cf.調査票)

オブザベーション (ありの~ままの~)そして…非構造データ

反復的分析・分析の積み重ね

天才たち(ニューテクノロジー)もこの要件を満たしたものであるべきである

Mobile Ethno

Online Community

Social Media

Facial Recognition

ビジュアルデータ&動画データ

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つまり、何が言いたいのかというと・・・・・・・・・

End Goalを忘れるな~これが定性の輩としての知恵だ~

“かっこよくてクレバーな”手法に浮き足立って誤った使い方をするな!“Genius(天才)”ではなく、”Wisdom(知恵)”に銃口を定めよ!

Too Much Genius, Not Enough Wisdom

~天才多くして知恵少なし~

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom

~天才多くして知恵少なし~

1. どんなに大量に集まっても、それは大量の定性データであって、定量データではない

2. インサイトマネジャーは社内クライアントをシッカリ諭せ

3. 愚直万歳! しかるべき定性の分析をしなくてはだめだ

4. 求められるのはTriangulation & Synthesis5. クライアントはCollaborative Commissioning

(適材適所のエージェンシーコラボ)の体制を確立せよ

ポスト定量時代の(特にCLの) Qualiesへ

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1.どんなに大量でもそれは定量データではない

1) 定量/定性を分けるのは「量」ではなくてデータの「質」

• 画像もテキストも動画も、大量にあっても定性は定性• 500+の画像も100hの動画も定性は定性• 反復的な定性分析のマインドセットが大切

Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

• 500+の画像を分析したが、とある特異なセグメントを導き出したのは、この時計の置き方にあった。

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

2. インサイトマネジャーは社内クライアントをシッカリ諭せ

2) 新手法に惹かれる社内クライアントに対して。。。

More is always better? NO!!上辺だけの解釈に注意。“インサイト”と“たまたまの逸話”の識別。客観的な分析→解釈の重要性を説け。

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

3. 愚直万歳! しかるべき定性の分析をしなくてはだめだ

3) 愚直なまでに堅実に今こそ!この姿勢が求められている定性アプローチの基本をしっかり押さえろクリエィティビティと妄想の暴走とは違う。まず、しっかりした基本の分析を行っているか?愚直なくらいの頑固さが、フレクシブルなクリエイティにつながる

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

4. 求められるのはTriangulation & Synthesis

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5. クライアントはCollaborative Commissioning(適材適所のエージェンシーコラボ)の体制を確立せよ

Too Much Genius, Not Enough Wisdom ~天才多くして知恵少なし~

5) サプライヤーブレンド!Wisdomにフォーカスすればコラボに行き着く

サプライヤーそれぞれのWisdomをどうブレンドさせる?

コラボの持続。サプライヤー間の競争ではなくて共創の土壌

サプライヤーサイドは・・・・

CLのWisdomへの貢献にフォーカスし

この状況での役割を認識コミュニケーションを密に常にOPENでいることで

ロイヤリティを示す

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Too Much Genius, Not Enough Wisdom

~天才多くして知恵少なし~

自分達のExpertiseが求められていることを自信をもって認識しよう

恐れずに、ツールキット(Genius)の抽斗を広げ,そのスキルを身に着けつつ常にメソッドとしてのGeniusではなく、Wisdomに意識をロックオンさせること

ポスト定量時代の今こそ、定性のマインドセットが重要

WISDOM > GENIUS

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パワフルなコンシューマインサイトの発掘は銀メダル--それを企業全体でビジネスゴールにもっていくアクティベーションがあって、はじめて金メダルよ!

Turning consumer insight to company-wide memes (The Danone Activation Studio)

Presented by) Anouk Willems, InSites Consulting, The Netherlands

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Turning consumer insight to company-wide memes (The Danone Activation Studio)

Presented by) Anouk Willems, InSites Consulting, The Netherlands

人々の脳から脳へとコピーされ、社会・文化を形成する様々な情報。(ex. 習慣、技能、知識など)動物行動学者/進化生物学者であるRichard Dawkinsが、1976年、著書The Selfish Gene(邦題『利己的な遺伝子』)の中で作った言葉。

理解 増大 行動変化 普及

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Turning consumer insight to company-wide memes (The Danone Activation Studio)

理解 増大 行動変化 普及

DANONEのインサイトエコシステム

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せっかく掘り当てたコンシューマインサイトをステークホルダーで共有、組織のMemeとして根付かせ

る仕組みを考えた

インスピレーションWALL

インスピレーションTILE

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①明確なマニフェスト企業はどこに向かっていこうとしている?

②運営チーム

STUDIO オーナー(CMI)

WALL オーナー(BRAND)

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③ビジネスニーズWALL設定はビジネスニーズからex ) Consumer connectionEmployee engagementInnovation

④Interested&InterestingUsers

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⑤とにかく短くなるべくビジュアル忙しくても読みたく(見たく)なるように

⑥Convergence×Divergence

幹×枝拡散×収束行きつ戻りつを促進

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⑦Online &Offline

⑧Feedback

~Engagement

• リーチ数• 投下時間• 理解や共感についての質的FB

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定性リサーチャーとしての正常な視力と視界を保つために、

しっかりレンズのメンテをしましょう。

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焦点異常

輪郭のぼやけ

歪み

レンズのティント

レンズの曇り

眩しすぎる光

遠すぎる目

どんなに優れていても分析は人間の仕事こんなにたくさんの危ない罠が・・・・

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焦点異常の代表、 近視と遠視

ディテールにこだわり過ぎて全体像を見失う

鳥の目のように、全体像を見るもそれは上滑り

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輪郭のぼやけを色覚にたとえると・・・・

色覚異常色と色との境目を見極めら

れない➡➡➡微妙なトーンの違いやニュアンスを見極められない/見極めようとしない

色覚過敏色の違いを細かくし過ぎ➡➡➡微妙なトーンの違いやニュアンスにこだわり過ぎて全体像が見えない・整理不

能のアウトプット

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乱視

ゆがんだレンズでデータと向き合うと一部分だけがいびつに肥大に見えてくる・・・・

Page 75: 参加報告Jmrx2015 1221 final

常にレンズを矯正する習慣や仕組みを持とう

Myopia

現象の解説に終わっていないか?

『要するに~』という結論を導いているか?

リスクを回避した安全な分析に

終わっていないか?

Fly Lower!!

結論にしっかりした根拠を示せているか?

代替案を吟味した上での結論か?

Hyperopia Astigmatism

ある一部分だけに注目、他をおろそかにしていないか?

“Data Democracy”“Merging norm”

Self Analysis, Buddy System

Mentoring Program

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焦点異常

輪郭のぼやけ

歪み

レンズのティント

レンズの曇り

眩しすぎる光

遠すぎる目

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Tintの入ったレンズ~TIAK シンドローム~

これまでの経験の蓄積がバイアスになって発見を見失う危険“こんなこともう知っている”と、謙虚にデータに向き合う姿勢が欠落

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Clouded by Client

Perspectives

曇ったレンズ

気持ちがしっかりしていなくて・・・・クライアントの思惑にながされてしまう

Page 79: 参加報告Jmrx2015 1221 final

曇ったレンズ

気持ちがしっかりしていなくて・・・・自分の分析眼に自信がもてずにふらふらしてしまう

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色眼鏡で物をみたり、気持ちに流されたり・・・これでは冷静な分析はできない

バイアスを認識する

“オトシドコロを最初から決めて臨んでいないか?”

“前はこうだったから今回もそうだろう

などと思っていないか”

気をしっかりと持つ

クライアントの仮説に依存し過ぎて、それを前提にして

いないか?

“Cross Pollination”異花/他花受粉のススメ

“Crop rotation”輪作のススメ

“Challengers”

“Disconfirmation Bias”確証バイアスに抗う

“Detoxing through debriefing” “Clearing the cupboard”デブリーフデトックス すべての棚卸

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眩しすぎる光は、周りを見えなくさせる

ビッグなインサイト、エキサイティングなストーリーへのプレッシャー

Page 82: 参加報告Jmrx2015 1221 final

セクシーなストーリーにするためにむりやり事象をむすびつけて不自然なストーリーをつくっていませんか?

Page 83: 参加報告Jmrx2015 1221 final

あるいは、こんなことを平気でやったりしていませんか?

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欠落のないパワフルなナラティブを組みましょう

ナラティブに一貫性があるか常にチェックしましょう

見えなかったものは見えないという勇気

隠したりごまかしたりしない勇気

設計の流動性

アウトサイダーのチェック

眩しすぎる光の回りは闇~この状態を防ぐために~

Page 85: 参加報告Jmrx2015 1221 final

最後にひとこと・・・・

焦点異常

輪郭のぼやけ

歪み

レンズのティント

レンズの曇り

眩しすぎる光

遠すぎる目

Page 86: 参加報告Jmrx2015 1221 final

いずれ、現場感覚をフェイドアウトしていくことがあります。。。。 たとえ経験を重ねていても現場に足を運び

リアリティを確認しましょう

最後にひとこと・・・・

Page 87: 参加報告Jmrx2015 1221 final

DISCOVERYの真の旅路は、新しい景色ではなく、新しい目をもつことにあるBy Marcel Proust

Page 88: 参加報告Jmrx2015 1221 final

My Takeaway資料を作成し終えて今思っていること

Tomoko Yoshida2015.12.21 for JMRX by

Page 89: 参加報告Jmrx2015 1221 final

My Takeaway資料を作成し終えて今思っていること

Tomoko Yoshida2015.12.21 for JMRX by

Human Technology (Tool) Methodology? Hybrid/Triangulation/Synth

esis/Curation Rigor Insight ????? Activation! Human

Page 90: 参加報告Jmrx2015 1221 final

My Takeaway資料を作成し終えて今思っていること

Tomoko Yoshida2015.12.21 for JMRX by

ご清聴ありがとうございました。