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OpenStackの普及でどう変わる?クラウド時代の次の一手
日本仮想化技術株式会社
VirtualTech.jp
玉置伸行
ミラクル・リナックス様セミナー『OpenStack の普及でどう変わる?クラウド時代の運用管理』
自己紹介
• 玉置伸行(たまおきのぶゆき)– [email protected]
– twitter.com/ntamaoki
– facebook.com/ntamaoki
• 日本仮想化技術株式会社 2013/8 -
– エンタープライズクラウド事業部
• OpenStackの価値を伝える
– ThinkITでOpenStackディストリビューション8社比較記事を企画
• エンタープライズクラスのクラウド基盤構築の検討支援
• 日本オラクル株式会社 – 2013/7
2
イントロダクション
日本仮想化技術株式会社概要
• 社名:日本仮想化技術株式会社– 英語名:VirtualTech Japan Inc.– 略称:日本仮想化技術/VTJ
• 設立:2006年12月• 資本金:2,000万円• 売上高:1億3,000万円(2013年7月期)• 本社:東京都渋谷区渋谷1-8-1• 取締役:宮原徹(代表取締役社長兼CEO)• 伊藤宏通(取締役CTO)• スタッフ:9名(うち、8名が仮想化技術専門エンジニアです)• URL:http://VirtualTech.jp/• 仮想化技術に関する研究および開発
– 仮想化技術に関する各種調査– 仮想化技術に関連したソフトウェアの開発– 仮想化技術を導入したシステムの構築– OpenStackの導入支援・新規機能開発
ベンダーニュートラルな独立系仮想化技術のエキスパート集団
3
イントロダクション
導入・移行
仮想化環境構築をトータルサポート
設計
• 戦略立案– コスト削減、社内標準化、将来プランのコンサルティング
• 設計
– 要求仕様の策定
– サーバ、ストレージからネットワークまでアプリケーションまで考慮した設計最適化
– キャパシティプランニング(ベンチマーク)
• 導入
– 仮想化ソリューションパッケージの提供
– 仮想化統合(P2V既存環境移行)
• 運用保守
– エンジニア教育
– 技術サポートの提供
– OSSソースコードレベルサポート
運用保守
ベンダーニュートラルなワンストップ・サポートをご提供4
戦略立案
イントロダクション
OpenStackへの貢献
• 開発
– Nova bare-metal
provisioning
– DiskImage Builder
– Bug fixes in various
projects
• イベント企画・運営
• ドキュメント公開
5
Stackalytics – VirtualTech’s contributions
Commit 数は 120
OpenStack最新情報セミナー
イントロダクション
EnterpriseCloud.jp
• OpenStackで始めるエ
ンタープライズクラウドの情報サイト
• OpenStack導入手順書のダウンロード
• 各種プレゼン資料
• その他ブログ記事
6http://EnterpriseCloud.jp
イントロダクション
OpenStack最新情報セミナー
• OpenStackに関心のあるエンジニアを対象とした技術セミナー
• 過去9回実施(括弧内は申込者数)
– 2014/4 SDN&OpenStack (200名)
– 2014/6 ストレージ (120名)
– 2014/8 OpenStack Distribution (140名)
– 2014/10 大規模ネットワーク (120名)
– 2014/12 導入事例&検証事例 (140名)
– 2015/2 プロビジョニング (80名)7
イントロダクション
4/28 第10回夜の部@渋谷
『NFV / OPNFVとは何か?』
• NFV / OPNFV 概要 (VTJ 玉置)
• HPのOpenNFV戦略とMWCのレポート(HP 重松様)
• IETFの標準化動向とNFVのユースケース(Juniper 中嶋様)
• OPNFV プロジェクトのご紹介(NEC 壬生様)
8http://virtualtech.jp/20150428-seminar/
イントロダクション
本日お話ししたいこと
• オープンソースのクラウド基盤
• OpenStack とは
• OpenStack の運用について
OpenStackは「作る」から「動かす」へ
OpenStack環境の運用上の課題
– 管理対象のサーバが莫大である
– スケールアウトすることを前提にシステムが作られている
– 運用の効率化が求められる
– 既存のやりかたではOPEXの削減に繋がらない9
オープンソースのクラウド基盤
10
クラウドとは
11
マシンネットワーク
ディスク
クラウドコンピューティング
利用者
利用者自身が (セルフサービス)
利用したいときに (オンデマンド)コンピュータリソースを利用できる
クラウドを構成する要素
• オンデマンドベースのセルフサービス
• 広域ネットワークアクセス
• ロケーションに依存しないリソースプール
• 迅速性・柔軟性
• 計測可能なサービス
12
出典:NIST Working Defenition of Cloud Computiing
(NIST: アメリカ国立標準技術研究所)
クラウド基盤
• IaaS(Infrastructure as a Service)
– Amazon Web Services
– Microsoft Azure
– IBM Softlayer
– Google Compute Engine
– など
13
OSSのクラウド基盤を選択する理由
• Anti Vendor Lock-in
• Cost Saving
– ライセンス: トータル&イニシャルコストの削減
– ストレージ: 仮想化環境用の高額ストレージ
– ネットワーク: AWSの下り転送量の従量課金
• Security Policy
• Network Functions Virtualization (NFV) の活用
14
参考:オープンソース化が進むインフラ
15
• SDN(Software Defined Network)のOSS。Open
DaylightはCisco社他18社が参画。Open ContrailはJuniper社がOSS化。SDNコントローラおよび周辺機能を提供。
Open Daylight / Open Contrail
• ハードウェアのOSS。Facebook社が提唱。スケーラブルなコンピューティングに適した、サーバ/ストレージ/
データセンターなどの設計を公開。
Open Compute Project
OpenStackとは
16
OpenStackって何?
• オープンソースのクラウド基盤ソフトウェア
• サーバやネットワークやストレージなどを統合管理
• 仮想マシンやストレージなどを一括配置
• 管理用のWeb画面
• Amazon Web Service互換API
17
OpenStackがターゲットとする領域
18
構成要素
種別によるカバー範囲の差
IT実行リソース アプリ実行環境 業務ロジック
CPU, MEM,
DISK, NW等OS, ミドルウェア
業務アプリ(会計、CRM)
IaaS
PaaS
SaaS
プロジェクトの特徴
• 多数のスポンサー企業による強固な運営基盤と、Foundationによる中立維持
19
Plutinum Members
出展:Companies Supporting The OpenStack Foundation
https://www.openstack.org/foundation/companies/
参考:スポンサー企業
スポンサー企業の一部を抜粋
• IBM, HP, Oracle, Dell
• Red Hat, Canonical(Ubuntu), SUSE
• Intel, AMD
• VMware, Citrix
• Cisco, Juniper, Huawei, NEC, Brocade
• EMC, NetApp, Hitachi
• AT&T, Yahoo!, Paypal, NTT Docomo20
プロジェクトの特徴
• 半年に1回のリリース
– 2014年10月に”Juno”版をリリース
– ディストリビュータは必ずしも追随しなくてよい
• デザインサミットで開発者同士が協議
– 2015年5月にパリバンクーバーで開催予定
– 次バージョンの仕様定義や優先順位決めを行う
• 仕様追加の手順とプロセスが公開されているhttps://blueprints.launchpad.net/openstack
21
参考:OpenStackの開発者
22
OpenStackの開発者がソースコードに修正を加えた回数
2015/4/5調査
出展:Stacklytics (http://stackalytics.com)
Kilo版全体
N=約21,000
クラウド基盤ソフトウェア
クラウド基盤の概念
23
管理用API
プラグイン
物理サーバ
プラグイン
物理ストレージ
プラグイン
物理ネットワーク
サーバ仮想化ソフト
ストレージ仮想化ソフト
ネットワーク仮想化ソフト
運用管理ツール 管理コマンド
操作 操作
操作 操作 操作
クラウド基盤ソフトウェア
OpenStack
24
管理用API
プラグイン
物理サーバ
プラグイン
物理ストレージ
プラグイン
物理ネットワーク
サーバ仮想化ソフト
ストレージ仮想化ソフト
ネットワーク仮想化ソフト
運用管理ツール 管理コマンド
操作 操作
操作 操作 操作
Nova全体をコントロール
Nova Compute仮想マシンインスタンス管理
HorizonWeb管理画面
Cinder / Swiftストレージ管理
Neutronネットワーク管理
OpenStackの構成要素
サービス 役割
Nova 全体をコントロール
Nova Compute 仮想マシンインスタンス管理
Message Queue AMQP
Keystone 認証系
Neutron 仮想ネットワーク管理
Glance ゲストOSイメージ管理
Cinder ブロックストレージ管理
Horizon Web管理画面
Swift オブジェクトストレージ
Ceilometer リソース利用量監視
Heat 自動化25
OpenStackの運用について
26
OpenStackは「作る」から「動かす」へ
• 日本での先進ユーザでの採用
– Yahoo!, GREE, NEC Public Cloud
• 通信キャリアでの検討
– NTTコミュニケーションズでの商用サービス開始
– NTTドコモの大規模実証実験
• 今年度は「OpenStack検討元年」になります!
27
検討の進め方
28
OpenStack
検証環境OpenStack
POC環境OpenStack
本番環境
3台構成 ( コントローラ /
ネットワーク / コンピュート) で環境を構築する。OpenStack の構築や運用のノウハウを身につける。
20台〜50台構成が一般的。コントローラ / ネットワークノードの可用性構成やSDN製品連携や分散ストレージ構成など、本番環境を意識して構築。
100台以上の構成が一般的。仮想マシンが1,000台を超えるため効率的な運用や自動化の検討が欠かせない。
OpenStack環境(一例)
29
コントローラノード
ネットワークノード
コンピュートノード
分散ストレージノード
+ SDN製品
システム監視・管理プロビジョニングCI / CD環境
OpenStack環境の運用上の課題
30
①管理対象のサーバー数が莫大である
100物理マシン1,000仮想ゲスト
②スケールアウトすることを前提にシステムが
作られているスケールアップからスケールアウトへ
③運用の効率化が求められる一人の管理者で
1,000物理サーバを管理
④既存のやりかたではOPEXの削減に繋がらない
クラウドに最適化された運用の検討が必要
OPEX:運用コスト
①管理対象のサーバが莫大である
フレーバー 仮想CPU メモリー ディスク
4XLarge 32 64 160
2XLarge 16 32 80
XLarge 8 16 40
Large 4 8 20
Medium 2 4 10
Small 1 2 5
31
OpenStackのインスタンス種別(一例)
CPU: 16core *2 Memory: 128GB で 64 インスタンス
②スケールアウトすることを前提にシステムが作られている
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• リソースの使用状況に対して閾値を設定し、閾値を超えたときに実行するプログラムを定義する
• 閾値としてよく設定されるリソース– CPU使用量
– メモリ使用量
– ネットワーク流量
– ロードバランサーのネットワーク流量
クラウド基盤のオートスケール機能を用い、リソースの使用状況に応じて、仮想マシンの追加・削除を行います。
仮想マシン
仮想マシン
仮想マシン
仮想マシン
仮想マシン
オートスケール前
オートスケール後
③運用の効率化が求められる
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OpenStack
環境構築の自動化
クラウド基盤を構築するためにプロビジョニングツールを用い、ハードウェアと事前定義スクリプトにより環境を構築します。
OSプロビジョニング
アプリ プロビジョニング
コンフィグレーション
OS OS OS
HW HW HW
OS OS OS
HW HW HW
OS OS OS
HW HW HW
MyS
QL
Nova
Neutr
on
MyS
QL
Nova
Neutr
on
テナントB
運用監視の自動化クラウド基盤にはテナントというユーザを束ねる概念があり、テナント毎に仮想マシンやクラウド基盤の稼働状況を監視する必要もあります。
OpenStack コントローラ
仮想化レイヤー
仮想マシン 仮想マシン
テナントA
仮想マシン 仮想マシン
テナントA
監視
テナントB
監視
クラウド基盤監視
④既存のやりかたではOPEXの削減に繋がらない
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プログラムの追加・修正
プログラムの登録
環境の自動作成
テストの自動実行
不具合の報告
ソースコード管理ツールによる一元管理
継続的インテグレーションツールによる、「環境の自動作成」「テストの自動実行」「不具合の報告」
継続的インテグレーションツールからプロビジョニングツールを呼び出し「環境の自動作成」
継続的インテグレーションによる開発プロセスの見直し
これから考えること
• OpenStack環境の運用について
– 既存システムとクラウドネイティブなシステム
– ペットと家畜の問題
• OpenStack環境の監視・管理について
– 障害検知方法の拡充
– 仮想ネットワークの監視・管理
– リソース異常利用の検出
• など
35
日本仮想化技術とミラクル・リナックス社
2社が協力して、OpenStack環境の運用上の課題を解決していきます
• 障害検知方法の拡充– プロセスやポートの状態の確認(APIレスポンス、Queue depth [AMQP])
– コントローラノードに対するAPIの正常動作
– Fault Injection (運用中のシステムに対し常に障害を起こす)の対応
• 自動学習によるAnomaly検出– 過去のリソース監視データを分析し、監視システムのしきい値を変更
• リソース異常利用の検出– CPU利用率やネットワーク使用率などを監視し、運用しながら自動学習、異常検出にフィードバック 36
再掲:本日お話ししたいこと
• オープンソースのクラウド基盤
• OpenStack とは
• OpenStack の運用について
OpenStackは「作る」から「動かす」へ
OpenStack環境の運用上の課題
– 管理対象のサーバが莫大である
– スケールアウトすることを前提にシステムが作られている
– 運用の効率化が求められる
– 既存のやりかたではOPEXの削減に繋がらない37