55
AIDコミュニケーションクラス 第4回

AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

Embed Size (px)

DESCRIPTION

丸の内朝大学「AIDコミュニケーションクラス〜障がいや難病に役立てるクリエイティブ〜」(http://asadaigaku.jp/course/?c=zoom&pk=183)4回目授業の資料です。

Citation preview

Page 1: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

AIDコミュニケーションクラス

第4回

Page 2: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)
Page 3: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

第3回 7/22(月) 世界で世の中を変えたクリエイティブ事例の紹介

世の中を変えるまでのインパクトを持ったクリエイティブの事例を、各国から収集し、紹介する。

第4回 7/29(月) 世界を変えている事例「ブラインドサッカー」

目の不自由な人との社会の関わり方を変えたアイデアであるブラインドサッカー。

その成り立ちや、問題点を深く知ることで、障がいを持つ人に、

社会がどのようにアプローチしてきたかを学ぶ。講師:井口健司

第5回 8/5(月) ALSを世の中に伝えよう

課題の発表。

「ALSをコミュニケーション力で世の中に広めるためのアイデアとは?」。

また、プレゼンテーションの方法を紹介する。

Page 4: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

ブラインドサッカーは

世の中を変えた

クリエイティブなIDEA

である。

Page 5: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)
Page 6: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

日本ブラインドサッカー協会

井口健司さん

Page 7: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

拡め方

Page 8: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

拡め方

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

Page 9: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

「障がい者」

お知り合い

いらっしゃいますか?

「あたりまえに混ざり合う社会」とは?

Page 10: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

佐藤 鈴木さん

高橋さん 田中さん

4つの名字でお知り合い

いらっしゃいますか?

続いて、

「あたりまえに混ざり合う社会」とは?

Page 11: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

ブラインドサッカーとの出会い

【自己紹介】 もかねて。。。

2002年4月 大学院を中退し、視覚障がいリハビリテーションの道へ進む ちなみに、 大学院時代の研究テーマ 『障がい者の為のものつくり』 ・「視線入出力装置の開発」 ・「超音波を用いた視覚補助システムの構築」

2002年8月 視覚障がい者サッカーに出会う

一方で 仕事として、視覚障害者のリハビリテーション に従事

一方で、 ボランティアとして、ブラインドサッカーの 『普及』/『強化』/『審判』

2011年4月 日本ブラインドサッカー協会 勤務 (常勤は2名)

Page 12: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

ブラインドサッカー = 「危険な」スポーツ

ブラインドサッカーを取り巻く環境①

という理解が浸透していた。

Page 13: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

(参考)視覚障がい者のスポーツ

グランドソフトボール ゴールボール

サウンドテーブルテニス 自転車競技(タンデム)

Page 14: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

(参考)視覚障がい者の人口

Page 15: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

「ブラインドサッカーを拡めること」

☆視覚障がい者の生き方そのものを変える

☆障がい者への“見方”を変える

『視覚障がい者と健常者があたり前に

混ざり合う社会を実現する』

Page 16: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目が見えない 大変そう 杖を持ってる

近よりがたい

くらい

全盲でもまっくらじゃない

頭がかたい

見えてる人もいる

へんくつ

不便

オシャレじゃない

たまにスゴい人がいる 結婚できない

できそこない 働いてなさそう

(参考)視覚障がい者イメージ“ステレオタイプ”

ブラインドサッカーを取り巻くの環境②

Page 17: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

拡め方

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

Page 18: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

拡め方

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

「見る」のが苦手なだけ

IDEA

Page 19: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

●サッカーをしたい障がい者はいる。 ●視覚障がい者の障がいは「見えない」 ●「見る」のが苦手なだけで、他は健康。

Page 20: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

拡め方

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

「見る」のが苦手なだけ

Page 21: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

拡め方

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

「見る」のが苦手なだけ

ブラインドサッカー

Page 22: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

22

●全ての選手はアイマスクを着用し、視力的公正を計っています。

●コートの大きさはフットサルとほぼ同じで、サイドラインには高さ100~120㎝の保護用の壁が設置されます。

●ボールは鉛の鈴が入った専用のものを使用します。大きさはフットサルボールと同じ4号球です。

●プレーヤーの数はゴールキーパーを含め1チーム5人です。

●フィールドプレーヤー4名は視覚障がい者が行い、キーパーは正眼者ないし弱視者が行います。

●相手チームのプレーヤーとの認識を計るため、

相手選手に向かう時は特定のかけ声「ボイ」をかけます。

●相手ゴールの裏には、ゴールや敵の位置を伝える

コーラーと呼ばれるコーチ役がいます。

アイマスクをし、音の鳴るボールで視覚障がい者がプレイするフットサル

ブラインドサッカーとは?

Page 23: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

世界のブラインドサッカーの歴史

1996年 統一ルールの制定。専用ボールも開発された。

1997年 スペインでヨーロッパ選手権、パラグアイでアメリカ選手権

1997年 アジアでは初めて韓国がブラインドサッカーが行なわれる。

1998年 ブラジルで 第1回世界選手権開催

2004年 アテネ・パラリンピックで正式種目となる

(ブラジル、アルゼンチン、スペイン、フランス、ギリシャ、韓国の6カ国)

Page 24: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

2008年北京パラリンピック(北京)

2010年世界選手権(イングランド)

2006年世界選手権(アルゼンチン)

Page 25: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

日本のブラインドサッカーの歴史 1985年頃 千葉県立千葉盲学校 「ペガサス」というチーム発足

1999年 日本ライトハウス館長岩井和彦氏訪韓

2001年9月 11人の視察団訪韓

2001年11月 大阪府立盲学校で初お披露目

2002年5月 韓日交流サッカー大会 (8名の日本代表誕生) 日本0ー0韓国(PK1−2)

2002年8月 日本・韓国・ベトナム視覚障害者サッカー交流大会(岐阜県、兵庫県)

2002年10月 日本視覚障害者サッカー協会(理事長:釜本美佐子氏)

2003年3月 第1回日本視覚障害者サッカー選手権大会(4チーム)

日本・韓国・ベトナム視覚障害者サッカー交流大会

Page 26: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

当時は何も無かった。。。

・ブラインドサッカーボールが無い

・フェンスが無い

・ユニフォームが無い

Page 27: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)
Page 28: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

「ピッチの中が障がいを忘れるとき」

ぶつからないスポーツからおもいっきりぶつかり合うスポーツへ。

ピッチの中では自由に考え、自由に動ける。

普段の生活の方が行動に制限や不自由がある。

(電車のホームの方がよっぽど危険!)

ブラインドサッカーの魅力

Page 29: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

体験タイム!

Page 30: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

拡め方

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

「見る」のが苦手なだけ

ブラインドサッカー

Page 31: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

拡め方

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

「見る」のが苦手なだけ

ブラインドサッカー

「あなたも日本代表」「健常者も参加」「スポ育で普及」

Page 32: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

STEP ① 【視覚障がい者へ拡める】 日本代表を結成!!

STEP ② 【社会に拡める①】 健常者も参加可能のルールに!!

STEP ③ 【社会に拡める②】 「スポ育」で普及!!

拡め方

Page 33: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

STEP① 日本代表を結成!!

2001年11月 大阪府立盲学校で初お披露目

2002年2月 神戸・大阪にて講習会の開催(4回) 兼日本代表選考

2002年5月 韓日交流サッカー大会 (8名の日本代表誕生)

結果 日本0ー0韓国(PK1−2)

点字新聞や、インターネット、口コミにて選手集め

(参考)全国視覚障害者外出支援連絡会HP

Page 34: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

岩井氏(日本ライトハウス)が選手集めに奔走

広瀬氏 (居合道2段、合気道初段)

「それは無理だろう」

「視覚障害者スポーツは、基本的に縦・横の動き。」

「サッカーは縦横無尽に走る」

松本氏 (シドニーパラリンピック柔道銅メダル)

斉藤氏 (シドニーパラリンピック陸上400m銀メダル)

ところが、

・盲学校からは「視覚障がい者のスポーツとして不適格」と言われる。

・障がい者スポーツ専門の大学教授にも「コレは無理」

→どこにいっても「門前払い」を受ける。

中学校時代にサッカーをしていた。

「こんなもんサッカーもどきで、ちっともおもろないで。」

大学時代体育会サッカー部。

「音だけで判断するしかないが、これなら出来るかも」

知り合いに声かけ

「W杯を一緒に盛り上がろう!!」 「宿敵韓国と対戦!!」 「君も日本代表を目指そう!!」

Page 35: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

初代日本代表(8名) 韓国チームと。

Page 36: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

日本・韓国・ベトナム視覚障がい者サッカー交流大会

Page 37: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

STEP② 健常者も参加可能なルールに!!

例えば)

各大会の実施要項より

※ただし、国際試合では全盲のみの参加

1)プレーヤーの登録条件

・フィールドプレーヤーは身体障害者手帳保持者、またはそれに準ずるものであること。 ・健常者の登録は4名まで、ピッチの中には最大3名までの参加が認められる。 ・ゴールキーパー、監督は健常者、または弱視者であること。 ・ゴールキーパーの登録人数に制限を設けない。 ・中学生以上であること ・未成年者は保護者の同意書を提出すること

Page 38: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

その他、拡め方

ルールの緩和 ・健常者でも参加できるルール

SNSの拡充 ・FB、Twitter、Ustream、など

小学校への出張授業 ・スポ育(年間1万人の児童に体験)など

体験会の実施 ・フットサル大会など

マスメディア広報

Page 39: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

人間は視覚から情報の80%を得ていると言われています。それが遮断され、情報がなくなった時こそ見えてくるものがあります。

相手がどの距離にいて、どんな状態であるか分からないからこそひとつひとつのコミュニケーションに注意し、相手を思いやらなければなりません。しかし、それに気付いた時、人は今まで見えにくかったたくさんのことに気付き、感じる

ことができます。

そう、ブラインド状態のコミュニケーション

だからこそチームワーク、仲間への信頼、個

性の尊重、障害者理解、ボランティア精神、

チャレンジ精神などたくさんの学びがあるの

です。

“スポ育”プロジェクトならではの学び・気づき

ボランティア精神

チームワーク

仲間への信頼

個性の尊重

障害者理解

チャレンジ精神

ブラインドサッカー「スポ育」プロジェクト

STEP③ 「スポ育」で普及!!

Page 40: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

スポ育成の効果

「知るよりも体験」 障がい者に対する「かわいそう」「助けよう」から「スゲー!」「かっこいい」へ。

(やってみればわかる“健常者と障がい者がひっくり返る体験)

単なる健常者と障がい者の関係じゃなくなる。

Page 41: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目 的

着眼点

IDEA

「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」

「見る」のが苦手なだけ

ブラインドサッカー

「あなたも日本代表」「健常者も参加」「スポ育で普及」 拡め方

Page 42: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

この先、

「障がい者スポーツ」

「スポーツ」

Page 43: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

ありがとうございました。

Page 44: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

BIG IDEA ブラインドサッカーが 社会で勝利した理由

Page 45: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

視覚障がい者に目隠しをした。

Page 46: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

視覚障がい者に危険なことをやらせた。

Page 47: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

要するに

Page 48: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

社会とか世間体の 常識や定説を くつがえした。

Page 49: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

そして、、

Page 50: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目隠しをして見えてくるもの。

Page 51: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

目隠しをすれば、プレイヤー間のコミュニケーションはもちろん、

コーラー、Gk、コーチもプレイヤーをガイドする。

また、観客は目が見えないプレイヤーやコーラー、

コーチの為に太鼓など鳴りものは使用せず、

声援や拍手もできるだけプレーが途切れてから送るマナーがある。

Page 52: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

会場にいる全ての人が ひとつの

コミュニケーションに 参加している。

AIDコミュニケーション

Page 53: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)
Page 54: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

END ALS活動予定 ●ポプラ出版からヒロの本「勝つでしょ。」(現状の題名)出版に向けてヒロの執筆活動が開始。 ●テレビ:TBS土曜日5時バース&デー出演計画 ●ヒロの卒業高のアメリカンスクールで講演予定(10月) ●広尾にある外国人向けスーパー「ナショナル麻布スーパー」にて●END ALS Tシャツ期間限定販売。店員全員がEND ALS-Tを着て寄付をつのる1日ALSデー。END ALSブース設置etc. ●新丸ビル7fのギャラリーにてEND ALS プレゼンツ 「死ぬ気で生きる。死ぬ気でいきろ。」展開催予定 LIVE /DJイベントも予定 ●漫画家宮下あきらさん(魁!男塾)とのコラボ

Page 55: AIDコミュニケーションクラス#04 (2013年7月29日)

第4回 7/29(月) 世界を変えている事例「ブラインドサッカー」

目の不自由な人との社会の関わり方を変えたアイデアであるブラインドサッカー。

その成り立ちや、問題点を深く知ることで、障がいを持つ人に、

社会がどのようにアプローチしてきたかを学ぶ。講師:井口健司

第5回 8/5(月) ALSを世の中に伝えよう

課題の発表。

「ALSをコミュニケーション力で世の中に広めるためのアイデアとは?」。

また、プレゼンテーションの方法を紹介する。

第6回 8/24(土) 【フィールドワーク】ALSと闘病中の「藤田ヒロ氏」へのインタビュー

ALS患者である藤田ヒロ氏を訪問。

彼から生の声を聞き、受講生からの質問や意見などを交換し合う場を設ける。 ※土曜日開催。※内容の変更の可能性があります。