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浪江町タブレット 最後の挑戦 -プロジェクト参加者募集-

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福島県浪江町はここにあります。01 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

浪江町

福島第一原発

福島

郡山

二本松(現浪江町役場)

福島県浪江町役場復興推進課

01

Code for Namieはこんなきっかけで始まりました。02 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

浪江町は、東日本大震災および福島第一原子

力発電所の事故により、現在でも全町民が避難

生活を続いています。町民が全国45都道府県

でバラバラに生活している状況の中、町は町民

に対しタブレットの配布を決定。

「テクノロジーの力で絆を再生する事業」が立ち上がりました。

背景

福島県浪江町役場復興推進課

挑戦

しかし、そもそもタブレット端末を使ったことが

全くない町民も多い中で、使って貰える、使いた

くなるアプリケーションを設計することは、非常

に難しいことです。また、避難先の環境や家族

構成、ITリテラシーや性格の違いなど様々で、

「本当に必要とされるものは何なのか」ということさえも曖昧な状態でした。

課題

役場だけで考えても、この難易度の高い問題を解決することはできません。そこで、Code for Japanの協力を得て、

「町民とともに考え、ともにつくる」アプリケーション開発を行うことにしました。

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町民の想いを聞き、アイデアをともに考え、技術で解決できそうなことを優先順位づけし、設計まで落としこむ。

そして、パートナーとなる事業者を探し、プロトタイプを開発。実際に使りながらより良くしていく。

「町民とともに考え、ともにつくる」を実現するには、様々なプロセスがありました。

昨年度はこんなことをやってきました。03 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

ユーザーインタビュー アイデアソン ハッカソン

福島県内外の町民へのインタ

ビューを実施し、5つのユー

ザー像(ペルソナ)を抽出

6回のアイデアソンを実施し、

440名とともに770のアイデ

アを創出

アジャイル開発

町民の声を仕様に落とし込む

ために、IT企業での経験豊富な

人材を役場で採用

不透明になりがちな選定プロ

セスにおいて、事業者プレゼン

や採点表などをすべて公開

ユーザーテストなど町民から

のフィードバックを反映してい

くアジャイル開発を実施

民間人材の採用

福島県浪江町役場復興推進課

オープン調達

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2回のハッカソンを実施し、14

のプロトタイプを開発、町民か

らのフィードバックを収集

毎日夕方、浪江町や福島県の情報を配信する

ニュースアプリ。開発のきっかけは「お悔やみ情報

がみたい」というアイデアソンでの町民の声。どこ

に居ても浪江町の情報が手に入る。福島県内の

ニュースや浪江町役場からの情報、町民主催のイ

ベント情報を自動配信。一番人気は町民自身が写

真と一言コメントを投稿するコーナー。

こういうものを開発しました。04 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

福島県浪江町役場復興推進課

なみえ新聞

町民が自分の撮影した写真に一言を添えて投稿

できるアプリ。投稿した写真とコメントは、「なみえ

新聞」に掲載され、翌日には町民の元に届く。ウィ

ザード形式で、タブレット初心者でも簡単に投稿す

ることができる。桜の季節には1日の投稿が40件

近くになったことも。「なみえ新聞の写真で見た!」

と電話のやりとりが生まれた。

なみえ写真投稿

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こういうものも開発しました。05 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

タブレットの使い方を解説する動画を閲覧する専用アプリ。充電方法やタップの仕方などの基本操作からはじまり、なみえ新聞の見方、LINEの使い方といった内容をコント仕立ての動画で楽しく学ぶことができる。難しい操作を学んでいくほどに、白帯から黒帯へと昇格する仕掛け。

福島県浪江町役場復興推進課

なみえタブレット道場

自宅周辺の詳細な線量が知りたいという町民に声に応えて、ハッカソンで作られたプロトタイプが町民から最高評価を受けたアプリ。放射線量計と接続して計測したデータを蓄積できるほか、地図に放射線量をマッピングして閲覧できる。

なみえ放射線情報

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タブレットのマスコットキャラクターも、町民からのアイデアで作りました。浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

福島県浪江町役場復興推進課

タブレットを起動すると、浪江

弁で話しかけてくれる。新聞が

届いた時は知らせてくれたり、

アプリを教えてくれたりする。

うけどんウィジェット

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請戸川のシャケをイメージした帽子

いくら

大堀相馬焼のどんぶりに入っている

うけどん

性別:女の子

年齢:見た目は3歳位

体重:どんぶり1杯分

身長:10cm

出生地:浪江町

誕生日:7月1日

性格:照れ屋

特技:豊作のおどり

その結果、こんなことが起こりました。浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

タブレット配布:5700台利用率:4月5月は、80%達成 (多くの自治体は50%程度)なみえ新聞の閲覧数: ・ ピーク時2000人/日 ・ 直近は約1600人/日なみえ写真投稿の投稿数: ・ ピーク時30件/日 ・ 直近は10~15件/日

福島県浪江町役場復興推進課

定量的成果

「仮設住宅に住んでいるが今まで周囲の人たちとの交流がなかった。タブレットが配られてから近所の人たちに教えるようになった。生き甲斐をありがとう」「震災後はじめて親友の顔を見ることができた」「アプリも使いやすくて、インターネットもできるので、つい使いすぎてしまう。いいタブレットをありがとう」

町民の声

タブレットのマスコットキャラクターとし て、町民に公募して生まれた「うけどん」が大人気に!町民が自作のTシャツをつくるなど町民の間に定着している。県内外でタブレット講習会を約50回開催し、延べ1700人超の町民が参加。タブレットの使い方を学ぶだけではなく、久々の再会があるなど、新たな交流の場にもなった。

タブレット以外への波及効果

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震災から5年目の今年。こういうものを作っていきます!

福島県浪江町役場復興推進課

08 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリーNEW ばらばらになった家族や仲間を繋ぐ!なみえ版超簡単LINE「つながっぺ」

NEW ポストで見守り!なみえ新聞の購読履歴でそっと見守る安否確認支援ツール「新聞たまってますよ」

● ”家電”感覚で使える、いつでも無料のテレビ電話● 音声電話もOK!離れ離れに住む家族や親友との長電話などに大活躍。● 写真も簡単送信!孫の写真など家族や仲間とラクラクやりとりできる。● 老若男女に大人気!うけどんスタンプで楽しくコミュニケーション。● 連絡先の登録も簡単!電話で相手の電話を聞いて入れるだけ。

● 新聞が溜まるとポストのアイコンに新聞が溢れだす!直感的なインターフェイスで、  アプリを起動しなくても確認できる!● 離れた家族や親戚を見守るポストは最大5件まで登録可能。● 登録も簡単!見守りたい相手の電話番号を入力するだけ。● 新聞購読履歴の削除、連絡先の追加・削除などの編集作業も可能です。

▶ DL数:3500目標!※配布世帯の半数を目指す▶ 利用率(月2,3回利用する世帯):3000世帯▶ 一人あたりの連絡先登録数:平均3人、Maxで10~20人

▶ 利用者数(見守る人):300人▶ 利用者数(見守られる人):600人   

KPI

KPI

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バージョンアップもします!

福島県浪江町役場復興推進課

09 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリーVersion UP

Version UP どこに居ても浪江町の情報がわかる!町民に会える!みんなでつくるデジタル新聞。「なみえ新聞」● なみえニュース、おもしろニュースなど県内の方にとっても嬉しい記事追加● 種類別でさらに見やすくなったUI、過去記事の検索性もパワーアップ● お年寄りにも優しい!スクロールバーエリアを追加● 「いいね」ができる!懐かしの浪江弁が聞ける!人気の「撮れたて写真館」がもっと双方向に

▶ 電源オン率:80% 

● 浪江アプリの更新情報やなみえ新聞の到着、新しい記事の追加など、  大事なお知らせはうけどんが教えてくれる!見逃しなし!  初心者も安心のガイド機能● 使えば使うほど、うけどんがなみえ弁で褒めてくれる?!浪江アプリの利用頻度に応じて 多様に変身!愛着が湧くお楽しみ機能付き。● 「おはよう」「おつかれー」などうけどんが喋ってくれる!毎日の起動が楽しくなる、「喋るうけどん」機能搭載。● 触れると逃げる?!「反撃うけどん」機能も搭載。

使えば使うほど変化する!楽しくなる!お知らせ機能付き 癒し系ウィジェット「うけどんウィジェット」

[

改善ポイント]

KPI

▶ 次起動数:3000PV、配布世帯の70%が見てる! ▶ 滞留時間(全体):20分 ※県内、県外格差ゼロ!▶ PV(記事):PV3000クラスの記事×3 ※読みたい記事が毎日3個!

KPI

[

改善ポイント]

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まだまだバージョンアップします!

Version UP

Version UP タブレットやアプリの基本操作を楽に楽しく動画でマスターする、学習アプリ。「なみえタブレット道場」● 新規アプリの操作ムービーを増量(2015年7月現在24本、最大で100本程度まで追加予定)● 学べば学ぶほど、うけどんが変わる!うけどんウィジェットと連動。● 操作に困ったらここに駆け込むだけでOK! 操作方法に関するよくあるQ&Aにも すぐ飛べる、サポートページリンク付き。

▶ 記事投稿数(日次):お題投稿と声の投稿で日次60記事を目指▶ アクイジション(月次):新規ユーザー10人/月▶ リテンション(月次):月1回投稿している人300人(なみえ新聞読者3500世帯のうち1割が投稿する)

● キー入力が苦手でも安心!音声でのひとことが残せる!新機能搭載● 素敵な投稿にはみんなでリアクション!「いいね」機能を追加● さらに投稿が楽しくなる!初めてでも投稿したくなる!「あなたの町のとっておきの桜」 などお題への投稿を追加(月1回予定)● 「明るく」「回転」「切り取り」など、投稿写真をその場で編集

どこに居ても浪江のみんなに写真と一言を届けられる!「なみえ新聞」専用写真投稿アプリ。

[

改善ポイント]

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改善ポイント]

KPI

▶ アプリ利用率(累計):3000 ※配布世帯の70%が見てる!KPI

10 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

福島県浪江町役場復興推進課

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タブレット事業のスケジュールはこのとおり。「事業者選定」の直前なのです。11 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

アプリ開発

6月

平成27年 平成28年

7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

要件定義

町民ヒアリング

講習会

意見招請

事業者選定 開発

講習会(2周目) 講習会(3周目)

順次リリース予定

福島県浪江町役場復興推進課

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※意見招請により見直しの可能性あり

8/21説明会

8/6意見招請〆切

今ココ

浪江町は最高のパートナーを見つけるために、参入のハードルをできる限り下げました。12 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

自治体の事業者選定と、民間の開発発注との違い

なぜなら、たくさんの開発パートナーに参入してもらいたいから。

浪江町が変えたこと

福島県浪江町役場復興推進課

2 請負、一括支払いがほとんどで、キャッシュフローの面で小規模事業者が 参入しづらい

小規模事業者が参入しづらい

事業を2分割にするとともに、準委任契約とすることで、 月払いを可能にした。

3

・ 事前に事業者と交渉ができないため、自治体 からの仕様の一方的な提示となる・ そのため、技術が高くても価格が安い会社が 選定されやすい。

仕様のすり合わせが難しい

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価格重視で選ばれやすい

1・原則一般競争入札で、価格を重視した 選定となる・技術力の評価をすることが難しい

技術者の経験や改善提案を評

価対象とした上で、技術評価の

配点を高くした。

事前に事業者の意見を聞く機会を設けた。

また、準委任契約であるため仕様変更が可

能にした上で、事業者のリスクを解消した。

ところが、ここにも大きな障壁があるのです。13 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

福島県浪江町役場復興推進課

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ここからが本題!

全身全霊でアプリ開発に取り組むため、この4ヶ月間備えてきました。

タブレット配布後もユーザインタビューやプロトタイプ作成を続けてきました。

しかし、パートナー選びに障壁があります。

自治体は、事業者と自由な交渉ができないのです。事業者から参加してもらうしかない。一つでも多くの事業者とお話したい。

そして最高のアプリを創りあげたい。

浪江町タブレット、最後の挑戦です。14 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

福島県浪江町役場復興推進課

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シェアだけでも大歓迎です

浪江町タブレット事業は、いつまで続けられるかわかりません。

大きな開発ができるのは今年が最後かもしれません。

我々は、このタブレット事業を通じて、

より多くの町民が絆・繋がりを取り戻し、

リアルに会う機会が増えること、新しい生き甲斐を得ること、

また孤独死が減ることに繋がる。

そう信じて、活動しています。

ともに開発してくれるパートナーを探しています。ぜひ、力を貸してください!

ピンと来た人はこちらにご参加ください!15 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

仕様書など(役場ホームページ)

アイデアソンのようす(動画)

ハッカソンのようす(動画)

意見招請説明会のようす(動画)

http://www.town.namie.fukushima.jp/soshiki/1/10611.html

https://youtu.be/fg13GrmRib8

https://youtu.be/HiDgfXtk1is

https://youtu.be/mb5HyY0XNSs

もっと知りたい人はこちら

その他参考資料

福島県浪江町役場復興推進課

Code for Namie 開発だよ全員集合!

日時:8月21日(金)18:00~20:00

興味を持っていただいている開発会社様向けに今年度のタブレット事業の詳細についてご説明します。

浪江町タブレット事業説明会

参加したい方はこちら場所:東京理科大学 理窓会 第一会議室

(東京都新宿区神楽坂2-6-1 PORTA神楽坂6階) https://goo.gl/7x3sOK(Facebook)

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小島 哲(浪江町役場) 吉永 隆之(フェロー)

金山 信一(浪江町役場) 高木 祐介(Code for Japan)山田 直行(フェロー)

関 治之(Code for Japan)

私たちと一緒にやりませんか?熱くて、面白くて、多様なスキルを持つ愉快な仲間がたくさん待っています!

16 浪江町タブレット、最後の挑戦 ー5分でわかるなみえアプリー

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自治体案件は面倒。福島が遠い。で

も、今この浪江でしかできない挑戦

が詰まっています。ぜひ説明会に来

てください。

ユーザー(町民の方)と直接ふれあ

う機会を持て、それを開発にすぐ活

かせる環境です!

役場と町民、そしてCode for

Japanと「ともに考え、ともにつく

る」プロセスを通じて良い物を作り

ましょう。

課題だらけで、解決し放題です。エン

ジニアにしか出来ない技術を使っ

た復興支援を一緒にしましょう!

私たち以上にハジけた事業者の方

をお待ちしています。

タブレットで浪江町民の生活に変化や

新しいつながりが生まれています。み

んなのために、より楽しく、より使いや

すいを目指します!

福島県浪江町役場復興推進課

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