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第6回関西LibreOffice勉強会
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スタイルを使ってレイアウトをかっちり決めようWriterスタイル入門
のがたじゅん <[email protected]>2014/4/12 第6回関西 LibreOffice 勉強会
Writerのスタイルを使っている人はいますか?
スタイルを使わない理由
➔ スタイルを知らない・わからない➔ なんとなくでも文書は書ける➔ スタイルを使う理由がわからない➔ 面倒くさい
スタイルとは?
スタイルとは
書式を一元的に管理する機能文書を構造化し構造に書式を与える機能
「スタイルと書式」設定ですし…スタイルは「論理構造」書式は「物理構造」と言えますよね
文書の構造化とは
文書の意味や役割から明示的にグループ分けし構造を与える「屋根」という論理構造に「赤い」という物理構造を与える「タイトル」という論理構造に「大きい太字」という物理構造を与える
これらのことは実は無意識にやっている !
屋根
柱
土台
○○について
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○とは
□山△夫タイトル
署名
見出し
本文
スタイルを使うメリット
1.書式を一元的に扱え見た目をコントロールしやすくなる2.文書を他のプログラムに読み込ませたり、ファイル形式を変換をして利用する時に自分の意図に近くなる
もちろん 100%ではありませんし、それ以外の要素で反映されないこともあります。
スタイルでマークアップされた文書
スタイルでマークアップされていない文書
マークアップの意図を汲んで意味を解釈
意図が読み取れないので独自解釈
意図とのズレが少ない文書
意図とまったく違う文書
スタイルの種類
スタイルの種類
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○↓( 改行 )○○○○○○○○○○○○▲▲▲▲▲▲▲○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○¶( 改段落 )
見出し見出し
リストのスタイル● 箇条書き
● 箇条書き1.番号付き1.番号付き
ページスタイル(用紙の書式)
段落スタイル(段落の書式)
文字スタイル(文字の書式)
枠スタイル(枠や画像などの書式)
リストのスタイル(箇条書きなどの書式)
Writerのスタイルは 5つのカテゴリに分かれます
枠スタイル
ページスタイル
用紙の書式を設定します● サイズや縦横、文字の方向、余白などのほかに複数のページスタイルを設定して連携できる
● 明示的なページスタイルの変更は「任意区切り」を使う
表紙(横書き )
左ページ(縦書き )
右ページ(縦書き )
奥付(横書き )
例)縦書き横書き混在した複数のページスタイルを設定して連携
ページスタイル 2
ヘッダー
Wordはヘッダーの高さ+余白で調整するので違いに注意
ヘッダーの高さ+内容までの距離で位置調整する
内容縦書き横書きのページを混在する場合は複数のページスタイルを設定する
余白はヘッダーの高さで変化しない
余白とヘッダー(フッター)、内容の位置関係
段落スタイル
見出しや本文といった文章の意味ブロック単位で書式を設定します
● ブロックの範囲は改段落( Enterキー)では変わるが、改行( Shift+Enterキー)では変わらない
文の意味が変わるときは改段落。詩の連(れん)のように意味は同じであるが視覚的に行が変更される場合は改行を使う。
● ○○○○○○○○○○○○○↓( 改行 ) 同一意味ブロック○○○○○○○○○○○○○
● ○○○○○○○○○○○○○¶( 改段落 ) 次の意味ブロックに移動● ○○○○○○○○○○○○○
改行では同じ意味ブロックなので箇条書きは変わらない
改段落では意味ブロックが変わるので次の箇条書きになる
段落スタイル 2
後の段落
前の段落
段落
最初の行
テキストの前 テキストの後
段落上部
段落下部
インデントと行間隔インデントを使って最初の行1文字下げたり段落を右や左に寄せることができる。段落上部下部にスペースを取って見やすくもできる。
段落スタイルを使ってレイアウト
見出しと左に本文、右に写真スペースのレイアウトを複数ページ組みたい
セクションで段組にすると本文が右に流れてしまう
見出し
見出し
本文
「テキストの後」を空けると右側にスペースが空く
見出し
本文
見出し
見出し
本文
見出し
文字スタイル
文字に対してインラインの書式を設定します● ページ番号や番号付きリストの番号など、繰り返し出てくる特定の文字列に対して書式を与えるときに利用する
● 水やりモードを利用するとマーカーを引くように設定できる
改行をする場合は Shift+Enterキーを押します。すべて選択する場合は Ctrl+Aキーを押します。
改行をする場合はS+Eキーを押します。すべて選択する場合はC+Aキーを押します。
例)操作説明のため繰り返し出てくるキーボード部に書式( Linux Biolinum
Keyboardフォントに変更)を設定
枠スタイル
挿入するテキストフレームや画像などの書式を設定します● 位置の設定はできるが、アンカーの状態は設定できないのでレイアウトのときは注意
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
ページにアンカーを置く意味で位置を設定しても…
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○
段落にアンカーが設定されているので移動してしまう
リストのスタイル
箇条書きに対しての書式を設定します● 「リストのスタイル」が管理する書式は、箇条書きか番号付けの種類、箇条書きに使うマークや位置のみ見栄えは段落スタイル、文字スタイルが管理
● スタイルの順番とリストのネストは関係ない
1. ○○○○○○○○○○
文字スタイル 段落スタイル
リストのスタイル
リスト、文字、段落スタイルの範囲
スタイルの書式は継承される
スタイルの書式は継承されます段落スタイルでは「標準」が元になり、他の段落スタイルはその派生として元の書式を引き継ぎます
スタイルの継承例
標準
見出し
見出し 1
見出し 2
M+FONTS Heavyを指定
文字色に赤を指定
フォント「M+FONTS Heavy」と文字色「赤」が引き継がれている。見出し 2の文字サイズは上流に影響しない
やってみよう!
サンプルファイルにスタイルをつけてみよう
スタイルを使ってみよう
スタイルを使ってレイアウトをする1
準備:見た目調整に使っているスペースやタブを削除する1. 「編集記号」を有効にして改段落を確認できるようにする
2. 「検索と置換」を使って行頭からのスペースや改段落のみの行を削除「他のオプション」を開き「正規表現」にチェックを入れる
「検索する文字列」に以下の検索文字、「検索後の文字列」を空にして「すべて置換」を実行
^$ 空行を削除 ^\□+ (四角はスペース)先頭からスペースがあれば削除
スタイルを使ってレイアウトをする2
[スタイルと書式 ]を開くメニュー [書式 ] [→ スタイルと書式 ] or サイドバー [スタイルと書式 ] or F11キー
大まかにグループ分けする文章が多いページをレイアウトをするなら、本文が一番多いはずなので、内容すべて選択して「本文」に設定したのちに「見出し」などを設定していく
「水やりモード」を活用しよう「水やりモード」を使うとクリックするだけでスタイルを適用できます。最初にテキストだけ入力しておき、後から水やりモードでスタイルを適用すると便利です。
水やりモードボタン
スタイルを使ってレイアウトをする3
大きいグループのスタイルから作る段落スタイルでは「標準」が元となり、それぞれのスタイルに派生します。まずは標準から作り始めるとよいでしょう
上位はゆるく下位で作りこむ書式は継承されるので上位で作りこむと下位での変更が多くなります。上位のスタイルでは共通の書式のみ設定し、作りこむ場合は下位のスタイルで作りこみます
スタイルを使ってレイアウトをする4
単発例外は直接指定。繰り返し出るならスタイルを作る書式を設定するとき 1 度しか出てこないものがあります。その場合は例外として直接指定します。テンプレートの利用も含め繰り返し利用するのであれば、新規にスタイルを作成します
カテゴリに気をつける「リストのスタイル」はリストの表示制御、見た目は段落スタイルと文字スタイルと設定が複数のカテゴリにまたがってます。書式を設定するときは、気をつけてください
デザイン Tips
単位違いも指定できるcm 単位だけど文字や pt 単位で指定したい場合があります。その時はテキストボックスに単位を含めて直接指定します。たとえばcm指定に「1文字」と入力すると cm 単位に自動的に変換されます
デザインするときは「外枠」や「背景」を使おうデバッグや試行錯誤するとき、外枠や背景を有効にしておくと位置関係がわかりやすくなります
縦書きを利用するときの設定縦書き利用する場合は以下の設定をしておくとよいでしょう
「インデントと間隔」の行間を「固定」で調整する 「配置」の文字の配置を「英字下揃え」 オプションの [LibreOffice Writer]-[ 互換性 ]の「テキストの行間にリード(余分なスペース)を入れない」にチェックを入れる
スタイルに正解は無いけど王道はあるよ
ありがとうございました