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スマートフォンと 電子回路をつなごう ~BLEに行き着くまでの道のり~ tnoho

スマートフォン電子回路をつなごう

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BLE座談会でセッションタイムが5分貰えると聞いて作り始めたら、ターゲットも謎なとんでもスライドができあがりましたとさ。これは、時間足りるわけが無いなぁw

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Page 1: スマートフォン電子回路をつなごう

スマートフォンと電子回路をつなごう~BLEに行き着くまでの道のり~

tnoho

Page 2: スマートフォン電子回路をつなごう

自己紹介

@tnoho (おtya飲みつつnohoほんと生きたいの略

昭和最終ロット

後一週間は大学院生(電気電子システム専攻)趣味?:散歩、読書

工作:サーモグラフィ作ってみたり。

プログラミング:連接QRコードリーダを作ってみたり。

個人サークルで同人誌書いてみたり。

高校でソフトに飽きて大学でハードに行きました。彼女募集中(ぁ

Page 3: スマートフォン電子回路をつなごう

スマートフォンのインターフェイス

OSに依存しない

無線LAN,Bluetooth,ヘッドフォンジャック(ソフトモデム)

iOSだけ

Lightning,Dockコネクタ

Androidだけ

USB On‐The‐Go(ホスト), microbridge, 

Android Open Accessory(AOA)

Page 4: スマートフォン電子回路をつなごう

Made for i…の壁Appleの認証チップを使った

iOSハードウェアへの接続制限

Page 5: スマートフォン電子回路をつなごう

自作で使えるインターフェイス

OSに依存しない

WiFi, Bluetooth 4.0, ヘッドフォンジャック(ソフトモデム)

iOSだけ…なんて無かった!(ToT)

Lightning, Dockコネクタ(要脱獄)

Bluetooth Serial Port Profile(SPP)

Androidだけ

Bluetooth Serial Port Profile(SPP), microbridge,

USB On‐The‐Go(ホスト), Android Open Accessory(AOA)

Page 6: スマートフォン電子回路をつなごう

つなぎ方のいろいろまとめ名称 ソフトモデム Bluetooth(SPP) BLE W‐LAN USB Host AOA

対応OS OS異存なし Android1.5 iOS6.0Android4.3 OS異存なし Android3.1 Android2.3.4

電源端末より(超微小電流) 別電源 別電源 別電源

端末より(端末異存)

別電源(端末充電可)

接続方式4極ステレオミニプラグ

無線 無線 無線 USB USB

通信速度超低速1225bps以下

1Mbps 1Mbps 150Mbps 480Mbps 480Mbps?

消費電力微少 小微少、ボタン電池で十分

大、要リポ検討 端末異存大、端末充電電流を含む

メリットOSに依存しない。低消費なら端末供給可

Android端末なら殆ど使える

超低消費電力OSに依存しない。インターネットに直接接続可

端末から0.5A以下程度の電源供給が望める

端末を充電しつつ利用することが出来る

デメリット通信速度が極めて遅く、電力供給も極めて少ない

特になしAndroidは対応端末がほとんど無い

消費電力が極めて大きい、ルーターが要る事も

端末充電中は利用することが出来ない

端末を充電できる電源回路が必要、携帯性は無い

Page 7: スマートフォン電子回路をつなごう

結局のところ

用途に応じて正しい選択を。

ところで、日本のスマートフォンにおけるiOSとAndroidのシェアの数字って(ry

Page 8: スマートフォン電子回路をつなごう

実例(Android用赤外線アダプタ)赤外線の無いGalaxyに赤外線を!

通信速度が欲しい

Androidオンリー

小さくしたい

端末から電力を供給して欲しい

USBホストを使おう!

Page 9: スマートフォン電子回路をつなごう

Bluetoothという選択肢

無線!無線LANと比べると消費電力が少ない

スマートフォンで無線LANインターネットが併用できる

スマートフォン連携のガジェットを作るなら、

一番最初に検討するインターフェイス

Page 10: スマートフォン電子回路をつなごう

無線そう、それは限られたもの

管理されるべきもの

Page 11: スマートフォン電子回路をつなごう

管理するもの

総務省アマチュア無線、放送に存在する無線免許

え、じゃあ。無線LANは?キーレスエントリーは?

免許なしで使える無線局

すっごく弱いのはOK → 微弱無線局(キーレスエントリー)

無線機が技術基準に適合してればOK → 小電力無線局

携帯電話も無線LANもbluetoothも小電力無線局

Page 12: スマートフォン電子回路をつなごう

技術基準に適合しているか日本の場合は技術基準適合証明が必要

技適マークがついていればOK!(違法無線は刑事罰だかんね!)

そう、技適マーク。それは無線自作ハードウェア最大の壁

欧米ではCEマークがあれば良い

日本では技適マークがなければならない

日本では日本市場なんか。しーらね!(/_;)

Page 13: スマートフォン電子回路をつなごう

技適の壁の高いこと高いこと…日本だけ必要な技適(しかもCEより緩いらしい)を欧米メーカーがとってくれない!(ToT)

その頃、技適の通ったbluetoothモジュールといえば!

ディアゴスティーニの附録!(ぇ

RBT‐001(右図)Bluetooth SPPでシリアル通信できます

その号だけ飛ぶように売れたのは

言うまでも無い

Page 14: スマートフォン電子回路をつなごう

ここ数年いろいろ変わりました。

技適をとった後が楽になる方向で。。。

単独のモジュールじゃないと駄目!

半田付けのモジュールでもOK

技適マークを筐体に書け!

画面で表示できればOK (リンゴか、リンゴが働きかけたのか…

Page 15: スマートフォン電子回路をつなごう

おや、モジュールの様子が…新しい無線モジュール、そこには技適マークがありました。

技適のついたBluetoothモジュールの代表格はこの二つ!

Bluegiga社製 BLE112‐A Lairdtech社製 BL600‐SA

Page 16: スマートフォン電子回路をつなごう

技適つきモジュール

他にもミツミとか村田とかいろいろあるけどね。

日本メーカーってば量産数が無いと売ってくんないんだもの。

というわけで、mouserやdigikeyで買えるBluegigaやLairdtech、富士通のモジュールを使います

中でも早期に出てきたBLE112は人気で情報が多い!

モジュール側面からパッドが出てて手ハンダできるのが

一番の魅力!他は背面パッドなのです。リフローか・・・(/_;)リフロー部品は半田ごてでつけられないのよ!設備が必要なの。設備が!

Page 17: スマートフォン電子回路をつなごう

モジュールとチップ

モジュールの中には無線の送受信に必要な回路や

ソフトウェアがあらかじめ入っているのです!(じゃないと技適とれないし

なのでモジュール。

そしてモジュールはいろいろなメーカーから出てますが、

チップを出しているメーカーはさらに限られます

具体的には、TIとかCSRとかNordicとか。

ですから、モジュールは採用チップで分類できます。

Page 18: スマートフォン電子回路をつなごう

ソフトも技適の範疇なんよソフトを変えたら技適もとりなおしてね!

この問題を回避する為、モジュールメーカーは

スクリプト実行エンジンを提供これなら、無線は実行エンジンで管理されてるからOK!BluegigaはBGScript, LairdtechはSmartBasicど、独自言語…い、今時BASIC…

でも個人的にはチップメーカーのNordicさんがイチオシ!

無線周りはAPIで提供、無線周りとユーザープログラムは別にして

問題を回避。ネイティブで書ける!しかもコアはCortex‐M0!

Page 19: スマートフォン電子回路をつなごう

Nordicだから何が嬉しい?Cortex‐M系のARMマイコンはポピュラーな存在で、

もともと電子工作でマイコンを使ってた人は勝手がわかります。

ネイティブなのでC言語で書けます。スクリプトと異なり

ハードウェアのリソースを余すところなく使うことが可能です。でも、スクリプトより書く量も増えちゃいますが。。。

で、ARMコアなのでARM社のプロトタイピングシリーズである

mbed対応基板がNordicから出ます(しかし、またしても技適が

でもって、今手に入るNordicチップのモジュールは全部背面パッドでリフローなんだな(/_;)

Page 20: スマートフォン電子回路をつなごう

mbedってARM社のプロトタイピング用クラウド的な何かです(ぁ

ブラウザベースのIDEでプログラムを行い、

サーバー内でコンパイルして、バイナリをダウンロードする。

と、マイコンで一番面倒な開発環境の構築が不要です。

また、コミュニティを兼ねており、サンプルコードや

ユーザーが作製したライブラリの共有、利用も可能です。

mbed対応基板であればドラッグアンドドロップで書き込めます。

Page 21: スマートフォン電子回路をつなごう

すっごい便利でしょ。

しかも商用利用できちゃうんです。

mbedなら共有されている回路図とサンプルコードで

回路を組みプログラムを行うことで様々なセンサーが使えます。

モーターが使えます。ディスプレイが使えます。

加速度、ジャイロ、地磁気、アルコール、熱、光、音センサー

サーボ、ステッピングモーター、DCモーター

液晶、有機EL、電子ペーパーどんとこい!

Page 22: スマートフォン電子回路をつなごう

何が起こるか

そして、BLEをインターフェイスにiPhoneは

mbedの標準的なインターフェイス一つになります。

iPhoneから来た皆さん電子回路の世界にようこそ。

あなたの思い描いたガジェットを作る道具は全てここに。

回路設計?mbedのサイトにつなぎ方がかいてあります。

キックスターターにiPhone連携ハードウェアが増える?

もちろんさ!

Page 23: スマートフォン電子回路をつなごう

何が起こるか電子回路はハードです。スマートフォンの中のアプリとは違います。

スマートフォンは技術を持ったメーカーがOSが求める範囲で

ハードの安全性を確認しています。そしてアプリはOSの上で

うごきます。物理的な安全性は保証されています。

ハードを作るのとアプリを作るのは違います。

知れば知るほど、コンシューマハードを作るのが怖くなります。

知らずに足を踏み出せば・・・スマートフォンでも燃えるんだからw

Page 24: スマートフォン電子回路をつなごう

まとめApple社の気が変わらなければ

スマートフォンをハブにしてSFのようにタッチパネルで

全てを操る未来は思ったより早くやってきそうです。

その未来を先取りするハードウェアを作る機会は1万円未満で

個人にも提供されます。

みなさんも、どんどん思いついたらとりあえず作ってみましょう!

量産は電子回路を設計してくれる会社にお願いするのを勧めます。キックスターターで買うのは当分、ボタン電池や乾電池で動く物にしたほうが良さそうです。