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飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

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11年3月に行った、某ベンチャー企業でのインターン課題で製作したものです。

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Page 1: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

小宮悠太

Page 2: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

課題分析「防災・減災を目的とした , 実現可能な

災害対策システムの提案」災害時に最適化したシステム

特定地域の災害時利用のみをターゲットにしたのでは、顧客数も使用頻度も限られる→顧客数でカバー

災害に強く日常時も使えるシステム 顧客数が少なくても使用頻度が高ければ元が取れる

Daily Use Emergency Use

Daily Use Emergency Use

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課題設定Q. 被災した友人 2 人に聞きました。「何に困った?」

A. 衣食住に関する情報が得られなかった。 交通に関する情報が得られなかった。 どこの店が開いているのかわからなかった。 津波警報を信じていいのかわからなかった。

安否を知らせることができなかった。被災地内部の情報伝達手段がない外部から被災地への情報発信手段はあった(ラジオ)

被災地にいる人からの情報発信手段の提供

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課題設定携帯電話網の被害と復旧状況について 被害理由①… (a) 停電 , (b) 伝送路の切断 , (c) 発信の集中

→ 地震発生から2週間以内に 9 割方 ( 約 1 万局 ) 復旧

被害理由②…基地局の根本的な損害→ 台数の限定 (28 日時点で停止基地局約 1400 局 )

最も情報伝達が必要な地域に最も情報が届いていない

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課題設定携帯電話網の被害と復旧状況について 被害理由①… (a) 停電 , (b) 伝送路の切断 , (c) 発信の集中

復旧方法… (a) 自家発電 , 配線ひきなおし (b) 無線 , 有線による迂回路形成

→ 原状復帰→ 地震発生から2週間以内に 9 割方 ( 約 1 万局 ) 復旧

被害理由②…基地局の根本的な損害 復旧方法…車載型可搬基地局による基地局の代替

→ 長期間に渡る代替手段利用

最も情報伝達が必要な地域に最も情報が届いていない

Page 6: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

課題設定携帯電話網の被害と復旧状況について

被害理由②…基地局の根本的な損害

約 25km

約50km

引用: Docomo 2011/3/28 時点

被害状況は広範囲にわたる左図では約 1000km^2 の領域内の

30% 程がサービス停止

さらにこのようなエリアが各地に点在

グレー:サービス停止エリア

イリジウム端末\24 万 / 台

仮に 1000 人に 1 台配るとすると

初期コストのみで\2 億 4 千万

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課題設定車載可搬基地局について

Daily Use… 回線が混雑するイベント時に基地局増強用に使用

既設局復旧エリア

基地局車カバーエリア

約1km

[ 課題 ]台数の限定 ( 総数約 20

台 )移動が陸路のみ通信コスト

約 800 百万円 / 月

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課題設定要求まとめ

移動型の携帯電話基地局機能を有する広範囲 (300~1000平方 km) をサービス範囲とする数日以内に展開できること任意の場所に移動し、留まり続けること地上インフラになるべく頼らないことDaily Use もできること

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提案する解決方法飛行船形式の可搬型基地局 + 可視観測

飛行船 (群 )

メッセージQR コード等

データ中継衛星地球観測衛星

地上基地局

被災地 リンク

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飛行船のメリット・デメリットメリット

地上のダメージを受けない 位置エネルギー/加えるエネルギー or コスト が小さい 狙ったエリアに留まり続けることができる 狙ったエリアに移動することができる

デメリット 悪天候に弱い 定期的な補給 体積が大きい 移動速度の遅さ

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飛行船と他方法の比較UAV

高速度 同一エリアでの滞在時間が短い 位置エネルギー/加えるエネルギー or コスト が大きい

低軌道超小型衛星 イリジウムのようなシステム

→ 端末が専用のものになってしまう 一般の携帯電話端末で、軌道上と直接通信できればよい

→ 高コスト

Page 12: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

提案する解決方法想定されるオペレーション

状況把握

•地上回線経由での通信状況把握

•観測衛星・航空機等での災害状況把握

稼働準備

•配置箇所決定

•配置箇所への移動

稼働

•定期的なメンテナンス・補給

•遠隔地からの運用

Page 13: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

提案する解決方法飛行船形式の可搬型基地局

持たせる機能自律飛行/遠隔地からの操作携帯電話基地局搭載地上の撮影撮影画像のリアルタイム転送

地上設備管制設備備蓄ヘリウム係留する設備

Page 14: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

提案する解決方法1000平方 km をカバーする飛行船の機数

通信可能距離を 1km と制約

高度 500m

通信

可能距離

1km

サービス提供範囲半径約 900m

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.63

3.5

4

4.5

5

5.5

6

6.5

100

120

140

160

180

200

220

高度 [km]

1機当

たり

のカ

バー

範囲

[km^2]

1000[km^2]

をカ

バー

する

のに

必要

な機

数飛行船はサービス停止エリアへの最適配置ができるため、実際は 60~80機ほどで

対象領域をカバー

Page 15: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

提案する解決方法飛行船形式の可搬型基地局搭載ミッション機器例

携帯電話簡易基地局:パソリンク (NEC)アンテナ径:約 500mm質量: 11kg消費電力: 90W

地上観測用カメラ: Ladybug(ViewPlus)サイズ: 100mm立方質量: 1.6kg消費電力: 20W

ミッション機器は合計 13kg, 100W 程度

Page 16: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

飛行船の概要飛行船バス例(韓国 HanGIS社) 充填ガス: He ペイロード 20kg とした実際のシステム例体積 123立方 m全長 14.3m, 高さ 5.5m, 幅 4.4m

高度 300m~500m 用途:リモセン ( リアルタイム画像転送 )

さらにモジュール発電効率 12% の太陽電池 1平方 m で 120W 強発電

夜間・曇のときのためのバッテリー

コスト:上記モデルで 1000 万円 / 台→ 初期投資 10 億円前後 /80 台 引用: www.hangis.com

Page 17: 飛行船形式の可搬型携帯電話基地局の検討

実際のオペレーション被災地への輸送

ヘリウムヘリウムの沸点: -272℃

123立方メートル×80機=9840立方メートルタンクローリーの容量: 18kL

行けるところまで陸路・海路などを使って輸送する

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提案する解決方法飛行船形式の可搬型基地局 + 可視観測

輸送してきたトレーラ

輸送してきた船

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その他Daily Use

車載基地局と同様、イベント時の増強基地局としての利用アピールにも効果的

法律面のハードル無人機の夜間航空禁止を始め、さまざまな制約

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結論提案したシステムにより、現状より 1 カ月早く、

1000平方 km オーダーの領域の携帯電話網を復旧することができる

80 台の飛行船システムに対し、初期投資コストは 10 億円オーダー

災害時以外にも効果的な使用ができ、機会費用損失が少ない

今後の課題コスト検討機体の設計回線設計日常的に置く場所の検討

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余談衛星通信利用車載可搬基地局について

携帯→可搬基地局→衛星→メインの基地局スカパー JSAT の EsBird サービス

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