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〈平成27年度プロポーザル型政策形成事業〉 (政策の名称) 北海道のオープンデータをもっと推進するために 提案者 所属 檜山振興局産業振興部林務課 職氏名 主査(治山事業) 喜多 耕一 1

企画提案書「北海道のオープンデータをもっと進めたい」(最終審査用)

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〈平成27年度プロポーザル型政策形成事業〉

(政策の名称) 北海道のオープンデータをもっと推進するために 

企  画  提  案  書

提案者

所属 檜山振興局産業振興部林務課職氏名 主査(治山事業) 喜多 耕一

1

オープンデータとは何か?

2

オープンデータとは何か?

はじめに

オープンデータについて

説明します。

3

オープンデータって

なに?

オープンデータとは何か?

オープンデータとは

自治体などが保有しているデータを

誰でも電子的に使いやすい形式で、公開することです

4

ホームページで既に

公開しているのに

なぜオープンデータ?

ホームページでの公開とオープンデータの違い

5

ホームページにはコピーライト©が

必ず表示されています

画面で見ることはできますが、

無断で利用する事はできません。

この表示は、

「著作権は北海道にあります。

勝手に使わないでください。

使う場合には北海道の許可を

受けてください。」

ということです。

ホームページでの公開とオープンデータの違い

6

オープンデータでは「クリエイティブ・コモンズ」 というライセンスが適用されます。

出展明示がルール

商用・非商用問わず二次利用・改変が可能

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの種類

緩い きつい

←この資料はクリエイティブコモンズライセンスを適用しています。

ホームページでの公開とオープンデータの違い

7

「クリエイティブ・コモンズ」には種類があって

「商用禁止」や、「改変禁止」などの

条件も付けられます。

※例えば「どこでもユキちゃん」のイラストがオープンデータだったとしたら・・・

商用禁止!

改変禁止!

ホームページでの公開とオープンデータの違い

8

ホームページで公開

画面で見るだけ

利用できない

オープンデータで公開

申請なしに

すぐ利用できる

利用には申請が必要

楽ちん!

※実施の「どこでもユキちゃん」は、非商用であれば

自由に利用できます。(改変禁止)

データを公開するのが原則

9

自治体が持つデータは、地域住民のもので

公開が原則

※個人情報保護で公開できないデータももちろんあります。

日本政府は、政府や独立行政法人、地方公共団体などが保有する

公共データのオー プン化を原則とするオープン・バイ・デフォルト

(open by default)の方針を示しています。

Memo

データはどのように 利用されるか

10

データはどのように利用されるのか

11

福井県鯖江市

避難所マップアプリ

現在地から最短の避難所を

検索できる

この避難所が

オープンデータ

パソコンやスマートフォンのアプリで利用される

特に位置情報のあるデータは利用しやすく便利!

データはどのように利用されるのか

12

横浜市金沢区

保育園マップ

オープンデータは、他のデータを重ねることで

さらに効果を発揮する場合があります

データはどのように利用されるのか

13

横浜市金沢区

保育園マップ

小学校や中学校の学区を

重ねることで、

兄弟がいる場合に送り迎えを

考えながら保育園を探せます。

このアプリは

札幌のお母さんが

考えました

オープンデータは、他のデータを重ねることで

さらに効果を発揮する場合があります

データはどのように利用されるのか

14

札幌市保育園マップ

当然、札幌市の保育園マップもあります。

横浜市金沢区のデータは

オープンデータ

札幌市のデータは

オープンデータでない

札幌市と協議が必要

データはどのように利用されるのか

15

札幌市保育園マップ 札幌市のデータは

オープンデータでない

札幌市と協議が必要

いちいち札幌市の

担当者の手を

煩わせることに

気が引けます・・・

当然、札幌市の保育園マップもあります。

データはどのように利用されるのか

16

オープン

データ

手続きなしで簡単にデータを入手

アイデア次第で誰でも地域住人に役に立つ

データの使い方を考えられる!

オープンデータの推進

17

北海道は既にオープンデータを推進しています

18

北海道では平成26年から

オープンデータを推進すべく動いています

ホームページでは 「北海道オープンデータ(試行版)」が公開されています

平成27年7月に本格運用を

開始する予定のようです

北海道は既にオープンデータを推進しています

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情報政策課

• オープンデータページの管理

• データの公開

• 市町村支援

• セキュリティ対策

各部署(原課)

• 公開するデータの決定

• データの整理

• データの管理

• 問い合わせ対応

ここがうまく繋がる

かが一番の問題

平成27年7月の本格運用後・・・

H26.3 H26.4 H26.7

ガイドライン

作成

試行版

公開開始

利活用推進検討会

本格運用開始

オープンデータは

ここからが本当のスタート

北海道は既にオープンデータを推進しています

20

今回の提案は、

原課がオープンデータを出しやすい

環境をいかに作るか、

原課の立場から検討したい!

H26.3 H26.4 H26.7

ガイドライン

作成

試行版

公開開始

利活用推進検討会

本格運用開始

本格運用後に

データが出やすいように

私のように原課の人間が積極的に

推進を提案するのは珍しいかも・・・

職員アンケート

21

よく知っ

ている

5%

まあまあ

知ってい

25%

聞いたこ

とはある

30%

知らない

40%

いいと思う。

どんどん公開

するべき。

11%

データの内容に

もよるが、でき

る限り公開する

べき。

33% 個人情報などに

気をつけて公開

するべき。

33%

どこまでが個人

情報になるかわ

からないから公

開すべきで無い。

2%

持っているデー

タで不確かなも

のは公開すべき

で無い。

10%

公開するために

データの整理が

必要で、業務が

増えるのでイヤ

だ。

8%

自治体の持って

いるデータなん

か使い物になら

ない。誰も使わ

ない。

1%

よくわからな

い。

2%

この提案に先立ち、電子掲示板において北海道職員にアンケートを行いました

回答数146名

Q オープンデータについて

知っていますか?

Q 北海道の持つデータは

公開すべきと思いますか?

7割程度の方はあまり知らない 8割の方は公開した方が良い

と考えている

職員アンケート

22

しかし一方では、

Q 貴方の職場でオープンデータとして

公開できるデータはありますか?

この問いには、7割強の方が無回答か、「無い」と

答えています。

実は公開できるデータはたくさんあるのに

どのデータが公開できるのかわかっていない方、

もしくはデータはあるけど公開したくない方が

多数である事がわかりました。

提案内容の進め方

23

提案内容の進め方

24

アンケートの結果を受けて

職員にオープンデータを浸透させるためには

2段階で進めるべきと考えます

5つ星のオープンデータ(http://5stardata.info/ja/)より

第2目標

第1目標

1. 現在ホームページなどで公開しているデータは

なるべく手間をかけずにオープンデータとする

2. これから作るデータはオープンデータとして

使いやすい形式で作る

第1ステップ

25 5つ星のオープンデータ(http://5stardata.info/ja/)より

第1目標

第1ステップ

26

• 継続すること

• データは素早く公開すること

• 利用者が探しやすいこと

オープンデータを進めるにあたり

重要なこと このためには

手間を

かけないこと

既にホーページで公開しているデータを中心に

簡単に公開できる仕組み

オープンデータカタログサイト

や のまま公開

第1ステップ

27

オープンデータカタログサイト

静岡県のデータカタログサイトの例

• 様々なページにあるデータを一元管理

• 公開する側は簡単に公開でき、利用する側は探しやすい

• 市町村のデータも一緒に検索

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オープンデータカタログサイト の構築

アイデアソン・ハッカソンを開催し、

どのようなデータが必要か、

どのように公開したら良いのか、

自治体、民間、大学等でディスカッションし、

その中でサイトの構築も行えればいいな~

と考えています。

アイデアソン、ハッカソンとはIT系のイベントの一種で、IT技術者やデザイナー、プランナー等がそれぞれアイデアを持ち寄り、短期間でアプリケーションの開発を行うというものです。

Memo

第1ステップ

29

第1ステップの課題

第1ステップでの課題

利用者が本当に必要としている

データが公開されないこと

アンケートの結果からも、

オープンデータの理解が進まないと、

データが公開されない可能性がある。

※アンケートではオープンデータについて知らない方7割、

公開できるデータが無いと思っている方7割であった。

オープンデータがうまくいかない原因

<防災>

・土砂災害危険箇所、

土砂災害警戒区域

・山地災害危険地区

・津波危険箇所、津波浸水区域

・避難施設位置図、収容人数等

・火山被害区域

・砂防、治山施設の位置

<環境>

・動植物の分布、生息範囲

・土壌分布、植生分布

・禁漁区、保護河川

・林小班、保安林等制限林の範囲、

樹種別分布、林齢別分布等の森林の情報

<観光>

・イベント等の開催日時、開催場所

・北海道の食、名物等の情報、位置

・道内交通機関の情報、時刻表

<産業>

・農地の分布、作物の作付面積等

の情報

・水産資源の漁獲量分布

・林内路網の作設延長

<福祉>

・福祉施設の位置、入居者数等の情報

・幼稚園、保育園、学校、高齢者施設

等の位置

・バリアフリーマップ

・公園、自然公園等の位置、利用形態等

などなど、まだまだたくさんあると思います。

<行政>

・北海道公報、公告

・税金の使い道

・北海道職員数、職員の分布、給料、

手当

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第1ステップの課題

北海道の持つオープンにできるであろうデータ

これだけのデータを公開している自治体は、ほぼないです。

もし北海道がやったら、注目の的ですよ!

私たち自治体の仕事でも役立てることができます。

31

例えば土砂災害の危険のある福祉施設を抽出する

福祉施設

第1ステップの課題

社会福祉部の

「社会福祉施設」

水産林務部の

「山地災害危険地区」 建設部の

「土砂災害危険箇所」

またアンケートでの意見で

• ホームページで既に公開しているのに、あえてオープンデータとして公開する意味があるのか。

• データ整理、公開を行う事で仕事が増えるのではないか

• 使うかどうかわからないデータを公開してどうするのか

• 100%正確で無いデータを公開して、責任は取れるのか

• データのみ一人歩きして悪用や転売されるのではないか

• 個人情報の流出が一番心配。何かあったときにどこが責任を撮るか、明確にする必要あり

などなど

オープンデータカタログサイトを作っても、

必要なデータが無ければ「絵に描いた餅」です

32

第1ステップの課題

細かな情報発信が必要

情報発信

「電子掲示板」「定期的なアンケート」「イントラネット」などで

常に情報を発信し続ける。

他府県で公開しているデータの情報や、

新たに公開したデータの紹介など

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第1ステップの課題解決(案)

データがきちんと継続して公表されるよう

オープンデータの必要性と意義を理解してもらう必要あり

広報誌のように毎月オープンデータに関する

冊子を配布するのも良いでしょう。

月刊

北海道の

オープンデータ

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第1ステップの課題解決(案)

他府県のオープンデータの状況

アプリなどの

利用事例

効率的な

データの作り方

実務で使える

オープンデータ

オープンデータは

仕事が増えるのでは無く

本来やるべきことをやっていなかった

ということ

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第1ステップの課題解決(案)

どうせやるなら、効率的にやりましょう!

新しい業務としての意識を変える

第2ステップ

36 5つ星のオープンデータ(http://5stardata.info/ja/)より

第2目標

オープンデータは「機械判読が可能なファイル形式」 が望ましいとされています。

これは、利用者側が余分なデータ整理を行わずに、

すぐにデータを利用出来るようにするためです。

機械判読可能な形式といわれても・・・

CSV XML RDF KML

Geojson Topojson

などなどさまざまなデータがあります

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第2ステップ

これから作るデータは、利用者が使いやすいデータ形式で作りたい

CSV XML

RDF KML

Geojson

Topojson

データの作り方を理解するのには

ものすごい時間と労力が掛かります

わかりやすく簡単に作れる

仕組みづくりが必要

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第2ステップ

とりあえず、できるところからやっていこう!

印刷したとき見やすい表は、

オープンデータとしては使いづらいものです

Excel方眼紙といわれるシートの作成方法 セルの結合を使って作成した表

このようなファイルは「ネ申Excel(かみエクセル)」と呼ばれています。 ※紙(かみ)への出力しか考えていないという皮肉がこもっています。

39

第2ステップの課題

例えばExcelの表の作り方

データを作るときに、はじめから公開し

利用してもらうことを考えて、

Excel表を作成すると、業務量が格段に減るし

利用する側の生産性もアップします。

ネ申Excelが生産性を落としていると

学者の方々が嘆いておられます。

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第2ステップの課題

「ネ申Excel」の表は、集計しづらく、 データベースにするには非常に手間が 掛かります。集計もしづらいのです。 表内で、文字列で数字が打ち込まれている、それが数字と混同しているなどの場合は もう最悪です。

データは原則公開!

今あるものはそのまま、

これから作るものは利用しやすい形で。

データの作り方を、

理解しやすいかたちで学べるように、

ガイドライン等を整備したいです。

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第2ステップの課題解決(案)

道内市町村や、全国でも使えるように

Web等で公開する

オープンデータ先進地

42

オープンデータ先進地

北海道でも全国的に先駆けて オープンデータを実施している市町村があります。

室蘭市と森町です。

とくに室蘭市は、

「都市計画図」や「空中写真」などの

地理情報のオープンデータが豊富で

全国的に注目されています。

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オープンデータ先進地

室蘭市がオープンデータを進めるに

あたり基本としていること

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このデータは正確ではないので、

データに間違いがあったら

教えてください。

教えてくれたら直します!

自治体側=データのチェックは最低限で良い

利用者側=データの公開が早く、使いやすい。データ数が多い。

はじめから「間違っているかも」と宣言しているので、

間違っていても苦情は出ない。 WinWin!

事業による効果

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事業による効果

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オープンデータが進んだ場合の効果

自由にデータを入手できるので、問い合わせの減少

開示請求などの申請業務の軽減

データ公開による自治体への信頼性の向上

アプリなどの作成による住民サービスの向上

データの可視化による新たなサービスの創出

北海道と市町村でのデータの整合性向上

既にあるデータを再整理することがなくなり、生産性アップ

etc・・・

これが実現するには

必要なデータが素早く、

そして継続的に公開されること!

事業による効果

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オープンデータやってます

ごはん

サラダ

ごはんとサラダしかない!

こんな店二度と来ない!

いらっしゃいませ オープンデータでデータが無いのは、

メニューのない食堂のようなもの・・・

事業による効果

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原課のデータが素早く継続的にオープンになるように、

原課の人間が積極的にアピールすることは

非常に意味があると考えています

北海道 市町村

オープンデータの輪

事業による効果

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オープンデータはすぐに効果が出るものではありません。

効果が出てもゆるやかに少しずつ出てきます。

長い目で見ること、

そして、一見効果が無さそうでも

継続することが重要です。

効果は必ず出てきます!

継続は力なり!

<参考とすべき先進事例>

事例の名称 取り組み主体 事例の概要

ふじのくに オープンデータカタログ

静岡県 静岡県によるオープンデータカタログサイトです。 静岡県内の市町村のデータもまとめて検索しやすくなっています。

http://open-data.pref.shizuoka.jp/

徳島県オープンデータポータルサイト

徳島県 徳島県のオープンデータを集約したWebサイトです。

徳島県と市町村のデータを簡単に検索出来ます。

Webサイト自体がオープンソースで作成されていて、コードなどが公開される予定です。(2015年4月現在)

http://ouropendata.jp/

室蘭市オープンデータライブラリ

室蘭市 室蘭市のオープンデータ公開サイトです。 室蘭市は全国でも有数のオープンデータに積極的な自治体です。 まずデータは公開する、間違ってたら教えてください。という姿勢での公開は、非常に評価されています。

http://www.city.muroran.lg.jp/main/org2260/odlib.php

森町オープンデータカタログ

森町 森町のオープンデータカタログサイトです。 公開には外部のオープンデータ公開サービス「LinkData」を使用しています。

http://www.town.hokkaido-

mori.lg.jp/docs/2014101000041/

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<知見を得るべき有識者>

氏名等 所属・職 経歴・業績等

オープンデータ先進自治体担当者

室蘭市・森町 前ページの説明のとおり、オープンデータを先進的に推進している自治体です。

Cord for Sapporo Cord for Sapporo

札幌市の公開データを中心に、「保育園マップ」や「5374.jp(ゴミナシ)札幌版」など、様々な役立つアプリケーションを有志により開発、無料で公開している。 「保育園マップ」はアーバンデータチャレンジ2014のアプリケーション部門で金賞を受賞しています。

IT関連団体

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<政策形成チームメンバー>

所属氏名 メンバーに推薦する理由

情報政策課

オープンデータ担当者

オープンデータを推進している担当課であり、データの管理、チェック、運営の主体となるところのため

その他データ管理部門 各部のデータを所有、管理している部門

<スケジュール>

6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

対面会議

有識者意見聴取

先進事例等調査

中間とりまとめ

最終報告書作成

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提案おわり

ありがとうございました。

北海道檜山振興局産業振興部林務課

主査(治山事業)

6月からは

後志総合振興局森林室森林整備課

森林土木係長 喜多耕一