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tsuyoshi-saito
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経歴(大学)
農学部農学科 作物遺伝育種学研究室
研究内容 メロンの巻きひげ発生に関与する遺伝子の解析
巻きひげが発生せず
本来巻きひげが発生する箇所が花になる
左:正常株 右:TLが欠失した株
http://chikyu-no-cocolo.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-3123.html
経歴(職歴)
大学院博士前期課程2年時、株式会社日本情報化農業研究所立ち上げに参画
技術伝承可能な汎用的栽培法の研究開発のため、京都府京丹後市の自然耕房あおきの研修生となる
写真:
NHKテレビテキストやさいの時間 2011年1月号 p48
経歴(職歴)
2年後、大学院の頃の同期が奈良県桜井市でセレクトファームを立ち上げ。その際に調査レポートを渡して立ち上げに協力
京丹後で野菜の販売に関わっていたときに、農業においてITの活用がほとんどされていない現状を感じ、
栽培からOSS開発者(プログラマ)に転身
物販用オープンソースソフトウェアSOY Shopのプロジェクトを開始する
セレクトファームの業務システムの大半は農場長の西前を含め、自分たちで開発したものを使っています。
セレクトファーム立ち上げ2年目産業廃棄物である剪定枝大量利用と鶏糞使用の栽培方法がNHKテレビテキスト やさいの時間2011年1月号で取り上げられる
NHKテレビテキスト やさいの時間 2011年1月号 p52
現在は株式会社日本情報化農業研究所を退職し、農機具メーカーや肥料メーカー、生産法人向けに栽培(主に化学)の話をしています
写真:こと京都さんの社員ブログから引用
作物が病気にかかりにくくするためには〇病気の原因となるカビや細菌が作物の周りに少なければ良い〇作物が病原菌に負けない様に健康になればいい
人の健康管理でも同じです。
理想的な栽培環境を作れば、農薬の使用量は減る
作物が病気にかかりにくくするためには
〇理想的な環境にするために
・病原性のカビや細菌のことを知って、病原菌 にとって苦手な環境にする
・作物にとって少ないストレスで多くの肥料 成分を吸収できる環境にする
作物が強くなって、病原菌を弱くすることで、少しずつ病気の要因を減らしていきましょう
土壌の発達5
〇鉱物の役割植物の根から酸が分泌されているのですが、鉱物はその酸に触れることで徐々に小さくなりながら、ミネラルを放出する。
他に保肥力(CEC)を高めます。
※粘土(モンモリロナイトも含む)は鉱物として扱われます※粘土は砂よりも小さな鉱物
土壌の発達6
〇鉱物の欠点土壌で鉱物が多いと、土が締まって根が伸長しにくくなる。
根が伸長しにくいことで、水や養分の吸収が弱まり、全体的に株が弱る。
強い肥料を与えると壊れる。壊れるとCEC、排水性と保水性が下がる。
土壌の発達7
〇腐植の役割根が柔らかくなり、伸長しやすくなり、肥料の効率が上がります。他に排水性や保水性が高まり作業効率も高まる。
米ぬかや糖蜜と併用することで、植物に有益な微生物の増殖のための住処となる。
※バーク堆肥が腐植に当たる
土壌の発達9
〇腐植の欠点腐植を入れすぎると、微量要素の欠乏が発生することがある。※腐植入れすぎという状況になることはなかなかない※炭素循環型農法を行う時は注意です
微生物の活動によって小さくなる。活発な土壌であればある程、小さくなるスピードが速くなる
カリウム(K)
〇カリウム欠乏
水を吸うことに関わる要素のため、カリウムが欠乏すると葉が萎れて、葉色も薄くなる。特に下の葉から症状が現れ始める。※葉色が薄く→黄色っぽくなる
吸水力の低下と養分吸収が下がる
カルシウム(Ca)
〇細胞壁の強化
株の硬さを得るためにカルシウムは使われる。植物繊維のセルロースの間にカルシウムが入り込んで、繊維が硬くなり、茎や葉も頑丈になる
エックボックス説
セルロース
セルロース
他にカルシウムが十分にあると老化が遅くなる
茎が硬くなり、株全体で安定する
マグネシウム(Mg)
〇葉緑素の中心にある要素
光合成を行う葉緑素はマグネシウムを中心にすることで働く様になるマグネシウムが入ることで葉が緑色になる
左のヘムという構造の中心がマグネシウム以外の分子が入ると別の働きになる
http://ja.wikipedia.org/wiki/クロロフィル
マグネシウム(Mg)
〇マグネシウム欠乏
下の葉が黄化する。葉の外側から黄化し、葉脈は最後
マグネシウム欠乏が軽微の場合は上の葉は正常に展開する
下の葉が黄化する。葉の外側から黄化し、葉脈は最後
光合成に支障が出る
植物の根から吸水
光合成をしっかりと行う為、葉が根から水を吸い上げる圧力を高める
根の浸透圧を高めることで土からの吸水力が高まる
肥料成分は根から吸い上げるため、吸水力を高める要素はしっかりと施用する
マグネシウムの吸収時の注意点土壌中にカルシウムが多いとマグネシウムとカリウムの吸収力が下がる
マグネシウムとカリウムを施肥しても、肥効が期待通りにならない現象がある
カルシウム系の肥料の過剰施用で作物は不健康になる※カルシウム過多で作物の吸水力が落ち、カルシウムも 吸えなくなるという現象も発生する
マグネシウムの吸収時の注意点カルシウムはいつ施用する?
・栽培を開始する前にpH調整の為の石灰
カルシウムの用途は多岐にわたるためついつい過剰施用になってしまう
・追肥や葉面散布で水溶性のカルシウム等
・酸素供給剤にも入っていたりする
マグネシウムの吸収時の注意点実は鶏糞の中にもカルシウムが大量に含まれている
http://www.kyodo-shiryo.co.jp/product/product_01.html
鶏は卵の殻を硬くするために、給餌の中に大量にカルシウムを入れ、ほとんど消化せずに鶏糞の成分となる
マグネシウムの吸収時の注意点pH調整の為に石灰を使い、養分補給で鶏糞は作物にとって最悪の組み合わせ
病気を減らすためにpH調整で石灰を使うなら、鶏糞は使わない鶏糞を使いたければ、石灰でpH調整は行わない
※鶏糞の中にある炭酸カルシウムは苦土石灰の成分で 若干ではあるが鶏糞にもpHを調整できる
マグネシウムの吸収時の注意点pHは石灰でなくても調整することができる
・水マグ く溶性の苦土(マグネシウム)
苦土石灰の中にある炭酸石灰と 同じ働きをしつつpH調整後に残 るのがカルシウムではなく、 マグネシウム
・炭酸カリ 水溶性のカリウム 水に溶けた瞬間にpHを調整する
マグネシウムの吸収時の注意点カルシウム過多になったら、カリウムやマグネシウムを追肥で補充すれば良いという発想は危険。
カルシウムとマグネシウムが同時に過多になると、微量要素成分が吸収できなくなる。(詳細は割愛)
土壌中のカルシウム量を減らすという意識が大事
菌:カビやキノコ
写真とイラスト:http://ja.wikipedia.org/wiki/コウジカビより引用
菌はカビやキノコといった多細胞生物が大半を占める
作物の病気はカビ由来が多い作物にとって有益な物質や毒素を出せるものがいる
細菌:乳酸菌、大腸菌や軟腐病菌
By Credit: Rocky Mountain Laboratories, NIAID, NIH [Public domain], via Wikimedia Commons
細菌の大半は単細胞生物作物にとって有益な物質や毒素を出せるものがいる
ウィルス:ネギ萎縮ウィルス等
By Los Alamos National Laboratory [Public domain or Public domain], via Wikimedia Commons
ウィルスは生物?自己増殖することができないので非生物として扱われることもある
細菌とウィルスの違い
細菌は細胞分裂で増えることができる
By Credit: Rocky Mountain Laboratories, NIAID, NIH [Public domain], via Wikimedia Commons
細菌:
細菌とウィルスの違い
写真:http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/d/d4/Virus_growth_curve.pngを引用
細菌は2倍ずつ増えるが、ウィルスは突然爆発的に増加する
微生物が有機物を分解するまで
小さい微生物程、分解できる物質が少ない。
周りに分解できる物質が少なくなると、一部の優秀な個体のみ休眠を行い、他は死んで様々な微生物が利用できる有機物となる
土壌の場合は団粒構造の成分となる
コロニー例
稲わらと良質な大豆たんぱくがあることで納豆菌が優勢種になる※納豆菌は細菌
http://www.kyotogakuen.ac.jp/~microbio/news/2012/12/000187.html
根こぶ病菌(カビ?)で考えてみる先に無害、もしくは有益な菌がたくさんいるとわかっている堆肥が根の周りにあれば、根こぶ病で深刻な事態になることは避けられる
そんな良い堆肥なんてあるのか?そもそも有益な菌はどこにいるのか?
有益な微生物一例枯草菌の仲間で植物の根の発根に良い影響を与える細菌がいる枯草菌の仲間で窒素固定を行う細菌がいる
根こぶ病菌を抑えつつ、上記の細菌の協力を得たい
読んで字のごとく枯れた草で発見された細菌で、植物性の有機物でできた熟成堆肥を入れると病気を抑えられる