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by Design Input, Output, Algorithm - 小野 雄太郎 (チャム&レオ) 慶應義塾大学SFC研究所 所員(訪問) Visual Studio User Group 運営委員 Developers Summit 2014 : 12-A-3 #devsumiA

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Developers Summit 2014 [Day 0] Featuring Tokyo MotionControl Network センサー&デバイス祭

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by Design–Input, Output, Algorithm-

小野 雄太郎 (チャム&レオ)慶應義塾大学SFC研究所 所員(訪問)

Visual Studio User Group 運営委員

Developers Summit 2014 : 12-A-3#devsumiA

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Profile• おの ゆうたろう (チャム&レオ)

– “ちゃむ” と “れお” の2匹の猫からの名前– 慶應義塾大学SFC研究所 所員(訪問)

• ITと現場をつないで、現場にかかわる人たちの技能向上や育成につながる仕組みに取り組む

• IT x 農業や IT x 介護など、全国各地の現場へ– センシングによる省力化から、これまで測られていなかったデータのセンシングと可視化なども

• 「訪問」は、授業を持たない人という意味(ざっくり)– Visual Studio User Group 運営委員

• Technical Expertise– Network, Windows Server, Virtualization, Cloud

Architecture

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Agenda• 大学で取り組みを行っているプロジェクトのご紹介

– 先端計測デバイスを用いたセンシング (LIDAR)– 人間をセンサとして使う仕組み

• 問題を解決するためのアーキテクチャの作り方– センサやデバイスをいかに生かすか

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栽培ハウス内の環境計測• いちご栽培ハウスにおける研究 (宮城県亘理町)

– いちごを安定的に栽培するために、作物自体の状態を把握したい• 環境のセンシングに加えて、作物自体の状態がほしい

• 光合成活動の状態を見てみる– 活発にしていれば、作物は元気?– 光合成によって空気成分が変わる?

• 二酸化炭素を酸素に• どちらかが取れればわかる?

• 大気観測のシステムで取れないか– 理化学研究所(RIKEN) とコラボ

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Light Detection and Ranging (LiDAR)

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• レーザーを使った検出器– 照射したレーザーの反射波を望遠鏡で集光し、検出する

– 空間中に存在する物質がもつ特定波長の吸収量の違いを使って、反射波の強弱を検出

– 物質量の相対的な差がわかる• Time of Flight (光の速度)

– レーザー照射後、反射して戻ってくる光の強弱をナノ秒単位で計測すると、その光が戻ってきた距離がわかってくる

• 1ナノ秒で 約30cm 進む (真空中)– 1ナノ = 10億分の1秒

• 100ナノ秒後に帰ってきた光は、15m先で反射した光 (往復時間)

農林水産省 食料生産地域再生のための先端技術展開事業「平成24 年度施設園芸栽培の省力化・高品質化実証研究」による研究成果の一部です。

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計測の仕組み

Laser

Detector

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検出データ例

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連続的な変化の把握• 点から面の把握へ

– これまでのセンシングは点の計測だった• ハウス内の温湿度計など

– 空間的、時間的な広がりを持つ計測へ• リアルタイムかつ継続的な計測

– 温湿度の時間的変化との相関, etc• 空間での変化の計測

– ばらつきの把握や対策のためのデータ– ハウス単位での Try & Error が、場所毎の Try & Error 情報に精細化

• これらを実現していくのが今の取り組み

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介護の質の向上と評価• 介護業務におけるサービスとしての「質」の定義・評価方法が確立されておらず、利用者に望まれるサービスを提供できる熟練者の育成が困難– 介護の質を評価するためのデータ取得方法と分析方法の構築

• 介護職員が自ら気づき学習・成長する自律評価システムの構築– 介護の熟練性に関するベストプラクティクスの抽出と、それに基づく人事評価モデルの構築

– 介護者の「気づき」を促進することで熟練化を支援する研修サービスの構築

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“気づき”を使った状態の把握• 現在の介護現場は、ユニットケアが主流

– 10名前後までのご利用者を、3-4名の介護従事者がケアする– ユニット単位で受け持ち、日々のケアを行う

• ご利用者に目の届きやすい環境• 周囲の従事者から学ぶことのむずかしさ

• 介護業務の中で自分自身が気がついたことを記録する– ご利用者の表情がよかった、わるかった– 声掛けをした、された

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気づきを記録する施設利用者

介護従事者2014/02/12 Developers Summit 2014 (Day 0 : 12-A-3)

独立行政法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発)による、介護業務における情報活用基盤を用いた介護の質の評価に基づく、新しい「人財教育・評価サービス」の検討・実用化プロジェクトの研究成果の一部です。

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気づかなかったことを把握する• 気づいたことを記録することで、気づかなかったことがわかる

– 気づきデータの欠落に意味がある– 個人においても、チームにおいても

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事例: 声かけの不足

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Aさん Bさん Cさん Dさん Eさん Fさん Gさん Hさん

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声を掛け合うことがチーム不足していた• Bさんとだけ、コミュニケーションが足りてなかった

– データで気づいたことをチームで共有し、積極的に声をかけた• その後のデータで、実行を確認

– ご本人の状態も良くなった

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改善をあぶりだす• 気づきの時間的変化から状態の変化を見出す

– 個人、チームの改善をデータから分析

• できていること、できていないことを把握– 個人の長所を伸ばし、短所をチームでカバーする

• 相性のいい人、相性の悪い人をなくすのではなく、チームでバランスを取り、よいケアを目指す

• よりよいケアを実現し、介護の質を向上させていく

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センサを活用するアーキテクチャ

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Many Devices• キーボード/マウスとディスプレイ/プリンタの呪縛からの解放

– インプットとアウトプットが固定されていた

• 多様なセンサーやデバイスの登場で、選択肢が広がってきた– 新しい入力デバイス

• 環境センサー, モーションセンサー, 画像・音声, etc– 新しい出力デバイス

• スマートデバイス (エアコン, 時計, etc), Drone, etc

• これがセンサーやデバイスがシステムに与えるインパクト

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デバイスとデバイスをつないでいく• さまざまな入力情報を出力に変えていく

– 出力をする目的は、”なにか” を実現したいから• なにかを解決する手段がほしい

• なにを実現するのか– 困っている問題を、解決する手段を作るため

• 作物の状態を知りたい• 介護の質を向上させたい• 新しい体験をしてみたい• ヒマな時間を楽しく過ごしたい

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Output 解決手段Input解決方法

なんとかしたい

Input, Output and Algorithm

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アルゴリズムCODE

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どうやって作る?• インプットとアウトプットだけではアルゴリズムは作れない

– 問題をどのような仕組みで解決できるかを、考えないといけない

• 問題を解決する手段に必要なアウトプットはなにか– 問題の解決手段はシステムのアウトプットで決まる

• システムのアウトプットを定義(デザイン)する– アウトプットをするために必要な情報は何か (インプットの定義)– インプットをどうすれば問題を解決できるアウトプットになるか

(アルゴリズム)

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システムの定義

Output 解決手段Input解決方法

デザイン

なんとかしたい

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問題を解決するデザイン• デザインがぶれなければ、システムの詳細は変更可能

– 必要なのはデザインを実現すること– プログラムの設計仕様は、デザインを実現するためにある

• フリーフォールでも、アジャイルでも

• デバイスの多様化で、デザインの幅が広がっている– これまでにないシステムのアーキテクチャを考えられるようになった

• 今日、ここにそろったデバイスたちをつないで、なにができる?

• デザインの Input は解決したい問題• デザインが Output するのは問題の解決

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デザインしよう!• デバイス(インプットとアウトプット)をつなぐのは Algorithm

– デザインを実現する仕組みは CODE で出来ている

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明るいミライは仕様ですOur STORY

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