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IoT 時代を生き抜くエンジニアに 必要な技術とは Developers Festa Sapporo 2017 Nov. 10, 2017@札幌コンベンションセンター 株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト 松下 享平

Developers Festa Sapporo 2017 / IoT時代を生き抜くエンジニアに必要な技術とは

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IoT 時代を生き抜くエンジニアに必要な技術とは

Developers Festa Sapporo 2017

Nov. 10, 2017@札幌コンベンションセンター

株式会社ソラコム

テクノロジー・エバンジェリスト

松下 享平

自己紹介

松下 享平 (まつした こうへい) “max”

• 静岡県民

• 前職: 東証二部ハードウェア・メーカーでIoT事業のコーディネート

• 2017年3月より「テクノロジー・エバンジェリスト」

• 好きなソラコムサービス

• SORACOM Air メタデータサービス

• SORACOM Funnel / AWS IoTアダプタ

• SORACOM Air for LoRaWAN

• Facebook, Twitter: ma2shita

お客様事例: AGC旭硝子様

グローバルで製造現場を見える化。作業のデータ収集から分析までの一連の通信の流れにSORACOM

作業者(スマートウォッチ、スマホ、スマートグラス)の作業データをリアルタイムに収集、蓄積、分析までを自動化し、カイゼン活動に活用。

(協力パートナー:シーイーシー様)

お客様事例: 積水化学様

再生可能エネルギーである下水熱を利用した温水器の遠隔モニタリング

PLCから温水器の稼働データを取得しSORACOM Airで送信。SORACOM Beamの暗号化、署名機能で、安全でリーズナブルな遠隔監視を実現

お客様事例: 大阪ガス様

ガス・電気のメーターに外部デバイスを取付、10分毎にSORACOMでデータ送信、お客さまに使いすぎ等を通知

(協力パートナー:オージス総研)

ガス・電気の見える化簡易データ計測サービス「ekul(イークル)」

お客様事例: チカク様

スマホで撮った子どもの写真・動画を実家のテレビへ配信

お年寄りをターゲット。テレビにつなぐだけ。難しい通信設定は不要で不具合時も電源の入れなおし。

IoT技術

費用削減

作業の改善

運用の省力化

収益増加 新たな価値

IoT技術の活用指針

IoTの活用が期待される分野

重要なビジネス基盤 / 社会基盤へ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:JR_East_Kamoi_sta._Turnstile_2013-12.jpg#/media/File:JR_East_Kamoi_sta._Turnstile_2013-12.jpg

モノとデータセンタを組み合わせる仕組み

•15年前から実現済み

•エッジコンピューティングでさえも

なぜ今IoTなのか?

すごいデータセンター

なぜ今IoTなのか?

すごいモノ

? ? ?

すごいネットワーク

クラウドの特徴

•必要な時に•すぐ調達できる

•必要なだけ•使った分だけ、使わなければ減らせる

•誰でも使える•個人から大企業まで、同じ技術が使える

一台からの検証目的でも

本番における数万台も

クラウドとIoTはビジネス的な相性がいい

誰でも等しく同じ機能が使える構築済みのサービスが使える

すごいデータセンター

なぜ今IoTなのか?

すごいモノ

? ?

すごいネットワーク

民主化されたクラウド

OpenBlocks IoT (オープンブロックス アイオーティー)

45000円~Armadillo-IoT (アルマジロ アイオーティー)

50000円~

プロトタイピングが容易に

価格は税抜き、概算

Arduino (アルディーノ)

3300円Raspberry Pi Zero (ラズベリーパイ ゼロ)

650円ESP-WROOM-32

700円

Wio LTE(ウィオ エルティーイー)

9800円

3Dプリンタによるデジタル・ファブリケーション

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:AW3D_HDL.jpg#/media/File:AW3D_HDL.jpg http://newswitch.jp/p/8923

すごいデータセンター

なぜ今IoTなのか?

すごいモノ

すごいネットワーク

民主化されたクラウド

民主化されたモノづくりの道具

すごいデータセンター

ネットワークの課題は2つ

民主化されたクラウド

すごいモノ

民主化されたモノづくりの道具

接続方法 セキュリティ通信の管理

すごいネットワーク

ネットワークの課題は2つ

民主化されたクラウド

民主化されたモノづくりの道具

接続方法 セキュリティ通信の管理

有線LAN、無線LAN場所・配線の制約、事前設定、人が介在する前提3G/LTEの通信は便利人向けプラン、長期固定契約、最小契約数

暗号化、認証デバイス単価の高騰通信の管理運用などのビジネスプランに影響

2015年9月30日発表1日10円〜、モノ向け通信サービス

SORACOM Air for セルラー

SIMスロットにSORACOM Air SIM※スマートフォン、タブレットなど

専用線

インターネット

SORACOM Air ― 無線通信サービス

通信キャリアのの交換局

お客様

① SIMを購入してモノに挿す

Webコンソール②Webからコントロール

③APIでコントロール

API

APIによるSIMの制御

すごいデータセンター

なぜ今IoTなのか?

すごいモノ すごいネットワーク

民主化されたクラウド

民主化されたモノづくりの道具

民主化された無線通信ネットワーク

アイデア次第で勝負できる環境が整った

ガートナー、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2017年」https://www.gartner.co.jp/press/html/pr20171003-01.html

2017年1996年

http://foresightinvestor.com/articles/109289-gartner-s-hype-cycle

IoT現在の位置づけ

インターネットマガジン1996年4月号―INTERNET magazine No.15https://i.impressrd.jp/e20071218195/bnpdf199604015

可視化?

新サービス、新デバイス?

新技術のビジネス活用?

旧態業者の取り組み?

まったく異なる業種からの参入

Amazon Dash Button

実現したこと

ボタンが押せるだけ

設定はスマートフォン任せ

押下後のロジックはすべてクラウド

1年くらいの短寿命

徹底した単機能化による低価格化

物販をサービスに変貌

Amazon Dash Buttonの事実

• 1個500円。初回注文の金額500円引きで実質無料

• 100種類以上のブランドの商品1000種類以上

• 注文75%以上増加、平均で1分に1回

http://jp.techcrunch.com/2016/04/01/20160331amazon-expands-dash-button-line-up-top-sellers-to-date-include-tide-bounty-cottonelle/

http://jp.techcrunch.com/2017/06/28/amazon-dash-button-new-brands/

Brand Share of Amazon Dash Button / May 2015 ~ Jan 2016 from Ecom Insights Panel

異業種からのハードウェア参入

これから何が起こるのか?

ハードウェアはサービスの部品の一つへ

ハードウェアの価値は(見かけ上)限りなくゼロへ

しかし、その本質は

ハードウェアは囲い込みに最適な入口

IoTの基本要素とスキルマップ

アプリケーションネットワークセンサー/デバイス

“モノ”

接続インターフェイス精度

送出頻度・データサイズ設置場所

電源システム更新

故障対応

アクセス回線プロトコル変換

データ変換・暗号化経路セキュリティ

伝送障害対策リモートアクセス

UI/UXライブラリ/PaaS/IaaS

開発言語・環境ストレージ量・期間

プロトコル将来への成長

基板設計・製造・実装外装設計・製造部品調達・納期

EoLとモデルチェンジ規格・認証取得

従来の開発カルチャーギャップ

アプリケーションネットワークセンサー/デバイス

“モノ”

24週~ 1~2週イテレーション

サイクル

実装H/W制約志向e.g.) 低級言語、バイナリペイロード

生産性志向e.g.) スクリプト系言語、テキストペイロード

接続インターフェイス精度

送出頻度・データサイズ設置場所

電源システム更新

故障対応

アクセス回線プロトコル変換

データ変換・暗号化経路セキュリティ

伝送障害対策リモートアクセス

基板設計・製造・実装外装設計・製造部品調達・納期

EoLとモデルチェンジ規格・認証取得

【再掲】

“モノ”のイテレーションサイクル短縮

アプリケーションネットワークセンサー/デバイス

“モノ”

24週~ 1~2週イテレーション

サイクル

実装H/W制約志向e.g.) 低級言語、バイナリペイロード

生産性志向e.g.) スクリプト系言語、テキストペイロード

接続インターフェイス精度

送出頻度・データサイズ設置場所

電源システム更新

故障対応

アクセス回線プロトコル変換

データ変換・暗号化経路セキュリティ

伝送障害対策リモートアクセス

新規のIoTシステム構築

モノ

Google Cloud Platform

Microsoft Azure

AWS

デバイス数、データ量が予測しづらい

センサー制御、エッジ処理バッファリング、エラー処理

直接収益にならない実装が存在

バックエンドにスケーラブルなメガクラウドを使わないと損

バッファリング、エラー処理暗号化・プロトコル実装認証処理(SDK)

認証情報

SORACOM Funnel ― クラウドアダプタ

モノ

Google Cloud Platform

Microsoft Azure

AWSSORACOM Funnel

認証情報

センサー制御、エッジ処理バッファリング、エラー処理

バッファリング、エラー処理暗号化・プロトコル実装認証処理(SDK)

SORACOM Funnelでクラウドを活用モノの開発を最小限に

Arduino上におけるAWS IoT通信実装の比較

AWS IoT Device SDK利用 PubSubClient利用

動作環境Arduino YUN以上

約10000円

Arduino UNO動作可能

約3500円

プロトコル MQTTS MQTT

X.509証明書 必要 不要

ライブラリ#include <aws_iot_mqtt.h>#include <aws_iot_version.h>#include "aws_iot_config.h"

#include <PubSubClient.h>

Publishまでの手順

1. includes2. #setup3. #config4. #connect5. #publish

1. include2. #setServer3. #connect4. #publish

Subscribe#subscribe(topic, qos, callback)※複数可能

#subscribe(topic[, qos])#setCallback(callback)※1つのみ

接続状態確認 N/A #connected

SORACOM Beam / Funnel でSORACOM上でMQTTS化

Topic設計で回避可能

その差6500円/unit + 実装&運用

SORACOMはあらゆる無線とクラウドをセキュアにつなぐ

セルラー

Sigfox

AWS, Azure, GCPパートナークラウド

プライベートクラウドデータセンター

インターネットパブリック IaaS/SaaS

Wireless Agnostic Cloud Agnostic

LoRaWAN

クラウドネットワークセンサー/デバイス

“モノ”

有線LAN、無線LAN場所・配線の制約、事前設定、人が介在する前提3G/LTEの通信は便利人向けプラン、割高の通信費、長期固定契約

暗号化、認証デバイス単価の高騰通信の管理運用などのビジネスプランに影響

接続方法 セキュリティ通信の管理

IoT/M2M向け無線データ通信サービス

SORACOM Air for セルラーfor LoRaWANfor Sigfox

デバイスやクラウド開発の負担を減らす

SORACOM Beam / Funnel / Harvest / Endorse

セキュアな閉域網構築に

SORACOM Canal / Direct / Door

パケットレベルの制御を可能とする

SORACOM Junctionデバイスのリモート管理に

SORACOM Gate / Inventory

“モノ”のイテレーションサイクル短縮

アプリケーションネットワークセンサー/デバイス

“モノ”

24週~ 1~2週イテレーション

サイクル

実装H/W制約志向e.g.) 低級言語、バイナリペイロード

生産性志向e.g.) スクリプト系言語、テキストペイロード

接続インターフェイス精度

送出頻度・データサイズ設置場所

電源システム更新

故障対応

MHz / MBコン

ピュ

ーテ

ィン

グパ

ワー

メモ

リ空

GHz / GB

TB

エッジ(組み込み)

クラウド

レイテンシ低ns μs ms s

200msの壁

エッジへの実装• センサー制御• 低レイテンシ応答• オフライン稼働(一時的な)

• 複雑なロジックはクラウドのAPIで

クラウド・ファースト デバイス

デバイスの「クラウド・ファースト」化

MHz / MBコン

ピュ

ーテ

ィン

グパ

ワー

メモ

リ空

多超

GHz / GB

TB

エッジ(組み込み)

クラウド

レイテンシ低ns μs ms s

200msの壁

“モノ”のイテレーションサイクル短縮

アプリケーションネットワークセンサー/デバイス

“モノ”

1~2週イテレーション

サイクル

実装 生産性志向e.g.) スクリプト系言語、テキストペイロード

クラウド・ファーストデバイス

1~2週

最小実装志向

デバイスに残された課題

電源

•省電力化

環境性能

•外装設計

価格

•量産効果、シンプル化

運用・故障対応

•ログ、修理・交換フロー

ソフトウェア更新

•OTA (Over the Air)

EOL(End of Life)とモデルチェンジ

•ミドルウェア、ID設計

IoT時代を生き抜くエンジニアに必要な技術とは

手を動かして

様々な

コンポーネントや

サービスを知る事

可能な事と課題を

見極められる事

得意な

実装パターンを

編み出すこと

LTEプロトタイプボード ― Wio LTE

LTE Cat.1 モデム• アンテナ2本添付 (技適OK)

• nanoSIMスロット x1

Groveコネクタ (3.3V給電)

• Digital x2• Analog x2• UART x1• I2C x1

Arduino IDEでの開発

9800円 (税抜き)

LTEプロトタイプボード ― Wio LTE

データ可視化・蓄積サービスSORACOM Harvest

UDPで送信

LTEプロトタイプボード ― Wio LTE

1. センサーデータを読み出し2. SORACOM Harvestへ送信

https://gist.github.com/ma2shita/4be51957502acfd23cc72b362ac1988f

新サービスやニュースを追う

https://twitter.com/SORACOM_PR https://www.facebook.com/soracom.jp

人間の歴史の中で、何かを始めるのに今ほど最高の時はない。

今こそが、未来の人々が振り返って、

「あの時に生きて戻れれば!」という時なのだ。

― まだ遅くはない。

― 〈インターネット〉の次に来るもの P40

KEVIN KELLY / 25 July, 2016

http://amzn.to/2ulULQ8

SORACOMの願い

クラウド ⇒ 多くのビジネス、Webサービス

SORACOM ⇒ 多くのIoTビジネス、システム

たくさんのIoTプレイヤーが生まれますように

世界中のヒトとモノをつなげ共鳴する社会へ