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執筆を支える技術と 技術書のトレンド 日高 正博/高橋 征義 #devsumiA

Developers Summit 2017 17-A-7 執筆を支える技術と技術書のトレンド

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執筆を支える技術と技術書のトレンド

日高 正博/高橋 征義#devsumiA

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本日のテーマ

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本日のテーマ

技術を使う側から、技術をつくり、育てる側へ

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スピーカー紹介:日高 正博

・ソフトウェアエンジニア

・Android開発者カンファレンスDroidKaigi代表理事

・技術書のお祭り技術書典の主宰

・技術技術情報の共有やコミュニケーションに興味を持ち、商業、非商業問わずエンジニ

アの発信について考えてます。新しい技術を知ることが好き。

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スピーカー紹介:高橋 征義

・株式会社達人出版会代表取締役

 ・技術書典のもう一つの主催団体

・一般社団法人日本Rubyの会代表理事

・著書に『たのしいRuby』(共著)など

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質問コーナー

✔ 今年に入ってから技術書を読んだことのある(読んでいる)人?

✔ 技術書を書いたことのある人?

✔ 技術書を作っている人?(出版・編集・印刷等のお仕事をされている方)

✔ 同人誌を買ったことのある人?

✔ 同人誌を書いたことのある人?

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技術者のアウトプット

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「執筆しました!」「新刊出ました!」「すごーい!」

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「本を書く」ことの重み

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様々な技術的アウトプット

本を執筆する

雑誌に寄稿する

ブログを書いて公開する

コードを書いて公開する

イベントで講演する

勉強会で発表する

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SECIモデル暗黙知

形式知

表出化

連結化内面化

共同化

Externalization

CombinationInternalization

Socialization

組織的知識創造プロセスモデル

(野中郁次郎・竹内弘高『知識創造企業』)

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「技術者コミュニティ」という組織

コミュニティの中で(外部との交流も図りながら)知識創造プロセスを回していかなけれ

ばならない

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デブサミ=「共同化」の場

同じ場所で、直接語りかけることで「暗黙知」を伝える

「共感」しあう場

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「共感」の限界

その場にいる人にしか伝えられない(空間的な限界)

やがて来る人たちにも伝えられない(時間的な限界)

⇒「表出」の必要性

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様々な技術的アウトプット

本を執筆する

雑誌に寄稿する

ブログを書いて公開する

コードを書いて公開する

イベントで講演する

勉強会を開催する

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「適当にネットで検索すれば十分なのでは?」

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しかし足りないものも当然ある

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「本を書く」ことの重み

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本の強み

パッケージング

流通

質感・満足感

デバイスの利便性

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技術書のトレンド・流行ってる分野

● 機械学習と人工知能

● Python● クラウドとかDevOpsとかアジャイルとか

● 「流行っている分野」が必ずしも本になるとは限らないのに注意(JSとかAndroidとか…)

● 「定番書」と「流行書」(定番になりやすい本、事例と上のはやってる本の事例があ

れば雰囲気がわかりそう)

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ネット・デジタルで何とかならないか?

ブログやアドベントカレンダーとかも将来的にはなんとかなるかもしれない

それはそれで頑張っていきたい

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もう一つの「本」:同人誌

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同人誌のメリット

商業出版の不満を解消

・技術の進歩が早く、すぐに陳腐化する

・入門分野にかたよる

同人誌は

・趣味(たのしー!)書きたいことをかける

・すぐ出せる、薄くても許される

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出版社では同人誌はできない?

同人誌は

・部数がでない薄い本

・かわりに多くのニッチをカバーする

・出版社が出しても儲からない

  (個人で儲かるとは言っていない)

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1609/02/news115.html

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どこで同人誌が見れるの?

・となりでDevBooksやってます

 ・18時まで(終わってダッシュしたらみれるのでは??)

・コミックマーケット

 ・夏と冬

・技術書典2 ・4月9日 秋葉原UDX

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最近の問題

会社で買う時、電子書籍と相性が悪い…

ライセンスが特殊だ…流通/決済が…

出入りの業者から買いたいけど特定の本屋・サイトでしか売ってない…

同人誌の在庫問題…

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執筆を支える技術

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普通の(執筆以外でも使ってる)技術

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gitとビルドとCIで執筆する

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執筆プラットフォームとしてのGitHub

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Gitでコミュニケーション

✎ ✎

・リポジトリ上での執筆

・Pull Requestによるレビュー、編集

・Issueによる進捗管理

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書籍の継続的インテグレーション

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継続的に成果物を提供、フィードバックに利用

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デプロイ環境のコンテナ化

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書籍のかたち

紙や電子データでも様々なフォーマットが乱立、ビルド環境はさまざま

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仮想化により、だれでも製作可能に

著者それぞれの環境での構築は至難。コンテナ化で再現性を向上

$ docker pull vvakame/review$ ./build-in-docker.sh

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マークアップ・組版

紙か電子か両方かで選択が変わる。

さらに電子の場合、固定(漫画のようなレイアウト)かリフロー(フォントサイズの変更など

可能に)か。

● Re:VIEW● Markdown(Pandoc, GitBook, Sphinx)● ReST(Sphinx)● AsciiDoc(AsciiDoctor)● LaTeX● InDesign

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執筆を支える技術=新たなインフラ整備

技術基盤を再構築:品質のためのイテレーション。書き手の「困った」を解消

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技術を誤解なく伝えるための工夫

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愚直に文章がんばろうね

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愚直にがんばる → とりあえず書く

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文章を理解してもらうには

● 言いたいことを1つに絞る

● まとめを最初に書く

● 文章は短く、簡潔に書く

● 初めての単語/概念は説明する

● 表現を統一する

● フィードバックをもらう

おすすめの本: 木下是雄『理科系の作文技術』 本多勝一『新装版日本語の作文技術』 唐木元『新しい文章力の教室』 結城浩『数学文章作法基礎編』『同推敲編』 三森ゆりか『外国語を身につけるための日本語レッスン』

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届けたいひとを想像しよう

誰に知って欲しい?

間違えて届くとお互いが不幸に。知って欲しい

ひとがいる場所に届けよう。

広く一般に普及させたい

ブログやQiita、Kindle、雑誌など

深くニッチに追求したい

同人誌や専門書

ユーザコミュニティへの貢献

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ご清聴ありがとうございました

いらすとや http://www.irasutoya.com/

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