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広告目線から見た HoloLens
メディアアーティスト/クリエイティブテクノロジスト
坪倉 輝明@kohack_v
Tokyo HoloLens Meetup vol.1
※ 発表内容は個人的な見解です。
※ HoloLens 使ったことある方には既知の情報が沢山含まれます。
はじめに
自己紹介
坪倉 輝明メディアアーティスト/クリエイティブテクノロジストフリーランス
• 元 1→10design エンジニア
• 今年からフリーランス
• VR/AR/MR 好き
• ソフトウェアからハードウェアまでやる
• メディアアート展示
• 体験型アトラクション制作とか ( エンターテイメント/プロモーションイベント等 )
kohack_v
TsubokuLab
http://teruaki-tsubokura.com
仕事でやってたこと
ソードアート・オンライン ザ・ビギニング
コブクロ MV 「奇跡」 京都水族館 雪とくらげ
東京モーターショー TOYOTA FCV PLUS
メディアアーティスト的なこと
Achromatic World - いろのないせかい
つくもがみ 七色小道
Vertexceed
クリエイティブテクノロジスト的なこと
インタラクティブお葬式
パンツが見える夢のメガネ「 Delta Glass 」 My ハチ公
陣痛共有デバイス「 Happy Pain 」
さて、 HoloLens の話。
「 My ハチ公」というアプリを作った
My ハチ公
• お題「ハチ公前での待ち合わせにとても苦労しています。待ち合わせしや
すい画期的なアイデアを教えてください。」
• dotFes のクリエイティブ大喜利というコーナーで発表したネタ。
• 会社に転がっていた HoloLens を使って 1 日で実装
すぐに HoloLens 案件が決まったりしました。
Twitter でバズったり元旦特番で紹介されたり
HoloLens の影響力すごい。
広告業界でも HoloLens の需要が増えている
広告業界(デジタル、クリエイティブ)
• プロモーションイベント
• プロモーションムービー(バズムービー)
• 最新技術 × ◯◯ が定番
• 技術は鮮度が重要目新しい技術は注目を集めバズに繋がりやすい
• 広告業界は常に新しい技術(ネタ)に飢えている( プロデューサーやディレクターに会う度に「何か新しい技術無いの?」って聞かれる日々 )
満を持して HoloLens 登場
• 初期の VR ブームやプロジェクションマッピングブームのような、
何をやっても注目を集められる状態
– 技術自体が目新しいので、一定の注目を得られる
– 一般の人が見飽きてしまうまでが勝負
今こそ HoloLens を使うべき時…!
すぐにでも案件で使いたい人、
多いんじゃないでしょうか。
Iちょっとまった
Iその案件、本当に HoloLens 向きですか?
HoloLens は夢のあるデバイス。
でも、万能なわけじゃない。
そもそもまだ「開発者向け」デバイス
HoloLens の長所・短所をしっかり理解して
効果的に魅力を引き出す必要がある。
広告案件で HoloLens を使う時の
ポイントをご紹介!
広告目線から見た、 HoloLens の
メリットとデメリット
• 最先端テクノロジーとして注目を集められる ( 広告効果が高い )
• リッチで印象に残るユーザー体験(初体験の体験者は特に)
• 酔いの心配が少ない(透過型の為)
• 怪我の心配が少ない(透過型の為)
• 解像度が高く、小さい文字も読ませられる。( 1 度あたり47px )
• ワイヤレス & スタンドアロン
広告目線から見た
メリット
最新技術で話題性が高く、安全でリッチな体験ができる。
【イベント運営】
• アテンドスタッフが必要脱着や操作説明など、手放し展示ができない。 (1回きりの体験が基本 )
• 一人あたりの体験時間が長くなる装着時に映像が見える位置が狭くて調整に時間がかかったり、操作が難しいので操作説明に時間がかかり、回転率が低下する。
• 連続稼働時間 2~3 時間程度 (充電 ? 時間 )1 日 8 時間連続稼働させるには、 1 ブースあたり 3HoloLens 必要( 100 万円~ )
広告目線から見た
デメリット①
人件費、回転率、機材費、それぞれでコストが高い
【イベント運営】
• 屋外での展示が難しい赤外線方式なので直射日光のある場所ではトラッキングがあやしい。
• Kinect や HTC Vive など、他の機器と干渉する同じく赤外線方式のため、他の機器の影響を受けたり影響を与えてしまったりする。
広告目線から見た
デメリット①
展示場所や組み合わせる機器に注意する必要がある
【 UX /ユーザー体験】
• 視野角が狭い垂直 35 度・水平 50 度 程度
• 背景や大きな物を表示するのに向かない。(視野角)
• 近すぎる場所に表示するのは向かない(視野角・立体視)
視野角やデバイスの制限で映像が消えると、コンテンツに没入してたところから一気に現実に引き戻される (興ざめする ) のでユーザー体験を損なう。
広告目線から見た
デメリット③
視野角は致命的。コンテンツを小さくする必要がある。※ 初めてで一度きりの体験に視野角の脳内補完をあてにしてはいけない
【 UX /ユーザー体験】
• 視野角が狭い垂直 35 度・水平 50 度 程度
• 背景や大きな物を表示するのに向かない。(視野角)
• 近すぎる場所に表示するのは向かない(視野角・立体視)
視野角やデバイスの制限で映像が消えると、コンテンツに没入してたところから一気に現実に引き戻される (興ざめする ) のでユーザー体験を損なう。
広告目線から見た
デメリット③
視野角は致命的。コンテンツを小さくする必要がある。※ 初めてで一度きりの体験に視野角の脳内補完をあてにしてはいけない
広告代理店&クライアント「デカい恐竜とか出して驚かせたい!」
こうなる
広告代理店&クライアント「デカい恐竜とか出して驚かせたい!」
【 UX /ユーザー体験】
• 黒や暗い色が表現できないHUD ・ペッパーズゴースト・透過フィルム・プロジェクション等と同じ加算合成。
• 背景が明るい場所で映像の視認性が落ちる
• 指の操作が LeapMotionほど高精度・感覚的ではない
広告目線から見た
デメリット④
視野角や色など、表現の制限が多い。操作方法や視野角制限でユーザーが考えなきゃいけない事が増えるとコンテンツに集中できなくなる。
【 UX /ユーザー体験】
• 黒や暗い色が表現できないHUD ・ペッパーズゴースト・透過フィルム・プロジェクション等と同じ加算合成。
• 背景が明るい場所で映像の視認性が落ちる
• 指の操作が LeapMotionほど高精度・感覚的ではない
広告目線から見た
デメリット④
視野角や色など、表現の制限が多い。操作方法や視野角制限でユーザーが考えなきゃいけない事が増えるとコンテンツに集中できなくなる。
プロジェクターも同じ
プロジェクターも同じ
投影面の背景色 = 黒
背景の明るさ毎の見え方の違い
( イメージ )
背景の明るさ毎の見え方の違い
( イメージ )
光の加算合成なので、暗い色はコントラストが低く見えにくい
0%背景の明るさ毎の見え方の違い
( イメージ )
20%
40%
60%
80%
0%背景の明るさ毎の見え方の違い
( イメージ )
20%
40%
60%
80%
黒いオブジェクトと明るい場所での展示に注意!
HoloLens 等の HUD では映像のコントラストを上げるために
フィルターで背景の明るさを落としている
【 PR】• 体験のリアルタイム共有ができない
イベントでは体験の共有 ( モニター出力 ) が超重要。
ストリーミング映像は 10秒程度の遅延があり使えない。
• 出力された MR動画がスキャム (詐欺 ) っぽい出力される MR動画より体験時に見える映像の範囲の方が狭い。広告業界やクラウドファウンディングに蔓延しているようなスキャム動画になりがち。
広告目線から見た
デメリット⑤
体験していない人に凄さを伝えにくい。
• HoloLens に限らず、最新技術には眩しい魅力に隠れた
短所が沢山存在する。
• 短所をしっかりと理解して正しく活用し、案件の事故
を提案段階で未然に防ぎましょう!
まとめ
ありがとうございました!
メディアアーティスト/クリエイティブテクノロジスト
坪倉 輝明@kohack_v