衛星・衛星電話のまとめ～個性豊かなシステム～

大江将史<masa@fumi.org>

衛星データサービス

•地球局、据え置きタイプ•IPstar 85cm 1.2m

•JSAT Exbird 74cm

•WINDS 74cm

•ETS-8 30cm

•地球局、可搬・IDU/ODU一体型タイプ•Inmarsat BGAN

•Thuraya

•WIDE STAR2 (Nstar2)

•Iridium

IPstar

•84本のビーム、45Gbpsの容量

•超多ビームとリージョン毎のフィードアーキテクチャ、長寿命•ベントパイプ方式

• Multi-Beam/Spot-Beam

•スケールメリットによる低価格化

•複数の衛星に相当する容量・アーキテクチャ

• 2021年位まで稼働予定

• 16波のOFDM• 4Mbps局=1.93MHz

• 262.5MHz / beam

•4本のビームが日本をカバー•日本分をKaで埼玉のGWへフィード

•日本向け容量は、2-3.5Gbps程度

•中国、インド、インドネシア、マレーシア、ミャンマーなど１７カ国

•でかい•質量6.4t

• JCSAT2A : 4t

•25万台

○：スポット黒線：整形ビーム（広範囲）青：放送ビーム

IPStar

18.3 18.47918.496 18.675

19.7 19.87919.896 20.075

20.0885 20.2 27.0 27.262527.2875 27.55

28.35 28.629.50 29.7625

29.7875 30.05

10.95 11.2 11.5 11.712.2 12.4625

12.4875 12.75 13.75 13.95 14.0 14.17914.196 14.375

14.3885 14.5

404 401 402 403402-

2404 401 402-2 402 403

402-2 放送 ４０２／４０４ ４０１／４０３ 放送４０２／４０４

４０１／４０３

402－2

小電力データ通信システム

27.0-27.5 GHz

Ku VSAT12.20-12.75 GHz

Ku VSAT14.0-14.4 GHz

[GHz]

[GHz]VSAT帯域外

帯域外

Ka

Ku

↓上りと下りが異なるバンド構成

（インターネット指向の衛星）≒インターネット衛星ではない片面偏波

VSAT外のバンドも用意されている（日本は未活用）非常に広帯域な設計になっているのが分かる

↓

IPstar

•ODU/アンテナ•1.2mアンテナ

•安定した性能

•84cmアンテナ• EIRPが低い場所では、降雨時に受信レベルが規定値以下

•設置の基本：水平調整で決まる。

足場鋼材で無段階水平調整

水平を取るため、足場にゴム・板で調整する

IPstar

•IDU•5Cの同軸2本 + LAN

•開通まで•Windows用 iUATアプリにより、スペアナ機能により、捕捉に必要な外部機材不要•セットアップユーザー名・認証コードなど、設置にはセンターから指示される諸情報が必要

•iUAT用ケーブル10mで試験し、運用ケーブル(30mまで)でも試験して、完了

•L3サービス•1M/512k 3500円～ 4M/2M(15000円)、1M/1M 帯域保証(30万円)•技術的には、34Mbpsまで可能

•グローバル/プライベートIP機能、ルータ機能、NAT機能、DHCP機能•TCPアクセラレーション機能なし•音声帯域の優先制御可能

EXbird

•JCSAT2Aを利用•ベントパイプ方式のアーキテクチャ

•データは、DVB-RCS方式（手堅い）

•ODU/ アンテナ•74cmアンテナ• ERRP上の問題なし

•水平が超重要

• XPDが確保できない。

•アンテナ架台の精度が悪い。

•バリが多い。

•サテライトキャッチャー•設置簡単・お値段ビックリ

•屋上の冠水注意

• GPSが取れないと使えない

•軒先では×の場合あり

10kgブロックx4x4

衛星モデム(IDU)内蔵

EXbird

•IDU

•5C同軸x2 LANx2 TELx1 HSDx1

•プライベートIPのみ(JSAT制限)

•開通まで•捕捉にスペアナが必要

•捕捉・テレメトリ信号トレース・クロスチェック・電話UAT・POL調整・XPD計測・開通

•IPサービス•DHCP機能・ルータ・NAT

•TCPアクセラレーションあり

•4Mbps/800Kbps

•価格 IPstar x 2 ポータブルスペアナ

WINDS

•Ka帯を利用•広帯域・基地局小型化

• 45cmアンテナで155Mbps

•フェーズドアレイアンテナ(APAA)とMBAの搭載•衛星上の交換機•各ビーム間での宛先に応じたスイッチング

•高EIRP•8台のTWTA

APAAによるカバー

MBAカバー

WINDS

•APAA 155Mbps(50Mx3波合成)モードでパケットロス•「かぶり」が原因

•衛星内スイッチングを利用するための制約が多い

•超お高い地球局•従事者が必要

•震災では岩手県で活躍•沿岸局・県庁でのテレビ会議や消防庁への中継等

ETS-8（きく）

•すでに運用終了•震災特別対応・文科省の要請

•30cm程度のアンテナ•384Kbps• Sバンド

•衛星側アンテナ不良のため、アンプが必要

•常時従事者が必要•VSATではない。

IDU

アンプ

アンプ

ＩＤＵ

Imarsat BGAN

•IDU/ODU一体型で、フェーズドアレイアンテナ方式•設置が簡単、一部の南極を除いて、世界中で利用可能(フェーズドアレイアンテナによる動的カバ－）

•機能•LAN/USB/電話/FAX/ISDN 等（機種による)•ルータ機能・NAT機能・USBモデム

•グローバルIP可

•速度•S/Kuバンドで、~492Kbps程度（機種による）•ベストエフォート・帯域保証など品目多数

•他•3機のBGAN衛星ネット上に複数キャリアが展開

•契約キャリアによって、ドロップする地球局が異なる。•バッテリで稼働可能 オランダ T＆T社

Explorer 500 (50万円)

Thuraya

•Thuraya≒Imarsat BGAN•Imarsatと同じ衛星アーキテクチャ•～384Kbps のストリーム/ 444Kbpsのベストエフォート

•ゲートウェイがアラブ・・・

•総務省が 144kbps端末を5月末に投入

WIDE STAR2

•IDU/ODU一体型•設置が簡単、日本のみ

•電話＋パケット通信サービス•N-STARc/dを利用,2010～• WIDE STAR1と併用

•Sバンド 384/144Kbps , 64Kbps保証• 4ビーム

•フィーダーは、Cバンド

•システムを汎用化• PDCALL-IP(SIP/IMS)

•臨時仮設電話等にも利用

様々な特長

•IPstar：価格破壊•超大容量・多ビーム・長寿命・IP専用・リージョン毎のゲートウェイなど、汎用性を捨てた、低価格化にフォーカスを絞ったアーキテクチャ•ビジネスとしての可能性を実証した•アンテナがでかいが帯域は、Mbps級

•Inmarsat/Thuraya:小型端末＆どこでも使える•Sバンド、IP、全世界で、128ビーム・フェーズドアレイによるピンポイント高効率ビーム、端末小型化•手軽にインターネットをどこでも

•WIDE STAR2：小型端末＆日本専用•三菱電機製・オールIP、4ビームのため、エリア制限されるも、Sバンドによる端末小型化を実現

•WINDS: 広帯域•衛星内帯域容量は少ないが、Kaによる大容量帯域と小型基地局•2ビーム・アクティブフェーズドアレイによる効率の高い接続

•EXBird：古い・手堅い•ベントパイプの手堅い設計、汎用性高いがコスト的に不利