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楽天で開催したTwtitter研究会でお話した勉強会同好会とは。
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勉強会同好会について
楽天株式会社 DUアーキテクチャー&コアテクノロジー課よしおかひろたか|2010年6月16日
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はじめに
• 背景– 社内でもさまざまなグループで自主的な勉強会が開催されている。
– 一方で、社内勉強会開催にまつわる事務作業の煩雑さ、社内コミュニティ運営上の難しさなど、主催者側共通の悩み、問題などがあると思われるが、その問題が共有されていないため、各自苦労している現状がある。
– そこで、そのような問題共有をはかり、勉強会開催の敷居を下げることによって、社内勉強会の活性化を目指すとともに、主催者、関係者同士の親睦をはかりたい。
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勉強会同好会
• 設立趣旨
– 社内勉強会(イベントなども含む)の主催者、関係者間で、勉強会開催のノウハウ、Tips、問題共有などをはかり、親睦を深める。
– 社内勉強会開催のコストが下がることにより、社内勉強会が活性化し、ひいては従業員の活性化、満足度向上などに貢献する。
• ネライ
– 社内勉強会というコミュニティ運営上の様々な問題点、悩みなどを共有する。
– 各種事務処理など定型化できる部分のノウハウの共有。
– UST、動画配信など様々なTipsの共有。
• 活動のイメージ
– 情報共有ミーティング(月1回程度)
– 親睦を深めるための懇親会
– 外部の勉強会との情報共有(勉強会勉強会など)
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自己紹介
• よしおかひろたか• 楽天株式会社、技術理事• http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok
• コミュニティ活動–カーネル読書会主宰者–勉強会勉強会
• DEBUG HACKS (共著)、ISBN9784873114040
5刷が決まりました
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• 情報処理2011, vol. 52, No.4.5
•• 全国技術系勉強会マップ• ~技術者のライブセッションに参加しよう~
•
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20110227#p1デブサミで『ハッカー中心の企業文化を日本で根付かせる』という講演をしてきた
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ハッカー中心の文化
• インターネット時代のソフトウェア開発–最高のプログラマを雇う–少数精鋭–最高のプログラマは最高のプログラマと働きたがる
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なぜ必要か
• 共通善(社会をよくする)
• 企業の競争力
• ベストプラクティス
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なぜ必要か
• ハッカー中心の企業文化の方が、自分には心地良いから(利己的な理由)
• その他の理由は、偉い人に説明するための理屈。– 共通善(社会をよくするという価値観の共有)
– 企業の競争力(会社がつぶれたら元も子もない)
– ベストプラクティス(ソフトウェアを楽しく作る。デスマーチ知らず)
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なぜ必要か
• ハッカー中心の企業文化の方が、自分には心地良いから(利己的な理由)
• その他の理由は、偉い人に説明するための理屈。– 共通善(社会をよくするという価値観の共有)
– 企業の競争力(会社がつぶれたら元も子もない)
– ベストプラクティス(ソフトウェアを楽しく作る。デスマーチ知らず)
http://d.hatena.ne.jp/LibrePDM/20110301 「ハッカー中心の企業文化」を偉い人に説明する
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どう企業文化を作るのか
• 企業文化は、暗黙的、明示的につくられる。
• 外から知られることはない。(民族誌が必要)
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どうハッカー中心文化を作るか
• 暗黙知の継承– 材料:パッション、仲間
–方法:勉強会、ランチ、飲み会、合宿
• 形式知の継承– 戦略、ガイドライン、ルール
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文化の衝突
• 商用ソフトとオープンソース
• レガシーとWeb2.0
• ウォーターフォールとアジャイル
• 高い稼働率とスケーラビリティ
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組織の限界
• 組織が肥大化すると– 蛸壺(他の事業部なにする人ぞ)
– 横串(クロスファンクション)は言うほど簡単ではない
• 文化の融合が必要、対立ではなく
• そこで、社内コミュニティ
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社内コミュニティ
• コミュニティ・オブ・プラクティス• 組織:縦割り• プロジェクト:横串• 社内コミュニティ:縦でも横でもない– 志を共有するメンバーによってドライブ
–コミュニティは組織を活性化するビタミン
• そこで勉強会
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勉強会の隆盛
300件/月以上開催
id:hanazukinと愉快な仲間達による人力作業によって編集公開されている。
IT勉強会カレンダー
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勉強会のイメージ
• 主催者が個人的興味の延長で開催• ボランティアによって運営• 無償ないしは廉価
– 商用セミナー、教育コースとの違い
• 技術者の人的ネットワーク、知識獲得のプラットフォーム、キャリア形成のツール
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事例:カーネル読書会
• Linuxおよびオープンソース技術に関する勉強会– 1999年4月から。10年続いている。
• 第100回開催した。Linusも参加してくれた。
–中学生から50代まで、素人からカーネルハッカーまで、毎回数十人参加
–よしおかが主宰。横浜Linux Users Group (YLUG)有志と運営http://ylug.jp
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社外勉強会を社内で開催
• 楽天でカーネル読書会を開催した– 大変だったこと
• 申請書類がいっぱい。(空調、ゲストカード、イベント申請、エレベータ、会場、開錠…)
• 社内ワークフロー、誰に何を頼めばいいかわからない
–うれしかったこと• ボランティアがいっぱい立候補してくれた(多分10人以上)楽天カーネル隊を結成♪
• 社内ワークフローとか、教えてくれる人がいた• エライ人が理解を示してくれた(社内スポンサー)• ビアバッシュ(ピザとビールのパーティ)ができた
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カーネル読書会@楽天
• 社外勉強会を社内でやると…• メリット(社員にとって、会社にとって)
– 自社での開催なので、参加の敷居が低い。最新技術動向の入手。議論の場の提供。外部からの刺激による開発者の活性化。モチベーションアップ。外部人材との交流。企業イメージ向上。
• リスク、コスト– 情報流出⇒会場以外には入れない– 会場提供⇒直接的な費用はほとんど発生しない– 勤務時間外⇒コストはほとんどかからない
• メリット>コスト
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楽天社内コミュニティ
• ジャングル– LT大会– 開発合宿
• 勉強会(社内、社外)
• 楽天テクノロジーカンファレンス実行委員会• クリーンナップ大作戦• ランチ~(カフェテリアを利用したカジュアルなミーティング)
• 社内報• 勉強会同好会
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楽天TechTalk 毎月第3水曜日
レポート 80views
動画 100views
資料勉強会 40~50人参加
勉強会
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技術者として
• オープンイノベーションの時代–社外に価値の源泉を求めざるをえない
–会社に閉じこもっていてはいけない
–コミュニティ的なノリ
• 技術は会社のものではない、社会のものだ–社会をよくしていくという価値観–コミュニティという道具
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大規模社外カンファレンス
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2010年4月 丸山先生レクチャーシリーズ第3回@楽天
来場者数、約500名 Ustreamの視聴者数=544名
事務局運営スタッフ(ボランティアで運営)
勉強会
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Innovation Sprint 2011
2011年1月13日(木)
基調講演Roots of Scrum一橋大学 名誉教授 野中 郁次郎 氏Chairman, the Scrum Training Institute ジェフ・サザーランド 氏参加者360名ほど。ボランティアによる実行委員会コミュニティによる価値の創造
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勉強会:事例
(よしおかの勉強会第一の法則)
勉強会の法則
「開催のメリット > 開催のコスト」
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勉強会をテコに
• モチベーションアップ
• 暗黙知の流通
• 人との出会い(同じ会社であっても)
• 組織の壁の破壊
• 新しい技術知識などを得ることはむしろ副次的な効果
• 勉強会を通じて「技術の横串」をとおすコミュニティをつくる
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もうひとつの方法
• 勉強会は極めて属人的–情熱と仲間が必須
– 暗黙知の共有
• 戦略、ガイドライン、ルール–理事の立場を利用して、
– OSS戦略の策定
–コミュニティアライアンスプラン策定
–社内ルール作り– 形式知を共有
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日本で根付かせるために
• ハッカー中心の企業文化の理解– 民族誌的なアプローチ
• 価値観の共有– コミュニティ
• 方法論– 勉強会、ランチ、飲み会、…、(暗黙
知)
– 戦略、ガイドライン、ルール、(形式知)
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Project60 電力使用量40%削減の取り組み
http://corp.rakuten.co.jp/csr/ecology/project60/
震災が組織を変えるチャンス
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• エンジニアとして、社会をよりよくしていきたい。
• そのために、ハッカー中心の企業文化を日本に根付かせたい
• それが自分が幸せになる道だと思っている。