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Windows Server 2003 サポート終了対策 ‘14/10/18 Update アイティデザイン株式会社 知北直宏 Copyright 2014 ITdesign Corporation , All Rights Reserved ‘14/9/20 @ JAZUG福岡(ふくあず) MS コミュニティ 合同勉強会 & JAZUG 4 周年連動

Windows Server 2003 サポート終了対策

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Windows Server 2003 EOS

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Windows Server 2003 サポート終了対策

‘14/10/18 Update

アイティデザイン株式会社

知北直宏 Copyright 2014 ITdesign Corporation , All Rights Reserved

‘14/9/20 @ JAZUG福岡(ふくあず) MS コミュニティ 合同勉強会 & JAZUG 4 周年連動

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※重要※ ‘14/10/18 Update !

Windows Server 2003 で構築された Active Directory 環境に、Windows Server 2012 R2 をドメインコントローラーとして追加すると、 不具合が発生する可能性があります。 (Windows Server 2003 ドメインコントローラーが存在しなくなった環境でも起こる可能性があります)

次のマイクロソフトサポートチームのブログや、ナレッジベースを参照して、 対策、対応をお勧めします。 http://blogs.technet.com/b/jpntsblog/archive/2014/10/15/windows-server-2012-r2-windows-server-2003.aspx http://support.microsoft.com/kb/2989971

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はじめに

Windows Server 2003 / 2003 R2 のサポート終了対策として、 新環境へマイグレーションするために、検討や計画しなければならない 内容についてお話しします。

Active Directory 、ファイル サーバー、マイクロソフトの アプリケーションサーバーを移行するための具体的な方法、 Tips についてお話しします。

環境や構成により、今回お話しする内容とは異なる(追加の) 準備や手順が必要になる可能性があることをご理解ください。

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自己紹介

知北直宏(ちきたなおひろ)Twitter: @wanto1101 アイティデザイン株式会社 代表取締役社長 九州発ITPro系コミュニティ「Win.tech.q」代表 福岡でITProやってます。

Active Directory、Hyper-V、Exchange、System Center その他いろいろの提案・設計・構築・サポートまでなんでも。

大手、地場インテグレーターさんの後方支援など。 Microsoft MVP(Directory Services) MCSE、MCITPとかいろいろ。(元・MCT。。。涙)

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自己紹介

「Cloud OS MVP Roadshow」など登壇 http://technet.microsoft.com/ja-jp/windowsserver/dn783356 など数回

Windows Server 2012 / 2012 R2 のホワイトペーパー執筆 (DirectAccess、フェールオーバークラスター)

コラム執筆 http://e-prom.jp/bitdrive/column/

「標準テキスト Windows Server 2008 R2 構築・運用・管理パーフェクトガイド」という本を書きました。

御礼・2013年10月に第9版発売、通算16500部発行

Windows Server 2012 R2 版 2014年9月28日発売決定! 全800ページ!全39章!MSサポート全面監修! http://www.sbcr.jp/products/4797377040.html 次へ

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アジェンダ

Windows Server 2003 終了対策の進め方 Active Directory の移行 ファイルサーバーの移行 マイクロソフトのサーバーアプリケーションの移行

Web アプリケーション(IIS) SQL Server Exchange Server SharePoint Server

まとめと補足

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Windows Server 2003 サポート終了対策の進め方

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サポート終了まで残り時間はわずか!

2015 年 7 月 15 日(日本時間)に Windows Server 2003 のサポートが終了します。

残り数か月の間に、移行を完了させるための、計画や実施が必要です。

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現状の把握 検討と準備 移行の実施

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Windows Server 2003 のワークロードと移行の重要性

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2007 年当時の Windows Server ワークロード

ビジネスアプリ

ケーション

25.1%

データベース

16.5%

ファイル/

プリント

13.7%

Web,

8.8%

グループ

ウェア

8.5%

メール 7.4%

ネットワーク,

5.6%

HPC, 1.3% その他,

13.0%

* マイクロソフト調べ

2015 年 7 月のサポート終了までに、 Windows Server 2003 や、 アプリケーションの移行が必要です。

特に、アプリケーションサーバーの移行は、 OS の移行よりも多くの時間と工数を要するため、早期の対応が必要です。

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移行のプロセス

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1.移行前 2.移行 3.移行後 (トラブルシューティング)

現状調査

アプリケーションの 詳細調査

移行先決定

設計 検証 その他

移行作業

動作確認 トラブルシューティング

移行完了 ロールバック

移行の成功は「移行前」が大きなカギを握ります。 • どれだけしっかりとした計画が立てられるか • どれだけ設計や検証に時間をかけられるか

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現状調査

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棚卸し • どんなアプリケーション

が動いている? • 用途は? • どのくらいのパフォーマ

ンスを要する?

運用 • どんな運用している? • バックアップは?

ドキュメント • 導入時のドキュメント

は残ってる? • 運用のドキュメントは

整備されている?

Microsoft Assessment and Planning (MAP) Toolkit による棚卸し

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Microsoft Assessment and Planning (MAP) Toolkit

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既存のコンピューターをスキャンして、現状確認やアセスメントを行うことができる無償ツール。

エージェントレス(既存コンピューターにソフトウェアをインストールする必要なし)

Microsoft Azure への移行結果などもレポート可能。

Microsoft Assessment and Planning Toolkit http://msdn.microsoft.com/en-us/library/bb977556.aspx

Microsoft Assessment and Planning (MAP) Toolkit

DEMO

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アプリケーションの詳細調査

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構成と機能 • どんな構成? • どんな機能を使っ

ている?

依存関係 • OS や、他のアプ

リケーションとの依存関係は?

• クライアントの動作要件は?

運用 • どんな運用してい

る? • バックアップは?

その他 • ライセンス数は? • サポートはいつま

で? • サードパーティの

アプリケーション使ってる?

移行に関する確認 • 互換性は?(廃止された機能はないか?非推奨となった機能はないか?) • どんな新機能がある?

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新機能について調べてみましょう

「後ろ向き」なサポート終了対策を、「前向き」な対応とするためにも、 移行対象の機能やアプリケーションの新機能について調べてみましょう。

Windows Server 2003 から Windows Server 2012 R2 まで、 次のように複数バージョンがあります。 Windows Server 2003 / 2003 R2 Windows Server 2008 Windows Server 2008 R2 Windows Server 2012 Windows Server 2012 R2

例えば、それぞれのバージョンでの、Active Directory の新機能・追加機能についてみてみましょう。

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Windows Server 2008 の Active Directory 追加機能

機能のサービス化 RODC(Read Only Domain Controller)のサポート グループポリシーの基本設定 監査機能の改善 フリガナのサポート きめ細やかなパスワードポリシー

1 つのドメインの中で、複数のパスワードポリシーを設定できるようになりました。 例えば、一般ユーザーと管理者ユーザーのパスワードの長さや複雑さの要件を変えることなどが可能です。

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Windows Server 2008 R2 の Active Directory 追加機能

Active Directory 管理センター Active Directory Web サービス Active Directory ベストプラクティスアナライザー オフラインドメイン参加のサポート 管理されたサービスアカウントのサポート Active Directory のごみ箱機能のサポート

Active Directory のオブジェクトを削除しても、 比較的容易に復元できるようになりました。

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Windows Server 2012 の Active Directory 追加機能

ダイナミックアクセス制御 Active Directoryによるライセンス認証 DirectAccessオフラインドメイン参加のサポート グループの管理されたサービスアカウントのサポート 仮想化されたドメインコントローラーの複製 ドメインコントローラーの安全な仮想化

Windows Server 2012やWindows Server 2012 R2のHyper-Vなど、 「VM-GenerationID」をサポートしたハイパーバイザープラットフォーム上で 安全に仮想化することが可能になりました。

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Windows Server 2012 R2 の Active Directory 追加機能

多要素認証のサポート Protected Usersグループのサポート 認証ポリシーサイロのサポート ワークプレース参加

Windows RT 8.1 や iOSデバイス(iPad、iPhone)など、 ドメインに「参加」できなかったデバイスを、ドメインに「登録」して、 デバイス認証の対象にすることができるようになりました。

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移行先の例

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オンプレミス クラウド

Office 365 • Exchange Online • SharePoint Online • …

Microsoft Azure • 仮想マシン • クラウドサービス • Web サイト • SQL データベース • …

物理マシン Hyper-V 仮想マシン

Windows Server 2003 アプリケーションサーバー

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移行先決定のポイント

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移行先を決定するときのポイントの一例です。

機能 性能 コスト アプリケーションの動作要件を満たすか、ライセンス上問題はないか 移行先の制約

例えば、Microsoft Azure 仮想マシンを移行先として検討する際には、

次のスライドのような制約、注意点があります。

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Azure 仮想マシンがサポートマイクロソフトサーバーソフトウェア

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Microsoft Azure 仮想マシンは、次のサーバーソフトウェアをサポートしています。

Microsoft BizTalk Server Microsoft Dynamics GP Microsoft Dynamics NAV Microsoft Forefront Identity Manager Microsoft HPC Pack Microsoft Project Server Microsoft SharePoint Server Microsoft SQL Server Microsoft System Center

(SCVMM は除く。また、他のコンポーネントにも制約あり。)

対応バージョンなどの注意点あり。また、Exchange Server はノンサポート。

Microsoft server software support for Microsoft Azure virtual machines http://support.microsoft.com/kb/2721672/en-us

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Azure 仮想マシンがサポートしていない役割

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Microsoft Azure 仮想マシンは、 Windows Server の次の役割をサポートしていません。

DHCP サーバー Hyper-V Remote Access (DirectAccess) Rights Management サービス Windows 展開サービス

他に、リモートデスクトップサービスにはライセンス上の注意点があります。

Microsoft server software support for Microsoft Azure virtual machines http://support.microsoft.com/kb/2721672/en-us

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Azure 仮想マシンがサポートしていない機能

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Microsoft Azure 仮想マシンは、 Windows Server の次の機能をサポートしていません。

BitLocker ドライブ暗号化 (オペレーティング システム ハード ディスク上 – データ ディスク上で使用可能)

Windows Server フェールオーバー クラスタリング (SQL Server AlwaysOn Availability Group を除く)

インターネット記憶域ネーム サーバー マルチパス I/O ネットワーク負荷分散 Peer Name Resolution Protocol SNMP サービス SAN 用ストレージ マネージャー Windows インターネット ネーム サービス 無線 LAN サービス

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設計・検証・その他

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設計 ・移行方法

・現状のまま ・アップグレード ・代替ソリューション ・改修

・バックアップとリカバリー ・…

検証 • 可能な限り実環境に

近い検証環境を構築して、何度も検証&試験

• リカバリー試験も重要 • …

その他 • 予算化など業務処理 • 告知 • …

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移行の実施!

サービスやアプリケーション、環境によっては、複数回にわける必要あり

必ずデータのバックアップを取得してから実施

十分に時間の余裕を持たせたタイムスケジュールとしましょう

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P2V は移行に使える?

P2V(Physical to Virtual)によって、現在稼働中の物理マシンをイメージ化して、Hyper-V などの仮想マシンとして動作させることができます。

Windows Server 2003 サーバーを P2V で仮想マシン化して使用し続ける「塩漬け」は、「サポート終了対策」の観点から全くお勧めできません。

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P2V も使いよう

移行を進める際に P2V が有効に使える場合があります。

移行作業実施前にハードウェア保守が終わってしまう ハードウェアが老朽化していて移行作業に耐えられない可能性がある 完璧なバックアップを保持したい 本番環境を完璧にコピーした検証環境を作りたい

※ライセンス違反が発生しないよう十分注意を。

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P2V はいくつかの方法があります

Windows Server 2003 を、P2Vする方法はいくつかあります。

SCVMM(System Center Virtual Machine Manager)のP2V機能 Disk2vhd その他

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Disk2vhd とは?

P2V が可能な無償ツールです。 マイクロソフトの無償ツール群である、Windows Sysinternals の 1 つ。

(サポートはありません) Windows Server 2003 SP1 以降で、インストールすることなく実行して、

物理サーバーを仮想化イメージに変換することができます。 VHDX にも対応しました。

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Disk2vhd http://technet.microsoft.com/ja-jp/sysinternals/ee656415.aspx

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Disk2vhd の使用は簡単!

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VHDxファイルの出力パスを指定

変換するディスクを

選択

Create!

「Prepare for use in Virtual PC」のチェックはオフのままで!

Disk2vhd

DEMO

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事前検証はとても大事

多くの場合、移行は新規構築よりもリスクや制約が多くなります。

事前に、可能な限り本番環境に近い検証環境を用意して、 何度も事前検証を行うことを強くお勧めします。

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検証環境を作りましょう

許されるのであれば、本番環境を P2V によって検証環境を作ります。 ※ライセンス違反や、本番ネットワークに繋げてしまわないよう注意。

P2V 不可の場合は、可能な限り本番環境に近い検証環境を新規構築します。

Hyper-V 上の仮想マシンとして環境を作ると、 チェックポイント(スナップショット)が取れるため、何度も試すことができてオススメ。

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スケジュール(移行実施日)についての参考情報

大がかりな移行の場合は、連休中の実施などが必要になります。 これから、2015 年 7 月までの連休を把握しておきましょう。

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2015 年 7 月 14 までの連休(三連休~)

2014 年

10/11(土)~13(月)

11/ 1(土)~ 3(月)

11/22(土)~24(月)

年末年始休暇

2015 年 1 /10(土)~12(月)

ゴールデンウイーク

Active Directory の移行

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Active Directory の移行方法

Windows Server 2003 ドメインコントローラーによる Active Directory を、 Windows Server 2012 R2 環境へ移行する方法は複数あります。 Active Directory ドメインをアップグレード Active Directory ドメインの再編とオブジェクトの移行

Windows Server 2003 ドメインコントローラーを、

Windows Server 2012 R2 へ直接アップグレードする、 「(オペレーティングシステムの)インプレースアップグレード」は不可。 (Windows Server 2008 R2 SP1 以降は可能)

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「ドメインをアップグレードする」移行方法とは?

既存の Windows Server 2003 ドメインに、 新たに Windows Server 2012 R2 ドメインコントローラーを追加して、 古いドメインコントローラーを削除(降格)して、アップグレードします。

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Active Directory ドメイン サービス (AD DS) の社内への展開 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh472160.aspx

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「ドメインをアップグレードする」移行方法の流れ

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Windows Server 2003

フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

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「ドメインをアップグレードする」移行方法の流れ

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Windows Server 2003

フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 0 : 準備 機能レベルを Windows Server 2003 にする

フォレストの機能レベル :Windows Server 2003 ドメインの機能レベル :Windows Server 2003

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「ドメインをアップグレードする」移行方法の流れ

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Windows Server 2003

フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 1 新しいドメインコントローラーを追加する

フォレストの機能レベル :Windows Server 2003 ドメインの機能レベル :Windows Server 2003

Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 R2

ディレクトリ情報 の複製

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「ドメインをアップグレードする」移行方法の流れ

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Windows Server 2003

フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 2 FSMO の 操作マスターの役割を 転送する

フォレストの機能レベル :Windows Server 2003 ドメインの機能レベル :Windows Server 2003

Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 R2

ディレクトリ情報 の複製

FSMO

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「ドメインをアップグレードする」移行方法の流れ

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Windows Server 2003

フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 3 古いドメインコントローラーを降格する

フォレストの機能レベル :Windows Server 2003 ドメインの機能レベル :Windows Server 2003

Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 R2

FSMO

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「ドメインをアップグレードする」移行方法の流れ

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フォレスト / ドメイン

Phase 4 機能レベルを Windows Server 2012 R2

にする

フォレストの機能レベル :Windows Server 2003 ドメインの機能レベル :Windows Server 2003

Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 R2

FSMO フォレストの機能レベル :Windows Server 2012 R2 ドメインの機能レベル :Windows Server 2012 R2

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「ドメインをアップグレードする」移行方法の流れ

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フォレスト / ドメイン

+ α ・IPアドレスの引継ぎ ・SYSVOL複製方法変更 ・ごみ箱の有効化 ・その他

Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 R2

FSMO フォレストの機能レベル :Windows Server 2012 R2 ドメインの機能レベル :Windows Server 2012 R2

IP アドレス 引継ぎ

セントラル ストアの作成

SYSVOL 複製方法

変更

ごみ箱の 有効化

動作確認

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」による移行方法とは?

新規にドメインを作成して、ツールを使って徐々にアカウントを移行する方法

アカウント移動は ADMT(Active Directory Migration Tool)を使用 パスワード移行は PES(Password Export Server)を使用

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Active Directory 移行ツール (ADMT) ガイド: Active Directory ドメインの移行と再構築 http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=19188

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」による移行の流れ

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移行元 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 0 : 準備 移行元の機能レベルを Windows Server 2003 にする

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」による移行の流れ

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移行元 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 1 Windows Server 2012 R2 ドメインコントローラーで、移行先のフォレスト/ドメインを構築。 信頼関係を結ぶ。

移行先 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2012 R2

信頼関係

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」による移行の流れ

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移行元 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 2 Windows Server 2008 R2 コンピューターを「ADMT用サーバー」として、移行先ドメインに参加させる

移行先 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2012 R2

信頼関係 Windows Server 2008 R2

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」による移行の流れ

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移行元 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 3 ADMTやPESをインストール。 その他、各種設定。

移行先 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2012 R2

信頼関係 Windows Server 2008 R2

ADMT

PES

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」による移行の流れ

次へ

移行元 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

Phase 4 各種アカウントの移行を実行

移行先 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2012 R2

信頼関係 Windows Server 2008 R2

ADMT

PES アカウント

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」による移行の流れ

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Phase 5 終了処理。

移行先 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2012 R2

Windows Server 2008 R2

ADMT

移行元 フォレスト / ドメイン

Windows Server 2003

PES アカウント

信頼関係

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「ドメインの再編とオブジェクトの移動」の注意点

ドメインを新規構築して、アカウントを移動するため、手間がかかる。

ドメイン名など、設定や環境が大きく変わるため、各種システムへの影響が大きい。

旧ドメインに参加していたコンピューターなどは、新ドメインへ参加しなおす必要があるため、再起動必須。

「ADMT Ver.3.2」が最新版。 Windows Server 2012 / 2012 R2 へのインストールは不可。 (Windows Server 2008 R2 コンピューターを用意)

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Active Directory の 2 つの移行方法の比較

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方法 ドメインをアップグレード ドメインを再編して オブジェクトを移行

概要 既存ドメインに 新しいドメインコントローラーを追加して 古いドメインコントローラーを削除(降格)

新しいドメインを構築して 既存ドメインから オブジェクトを順次移行

メリット ・簡単 ・ドメインの再構成が可能 ・段階的な移行が可能

デメリット ・課題

・ドメインの構成は変わらず ・段階的な移行が困難

・難易度が高い

オススメ!

「ドメインのアップグレード」による Active Directory の移行方法の手順

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※重要※ ‘14/10/18 Update !

Windows Server 2003 で構築された Active Directory 環境に、Windows Server 2012 R2 をドメインコントローラーとして追加すると、不具合が発生する可能性があります。 (Windows Server 2003 ドメインコントローラーが存在しなくなった環境でも起こる可能性があります)

次のマイクロソフトサポートチームのブログや、ナレッジベースを参照して、 対策、対応をお勧めします。 http://blogs.technet.com/b/jpntsblog/archive/2014/10/15/windows-server-2012-r2-windows-server-2003.aspx http://support.microsoft.com/kb/2989971

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Phase 0:準備

ドメインコントローラーのシステム状態のバックアップを取得します。 ドメインの機能レベルと、フォレストの機能レベルを

「Windows Server 2003」にします。 (Windows Server 2003 よりも古いドメインコントローラーが存在しないこと。)

「Active Directory ドメインと信頼関係」で操作します。

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Phase 1:新しいドメインコントローラーの追加(1/3)

Windows Server 2012 R2 コンピューターをドメインに参加させて、 ドメインの管理者でログオンして操作。

「サーバーマネージャー」から「役割と機能の追加ウィザード」を起動して、 「Active Directory ドメインサービス」を追加します。

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Phase 1:新しいドメインコントローラーの追加(2/3)

「役割と機能の追加ウィザード」の「結果」ページの 「このサーバーをドメインコントローラーに昇格する」リンクを開いて、 「Active Directory ドメイン サービス構成ウィザード」を開き、進めます。

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Phase 1:新しいドメインコントローラーの追加(3/3)

スキーマの拡張など、ドメインのアップグレード処理はウィザードが実行してくれます。

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前提条件にパスできたならば、インストールができます。 インストールが終わると自動で再起動しますからご注意。

新しいドメインコントローラーの台数分繰り返す

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Phase 2:FSMO 操作マスターの転送(1/5)

FSMO( Flexible Single Master Operation )の操作マスターは、 5 種類あります。 スキーママスター(フォレストに 1 台) ドメイン名前付けマスター(フォレストに 1 台)

RID プールマスター(ドメインに 1 台) PDC エミュレーター(ドメインに 1 台) インフラストラクチャマスター(ドメインに 1 台)

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Phase 2:FSMO 操作マスターの転送(2/5)

スキーママスターを転送するには、まずは次のコマンドを実行します。 regsvr32 schmmgmt.dll

MMCを開いて、「Active Directoryスキーマ」スナップインを追加して、操作。

次へ

フォレストで 1 回実行

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Phase 2:FSMO 操作マスターの転送(3/5)

ドメイン名前付けマスターの転送は、 「Active Directory ドメインと信頼関係」で行います。

次へ

フォレストで 1 回実行

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Phase 2:FSMO 操作マスターの転送(4/5)

RID プールマスター、PDC エミュレーター、インフラストラクチャマスターの転送は、 「Active Directory ユーザーとコンピューター」で行います。

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ドメインごとに 1 回づつ

実行

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Phase 2:FSMO 操作マスターの転送(5/5)

FSMO 操作マスターの転送はコマンドでも実行できます。 ntdsutil "roles" "connections" "connect to server (新DC名)" quit "transfer schema master" quit quit ntdsutil "roles" "connections" "connect to server (新DC名)" quit "transfer naming master" quit quit ntdsutil "roles" "connections" "connect to server (新DC名)" quit "transfer RID master" quit quit ntdsutil "roles" "connections" "connect to server (新DC名)" quit "transfer PDC" quit quit ntdsutil "roles" "connections" "connect to server (新DC名)" quit "transfer infrastructure master" quit quit

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Phase 3:古いドメインコントローラーの降格(1/2)

Windows Server 2003 ドメインコントローラーで、「dcpromo.exe」を実行して、「Active Directory のインストールウィザード」で「降格」します。

次へ

チェックは 「オフ」の ままで!

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Phase 3:古いドメインコントローラーの降格(2/2)

ドメインコントローラーの降格に失敗する場合は、 次のような対応を行ってみましょう。 DNS の参照先を確認、変更する(新しいドメインコントローラーに向ける) 「dcpromo.exe /forceremoval」で強制降格を行ってから、

「メタデータクリーンアップ」処理を行う

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ドメイン コントローラーの降格に失敗した後、Active Directory のデータを削除する方法 http://support.microsoft.com/kb/216498/ja

Metadata Cleanup http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc731035.aspx

Clean Up Server Metadata http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc816907.aspx

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Phase 4:機能レベルを上げる

ドメインの機能レベルと、フォレストの機能レベルを 「Windows Server 2012 R2」にします。

「Active Directory ドメインと信頼関係」で操作します。

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機能レベルは 昇格すると、

基本的には戻せない!

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移行後の追加作業

必要に応じて次のような作業も行います。 IPアドレスの引継ぎ セントラルストアの作成 SYSVOL 複製方法変更 Active Directory のごみ箱の有効化

動作確認

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Active Directory のごみ箱機能の有効化

Active Directory のごみ箱機能を有効化することにより、 削除したオブジェクトの復元が容易になります。

有効化する必要があります(いったん有効化すると無効化できません)

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動作確認

イベントビューアーでのログの確認 dcdiag コマンドや repadmin コマンドによる状態確認 ベストプラクティスアナライザーの実行

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ファイルサーバーの移行

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73

ファイルサーバーの移行方法

Windows Server 2003 のファイルサーバーを、 Windows Server 2012 R2 へ移行する方法は複数あります。 Windows Server 移行ツール ファイルサーバー移行ツールキット(FSMT)1.2 Robocopy

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Windows Server 移行ツール

74 次へ

75

Windows Server 移行ツールとは?

共有フォルダーの共有設定や、ユーザーデータを移行することができるツールです。 Windows Server コンピューター間で機能や役割の移行を行うことができます。 次の 5 つの 移行用の Windows PowerShellコマンドレットにより構成

Export-SmigServerSetting Import-SmigServerSetting Get-SmigServerFeature Send-SmigServerData Receive-SmigServerData

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Install, Use, and Remove Windows Server Migration Tools http://technet.microsoft.com/library/jj134202.aspx

Windows Server 2012 への役割と機能の移行 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj134039.aspx

参考・移行コマンドレットの概要 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd871125.aspx

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Get-SmigServerFeature の実行例

すべての Windows コンポーネントをインストールした Windows Server 2003 R2 コンピューターで 「Get-SmigServerFeature」を実行して、 エクスポート可能な機能を確認してみました。

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Windows Server 移行ツールによるファイルサーバー移行の流れ

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Windows Server 2003 Windows Server 2012 R2

移行元 移行先 ファイルサーバーを移行

④「移行ストア」をコピー

①「Windows Server 移行ツール」などインストール ②「SmigDeploy」で「移行ストア」を作成 ③Windowsファイアウォールの受信の規則を追加

⑧「移行データ」をコピー ⑨「Import-SmigServerSetting」コマンドレットで、 ローカルユーザー/グループの「移行データ」をインポート

⑪「Receive-SmigServerData」コマンドレットで、 共有設定とデータの受信を開始=>完了

⑤「Windows PowerShell 2.0」動作環境を用意 ⑥Windowsファイアウォールの送信の規則を追加 ⑦「Export-SmigServerSetting」コマンドレットで、 ローカルユーザー/グループの「移行データ」を作成

⑩「Send-SmigServerData」コマンドレットで、 共有設定とデータの送信準備

ローカルユーザー /グループの移行は

オプション

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移行先ファイルサーバーの準備(1/4)

移行先となる Windows Server 2012 R2 コンピューターに、 「ファイルサービスと記憶域サービス」の「ファイルサーバー」の役割をインストール。

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79

移行先ファイルサーバーの準備(2/4)

「役割と機能の追加ウィザード」を使って、 「Windows Server 移行ツール」の機能をインストール。

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80

移行先ファイルサーバーの準備(3/4)

コマンドプロンプトを開いて、 「C:¥Windows¥System32¥ServerMigrationTools」フォルダーに 移動します。

例えば、32ビット版の Windows Server 2003 ファイルサーバーから移行する場合であり、「C:¥Work」フォルダーに移行ツール(移行ストア)を準備する場合は、次のようなコマンドを実行します。

SmigDeploy /package /architecture x86 /os WS03 /path C:¥Work

指定したフォルダーの「SMT_ws03_x86」サブフォルダーに移行ツールが準備さ

れました。このフォルダーを移行元となる Windows Server 2003 ファイルサーバーにコピーします。

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81

移行先ファイルサーバーの準備(4/4)

移行先となる Windows Server 2012 R2 ファイルサーバーのWindowsファイアウォールに受信の規則(7000/TCP、7000/UDPの許可)を追加します。

netsh advfirewall firewall add rule name="ServerMigration(TCP-In)" dir=in protocol=TCP localport=7000 action=allow netsh advfirewall firewall add rule name="ServerMigration(UDP-In)" dir=in protocol=UDP localport=7000 action=allow

移行先サーバーをIPアドレスで指定する場合や、異なるIPサブネット間での移行

の場合は、さらに7001-7002/TCP、7001-7002/UDPも許可します。

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82

移行元ファイルサーバーの準備(1/2)

Windows PowerShell 2.0 を利用するために、移行元となる Windows Server 2003 ファイルサーバーに、「.NET Framework 2.0 SP1」と、「Windows Management Framework Core」をインストールします。

Windowsファイアウォールに送信の規則(7000/TCP、7000/UDPの許可)を追加します。

netsh firewall add portopning protocol= ALL port= 7000 name="ServerMigration"

移行先サーバーをIPアドレスで指定する場合や、異なるIPサブネット間での移行

の場合は、さらに7001-7002/TCP、7001-7002/UDPも許可します。

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83

移行元ファイルサーバーの準備(2/2)

移行先サーバーからコピーした、移行ツール( 「SMT_ws03_x86」フォルダー)の「SmigDeploy.exe」コマンドを実行します。 Windows PowerShellウインドウが開きます。

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84

オプション・ローカルユーザーとローカルグループの移行(1/3)

ローカルユーザーとローカルグループの移行データの準備のため、移行元の Windows Server 2003 ファイルサーバーで、次のコマンドレットを実行します。

Export-SmigServerSetting –User All –Group –Path <移行データの格納先パス> -Verbose

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移行データ(svrmig.mig)を、移行元から移行先のサーバーへコピーします。

85

オプション・ローカルユーザーとローカルグループの移行(2/3)

移行先のWindows Server 2012 R2 コンピューターで、「サーバーマネージャー」から「Windows Server 移行ツール」を開きます。

ローカルユーザーとローカルグループの移行データのインポートのため、次のコマンドレットを実行します。

Import-SmigServerSetting –User All –Group –Path <移行データの格納先パス> -Verbose

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86

オプション・ローカルユーザーとローカルグループの移行(3/3)

移行先のWindows Server 2012 R2 コンピューターに、移行元と同じローカルユーザーとローカルグループが作成されていることを確認します。

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87

共有設定とデータの移行(1/2)

共有設定とデータの移行のため、移行元の Windows Server 2003 ファイルサーバーで、次のコマンドレットを実行します。

Send-SmigServerData –Include All –ComputerName “移行先サーバー名” –SourcePath “移行元サーバーの共有フォルダーのローカルパス” –DestinationPath “移行先サーバーの共有フォルダーのローカルパス” -Recurse

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88

共有設定とデータの移行(2/2)

5 分以内に、移行先の Windows Server 2012 R2 ファイルサーバーで、 次のコマンドレットを実行します。

Receive-SmigServerData

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データがコピーされて、共有設定が再現

された!

Windows Server 移行ツール

DEMO

ファイルサーバー移行ツールキット(FSMT)1.2

90 次へ

91

ファイルサーバー移行ツールキット(FSMT) 1.2 とは?

ファイルサーバー移行ツールキット(FSMT:File Server Migration Toolkit )1.2 とは、マイクロソフトの無償ツールです。

Windows Server 2012 / 2012 R2 では、「.NET Framework 3.5 (.NET 2.0 および 3.0 を含む)」の機能をインストールしておくことにより、 このツールもインストール、動作が可能です。

複数のファイルサーバーからの移行も可能です。 DFS(分散ファイルシステム)にも対応しています。

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92

FSMT 1.2 のセットアップ

「.NET Framework 3.5 (.NET 2.0 および 3.0 を含む)」の機能を インストールしておいてから、FSMT 1.2 をインストールします。

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FSMT 1.2 そのもののインストールはとても簡単です。

93

FSMT 1.2 によるファイルサーバー移行の流れ

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1. 新しいプロジェクトを作成する 2. セットアップ

移行元サーバー、共有フォルダー、移行先のパスなどを指定 3. コピー 4. 最終処理

移行元サーバーの共有を停止する、など 5. 完了

レポートの表示

94

FSMT で新しいプロジェクトを作成する

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作成する共有フォルダーの

既定のパスの 指定など行う

95

FSMT で移行のセットアップ

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移行元サーバー を追加。

移行元の共有を 停止するか指定

共有フォルダーごとに 新しい共有名やフォルダーのパスを確

認、変更

96

FSMT でコピー

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97

FSMT で最終処理

次へ

98

FSMT で完了

次へ

レポートを表示して結果を 確認!

Robocopy

99 次へ

100

Robocopy とは?

多くの機能、パラメーターを持つ、大変強力なファイルコピーコマンドです。

以前はリソースキットなどによって別途提供されていましたが、 Windows Server 2012 R2 などでは標準機能になっています。

ファイルサーバー間の移行に利用できます。

共有設定は移行されません。

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Robocopy http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc733145.aspx

101

Robocopy のサンプル

Robocopy "¥¥server¥share" "D:¥Share" /ZB /COPYALL /E /R:5 /W:10 /TEE /NP /ETA /LOG+:D:¥robocopylog.txt

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オプションパラメーター 説明

/ZB 再起動モードを使用します。 アクセスが拒否された場合は、このオプションはバックアップモードを使用します。

/COPYALL すべてのファイル情報をコピーします。

/E サブディレクトリをコピーします。このオプションでは、空のディレクトリもコピーします。

/R:5 コピーが失敗した時に「5」回再試行します。

/W:10 再試行時に「10」秒待機します。

/TEE ステータスをログファイルに出力するだけでなく、コンソールウィンドウにも出力します。

/NP コピー操作 (これまでにコピーされたファイルやディレクトリの数) の進行状況を表示しないよう指定します。

/ETA ファイルコピーの推定完了時刻 (ETA) を表示します。

/LOG+:D:¥robocopylog.txt ステータスをログファイル(D:¥robocopylog.txt)に出力します。 既存のログファイルに追記します。

マイクロソフトのサーバーアプリケーションの移行

102 次へ

103

マイクロソフトのサーバーアプリケーションの移行

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Web アプリケーション (IIS)

Exchange Server SharePoint Server

SQL Server

104

マイクロソフトのサーバーアプリケーションの移行

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Web アプリケーション (IIS)

Exchange Server SharePoint Server

SQL Server

105

Web アプリケーションの Microsoft Azure への移行

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Azure Web サイト

• 素早い配置が可能 • 運用管理の自動化 • 無償から開始して、成長に

あわせてスケールアウト可能 • IIS マネージャーによる管理

が可能

Azure クラウドサービス

• 運用管理の自動化 • オンプレミスとの連携が可能 • アプリケーション、ランタイム

のインストールが可能

Azure 仮想マシン

• 既存のアプリケーションの移行が容易

• オンプレミスとの連携が可能 • スケールアウト、スケールアッ

プが可能 • 負荷分散による Web サー

バーの可用性

106

IIS のバージョン

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IIS 6.0 (Windows Server 2003)

IIS 7.0 (Windows Server 2008)

IIS 7.5 (Windows Server 2008 R2)

IIS 8.0 (Windows Server 2012)

IIS 8.5 (Windows Server 2012 R2)

107

Web アプリケーション(IIS) の移行のポイント (1/2)

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Windows Server 2003 (IIS 6.0) の多くは 32 bit OS、 Windows Server 2008 R2 (IIS 7.5) 以降は 64 bit OSのみ。

32 bit Web アプリケーションを 64 bit OS で動作させるということに注意。

ただし、64 bit化せずに、32 bitでエミュレーションさせることが可能。

108

Web アプリケーション(IIS) の移行のポイント (2/2)

次へ

IIS の Web アプリケーションの移行時には、ASP.NET のバージョンも要注意。 IIS6.0(Windows Server 2003) がサポートしていたバージョン

ASP.NET 1.1 ASP.NET 2.0

ASP.NET は下位互換しているため、IIS8.5(Windows Server 2012

R2)で ASP.NET 2.0 Web アプリケーションが動作する可能性が高い。 ASP.NET 1.1 Web アプリケーションは、

新しいバージョンの Visual Studio でコンパイル。

109

Web Deploy ツール

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IIS の Web アプリケーションの移行や、 そのシミュレーションの簡略化ができる無償ツール。

移行元と移行先にインストールして、「ネットワーク経由で同期」したり、 Web アプリケーションを「パッケージ化」してコピー&展開。

Web Deploy 3.5 http://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=39277 http://www.iis.net/downloads/microsoft/web-deploy

110

Web Deploy ツールを使った IIS の移行の流れ

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1. 移行元と移行先に Web Deploy ツールをインストール。

2. 移行元の IIS のコンポーネントや依存関係を確認。

3. 移行先に IIS やコンポーネントをセットアップ。

4. 移行(同期、または、パッケージを作成してコピー&展開)

111

Web Deploy ツールの実行例

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移行元で依存関係を確認 msdeploy –verb:getDependencies,alltrigger –source:webserver60

移行元で Web アプリケーションをパッケージ化

msdeploy –verb:sync –source:contentpath=“既定の Web サイト” –dest:package=WebAppPackage01.zip

移行先で Web アプリケーションを展開

msdeploy –verb:sync –source:package=WebAppPackage01.zip –dest:contentpath=“Default Web Site”

Web Deploy ツール

DEMO

113

参考)Web アプリケーションの IE11 対応

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Web アプリケーションを移行、改修する際には、最新の Web ブラウザーで動作するかも重要です。

「Internet Explorer 11 移行ガイド」 では、旧バージョンの Internet Explorer 向けに開発された Web アプリケーションを、Windows 8.1 の Internet Explorer 11 上で動作させるための互換性に関するポイントなどが解説されています。

Internet Explorer 11 移行ガイド http://download.microsoft.com/download/2/5/2/25221F1B-A7B2-4828-9D80-3A882302A076/InternetExplorer11_MigrationGuide.docx

114

Web アプリケーション(IIS)移行の参考情報

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Web Deploy 3.5 http://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=39277 http://www.iis.net/downloads/microsoft/web-deploy

Windows Server 2003 のサポート終了に伴う移行計画 ~ アプリケーションの観点から ~ http://download.microsoft.com/download/C/0/F/C0F19DBA-0889-4DAA-8538-01C9B3025451/COSRoadShow_Inaba_0214.pdf

IIS 6.0 から IIS 7.0 への移行 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd939080.aspx

.NET Framework 2.0 ~ 3.5 から .NET Framework 4 への移行 http://www.microsoft.com/ja-jp/net/migration/document4.aspx

115

マイクロソフトのサーバーアプリケーションの移行

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Web アプリケーション (IIS)

Exchange Server SharePoint Server

SQL Server

116

SQL Server のバージョン

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SQL Server 2000

SQL Server 2005

SQL Server 2008

SQL Server 2008 R2

SQL Server 2012

SQL Server 2014

☚ Windows Server 2003 サポート

☚ Windows Server 2003 サポート

☚ イマココ

117

SQL Server 2014 への移行のポイント

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SQL Server 2014 へ直接の移行が可能なバージョン

SQL Server 2005 SP4 以降 SQL Server 2008 SP3 以降 SQL Server 2008 R2 SP2 以降 SQL Server 2012 SP2 以降

SQL Server 2000 から 2014 へ移行する場合は、 次のいずれかにバージョンアップが必要

SQL Server 2005 SP4 以降 SQL Server 2008 SP3 以降 SQL Server 2008 R2 SP2 以降

SQL Server 2014/サポートされているバージョンとエディションのアップグレード http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms143393.aspx

118

データベースの互換性レベル

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SQL Server のデータベースには「互換性レベル」があります。 互換性レベルと、対応している SQL Server のバージョンに注意が必要です。

SQL Server 2014/ALTER DATABASE 互換性レベル (Transact-SQL) http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/bb510680.aspx

互換性レベル 説明 適用対象

80 SQL Server 2000 SQL Server 2008 ~ 2008 R2 ※SQL Server 2012/2014 未対応

90 SQL Server 2005 SQL Server 2008 ~ 2012 ※SQL Server 2014 未対応

100 SQL Server 2008/2008 R2 SQL Server 2008 ~ 2014

110 SQL Server 2012 SQL Server 2012 ~ 2014

120 SQL Server 2014 SQL Server 2014

119

SQL Server 2014 への移行の流れ

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1. 準備 移行可能なバージョンへの、バージョンアップなど

2. アップグレードアドバイザーの実行と対応 廃止された機能や、推奨されなくなった機能の確認と対応。 (Windows Server 2003 上では、SQL Server 2012 アップグレードアドバイザーまで動作)

3. SQL Server 2014 のインストール

4. 移行

コンポーネントにより移行方法が異なる。 例)データベースは「バックアップ&復元」や、 「デタッチ&アタッチ」、「データベースコピーウィザードの使用」など。

120

Azure 仮想マシンで SQL Server を使用する際のポイント

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データファイルとログファイルは、追加で割り当てたデータディスクに配置する。 パフォーマンスを上げるためには、複数のデータディスクを使用する。 ホストキャッシュを使用しない。 データベース圧縮を活用する。

Azure 仮想マシンにおける SQL Server のパフォーマンス ガイダンス http://msdn.microsoft.com/library/azure/dn248436.aspx

121

SQL Server 移行の参考情報

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SQL Server Books Online (2005, 2008, 2008 R2, 2012, 2014) http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms130214

SQL Server 2014 自習書シリーズ http://www.microsoft.com/ja-jp/sqlserver/2014/technology/self-learning.aspx

SQL Server 2012 自習書シリーズ http://www.microsoft.com/ja-jp/sqlserver/2012/technology/self-learning.aspx

SQL Server 2008 R2 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/sqlserver/ff519259

SQL Server 2008 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/sqlserver/dd610200

SQL Server 2005 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/sqlserver/cc721623

SQL Server 2000 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc748707

122

マイクロソフトのサーバーアプリケーションの移行

次へ

Web アプリケーション (IIS)

Exchange Server SharePoint Server

SQL Server

123

Exchange Server のバージョン

次へ

Exchange Server 2003

Exchange Server 2007

Exchange Server 2010

Exchange Server 2013

☚ Windows Server 2003 サポート

☚ Windows Server 2003 サポート

☚ イマココ

124

Exchange Server 2013 への移行のポイント (1/2)

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Exchange Server の移行は、「新旧バージョンの共存」、「メールボックスなどの移動」、「旧バージョンの削除」という流れで行います。

Exchange Server 2013 と共存可能なバージョン

Exchange Server 2007 SP3 RU13 以上 Exchange Server 2010 SP3 最新のRU

Exchange Server 2003 から 2013 へ移行する場合は、2 段階必要。

Exchange Server

2003 Exchange Server

2007/2010 Exchange Server

2013

125

Exchange Server 2013 への移行のポイント (2/2)

次へ

Exchange Server の役割を複数のサーバーに分割している構成では、 事前の動作検証が特に重要。

パブリックフォルダーの移行の必要性については要検討。 パブリックフォルダーによる情報共有や、組織フォームを利用していない場合は、 Exchange Server 2013 へはパブリックフォルダーの移行は不要なケースが多い。

動作検証時には利用が想定されるバージョンの Outlook での動作確認もお忘れなく。

126

Exchange Server 2003 から 2013 への移行の流れ (1/2)

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1. 準備 【2003のみの環境】 Active Directoryのフォレスト機能レベルを「Windows Server 2003」以上にする、Exchange組織の処理モードを「ネイティブモード」にする、など。

2. Exchange Server 2007/2010 のインストール 【2003と2007/2010の混在】 Exchange Server 2003のみのExchange組織に、Exchange Server 2007/2010 をインストールする。

3. Exchange Server 2003 から 2007/2010 への移行 メールボックスの移動 パブリックフォルダーの移動(複製&複製解除) 外部コネクターの移行 その他

127

Exchange Server 2003 から 2013 への移行の流れ (2/2)

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4. Exchange Server 2003 のアンインストール 【2007/2010のみの環境】

5. Exchange Server 2013 のインストール 【2007/2010と2013の混在】 Exchange Server 2007/2010 のみのExchange組織に、Exchange Server 2013 をインストールする。

6. Exchange Server 2007/2010 から 2013 への移行 メールボックスの移動 パブリックフォルダーの移動(複製&複製解除) 外部コネクターの移行 その他

7. Exchange Server 2007/2010 のアンインストール 【2013のみの環境】

128

Exchange Online への移行のポイント

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Exchange Server 2003 から Exchange Online(Office 365)へ、 メールボックスの移行が可能。

Exchange Online(Office 365)の最近のコンテナレベルでは、 Exchange Server 2003 とのハイブリッド構成は不可。

129

Exchange Server 移行の参考情報

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Exchange 2003 移行ツールキット http://blogs.technet.com/b/exchangeteamjp/archive/2014/04/14/3626885.aspx

Exchange Online へのメールボックスの移行 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj863291(v=exchg.150).aspx

Exchange Server 2013 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/exchange/jj853251

Exchange Server 2010 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/exchange/2010/dd775186

Exchange Server 2007 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/exchange/cc950496

Exchange Server 2003 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/exchange/cc787989

130

マイクロソフトのサーバーアプリケーションの移行

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Web アプリケーション (IIS)

Exchange Server SharePoint Server

SQL Server

131

SharePoint Server のバージョン

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SharePoint Server 2003

SharePoint Server 2007

SharePoint Server 2010

SharePoint Server 2013

☚ Windows Server 2003 サポート

☚ Windows Server 2003 サポート

☚ イマココ

132

SharePoint Server 2013 への移行のポイント

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SharePoint Server の移行は、 SQL Server と IIS の移行もあわせて検討する必要があります。

SharePoint Server 2013 へアップグレードできるバージョンは 2010 SharePoint Server 2010 へアップグレードできるバージョンは 2007 SharePoint Server 2003 から 2013 へ移行する場合は、3 段階必要。

SharePoint Server

2003 SharePoint Server

2007 SharePoint Server

2010 SharePoint Server

2013

133

SharePoint Server 移行の参考情報

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Microsoft SharePoint Server 2013 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/jj899797

Microsoft SharePoint Server 2010 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/ff358322.aspx

Microsoft Office SharePoint Server 2007 自習書シリーズ http://technet.microsoft.com/ja-jp/office/sharepointserver/cc952469

Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003 - 自習書 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh867467

まとめと補足

134 次へ

135

まとめ+α

Windows Server 2003 のサポート終了まで時間の余裕はありません。

本セミナーの内容や、この後ご紹介する補足情報を参考にしながら、 一刻も早く、サーバーの移行を開始してください!

サーバーの新バージョン、新環境への移行は、 「サポート終了対策」だけではありません。新たな機能を使って、 より優れた、可用性が高い、セキュアな IT 基盤を作ってください!

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136

関連リンク(1/3)

Windows Server 2003 から Windows Server 2012 R2 への乗り換えキャンペーンサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/server-cloud/local/products/windows-server-2012-r2/migration/campaign.aspx

Windows Server 2012 R2 マイグレーション ガイド

http://download.microsoft.com/download/0/7/B/07BE7A3C-07B9-4173-B251-6865ADA98E5D/WS2012R2_MigrationGuide_v2.0.docx

Windows Server 2012 R2 最新ファイル サーバーの機能&移行ガイド http://download.microsoft.com/download/0/7/7/07739D21-6624-4C64-8899-E11395AE88CE/W2012R2FSMIGGUIDE_v1c.docx

Windows Server 2012 R2 最新 Active Directory の機能&移行ガイド http://download.microsoft.com/download/0/7/B/07BE7A3C-07B9-4173-B251-6865ADA98E5D/W2012R2ADMIGGUIDE_v1.2.docx

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137

関連リンク(2/3)

AD CSの移行(Active Directory Certificate Services Migration Guide for Windows Server 2012 R2)

http://technet.microsoft.com/library/dn486797.aspx

IAS/NPSの移行(Migrate Network Policy Server to Windows Server 2012)

http://technet.microsoft.com/en-us/library/dn530778.aspx

ファイルサーバーの移行(Migrate File and Storage Services to Windows Server 2012 R2)

http://technet.microsoft.com/en-us/library/dn479292.aspx

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138

関連リンク(3/3)

参考・AD FSの移行(Migrating Active Directory Federation Services Role Service to Windows Server 2012 R2)

http://technet.microsoft.com/en-us/library/dn486815.aspx

参考・AD RMSの移行(Active Directory Rights Management Services Migration and Upgrade Guide)

http://technet.microsoft.com/library/cc754277.aspx

参考・Hyper-Vの移行(Migrate Hyper-V to Windows Server 2012 R2 from Windows Server 2012)

http://technet.microsoft.com/en-us/library/dn486799.aspx

参考・RDSの移行(Migrate Remote Desktop Services to Windows Server 2012 R2)

http://technet.microsoft.com/en-us/library/dn479239.aspx

参考・WSUSの移行(Migrate Windows Server Update Services to Windows Server 2012 R2) http://technet.microsoft.com/library/hh852339.aspx

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139

Windows Server 2003 移行相談窓口 のご案内

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無償コール センター サービス

0120-39-8185 受付時間: 9:00 ~ 17:30 営業日: 月曜日 ~ 金曜日 (日本マイクロソフト指定休業日を除く)

140

Q & A

MS & DELL & Win.tech.q 共催 Tech Fielders セミナー in 福岡 ~最新サーバー製品からクラウドまで技術情報を一気にお届け~ 10:30 ~ 10:40 ご挨拶 10:40 ~ 11:40 キーノート: Windows Server 2003 EOS と Microsoft Azure ・・・お昼休憩 13:00 ~ 13:50 書籍出版記念セッション: Windows Server 2012 R2 のすべて 14:00 ~ 15:45 ハイブリッドクラウドセッション: (DELL & MS) オンプレも重要 最新ハードウェアに Azure Pack に災害対策まで 16:10 ~ 17:00 VDI セッション: Microsoft VDI 事例とクラウド化 17:10 ~ 18:00 ライトニングトーク 18:00 ~ 19:30 Q&A も兼ねたその場懇親会 https://msevents.microsoft.com/CUI/EventDetail.aspx?EventID=1032597472&Culture=ja-JP&community=0 141

速報!10/31(金)に福岡で Tech Fielders 開催!

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ご清聴ありがとうございました!

知北直宏 Twitter: @wanto1101

142

Thank You!