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2010年9月7日に行われた「X-over Development Conference、略称:XDev(クロスデブ)」での講演です。 16:35-17:20「早い安い新しい「Fast IT」を使いこなせ! クラウドを楽しめるエンジニアの条件」
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早い安い新しい「Fast IT」を使いこなせ!クラウドを楽しめるエンジニアの条件
2010/9/7
グロースエクスパートナーズ(株)ビジネスプラットフォーム事業ゼネラルマネージャー/チーフITゕーキテクト
日本Javaユーザー会/日本Springユーザー会幹事
ゕークランプ(http://www.arclamp.jp/)
鈴木雄介
自己紹介
• 鈴木雄介– 本業
• グロースエクスパートナーズ(株)– http://www.gxp.co.jp
• SIerとして、企業システムのITゕーキテクト• ユーザー企業の標準化コンサルタント• マネージャー/PMO
– その他• 日本Javaユーザー会、日本Springユーザー会• ブログ:http://www.arclamp.jp/• Twitter: http://twitter.com/yusuke_arclamp• 書籍
– 「ソフトウェゕゕーキテクトが知るべき97のこと」監修– 「拡張する空間」共著(藤本壮介氏)
本講演の視点設定
• 企業システム
– 継続性がある業務において利用されるIT
• だめだったら止めればいい、とは簡単にいかない
• ユーザーサド
– ITを利用する立場から考える
• Fast ITを理解するにはユーザー視点が必須
• パブリッククラウド
– 基本的にはSaaSを想定
• プラベートクラウド(仮想化)は除く
Agenda
• Fast ITとは何か
• 企業システムのポートフォリオ
• クラウドの利用事例&状況
• Fast ITを楽しめるエンジニゕとは
FAST ITとは何か
Fast IT
=古典的な
早い、安い、うまい
http://www.flickr.com/photos/naoyafujii/3004784523/
Fast Fashion
http://www.flickr.com/photos/spidey-man/3342118773/
http://www.flickr.com/photos/onesevenone/130190932/
http://www.flickr.com/photos/monana7/4956351752/http://www.flickr.com/photos/rinzewind/2717921671/
http://www.flickr.com/photos/twicepix/4208387533/http://www.flickr.com/photos/emiemihuimei/4084713911/
アイデアとデザイン
商品構成の企画
仕入れ生産
物流・配送
店舗
ショーウンドーと店内の最重要エリゕのデゖスプレは、10~14日ごとに世界中の店舗で変更されます。
テーマの大枠については、たいてい1年前までに計画されますが、最先端のトレンドについてはシーズン間際になってから見極められます。
品揃え構成は、各市場と店舗におけるカスタマーのご要望により決定します。ここでもまた、前シーズンの売れ筋商品が参考となるのです。
商品が発注されてから店舗に配送されるまでの時間は、数週間から6ヶ月間までさまざまで、商品ごとに適切なリードタムがあります。
簡潔性 ― 物流は決して複雑すぎてはいけない。確実性 ― 最速の輸送が必ずしもベストとは限らない。H&Mはむしろ最も確実で、最も環境に優しい方法を優先させる。透明性 ― 物流チェーンにおけるすべての関係者間で情報交換を行う。
H&M「アイデアから店舗まで」http://www.hm.com/jp/hm/hm__fromideatostore.nhtml
Fast Fashion
• Fast Fashionとは最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品
• H&Mはフゔッションという持続性の中で流行=変化を取り入れることを目指している
– 「いま流行なものを1シーズンだけ着たい」から「それなりの品質で安く」がいい
• 「早い、安い、新しい」は手段であって目的ではない
Fast IT
• Fast ITとは、継続的な企業活動の中で積極的に変化を取り入れるための手法
– 変化を取り入れ方
• プロトタピングしたい
• 小さく立ち上げて継続的に成長させたい
– こうした目的のためにFast ITは役に立つ
• プラットフォームからのスタート、従量料金制、柔軟なスケーラビリテゖ
• 「早い、安い、新しい」は結果論であって目的ではない
Fast ITがあれば企業システムは完成するか?
=Fast Fashionがあればオシャレなのか?
「SLOWEAR」http://www.slowear.com/
SlowなFashion
http://www.flickr.com/photos/28964535@N08/4939310652/
「SLOWEAR」http://www.slowear.com/
中心価格帯は30,000円~35,000円。定番の美しいシルエットと高い品質
http://www.flickr.com/photos/jasperswardrobe/3185152285/
http://www.flickr.com/photos/jasperswardrobe/2947246657/
http://www.flickr.com/photos/jasperswardrobe/3622337315/
http://www.flickr.com/photos/jasperswardrobe/2958180597/
http://www.flickr.com/photos/constance182/4490170003/
考えるべきは自分のスタイル
Fast Fashion
• フゔッションの基本は自分にあったスタルを見つけて、適切なモノを買う
– フゔストフゔッションだからダメ、スローフゔッションだからダメ、ではない
– まずは「何を表現したいか」そして「何を着たいか」から「どこで買うか」
– 時には着たい服のために体を鍛えることも必要
Fast ITを使いこなす
• ITでいえば、自社最適化
– 自社に必要なスタルを見つけてから、必要なだけ利用する
– 「この製品がすごいらしい」「このコンセプトが流行らしい」ではダメ
– まずは「どんなビジネスをしたいか」、「どういうITで実現するか」から「どこで買うか」
• Fast ITは、その選択肢の1つに過ぎない
– そのためには自分のスタルを整理する必要がある
• 時には自社の業務を鍛え直すことも必要
企業システムのポートフォリオ
企業システムポートフォリオ
• ポートフォリオとは
– 統計学に基づいた個々の金融商品におけるリスク分析が行われ、「資産において複数の異なる性質の金融商品を組み合わせることでリスク軽減を図る」 By Wikipedia
• 企業システムポートフォリオ
– 企業内のシステム資産を性質毎に分解し、どういったITによって実現すべきかを考える
– リスク軽減もあるが、QCD最適化やITサービス向上も重要
大規模
汎用
特殊
小規模
http://www.flickr.com/photos/digitalart/1351407421/
http://www.flickr.com/photos/digitalart/415921952/
http://www.flickr.com/photos/digitalart/3721459363/
http://www.flickr.com/photos/digitalart/3654905233/
パッケージスクラッチ+ベンダー
自社開発
パッケージカスタマイズ
調整重要リーダシップ
重要
試行錯誤重要
コントロール重要
クラウドSaaS
クラウドの利用事例&状況
エコポント
• Force.comを利用し、わずか1ヶ月で立ち上げ
エコポントhttp://eco-points.jp/
エコポント
• スケーラビリテゖ– 1500万~2000万人の利用を想定– 利用期間が短期(当初は1年間)
• スピード– 3週間で初期バージョンを開発– 6週間で利用者側機能を提供– 16週間で全機能を提供
• 管理画面、コールセンターなど
• パブリッククラウドを組合せ– メール送信機能はGAEを利用– 10万件程度のメール送信があるではForce.com
では時間がかかる
Gloviaオーダーマネジメント
• ERP+Force.com
– Gloviaは富士通のERPブランド。GloviaオーダーマネジメントはForce.comに構築されたゕプリケーション
「 glovia オーダーマネジメント」http://www.glovia.co.jp/product/om/index.html
みんなの会社情報
• Windows Azure上に構築したIRサービス
祝!サービス開始。富士ソフトのAzure事例「みんなの会社情報」がスゴいところhttp://blogs.itmedia.co.jp/isago/2010/06/azure-e8ad.html
みんなの会社情報
• Azureのサービスを組み合わせて利用可能
– ロール
• Webロール、Worlerロール
– ストレージ
• Windows Azure Table/Blob/Queue/Drive、SQL Azure
– ゕプリケーションサービス
• Access Control、Service Bus、Workflow Services
祝!サービス開始。富士ソフトのAzure事例「みんなの会社情報」がスゴいところhttp://blogs.itmedia.co.jp/isago/2010/06/azure-e8ad.html
その他の状況
• 適用範囲の広がり– SaaSプラットフォーム自体がコンポーネント
化していく• Force.comでJavaゕプリケーション(VMForce)
• Azureでは部分的な利用もOK。SQLのみを使うこともできるし、Java/PHPも動作する
• 基幹系や他クラウドとの連携– 得意なことは得意な場所でやる
– そのためにデータ交換のノウハウが重要に• 大量データ交換、型式変換
• 今度こそSOAやMDMの復権…か?
その他の状況
• エンタープラズ対応
– GAE for Business
Publickey「Google App EngineがSQLデータベースをサポートへ。エンタープラズ向けサービスを拡充」http://www.publickey1.jp/blog/10/google_app_enginesql.html
FAST ITを楽しめるエンジニアとは
Fast ITを楽しめるエンジニゕとは
• フゔッションでいえば”おしゃれな人”
– 流行を取り入れつつも、自己の表現ができている。自分に似合う物を着ている
• 値段じゃない。ブランド物ばかり着ていても、おしゃれな人はおしゃれだし、ダメな人はダメ
– フゔストフゔッションだから、ではなくてうまく取り入れていけるかどうか
• ITでも同じコト
– 流行(Fast IT)をうまく取り入れつつ、それを使ってやりたい事が明確な人
Fast ITを楽しめるエンジニゕとは
• 思い込みを捨てる– 自分が知っていることだけで解決しない
– 違う視点を認める。「そういう考え方もあるんだ」と受け入れてみる
• コダワリを捨てる– 執着していることを認める
– 執着を手放してみる(捨てなくていい)
• 恥ずかしさを捨てる– 知らないことを認める
– 知らないことにワクワクする
まとめ
まとめ 1/2
• Fast ITとは「継続的な企業活動の中で積極的に変化を取り入れるための手法」
– そのために「早く、安く、新しい」
• Fast ITを使いこなすには、全社のシステムポートフォリオからIT適用の最適化を考える必要がある
– パブリッククラウドの適用箇所は増え続ける
– システム間連携への再注目(SOA/MDM)
まとめ 2/2
• Fast ITを楽しめるエンジニゕとは
– 「何を使うか」ではなく「何のためか」
– 思い込み/コダワリ/恥ずかしさを捨てよう
• 違う視点を/執着があることを/知らないことを認めよう
早い安い新しい「Fast IT」を使いこなせ!クラウドを楽しめるエンジニアの条件
2010/9/7
グロースエクスパートナーズ(株)ビジネスプラットフォーム事業ゼネラルマネージャー/チーフITゕーキテクト
日本Javaユーザー会/日本Springユーザー会幹事
ゕークランプ(http://www.arclamp.jp/)
鈴木雄介