北大・北キャンパスへの課題 ー北欧から学ぶ知識経済への転換ー 2003 年 3...

1

北大・北キャンパスへの課題ー北欧から学ぶ知識経済への転換ー

2003 年 3 月 23 日～ 4 月 3 日

2003 年 12 月 24 日道都大学経営学部

富沢木実

2

目　次

1. 知識ベースの経済社会に向けて• 何故、サイエンスパークか• 何故、北欧か

2. 北欧から学ぶ知識経済への転換• ５つのサイエンスパーク• 学ぶ視点

3. 北キャンパスを実りあるものにするために

3

何故、サイエンスパークか

• 知識ベースの経済社会への転換競争• アメリカ、シリコンバレーがモデル• ポイント

① 大学が新産業創出に大きな役割② ベンチャーズ・インフラの厚み

→ 意図的にシリコンバレーをつくる

4

何故、北欧か

OULU

LUNDAALBORG

日本１． 37.8万 km2

２． 12,697万人３． 336人 / km2

４． 39,934億ドル５． 26,700ドル北海道１． 8.3万 km2

２． 568万人３． 68人 / km2

４． 1,874億ドル５． 25,841ドル

フィンランド１． 33.7万 km2

２． 518万人３． 15人 /km2

４． 1,315億ドル５． 26,500ドル

スウェーデン１． 45.0万 km2

２． 888万人３． 20人 / km2

４． 2,403億ドル５． 26,000 ドル

デンマーク１． 4.3万 km2

２． 537万人３． 125人 / km2

４． 1,721億ドル５． 29,200 ドル

１．面積、２．人口、３．人口密度、４． GDP（購買力平価、 2002年）、５．一人当たり GDP(2001年 )

5

インターネット、携帯電話普及率先進国

イタリア

合計ロシア

日本ドイツ

スペイン

デンマーク香港

台湾

.中国

カナダ.アメリカ

フランス

オーストラリア

.

.韓国

.

.

イギリス

.

スウェーデン

ノルウェーフィンランド

0

10

20

30

40

50

60

70

0 20 40 60 80 100 120

インターネット普及率（％）

携帯電話普及率（％）

6

WEF による成長競争力（ GCI)世界経済フォーラム

　 2003 2002 2002 修正前フィンランド 1 1 2

アメリカ 2 2 1

スウェーデン 3 3 5

デンマーク 4 4 10

台湾 5 6 3

シンガポール 6 7 4

スイス 7 5 6

アイスランド 8 12 12

ノルウェー 9 8 9

オーストラリア 10 10 7

日本 11 16 13

オランダ 12 13 15

ドイツ 13 14 14

ニュージーランド 14 15 16

英国 15 11 11

7

GDP に占める教育費と R&D 費の比率 1999年

5.86.7 6.7

6.25.6

4.7

6.5

5.5

2.2 2.5

1.3 1.21.6

2.1 1.81.4

0

1

2

3

4

5

6

7

8

教育費R&D費

％

8

GDP に占める R&D 比率の推移

0

0.5

11.5

2

2.5

33.5

4

4.5

1991199719992001

％

9

５つのサイエンスパークの概要

(3) Technopolis

(2) Innopoli

(4) Kista

(5) IDEON

(1) NOVI

オールボー市

ルンド市

エスポー市

ストックホルム市

オウル市

10

学ぶ視点

サイエンスパーク・機能

地方自治体

知識ベース

の経済への転

換

大学・研究所

地元産業界

新企業・新産業誕生

特許取得と活用盛ん

外国研究者渡来

外国企業進出

経済成長雇用拡大

地域経済活性化

11

５つのサイエンスパークの概要

(3) Technopolis

(2) Innopoli

(4) Kista

(5) IDEON

(1) NOVI

オールボー市

ルンド市

エスポー市

ストックホルム市

オウル市

121431 年創立の商工会があるほど古くからの貿易・工業の町　：　オールボー市

13

14フィヨルドが運河の役割→造船業→船舶電話

15

（１） NOVI• 造船業→船舶無線→携帯電話 (80 年代～）　　　　　　　　　　　　　　　　ワイヤレス

バレー• オールボー大学（ 1974 年）

– ワイヤレスエンジニアの輩出 (3000 人）– 問題解決型・プロジェクト方式の教育– 北ユトランド県連絡協議会、 NorCom ほか

• NOVI （ 1989 年）⇔ Dancall ＋ Cetelco(GSM)

16NOVI 　 : 　大学が入っている棟

17

SP Radio

Dancom

Dancall

Shipmate Cetelco

NMT→GSM 開発

DC Development NOVI

Telital 伊 R&D Denmark

Hagenuk英

Amstrad 英

Bosch 独Siemens 独

Flextronics 米

NorCom の変遷

T-com→Maxon 韓

ATL→Texas Instrument 米

RTX

DECT→Ericsson ス

Nokia フ

Motorola 米

ベンチャ

ー

18

　 NOVI A/S

NOVI 　 Ejendomsfond(Property fund)

オールボー大学オールボー市北ユトランド県

NOVI Seed A/S

InnFond P/S

NOVI A/S 100%

VaekstFonden 2/3NOVI Seed 1/3

NOVI Innovation A/S NOVI Ejendomsfond 1/3オールボー大学 1/3NOVI A/S 1/3

COMLIC A/SNOVI A/S 5/6 　↓知的資産アドバイザー

Plougmann,Vingtoft & Partners 1/6

① ベンチャー投資② 創業支援③ 以下の企業の運営管理

NOVI 　 Ejendomsfond(Property fund)

オールボー大学オールボー市北ユトランド県

NOVI Seed A/S

InnFond P/S

NOVI A/S 100%

VaekstFonden 2/3← 政府系 VC

NOVI Seed 1/3

NOVI Innovation A/S NOVI Ejendomsfond 1/3オールボー大学 1/3NOVI A/S 1/3

COMLIC A/S

100 以上の株主VC が大株主

不動産信託会社

創業支援、大学等の技術移転

　 VC

研究成果を商用化するコンサルやライセンス

土地が売れると半分？が収入に

産業界大学

県

19

NOVI の機能

1. NOVI サイエンスパーク（ 6+ １の施設 :50 社）

2. NOVI パーク（大学を含む 6 社）

3. イノベーション支援（起業支援）

4. ベンチャー投資（ NOVI14 社、 InnFond7 社：アーリー）

5. ライセンシング（３つの特許）

6. ビジネスエンジェル（ 6～ 8人）

20

アイデア試験前プレ・プロジェクト中止継続次の段階へ

過去の累積1998 2002－

64126963152523

① 産業側パートナーに会社を売却② ライセンスから収入を得る③将来の発展のために民間から多額の資金を得る④独立した企業として発展する

NOVI Innovationの成果

21

５つのサイエンスパークの概要

(3) Technopolis

(2) Innopoli

(4) Kista

(5) IDEON

(1) NOVI

オールボー市

ルンド市

エスポー市

ストックホルム市

オウル市

22

（２） Technopolis

• 毛皮･鮭→木造船用タール→紙パ→　（ 80 年代） IT 、（ 90 年）バイオ･医療･福祉、　エレクトロニクス、コンテンツ･メディア

• オウル大学（ 1958 年）• テクノポリス（ 1982 年）→メディポリス（ 1990

年）• ノキア（ 1980 年代NMT→GSM 、 90 年代 IT に特化）• 国の政策（ 90 年代初頭の不況→ COEプログラム）

23

24

25

26

27

2001 2006IT

企業数 150 200売上高（百万ユーロ） 2,000 3,000雇用（産業界） 1,800 2,300

*雇用（教育・研究） 100 170コンテンツとメディア

企業数 50 100売上高（百万ユーロ） 85 250雇用（産業界） 1,100 2,500

*雇用（教育・研究） 200 300ウエルネス

企業数 45 60売上高（百万ユーロ） 170 420雇用（産業界） 1,000 2,000

*雇用（教育・研究） 70 180バイオ

企業数 20 30売上高（百万ユーロ） 25 60雇用（産業界） 200 500

*雇用（教育・研究） 600 800環境

企業数 40 60売上高（百万ユーロ） 235 320雇用（産業界） 1,800 2,300

*雇用（教育・研究） 100 170合計

企業数 305 450売上高（百万ユーロ） 2,515 4,050雇用（産業界） 4,335 9,600

*雇用（教育・研究） 1,070 1,620

クラスター

図表２－１－５　クラスターごとの目標

*公的部門（資料）図表２－１－４に同じ

オウル地域の成長協約

１＄＝約１ユーロ

1999～ 2002 年の成果・ 2755 の新雇用・ 41 の新企業・ 124 の新製品（全国 5700 の新雇用）

28

テクノポリスの機能

1. 部屋のレンタル2. 各種サービス

• 企業向けビジネスサービス• 企業で働く人向け

3. 発展プログラム• COEプログラム（オウル地域）の実働部隊• インキュベーション→オウルテック

（’ 94；テクノポリス 30 ％、オウル大学支援基金 30 ％、 Sitra40 ％） 国の VC

29

持株比率（％）

Etola Erkki & Etra Invest Ltd 22.7オウル市 18.3Hulkko J uha 4.0Finnvera Plc 3.8Yleisradio Pension Trust 2.6バンター市 2.3MTK - The Central Union of AgriculturalProducers and Forest Owners 1.5

Suomen KulttuurirahastonKannatusyhdistys ry 1.2

Oulun Osuuspankki, a Member of OKOBank Group 1.1

Pohjola Non-Life Insurance Company Ltd 1.0

図表２－１－６　 Techonopolis Plcの主要株主（ 2003年 6月末）

（資料） http://www.technopolis.fi/より富沢作成

テクノポリスの主要株主　 2003 年 6月末

1982 年オウル市

50 ％民間40 ％

国 10 ％↓

1999 年　株式公

開

30

オウル大学病院

オウル空港

テクノポリス ヘルシンキ空港

Innopoli 　買収

テクノポリスが運営する地域施設

31

５つのサイエンスパークの概要

(3) Technopolis

(2) Innopoli

(4) Kista

(5) IDEON

(1) NOVI

オールボー市

ルンド市

エスポー市

ストックホルム市

オウル市

32

（３） IDEON

• 造船 繊維→大学（工学部･ 1961 年）の知識活用→ IDEON （ 1983 年）

• ルンド大学、ルンド自治体、地域政府が構想• セメント会社（ Skanska ）がビルを建て、エ

リクソンが最初のテナントに→• ２つの不動産会社

– Forsta– Ideon （現在、ルンド大学 60 ％、 Yggdrasil4

0 ％）

33

オーレスン橋

34

35

36

37

ルンド中心地まで2分

マルメまで10分コペンハーゲンまで40分ストックホルムまで7時間

ルンド大学構内経済経営学部

ルンド大学構内経済経営学部

ルンド大学構内工学部

α 1

α 2

α 3-6

α 2

β 1-3 β 4β 5

β 6

γ δ 6

δ 5

δ 4

δ 3

δ 2

δ 1

ルンド中心地まで2分

マルメまで10分コペンハーゲンまで40分ストックホルムまで7時間

ルンド大学構内経済経営学部

ルンド大学構内経済経営学部

ルンド大学構内工学部

α 1

α 2

α 3-6

α 2

β 1-3 β 4β 5

β 6

γ δ 6

δ 5

δ 4

δ 3

δ 2

δ 1

IDEON

38

年

企業数

IDEONの20年の歴史

年

企業数

IDEONの20年の歴史

1998 年以降IDEON に立地している 12 社が上場

39

IT41%

バイオ・医薬29%

その他ハイテク15%

コンサル・サービス15%

IT63%

バイオ・医薬22%

その他ハイテク9%

コンサル・サービス6%

業種別雇用者の割合

企業の割合

雇用者の割合

40

グリーンハウス• 大学をルーツとするハイテク企業向けインキュ

ベーション環境の提供– ルンド大学（苗企業提供）– 技術移転財団、ルンド自治体、庭師（資金援助）– テクノポール（メンターやビジネスプラン作成支

援）– IDEON （物理的な場所とブランドを提供）

• 3 年間グリーンハウスを使える– 成長の 5段階：賃料無料～ 100 ％負担

• 現在 16 社（苗、より強い苗、拡大した苗、卒業）

41

42

43

44

ルンド技術移転財団• 大学の研究の商用化促進

①テクノポール– ルンド技術財団 45 ％、ルンド大学持株会社 45 ％、地域開発公社

10 ％– アドバイス、研修、メンタープログラム、評価・事業化支援② ルンド大学技術グループ– 個々の研究者と一緒に特許戦略を執り行う③テクノシード– 初期投資専門の VC

• 知識の架け橋プロジェクト（大学⇔地元中小企業）

45

北欧成功のポイント（１） EU ・国

1. 右顧左眄しない政策転換• 福祉国家→ハイテク支援（暫しの格差容認）

• 税制改革→勤労所得（累進）と資本所得（定率）の分離、法人税率引き下げ

2. EU の地域格差是正政策活用3. 大きな方針（知識ベースの経済への転

換）は出すが主役は地域

46

EU の構造政策目的１ 目的２ 目的３

後進地域の開発と構造調整を促進

構造的困難に直面する地域の経済的・社会的

転換を支援

教育、訓練及び雇用の改善・近代化を支援

予算規模2000 2006（ ～ 年、

1999年価格ベース）

1359億ユーロ 225億ユーロ 241億ユーロ

69.7％ 11.5％ 12.3％

1人当たりGDPが域内平均の75％未満の地域

対象人口は、EU総人口比18％まで

目的1対象地域以外

上記基準以外に、その他最遠隔地域等若干の対象地域がある

うち、工業・サービス業地域10％、農村

5％、都市2％、漁業依存地域1％

スペインが最大の受取 フランスが最大の受取 ドイツ、イギリスが最大の受取

目的

構造基金に占める比率

対象基準

注記

47

法人税率比較2002 1 1年 月 日 2003 1 1年 月 日

デンマーク 30 30フィンランド 29 29スウェーデン 28 28日本 42 42アメリカ 40 40ドイツ 38.26 39.56イギリス 30 30フランス 34.33 34.33韓国 29.7 29.7

( KPMG出所）

48

（２）地域政策

1. 地域（自治体、大学、産業界）が一丸となって産業振興策＝雇用対策

2. 地域の主要プレーヤーがボードとして方針を決定

3. 地域政策＝地域の国際競争力アップ＝人材・インキュベーション力＝ブランド

アップ＝海外企業の進出を促す

49

（３）地方自治体

• 主体的に地域を経営1. 租税権がある2. 複数年度会計が可能（ 3 年くらい）3. 地方税と手数料収入と国からの交付金（スウェーデンの例）

50

**オウル市の予算

2003年 2002年Tax rate（％） 18.0 18.0

Income from one tax per cent（百万ユーロ） 20.9 21.3Tax income（百万ユーロ） 376.7 382.6

Property tax income（百万ユーロ） 13.3 12.9State aid（百万ユーロ） 32.6 41.8

Investments（百万ユーロ） 84.4 76.3Income financing of investments *（％） 24.3 100.5Change in long- term loans（百万ユーロ） 43.3＋ 7.5－

Loan sums/ inhabitant（ユーロ） 869 391Change in cash reserves（百万ユーロ） 19.8－ 0.6－Annual margin（百万ユーロ） 19.9 73.1

Annual margin/ inhabitant（ユーロ） 157.9 587

*100× annual margin/ (investment costs-financial shares)市の企業による投資は含まれない。**この数字に市の企業は含まれていない。

51

（４）大学・研究所1. 地域における役割を認識→主要プレイヤー

• 不動産信託会社に出資（オールボー、ルンド）• インキュベーション会社に出資（オールボー、オウル、）

2. 地元産業界の意向を反映→互いに協力と利用• オールボー大学の連絡委員会（開学と同時）→評議会• カリキュラム、研究の方向性に意見具申• 共同研究、学生受け入れ、 20 ％社員、 20 ％教授

3. 競争的外部資金←産学連携政策が浸透• 研究マネージャーの存在（ OIIC)

4. プロデューサー教授の存在（ロビー）

52

OIIC の機能オタニエミ国際イノベーションセンター

1. 研究窓口（外部資金の把握、獲得、応募手伝い）

2. 契約管理（企業との契約交渉、ライセンス契約など）

3. イノベーションの調査と評価（知的財産戦略の手助け）

4. 人事サービス（大学、産業界、卒業生が連携。就職、社員研修）

5. 同窓サービス（インターンシップほか）

6. 国際的に PR 、国際業務の研修、ビジネスサービス、起業家向け研修

53

予算100.9百万ユーロ、

55%

フィンランド・アカデミー

6%

他の国内3%

他の国の基金7%

EUほか4%

産業界12%

TEKES13%

外部資金87.3百万ユーロ、45％

図表２－１－１　ヘルシンキ工科大学の収入内訳　 2002年

（資料）ヘルシンキ工科大学 Dr.Veijo Ilmavirtaによるプレゼン資料より富沢作成

ヘルシンキ工科大学の収入内訳　 2002 年

54

SKK百万 百万ユーロ外部からのファンド 26 2.8大学の研究費 8 0.9産業界による研究ファンド 7 0.8大学で教えることによって国からくる 13 1.4産業界が教育に直接お金を支出 1 0.1

合計 55 6.0

エレクトロサイエンス学部の予算ルンド大学エレクトロサイエンス学部の予算

55

（５）産業界ー大学と多層的に連携

1. 連絡評議会2. カリキュラムへの意見具申、学部設立3. インフォーマル4. 各種フォーラム5. 人材交流（インターンシップ、卒論作成支

援、教授がコンサル、社員が客員教授）6. 資金提供7. メンター、エンジェル＊優秀な人は渡米、大企業からスピンオフ少ない

56

（６）サイエンスパークの機能

1. 地域の国際競争力強化策を具体化2. 以下のような機能を果たす（別組織のことも）

① 不動産サービス②ビジネスサービス③ 起業支援（安い場所貸し、起業相談・評価、起業家講座、資

金戦略、メンター、マーケティング、専門家ネットワーク、国際市場戦略）→成長段階に応じた切れ目ない支援

④アーリーステージのベンチャー投資⑤知財戦略⑤サイエンスパークのブランディング⑥知的交流の場づくり⑦テストマーケット提供（ IT モニター、臨床実験）⑧プロトタイプ生産

57

経済的成功

インキュベータービジネス

ジェネレーターヘルシンキ大学

国立研究機関ほか

OLARTEKOTECH

INNOPOLIヘルシンキ

地域における成長

開発プログラムとサポート手段

INNOLINKO

起業家精神国際市場へのスピード･アッププレ･

インキュベーター

企業誕生 企業確立 企業発展

ビジネス加速コンセプト

学生のアイデアや技術を企業にするのを支援・入居無料

InnoTULIサービス

SPINNOプログラム

メンタープログラム

VCとシード･ファンド

地域の専門家

評価・アイデア100を評価・うち20～30を次の段階へ・残りはコメントをつけて戻す↓・ライセンス、新会社、JV、売却へ

地域インフラ・弁護士、弁理士、マーケティング

成長サポート・段階に応じて投資

ネットワーク・ビジネスの経験者がアドバイスや相談にのる

コンサル・メンターや地域専門家、投資家を活用してコンサルや研修を行う

Licentia

Spinno基金

国の資金ほか

経済的成功

インキュベータービジネス

ジェネレーターヘルシンキ大学

国立研究機関ほか

OLARTEKOTECH

INNOPOLIヘルシンキ

地域における成長

開発プログラムとサポート手段

INNOLINKO

起業家精神国際市場へのスピード･アッププレ･

インキュベーター

企業誕生 企業確立 企業発展

ビジネス加速コンセプト

学生のアイデアや技術を企業にするのを支援・入居無料

InnoTULIサービス

SPINNOプログラム

メンタープログラム

VCとシード･ファンド

地域の専門家

評価・アイデア100を評価・うち20～30を次の段階へ・残りはコメントをつけて戻す↓・ライセンス、新会社、JV、売却へ

地域インフラ・弁護士、弁理士、マーケティング

成長サポート・段階に応じて投資

ネットワーク・ビジネスの経験者がアドバイスや相談にのる

コンサル・メンターや地域専門家、投資家を活用してコンサルや研修を行う

Licentia

Spinno基金

国の資金ほか

58

• Octpus– モバイルのアプリケーションのテスト環境– 3000 人の市民がモニター– オウル市、ノキア、フィンネット、テクノポリス、

オウル職業学校

• 大学病院と連携：テスト市場や臨床実験• IT インフラが発達：遠隔医療の開発に有利

• Medipolis GMP Ltd （ Pilot Plant ）– 先例のない治療法、薬、医療機器、診断支援、医療

分野で試験的に用いられる少量のものを柔軟に生産

オウルの例

59

北欧サイエンスパークの成果

1. 新しい企業や製品の誕生2. 国際市場への進出3. 特許取得と利用の拡大4. 外国企業の進出5. 地域経済活性化

• 経済成長• 雇用拡大→まだ高い失業率（ミスマッチ）

60

北キャンパスを実りあるものにするために

61

1. 大きく変わってきた政策• 中小企業基本法 (1999 年）： 180度の転換• 大学関連法（技術移転促進、兼業規制緩和、地

域における知的クラスター、独法化等）

2. 地方分権が課題→右顧左眄しない政策転換を！

• 道州制（課税権、企業と同じ会計原則、法人税引き下げなど）

• 地方自治体が「地域を経営」→意識改革とそれを可能にする制度改革が不可欠

62

（１）地方自治体

• 「地域を経営する」という認識を持つ

1. 実効的ボード（国、道、市、大学、産業界）を作れるか

2. 機動的に動ける「実行部隊」に任せる• 組織上は NOASTECだが、寄り合い所帯？

3. 実現可能な地域ビジョン策定

63

（２）大学• 「地域を一緒に良くする」という意識• 「大学を経営する」という認識1. お客様は誰か

• 初心（ 130 年前）に帰る• 満足の行くサービスを提供して対価を得る姿勢に• 大学も投資をして収益を得る仕組みに

2. 研究マネジメント機能3. プロデューサー教授4. 住みやすい北海道→オールボー型へ

64

（３）地元産業界●　これまでの産学ー大手企業中心、個別型●　これからの産学ー大学が窓口

• 地元産業界が積極関与1. 大学の谷町になれるか2. 大学発ベンチャーへの協力（メンター、エン

ジェル、実用化、販路開拓など）3. オウルの COEプログラムのような産学共同

研究（ IT カロッツエリア）

→ まずは顔見知り化から（ IT/ バイオフォーラム、HoPE)

65

（４）インキュベーション機能

• 成長段階に応じた切れ目のない支援体制へ

– 種から苗へ、花が咲き、国際市場に羽ばたくまで

1. 大学発ベンチャー支援– コーディネーターからリスクを持ったプロデューサーへ

2. 創業支援の次の段階の支援策が不在

66

（５）国際競争力を高める視点

• 北欧は最初から国際市場を狙う• 北海道から本州へ、さらに国際市場へ

の展開を視野に入れた育成へ• 経営者の脆弱性• ベンチャーズ・インフラの厚みのなさ

– 経営者すげ替え– 販路開拓支援

67

（６）国際的に通用する地域ブランド構築

● サッポロバレーとワイヤレスバレーの違い

1. 人材で惹きつける• 科学教育地域• 理系大学のレベルアップと研究者の蓄積

2. インキュベーション力で惹きつける• 大学発ベンチャー誕生、発展• 特許取得、活用• 多様な支援サービスの厚み　　　　　　　　　　　↓

• 世界水準の研究者が集まる• 国際企業の進出が増える

68

まとめ1. 「地域を経営」する意識改革と制度改革2. 国、道、市、大学、産業界を一体化

• 実働部隊がリード3. 大学も地域経営に携わる4. 産業界も大学に協力・貪欲に利用5. 切れ目のないインキュベーション機能構築6. 国際市場を視野に7. 国際的に通用する地域ブランド構築

69

サイエンスパークサイエンスパーク

10 年間の踏ん張り

自治体大学・研究所

産業界