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活動

報告書 平成28年度版

特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミー

ACTIVITY REPORT 2016

環境大臣表彰受賞式

■理事長挨拶

■CONTENTS –目次-

特定非営利活動法人

ゼロ・ウェイストアカデミー

理事長 谷 晶(坂野 晶)

平成28年度は新体制になって2年目、まだ落ち着かない中でも多くの試行錯誤を行った年と

なりました。上勝町からは平成27年度に策定した「ゼロ・ウェイストタウン計画」の推進事業

の委託を受けるとともに、新体制となる時分より構想を膨らませてきた「ゼロ・ウェイスト認証

制度」の設立を行うことができ、少しずつですが今後のゼロ・ウェイストへの取り組みの発展

的展開を形作っていくことができたように思います。また、海外からも例年以上に多くの講演依

頼を受けるとともに、上勝町へも多数の訪問研修の依頼がありました。

世界的には「ゼロ・ウェイスト」という言葉が当たり前に使われるようになった今、上勝町

でのこれまでの努力と成果を世界と共有し、また、共にこれからのゼロ・ウェイストを考えてい

く時が来ています。2020年、そしてそれ以降のゼロ・ウェイスト活動に向けて、引き続き日々

精進して参りますので、今後ともご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

【特定非営利活動に係る事業】

[ゼロ・ウェイスト推進のための普及・啓発事業]

-上勝町一般廃棄物中間処理業務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P3~6

-普及啓発活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P7

-上勝町キープビューティー事業:町内一斉清掃・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・P8

(平成28年度徳島県企業局ダム水源地サポート事業)

[ゼロ・ウェイストの調査・研究事業]

-平成28年度ゼロ・ウェイストタウン計画推進事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P9~10

-平成27年度地方創生加速化交付金

ゼロ・ウェイストブランドを活用した循環型まちづくり事業

ゼロ・ウェイスト認証制度設立業務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P11

-大学や企業との連携業務 / 上勝町の暮らしに関するアンケート実施・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・ ・ ・ P12

[ゼロ・ウェイストスクール運営に係る事業]

-体験教室等の開催・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P13

[ゼロ・ウェイスト商品の開発・普及に係る事業]

-くるくる工房運営事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ P13

【その他の事業】

[シルバー人材センターの運営事業]

-シルバー人材センター運営事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ P14

-有償ボランティアタクシー事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ P14

[介護予防活動センターの管理事業]

-介護予防活動センター管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P14

【トピックス】

-平成28年度循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰 / 海外からのインターン / ゼロ・ウェイストまちづくり推進会議

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P15

平成28年度会計報告

活動計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P16

貸借対照表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P17

-Information・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P18

上勝町一般廃棄物中間処理業務等受託事業

1. 一般廃棄物の分別資源化・販売、廃棄処分等及び施設、機械等の管理保管業務

2. 収集運搬手数料ならびに処理手数料及びリサイクル対象商品の料金徴収業務

3. 住民への意識改革業務

① 環境教育(上勝小学校)

② くるくるショップの運営

③ くるくる土曜市の開催

④ 雑紙ポイントキャンペーンの継続

⑤ その他:先進地視察(アメリカ カリフォルニア州)、リサイクル工場見学

4. 焼却ごみの組成調査業務

5. 廃棄物・資源等の計量業務

6. 町内巡回・不法投棄等清掃業務

7. 家電リサイクル法にかかるリサイクル料金納入の代行業務

8. 生ごみ処理機の管理・修繕等業務

9. 雑紙ポイントキャンペーンの商品交換等の関連事務業務

10. くるくるショップのリユースを促進する業務

STATION

平成28年度においても上勝町より一般廃棄物中間処理業務の委託を受け、

下記の内容を実施いたしました。

上勝町一般廃棄物中間処理業務委託事業

特記事項

② 焼却ごみについて

平成28年度の焼却物の量は昨年に比べおよ

そ2t減らすことが出来ました。焼却物に混入し

がちな不燃物(使い捨てカイロ)の個別収集も

継続して行いました。その他、焼却物扱いであ

る電気カーペット類の分解資源化を行い焼却物

の減量に努めました。

※28年度の旭鉱石への搬出量 約56t

※28年度の使い捨てカイロ回収量 約387kg

※28年度の電気カーペット類分解資源化量

約176kg

③ ごみ減量化への取り組み

・電気カーペット類の分解資源化

(60枚176.3kg)

・廃棄物の再利用

・廃材より薪ストーブの燃料等有効活用

(年間約1,880kg)

・保冷剤の収集及びリユースの推進

・汚れた白色トレイの再洗浄

・目に余る焼却物の分別、焼却物の組成調査

による分別資源化(約170kg)

・企業連携による個別回収及び発送

(歯ブラシ・洗剤類詰め替えパウチ・メイクアップ用品)

① 容器包装リサイクルプラスチックについて

平成28年度の容器包装リサイクルプラスチッ

ク(以下「容リプラ」とする)の検査において

は、汚れの付着した物や容器包装以外のプラス

チック製品の混入等の異物合計は0.42%まで抑

える事ができ、昨年度よりも良い結果報告(容

器比率99.58%)となりました。

一般廃棄物の分別資源化・販売、廃棄処分等及び施設、機械等の管理保管業務

平成28年度は焼却ごみを前年度から2t削減することができました。その裏には、現場作

業員によるごみの分解・資源化やリユースの促進等の努力があります。

容リプラ搬出の様子

上)電気カーペットの分解化

下)白色トレイ再洗浄

環境教育(上勝小学校) 2

平成28年度も上勝小学校の環境教育を行いま

した。28年度は学校側と調整し、廃棄物処理工

場の見学を取り入れました。また、日比ヶ谷ご

みステーションでのごみ分別の学習や、「上勝

小学校くるくるショップ」の設置を行い、設置期

間中の商品の整理や追加などの管理も行っても

らいました。この学習から、子どもたちのごみ

に対する興味や意識を向上させることに貢献で

きればと思っています。平成29年度においても

継続して廃棄物処理工場の見学を取り入れるな

ど、学校側と調整していきます。

上)ごみステーションの見学と学習の様子

下)分別作業

町内巡回・不法投棄等清掃業務

平成28年度も主に県道沿いのポイ捨てごみの

巡回収集(年間24回)を行いました。

その他、定期的に付保王登記されやすい場所の

巡回収集や、住民の方からの情報提供による不

法投棄の撤去も行いました。この業務で得た情

報は「町内一斉清掃」の実施にあたって役立て

ました。

毎月の巡回収集を行う事が不法投棄の抑制に

も繋がっていると思います。今後も抑制を含め、

安全に巡回収集を行います。

上)巡回収集の様子

下)回収した不法投棄ごみ

平成28年度は6月13日~6月17日の期間で、一

般家庭の1週間分(約385kg)を調査員3名で実

施しました。調査の主な結果として、焼却ごみ

50.92%、その他の紙類12.29%(RPF)、紙類

9.1%、廃プラスチック11.86%(RPF)、期限切

れ食品など生ごみ4.61%、その他の布類4.42%

(RPF)となりました。昨年度と比較すると焼却

物の割合は上昇していましたが、RPF利用が可能

な物の割合も増えていました。紙類については混

入率が下がっており、雑紙ポイントキャンペーンの

効果も出ているのではないかと思われます。この

調査結果から、仮にプライバシーを考えないとす

れば、焼却ごみに含まれるRPF利用が可能な物

の分別により約3割の焼却ごみを減らす事が出来

ると推測されます。更に、生ごみ等食品ロスを出

来るだけ無くす事も必要だと考えられます。また、

今回の組成調査において170.22kgを資源化する

事が出来ました。

4 焼却ごみの組成調査業務

平成28年度のくるくるショップのリユース重量は

約15,045kgで、前年度より約3t増加しました。

いっきゅう茶屋での出店やくるくる土曜市の開催、

木材の燃料利用など廃棄物の有効活用を促進した

結果が現れたと思います。また、この重量には廃

棄された物の中からのリユース重量約7.1tが含ま

れており、リユースへの住民の協力と現場での取

り組みの良い結果が表れていると思います。

くるくるショップのリユースを促進する業務

H27年度 H28年度

持ち込み量 約13,286kg 約15,246kg

持ち帰り量 約11,682kg 約15,045kg

リユース率 約87% 約98%

約11%アップ

また、平成28年度もいっきゅう茶屋の協力のも

と「くるくるショップいっきゅう茶屋支店」と称し

利用量の向上及び町内外へのリユースの普及を

行い、意識改革業務に努めました。年間を通して

管理を行ったいっきゅう茶屋支店での利用量は

832.1kgに達しました。この事がきっかけとなり、

ごみステーション併設のくるくるショップにも町外

からの見学者や利用者も増えて来ています。また、

住民の方には、くるくるショップ(日比ヶ谷ゴミス

テーション)への持ち込みに積極的に協力をして

頂きました。

平成28年度は、くるくるショップに眠っている

大型の家具類をメインにリユースのイベントを開催

しました。10月、12月、2月に1度ずつ開催し、リ

ユースに関心のある方が町内外よりお越しくださ

いました。3回全体でのリユース量は約435kgで、

次年度もくるくるショップの在庫状況に応じて開催

出来ればと思います。

上)10月実施のくるくる土曜市の様子

下)屋外への展示の様子

くるくる土曜市の開催

無料のリユースショップ「くるくるショップ」

くるくるショップのリユース率

普及啓発活動

平成28年度における上勝町への視察来町者数は1,891名で、そのうちの21%がゼロ・ウェイスト

への視察となっています。講演活動では国内だけでなく、海外からの講演依頼にも応え、平成28

年度における講演・セミナーの回数は49件(うち海外からの参加や英語での対応12件)でした。

また、取材においても海外メディアからの取材依頼が昨年に比べて多く、新聞やテレビ、ラジオの

取材件数は19件(うち海外メディア取材8件)となっています。世界的にゼロ・ウェイストがトレンド

の一つであることと、先進地としての上勝町への注目度が上がっていることを感じます。

講演活動 1

講演・セミナー実績:同志社大学ゼミ、関西学院大学講義、インドネシア講演(2回)、クロスフィールズ講演、AIESEC講演、MURCセミナー、HLAB講演、ニューヨーク講演、マレーシア講演、3R全国大会パネリスト、TEDx、ETIC講演、山形3R大会講演、文理中学校講義(2回)、京都学園高校講義、水俣お話会講演、ゼロ・ウェイストまちづくり推進会議事例発表など

取材の受け入れ 2

取材を受けたメディア:徳島新聞社、朝日新聞社、J-WAVE(ラジオ)、NHK高知、韓国SBS局、シンガポールテレビ局、台湾雑誌社、BWI社、The Global Shuffle(podcast)、関西学院大学、MeLike、廃棄物処理施設技術管理研究会(寄稿)、マレーシアメディア、共同通信社、徳島新聞(寄稿)、ベルギーメディア、広島広報誌など

取材の様子(NHK高知) インドネシアでの講演

LECTURE

MEDIA

上勝町キープビューティー事業

(平成28年度徳島県企業局ダム水源地サポート事業)

町内一斉清掃

CLEAN UP DAY

上)各地区で集められたごみの分別作業

下)ビン、缶などは洗浄にまわすため、コンテナにて分別

平成29年3月5日(日)、第10回目となる

町内一斉清掃を平成28年度も徳島県企業局

ダム水源地サポート事業により実施いたしま

した。

当日は各地区からたくさんの町民の方にご

参加いただき、また上勝町商工会女性部や

上勝町青年会の皆様にもご協力いただき、

参加者は総勢約280名を数えました。

平成28年度も昨年に続き、重機が必要な

大型の不法投棄はありませんでした。その

他、各名で集落や県道沿いの缶やビン等の

ポイ捨てごみや、不法投棄の雑金属等を

拾っていただきました。ごみステーションに

集められたごみは、上勝町商工会女性部と

収集を終えた後に合流した青年会の方々を

中心として分別、洗浄作業が行われました。

第10回の町内一斉清掃のごみ収集量は、

軽トラック41台分、約5.5トンでした。午前中

より洗浄作業を始めていただいたおかげで、

この回も昨年度同様午前中で作業を終える

ことができました。

More Steps

Towards Zero Waste

上勝町ゼロ・ウェイストタウン計画推進事業

ゼロ・ウェイスト認証制度設立業務

2020年の上勝町ゼロ・:ウェイスト目標年に向けた動きとして、平成28年度は町内にお

ける焼却・埋め立てごみの削減のため具体的な施策を講じる「ゼロ・ウェイストタウン計画

事業」と、町内を拠点として更なるゼロ・ウェイストの普及・啓発につなげようとする「ゼ

ロ・ウェイスト認証制度設立業務」という大きな事業を同時に運営しました。

平成28年度 上勝町

ゼロ・ウェイストタウン計画推進事業

平成27年度地方創生加速化交付金 ゼロ・ウェイストブランドを活用した循環型まちづくり事業

ゼロ・ウェイスト認証制度設立業務 2 1

2020年に向けたロードマップとして、平

成28年3月に上勝町はゼロ・ウェイストタウ

ン計画を策定しました。ゼロ・ウェイストタ

ウン計画推進事業では、この計画を推進す

る為、焼却・埋立ごみゼロ、衣食住のム

ダ・ゼロ、人づくり・仲間づくりに向けて

各種業務を実施しています。

ゼロ・ウェイスト認証制度とは、ゼロ・

ウェイストの取り組みに一定基準を設け、客

観的指標によって取り組みと成果を測り、

評価する仕組みです。平成28年度において

はこの制度の設立にむけた基準の設定やロ

ゴマークの製作を行い、上勝町内の飲食店

を対象として審査し、各店舗の成果を示す

ステッカーやマップなどのツールを作成しま

した。

〈タウン計画項目内容一覧〉

①使い捨てカイロ、紙おむつ、食品保存剤の3R検討。企業へのヒアリング及び企業への提案づくり。

②たばこの吸い殻回収、リサイクルの仕組み導入。

③雑紙ポイントキャンペーンの仕組みを改良し、雑が見以外への応用や町内事業所と連携し地域循環の

仕組み導入。

④分別促進に向け、事業所へのヒアリング・改善点の提案・社員研修の実施。

⑤レジ袋削減に向け町内におけるレジ袋使用量の調査及び店舗状況調査。「レジ袋ゼロの日」キャンペー

ンの企画・実装。

⑥一般廃棄物の有価資源の売り払い収入の使用用途提案。

⑦使い捨て紙おむつの代用品調査、使用実験、モニタリング、試作品を作製し、町内導入方法を提案。

⑧メンテナンス〈補修・クリーニング」強化のため、補修サービスの実験的開始、町内ヒアリングの実施。

⑨くるくるショップの改善調査。リユース促進に向け、町内ヒアリングやワークショップの実施。

⑩町内の余剰作物回収・加工の仕組みに対するニーズ調査。

⑪ゼロ・ウェイストタウン計画を町民に普及させるため、家庭でできることをまとめたポスターの印刷、町民

への説明、ヒアリングを実施。

⑫教育カリキュラム(保・小・中・高)ゼロ・ウェイストカリキュラムのプレ企画・実施・提案。

⑬ゼロ・ウェイストフェス(イベント)の計画・開催。

⑭ゼロ・ウェイストの取り組み及び取り組みの助言を行える人材を講師として育成のため、ゼロ・ウェイスト

研修プログラムの作成、研修実施。

⑮ゼロ・ウェイストブランドのガイドライン(基準)作成。上勝町のゼロ・ウェイストの歴史や解釈等を明文

化する。

⑯ゼロ・ウェイスト推進委員会の立ち上げ。ゼロ・ウェイスト政策の進歩や内容を提起的に振り返り、見直

し、改善点等の提案を行っていく会合の立ち上げ。

平成28年度 上勝町

ゼロ・ウェイストタウン計画推進事業

1)町民へのタウン計画周知のために全戸に配布された

ポスター。野菜の地産地消やマイバック持参など、生活

の中で取り組めるゼロ・ウェイストを紹介している。2)

布おむつ推進のため、町内の1歳未満の赤ちゃんがいる

家庭に貸し出した「布おむつスターターキット」。布お

むつサポーターとの説明会も開催し、紙おむつの削減

に向けた取り組みとして実施。3)町内事業所でのレジ

袋使用状況のヒアリングをシンガポールからのインターン

生とともに実施。4)雑紙ポイントキャンペーンの仕組み

改良や地域循環の仕組み導入についての会議

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平成27年度地方創生加速化交付金

ゼロ・ウェイストブランドを活用した循環型まちづくり事業

ゼロ・ウェイスト認証制度設立業務

[アメリカ] 1)バークレー市民の導線と作業員の作業効

率を考え設計されたごみステーション 2)サンフランシ

スコ市環境局担当者との意見交換 サンフランシスコ市

も2020年を目標年としてゼロ・ウェイストを宣言してい

る。 3) Whole Foods Marketという現地のスーパー

マーケットでは野菜ははだか売り、惣菜も量り売りで販

売されており、プラスチックのレジ袋ではなく段ボール

をリサイクルして作られた紙袋が有料で販売されている

など、多方面でごみの出ない売り方となっている。

4)ポートランドにあるコインランドリー「Spin Laundry

Lounge」では環境への配慮を理念とした経営とコミュ

ニティーの場としてのコインランドリーの在り方を提案し

ている。コインランドリーの待ち時間は併設されている

カフェやゲームコーナーで待つことができ、近所の人た

ちとの井戸端会議をする場所にもなっている。[オース

トラリア] 5)南オーストラリア州では飲料ボトル類など

はデポジット製で1つ10セントで買い取ってくれる。

6)ペットボトルも全て売却。蓋だけはリサイクル業者

がいないため、埋め立てにいくとのこと。

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■アメリカ・オーストラリア視察

上勝町とゼロ・ウェイストアカデミーが新たに設立

した「ゼロ・ウェイスト認証制度」。この制度は独自

の基準に則って、ゼロ・ウェイストに取り組む事業所

を公的に認証するもので、平成28年度は町内飲食店

6店舗を初めての「ゼロ・ウェイスト認証店」として

認定しました。そして平成29年4月20日(木)に各

店舗に対して認定証書授与を行う「ゼロ・ウェイスト

認証式典」を上勝町コミュニティーセンターにて開催

しました。

ゼロ・ウェイスト認証制度は「地産地消による包

装・容器の削減」や「再利用できる容器による資材

調達」など6つの審査基準があり、この基準に基づ

き6つの店舗が審査を受けました。今後は認証店が

よりゼロ・ウェイストの取り組みを進めるサポートを

するだけでなく、新たな認証店を町内外に増やして

いきたいと考えています。

■認証店舗一覧

‐ 月ヶ谷温泉 月の宿 レストラン(2項目認証)

‐ いっきゅう茶屋喫茶 (2項目認証)

‐ RISE&WIN BREWING CO. BBO&GENERAL

STORE (3項目認証)

‐ Bar Irori (4項目認証)

‐ リストランテ ペルトナーレ (5項目認証)

‐ Cafe polestar (5項目認証)

ゼロ・ウェイスト認証店の取得している認証マークやお店の所

在地、営業時間等が分かる「ゼロ・ウェイストマップ」

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大学や企業との連携業務

上勝町の暮らしに関するアンケートの実施

ゼロ・ウェイストタウン計画推進事業やゼロ・ウェイスト認証制度設立業務の他、平成28

年度においては企業や大学と連携した調査業務や、上勝町全世帯を対象として上勝町の暮

らしに対するアンケートを実施しました。これらは2020年のゼロ・ウェイスト目標年に向け

た焼却、埋め立てごみの削減はもとより、ごみの発生抑制への取り組みを今後発展させて

いくための第一歩となる施策です。

企業連携による家庭用洗剤の

容器削減モニタリングの実施 上勝町全戸アンケート実施 2 1

上勝町全戸を対象として「上勝町の暮らし

に関するアンケート」を配布・回収しました。

アンケートの回収には高知大学の学生約10名

が参加し、各集落の家庭1軒ずつ回収に回って

くれました。その結果、世帯総数716世帯のう

ち世帯票回収率は55%、個人票回収率は40%

と、半数以上の家庭からアンケートを回収する

ことができ、上勝町内での暮らしやゼロ・ウェ

イストに対する町民の意見を多く集めることが

できました。平成29年度においてはこのアン

ケートの結果報告会を町内にて行う予定です。

12

容器包装を削減に向けて、平成28年度は家

庭用洗剤の「容器削減モニタリング実験」を実

施しました。この実験では、大学による調査研

究を行うとともに、メーカーにも商品提供などで

ご協力いただきました。

モニタリング実験では、モニターとして参加し

てくださった町民の方に洗濯用洗剤、柔軟剤、

漂白剤、食器用洗剤を【ボトルの交換】および

【ボトルへの追加充填】で持ち帰ってもらい、

なくなったらごみステーションにて交換もしくは

充填するという作業を一定期間試してもらいまし

た。モニターの方からの意見を元に今後、量り

売りなどごみの出ない売り方の導入・提案に繋

げていきます。

ごみステーションに設置された「量り渡し」装置。

モニタリング実験では商品は期間中無料で配布されたため

「量り売り」ではなく「量り渡し」となっている。

実際配布したアンケート

RESEARCH

体験教室の開催

リメイク専門店「くるくる工房」運営事業

体験教室 1 くるくる工房 2

KURU-KURU

CRAFTING

平成28年度も、不要になった布や毛糸などを使った製品を手作りできる教室や、鯉のぼりや着物

をメインの素材として作家さんたちがリメイクした商品を販売する「くるくる工房」を運営いたしまし

た。体験教室では、さをり織り機を使った「さをり織り体験教室」や好きな布地を選んで作る「手

作り布ナプキン教室」などを開催し、町内外から参加者を受け入れました。

さをり織り体験教室の様子

さをり織り機を使った体験教室では、好きな色

の毛糸や割いた布を使って織っていきます。約2

時間程度でコースターが製作可能です(加工に

さらに1時間程度必要)。布ナプキン教室でも同

様に好きな柄の生地を選び、オリジナルの布ナプ

キンが作れます。今後もこういった体験教室は継

続して開催していく予定です。

鯉のぼりをリメイクしたポーチ

くるくる工房では町内外あわせて約20名の作家さんが携わっており、鯉のぼりや着物を使って様々な商品を製作しています。商品は介護予防活動センター内に設置している店舗で販売していますが、平成28年度からはさらにインターネット上のハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」に一部商品を掲載し、オンラインでの販売も始めました。これにより、遠くにお住いの方にも工房の商品を購入いただくことが可能となりました。

13

14

Others シルバー人材センター運営事業

有償ボランティアタクシー事業

介護予防活動センター管理

シルバー人材センター運営事業 1

有償ボランティアタクシー事業 2

作業中の様子

当団体はシルバー人材センターの事務局として、上勝町内の様々な仕事の依頼を受付け、登録スタッフに仕事を依頼する業務を行っています。依頼のある仕事内容には、徳島県からの県道の整備として年に2回程度の草刈り作業等があり、夏場には熱中症対策の呼びかけやその他、スタッフが安全に作業を行う上で必要な監督・確認業務等を行っています。

上)介護予防活動センター「ひだまり」での講習の様子

下)有償ボランティアタクシー

過疎地における交通手段として上勝町が取り組む「有償ボランティアタクシー事業」。当団体が運営事務局を担っており、タクシーの利用者から連絡を受け、利用者の希望日時に対応できるドライバーを調整しています。年々利用者数は増えていますが、対応できるドライバーが不足している状態です。平成28年度は新規ドライバー確保にも力を入れ、新たに5名のドライバーが講習を受けて登録されました。平成28年度のタクシードライバーは26名、登録車台数は31台となっています。利用者数は437人(前年度より+128人)でした。

介護予防活動センター「ひだまり」管理 3

高齢者の介護予防に繋がるような活動ができ

る拠点として設けられた介護予防活動センター

「ひだまり」において、町内在住の高齢者が講

師となって編み物の体験教室を開催したり、設

置されているミシンやさをり織り機を使ったリメイ

ク商品の製作を行ってもらえるよう、施設の管理

運営を行っています。平成28年度においても、

さをり織り教室や「山の幸染め教室」などを開

催しました。

平成28年度におけるシルバー人材センターの会員数は43人(前年度比+4人)、就業延人数は

2,254人(前年度比+105人)となっています。有償ボランティアタクシー事業において利用者は増

加傾向にあります。介護予防活動センターの管理業務として、平成28年度も体験教室等を開催いた

しました。

15

Topics その他、事業以外の平成28年度のトピックをご紹介します。

平成28年度循環型社会形成推進

功労者環境大臣表彰を受賞! 1

平成28年度徳島県で行われた「第11回3R推

進全国大会」にて、当団体は「平成28年度循環

型社会形成推進功労者環境大臣表彰」団体の部

で表彰していただきました。2005年の設立以来

約10年以上もの間、上勝町民の皆様をはじめ多

くの方にご支援、ご協力いただいたからこその

表彰です。今後もより一層ゼロ・ウェイストの普

及啓発に取り組んでまいります。

環境副大臣から表彰状を受け取る理事長

海外からのインターン生続々と 2

英語での講演やSNS等を使った広報により、

海外からの取材や視察が徐々に増える中、一定

期間当団体でゼロ・ウェイスト活動について学び

たいというインターンシップ希望者も増えました。

様々な国や地域から問い合わせがあり、平成28

年度はシンガポールやニュージーランドからのイ

ンターン生を実際に受け入れました。平成29年

度も5月からアメリカのインターン生を受け入れて

おり、今後も引き続き、普及啓発の一貫として

受入れを行っていきます。

ゼロ・ウェイストまちづくり

推進会議への参加 3

毎年ゼロ・ウェイストを宣言した自治体が寄り

合い、互いの状況や情報を交換する「ゼロ・

ウェイストまちづくり推進会議」が平成28年度は

奈良県斑鳩町にて開催されました。斑鳩町は平

成29年5月8日にゼロ・ウェイスト宣言を議会で

議決し、制定しました。これでゼロ・ウェイスト

を宣言した自治体は日本で4箇所となります。

斑鳩町ゼロ・ウェイスト宣言(斑鳩まほろば宣言)

活動計算書

平成28年度 活動計算書

平成28年4月1日から平成29年3月31日まで

特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミー

(単位:円)

科 目 特定非営利活動に係る

事業 その他の事業 合計

I 経常収入

1 受取会費

正会員会費収入:個人(5,000)33人 165,000 165,000

正会員会費収入:任意団体及び法人(50,000)2口 100,000 100,000

賛助会員会費収入 個人(1,000)18人 18,000 18,000

賛助会員会費収入 任意団体(10,000)0口

賛助会員会費収入 法人(50,000)1口 50,000 50,000

2 受取寄附金

受取寄附金 62,725 62,725

3 受取助成金等

補助金 58,433 58,433

4 事業収入

ゼロ・ウェイスト推進のための普及・啓発事業収入 15,929,293 15,929,293

一般廃棄物中間処理業務 10,163,197

講演・視察対応・各種事業 5,766,096

ゼロ・ウェイストの調査・研究事業収入 13,348,584 13,348,584

ゼロ・ウェイストタウン計画 2,830,680

ゼロ・ウェイストタウン認証制度 10,517,904

ゼロ・ウェイストスクール運営に係る事業収入 40,000 40,000

ゼロ・ウェイスト商品の開発・普及に係る事業収入 1,158,235 1,158,235

シルバー人材センター運営事業 0 19,388,213 19,388,213

介護予防活動センター管理事業 0 619,307 619,307

5 その他収益

受取利息 158 16 174

雑収益 92 92

経常収益計 30,930,520 20,007,536 50,938,056 II 経常費用

1 事業費

ゼロ・ウェイスト推進のための普及・啓発事業費 12,773,744 12,773,744

一般廃棄物中間処理業務 8,940,053

講演・視察対応・各種事業 3,833,691

ゼロ・ウェイストの調査・研究事業費 13,348,584 13,348,584

ゼロ・ウェイストタウン計画推進 2,830,680

ゼロ・ウェイストタウン認証制度 10,517,904

ゼロ・ウェイストスクール運営に係る事業費

ゼロ・ウェイスト商品の開発・普及に係る事業費 977,141 977,141

シルバー人材センター運営事業費 18,367,644 18,367,644

介護予防活動センター管理事業費 562,930 562,930

事業費計 27,099,469 18,930,574 46,030,043

2 管理費

福利厚生費等 60,988

旅費交通費等 425,053

管理費計 486,041 486,041

経常費用計 27,585,510 18,930,574 46,516,084

Ⅲ 経常外収益

1 固定資産売却益

経常外収益計

Ⅳ 経常外費用

1 過年度損益修正損

経常外費用計

当期正味財産増減額 3,345,010 1,076,962 4,421,972

前期繰越正味財産額 6,488,912

次期繰越正味財産額 10,910,884

※県の規定により、その他事業の当期正味財産増減額(1,076,962円)につきましては、

特定非営利活動の係る事業へ区分振替えしております。

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貸借対照表

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平成28年度 貸借対照表

平成29年3月31日現在

特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミー

(単位:円)

科 目 金 額

I 資産の部

1 流動資産

普通預金 7,842,459

未収金 9,017,479

流動資産合計 16,859,938

2 固定資産

車両運搬具 1

預託金 7,990

固定資産合計 7,991

資産合計 16,867,929

II 負債の部

1 流動負債

未払い金 5,862,701

預かり金 94,344

流動負債合計 5,957,045

2 固定負債

固定負債合計 0

負債合計 5,957,045

Ⅲ 正味財産の部

前期繰越正味財産額 6,488,912

当期正味財産増減額 4,421,972

正味財産合計 10,910,884

負債及び正味財産合計 16,867,929

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■入会および寄付について

当団体の趣旨に賛同し支援してくださる方であればどなたでも寄付いただけます。

皆様のご協力とご支援をお願いします。特に、取得することで寄付者の皆さまの税金控除対象とな

ることができる「徳島県指定NPO法人格」その後の「認定NPO法人格」の取得を目指しています

まず徳島県指定NPO法人格取得には、3,000円以上一口のご寄付を30人以上の方からいただくとい

う条件がありますので、ご支援を検討される方は、ぜひご協力よろしくお願い致します。

■入会・寄付方法

① 入会・寄付申請

お名前(フリガナ)、連絡先住所、電話番号、E-mailアドレス、種別を記載のうえ当団体

宛にFax、またはE-mailにてお送りください。事務所にて手続きをご希望の方は申請書をご用意して

おりますので、そちらにご記入ください。

電話にて申請を希望される方は、上記必要事項を事務局スタッフまでお伝えください。

種別 個人・団体 特典

寄付 一口1,000円~

※指定NPO法人各取得にご協力いただける方は一口3,000円よりお願い致します。

年度末の活動報告の受取

イベントや会合等への積極的ご案内

くるくる工房商品5%割引

特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミー

寄付のご案内

【お問い合わせ先】

特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミー

〒771-4501 徳島県勝浦郡上勝町大字福原字下日浦94番地4 Tel / Fax : 0885-44-6080 E-mail :

zwa@quolia.ne.jp

○ 郵便振込み

同封の振込取扱票をご使用いただくか、以下の番号をご利用下さい

記号番号 01610-1-74550

加入者名 NPO法人ゼロ・ウェイストアカデミー

○ 徳島銀行勝浦支店

普通預金 口座番号 5502561 名義 特定非営利活動法人 ゼロウェイストアカデミー

理事 谷 晶(坂野 晶)リジ タニ アキラ (サカノ アキラ)

*振り込み手数料は会員様ご負担でお願い申し上げます。

② 会費・寄付金の納入

振り込みにて納入を希望される方は郵便局または徳島銀行口座へ納入をお願い致します。

特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミー

〒771-4501 徳島県勝浦郡上勝町大字福原字下日浦94番地4

Tel / Fax : 0885-44-6080 E-mail : zwa@quolia.ne.jp

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ZERO WASTE ACADEMY ACTIVITY REPORT 2016