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脳血管撮影
脳血管撮影とは? 頭の血管にX線を通さない造影剤というお薬を入れながら、連続撮影をしていく検査です。
足の付け根の太い動脈からカテーテルと呼ばれる直径約2mmの長い管を入れていき、そこから造影剤を入れて撮影する検査です。造影剤が血管の中を流れる様子を連続で撮影します。
まず全体像を撮影し、その後病変部にカテーテルを進めていき拡大撮影などを行います。
頭の正面の画像
血管撮影をする目的は?
手術の前の血管を調べたり、脳腫瘍の場合には大きな血管が通っていないかなど、手術範囲の決定のため行います。
また、術後の経過観察のためにも行います。
脳の血管の検査にはMRI装置を使って撮像するMRA、CT装置を使って撮影するCTAとあります
が、血管造影装置を用いた脳血管撮影ではそれと比べものにならないほど細かい血管の状態まで、詳しく調べることができます。
CT、MRI、血管撮影の画像の比較
下3つが骨を消した血管撮影画像です
脳血管撮影の検査方法
• 足の付け根(そけい部)や肘、手首などに局所麻酔をし、動脈にカテーテルという細い管を差込みます。カテーテルの先端から造影剤を注入し、その様子を連続的にⅩ線撮影することで血管の詳しい様子を観察することができます。
• X線撮影している間、数秒〜十秒程度頭を動かさずにじっとしておく必要があります。
動脈瘤手術後の画像の比較
手術前 手術後
動脈瘤手術後の画像の比較
手術前 手術後
動脈瘤手術後の画像の比較
手術前 手術後
脳血管撮影の合併症(1%程度)
①カテーテル挿入部の出血
まれに止血されたあとに再出血する場合があります。多くの場合は経過観察します。
②脳梗塞
カテーテル検査中に血栓ができ、これが脳内の血管に詰まり脳梗塞を起こす場合があります。
③血管損傷
動脈硬化が強い血管にカテーテルを進めることで起こりやすい合併症です。血管に穴をあけてしまうことがあります。
血管撮影で行われる治療
コイル塞栓術
脳血管の動脈瘤が破裂してくも膜下出血を起こすと、脳は大きなダメージを受け、後遺症を残し、最悪の場合生命に危険が及ぶ可能性が高くなります。それを避けるためには破裂防止として、脳動脈瘤への血流を遮断する処置が必要となります。
コイル塞栓術は、動脈瘤へ医療用の形状記憶のコイルをいれることで血流を遮断します。
コイル塞栓術
コイル塞栓術
急性期脳梗塞における 血栓塞栓除去術・血栓溶解術
脳梗塞とは、脳の血管がつまってしまうことを言います。
脳細胞は極めて短時間で死んでしまいますが、脳血管が閉塞して(つまって)、数時間(一般的には6時間)以内であれば再開通させて、脳の損傷を最小限に抑えることができます。
血栓塞栓除去術・溶解術は、カテーテルを脳の血管がつまった所まで進め、直接血栓を取り除いたり、溶解剤を入れて血流を再開通させる方法です。
血栓塞栓除去術
血栓塞栓除去術
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