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OHO’06Aug/29~Sep/1
KEK T. Furuya
高エネルギー加速器セミナーOHO’06
「超伝導リニアコライダー」
~超伝導空洞の基礎~
Aug.30, 2006
古屋 貴章
KEK
OHO’06Aug/29~Sep/1
KEK T. Furuya
目 次
1、はじめに
超伝導空洞の応用の歴史をすこし
2、加速空洞のパラメーター
性能を示すパラメーターをまとめると
3、超伝導空洞の表面抵抗
超伝導空洞の特徴は
4、最大加速電場
開発の現状
5、パルス運転
6、おわりに
OHO’06Aug/29~Sep/1
KEK T. Furuya超伝導空洞の応用の歴史をすこし
1908 Kamerlingh-Onnesがヘリウムの液化に成功
絶対0度での電気抵抗はどうなるか?
ケルビン卿:電子も凍結して抵抗は無限大
オンネス:運動を邪魔するものがなくなり、抵抗ゼロ。
1911 水銀の抵抗がゼロになるのを発見。
慎重な彼は、10-5Ω以下と表現。
1933 マイスナー効果発見。磁場がはじき出される。
1957 BCS理論(電子格子相互作用とクーパー対)
1986 高温超伝導体発見でTcは一気に130Kへ。
2001 MgB2発見 (Hc1はNbの半分?)
秋光純(青学大)Mg B2の超伝導より
OHO’06Aug/29~Sep/1
KEK T. Furuya超伝導空洞の応用の歴史をすこし
1965 HEPL (Stanford U.)がSバンド3セル構造のPbメッキ空洞を
用いて1 µAを加速。
10 MV/mのCWリニアックを目指すも、2~3MV/mしか達成
できずに撤退。その後、マイクロトロンへ。
1966 SLAC 2mile linac 稼動開始。
1978 ATLAS (Argonne NL)で重イオン加速用リニアック稼動。
微小電流をCWで加速。小さなビーム電力。
CWなので精度の高い安定したビームエネルギーが得られる。
ビーム電力と空洞消費電力とが同程度になり、効率の良い加
速ができる。現在も稼動中。
Stanford Linear Accelerator Center
Argonne Tandem-Linac Accelerator Syatem
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KEK T. Furuya超伝導空洞の応用の歴史をすこし
1988 TRISTAN (KEK)が高エネルギー加速器として本格的
に超伝導空洞を導入。509 MHZ、5セル構造を32台。
48mで200 MVを達成。蓄積電流は14 mA。
蓄積型リングのRFへの応用。
NCのCW電場は1~2 MV/m。当時のSCは5 MV/m。
LEP-II (CERN)が352 MHz、4セル空洞を300台を並べて
3 GVを作った。
TRISTAN(KEK)
Nb-Cu cavity(CERN-LEP)
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KEK T. Furuya超伝導空洞の応用の歴史をすこし
1995 CEBAF (TJNAF)が336台の1.5 GHz ,5セル空洞を使った
周回型超伝導リニアックが稼動開始。CW-4GeV,1mA。
1997 CESR (Cornell), KEKB (KEK)はアンペア級の蓄積電流
を可能にする高調波減衰型SCを開発。
カプラー電力,HOMを小さくするため、単セル構造。
KEK: CW-6 MV/m, 1.3A, 400 kW/cavity
放射光加速器への応用。
OHO’06Aug/29~Sep/1
KEK T. Furuya超伝導空洞の応用の歴史をすこし
1990 TeV領域を目指した超伝導リニアックの国際協力発足。
TESLA (TeV Energy SC Linear Accelerator)。
DESYを中心に展開し、やがてTDRへ(2001年)。
2004 ITRP (International Technology Recommendation Panel)が
リニアコライダーの基幹技術として採択。
加速器設計と技術開発の国際協力体制を築く。
これは超伝導空洞モジュールの標準になるものであり、ERLでも採用。
詳しくはKEK-ILCのHP参照(http://lcdev.kek.jp/)
OHO’06Aug/29~Sep/1
KEK T. Furuya加速空洞の性能パラメーター
加速空洞内の電磁場
r2a
d
θ
2
2
tt ∂∂
+∂∂
=∆EEE µεµσ
波動方程式
加速に使うTMモードの境界条件
r = aにおいてEφ = 0, Ez = 0z = 0,dで Eφ = 0, Er = 0 Hz≡0
Pill box cavity:解析的に解ける
OHO’06Aug/29~Sep/1
KEK T. Furuya加速空洞の性能パラメーター
Pill boxのTM010モード 電場 磁場
Er = Eθ = 0,Hr = Hz = 0,
Ez = E0 J0 kcr( ),
Hθ = − iωεkc
⎛
⎝ ⎜
⎞
⎠ ⎟ E0 J0
' kcr( ),
kz = 0, J0 kca( )= 0, k = kc ,
Pill Boxの周波数
[cm] [GHz]
0.232f
a =
Bessel function
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KEK T. Furuya加速空洞の性能パラメーター
加速電圧電場
accelerating voltage = E0gap∫ ei (ωt +φ)dt.
Vc = E00
d
∫ eikz dz .
Transit time factor
( ) 64.0sin
0 0
0 0===
∫∫
λπλπ
dd
dzE
dzeET d
ikzd
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KEK T. Furuya加速空洞の性能パラメーター
シャントインピーダンスの定義
R0 =Vc
2
Pc=
Vc2
12
RsH2ds
s∫
Q値の定義
2121
2
2
2
2
0
∫∫
∫
∫===
s
v
ss s
v
c dsH
dvH
RdsHR
dvH
PUQ ωµµ
ωω
2
2
0⎟⎟⎟
⎠
⎞
⎜⎜⎜
⎝
⎛=Γ
Γ=
∫∫
s
v
s dsH
dvH
RQ ωµ 形状因子(geometrical factor)
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KEK T. Furuya加速空洞の性能パラメーター
R/Qの定義
UV
QR c
ω
2
= 空洞材料に依存しない量
Pill Box空洞の形状パラメーター
][ 257 ,0 Ω=ΓΓ
=sR
Q
R0 = 5.14 × 104 1Rs
Ω[ ] , T =2π
= 0.637,
RQ
= 200 [Ω] .
][Oe/(MV/m) 5.30 57.1 ==acc
sp
acc
sp
EH
EE
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KEK T. Furuya加速空洞の性能パラメーター
TESLA空洞の電場分布は (SUPERFISH)
加速モード = 1.3 GHz
][ 1006 Ω=QR
][ 271 Ω=Γ
高調波 TM011 = 2.54 GHz
最適化形状については加古氏の講義を参照。
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
常伝導空洞の場合
σωµ
δσ 21
==sR
常伝導空洞の表面抵抗
空洞壁内部では、良導体であれば
tE
xE xx
∂∂
=∂
∂ µσ2
2
Rs(
NC
) (
ohm
)
Frequency (Hz)
Cu
Al
tix eE ω∝
( )
として
zitix eeEE 2
1
0
ωσµω
+−=
ωσµδ 2
= の深さで1/eに減衰する
(スキンデプス)
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
Pill Box のpower loss
空洞壁がCuであれば周波数を1.3 GHzとして
空洞直径: 176mm高周波表面抵抗: 銅(σ=0.58x108 mho/m)
9 mΩ無負荷Q: 2.8x104
シャントインピーダンス: 5.7 MΩ
長さ d = λ/2 = 11.5cm として 25 MV/m では 13 MW/mのジュール発熱 35 MV/m では 25 MW/m 40 MV/m では 32 MW/m
35 MV/mで20 km ならば500 GWの発熱 !! 低い電圧のCW運転 duty cycleを下げたパルス運転
周波数依存性(常伝導)
空洞の直径∝ ω-1
表面抵抗∝ ω0.5
単位長さ当たりの空洞損失∝ ω-0.5
単位長さ当たりの蓄積エネルギー∝ ω-2
無負荷Q値∝ ω-0.5
単位長さ当たりのR/Q ∝ ω単位長さ当たりのシャントインピーダンス
∝ ω0.5
周波数は高い方が得。空洞サイズが小さくなる。
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
超伝導空洞の場合Nbについては半実験式があって
表面抵抗:Rs
67.17exp5.1
11022
4 ⎟⎠⎞
⎜⎝⎛−⎟
⎠⎞
⎜⎝⎛×= −
Tf
TRBCSRs = RBCS + Rres ,
f : frequency in GHzT: temperature in KT<Tc/2
残留表面抵抗:Rres
BCS理論による:RBCS
( )⎟⎟⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛⋅
∆−=
TT
TkTAR c
cBBCS
0exp2ω
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
残留表面抵抗:Rres=2 nΩ とした超伝導空洞の表面抵抗
1.3 GHzでは
4.2K 0.5 µΩ2K 13 nΩ
さらに下げてもRresが下限になる
100
10
1 4 3 2
2 3 4 5
T [ K ]
T / Tc
R BCS
R = 33nΩres
R = 7.8nΩres
Ω
500MHzの実測
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
超伝導Pill box空洞の power loss
Nb, 1.3 GHzなら
2Kでは 無負荷Q:Q0 = 1.9x1010
shunt impedance:Ro = 4x1012 Ω
10 MV/mなら 3 W/m 35 MV/mなら 35 W/m CW運転が可能
ビームへの電力は 35 MV/m x 10 mA = 350 kW/m これに比べると、空洞損失は無視できる (高効率)
冷凍機電力を配慮する必要がある。
2Kでの 35 W/m は35 kW/m程度の電力を消費する
全長 20 kmでは 700 MWになる
超伝導といえどもパルスにする必要がある。ただし、常伝導に比べるとduty cycleは3桁程度大きい値が可能である。
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
周波数依存性(超伝導)
(超伝導空洞)
表面抵抗∝ ω2
単位長さ当たりの空洞損失∝ ω単位長さ当たりの蓄積エネルギー∝ ω-2
無負荷Q値∝ ω-2
単位長さ当たりのR/Q ∝ ω単位長さ当たりのシャントインピーダンス ∝ ω-1
超伝導では低い周波数の方が得しかし、Rresが支配的であれば高い周波数が得。
超伝導pill box空洞のshunt impedance
Rres = 10 nΩとした
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
磁場の効果
臨界磁場Hc2は
φNABext =
面積Aに磁場Bextがトラップされると
φπξ 22 21
=cB
φは量子磁束。一本の磁束の周囲にはπξ2の常伝導スポットができる。ξはコヒーレンス長。その抵抗はRn。
付加的な抵抗増加は
nc
extmag R
BB
R22
=
磁場による付加的な抵抗Rmagは
φπξπξ next
nmagRB
RA
NR22
==Rn/Rsは~105、Nbの臨界磁場は200 mTであるから、40 mGauss程度でRmagはRs
に相当する。(Q値が半減)
Rn ∝ ω0.5であるから、この効果は周波数が高い方が厳しくなる。
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KEK T. Furuya加速空洞の表面抵抗
Q-disease
abcd
after thermal cycles10
10
10
10
Q 0
11
8
9
10
0 3 6 9 12 15
Tem
pera
ture
( K
)
300
200
100
00 20 40 60 120
Thermal cycles on the 1.5 GHz Cavity
1h 2h 3h70h
aaaaa cb dd
Time (hours)(a)
(b)E ( MeV / m )acc
Q = f ( E )acc
fast
1h
2h3-70h
Nb中の水素の効果 冷却すると格子から追い出された水素 が表面に移動して水素化物を作る。 昇温すると再びNb中に溶け込む。
危険な温度領域は100K~160K。
(対策)急激に冷却:水素が移動できないアニール:700度付近の真空アニールで 水素を除去する
B. Bonin and W. Roth, Proc. of the 5th Workshop on RF Superconductivity,DESY, Germany, 1991, DESY-M-92-01, p.210.
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KEK T. Furuya最大加速電場
マルチパクティング放電
黎明期の電圧制限Stanfordの2~3 MV/mもこれが原因。
対策として、球形形状が提案された(1978年)。
大きな効果があった。ワンポイントMPは解決。赤道部付近の2点間MPが残った。
サイクロトロン運動
mBq
rmBvqF⋅
=
⋅⋅=⋅⋅=
ω
ω 2
qnmB
n
r
r
⋅⋅
=
⋅=ωωω
同期条件として
周波数が高ければ 同期する磁場は高い
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KEK T. Furuya最大加速電場
熱的超伝導破壊(Thermal breakdown)
表面の欠陥や不純物によって生じた局部的な超伝導破壊がもたらすジュール熱で、常伝導部がさらに拡大する。
右図で、中心の不純物の発熱は
22
21 aHRQ n π=&
a≪dであれば、(a)は(b)n近似できて
QdrdTr &24 2 =− κπ
( )n
ba
aRTT
H−
=κ4
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KEK T. Furuya最大加速電場
熱的超伝導破壊(Thermal breakdown)
不純物表面がTcに達したときに、超伝導破壊が発生する。
( )n
bc
aRTT
H−
=κ4
max
Rn = 10 mΩの銅(a = 100µm)が、熱伝導度κ = 50 W/m・Kのニオブに埋め込まれていれば、Tc = 9.2Kであるから、Tb = 2KではHmax = 3.8x104 A/mになる。これが磁場の強い赤道部にあれば、加速電場は16 MV/mがリミットになる。
熱伝導度の良い材料は必要。高純度材料。RRRで評価kする。
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KEK T. Furuya最大加速電場
電子放出
Fowler & Nordheimの式
( ) ⎟⎟⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛ −∝
EEI
ββφβ
5.15.2 exp
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KEK T. Furuya最大加速電場
最近の結果から
空洞形状を変えて(最大表面磁場を下げる努力)、電場を上げる。
S. Mishra, ILC-America, 2006, Fermi Lab.
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KEK T. Furuya最大加速電場
最近の結果から S. Mishra, ILC-America, 2006, Fermi Lab.
それぞれが50MV/mに達している
9セル空洞でも再現できるか?製作工程への影響はない?
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KEK T. Furuya最大加速電場
最近の結果から
DESYが過去10年間に計測した9セル空洞の性能一覧。ILC GDE Meeting,2006, India
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KEK T. Furuyaパルス運転
高い加速電場は 冷凍機への負荷を減らすために、超伝導空洞でもパルス運転にせざるを得ない
パルス運転の影響として 1)エネルギー効率
超伝導空洞では時定数が長くなるため、パルス前後の立ち上がり、立下りが
無視できない。
2)ローレンツ・デチューニング
立ち上がり時の電磁場によって空洞が変形して共振周波数がずれる。
そのため空洞電場は不安定になる。
それを補うために電力源に余裕が必要になる。
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KEK T. Furuyaパルス運転
超伝導空洞の時定数はどのくらいか
超伝導空洞ではビーム負荷でQ値が決まる 電力源から見ると、空洞ロスとビーム負荷とは区別できない
Q値の定義最適結合はビーム電力で決まる(空洞損失が無視できるから)dU(t)
dt= −
ωQ
U(t) .
1>>≈+
=c
b
c
bc
PP
PPP
βエネルギーの減衰
電場の減衰
ttU Q
-
0eU )(ω
=
ttE 2Q
-
0eE )(ω
=
Qopt = QL =Vc
2
Pb R Q( )
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KEK T. Furuyaパルス運転
立ち上がりと立下り
最適結合はビーム電力で決まる(空洞損失が無視できるから)
1>>≈+
=c
b
c
bc
PP
PPP
β
Qopt = QL =Vc
2
Pb R Q( )
Pill boxならば35 MV/m x 10mAとしてQL =Qopt = 2x106
であり、電圧の時定数は τ = 2Q/ω = 500µsになる。
この立ち上がり、立下りが無視できる位の長いパルスが有利。
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KEK T. Furuyaパルス運転
ローレンツ・デチューニング
変形の例
大内伸夫,OHO01テキスト“線形加速器III”、超伝導陽子加速器について
S. N. Simrock at al., Proc. of LINAC2002, p.556, Korea, 2002
Feed Forwardビームの入射と同時に、必要な周波数変化を与えて変形による分をキャンセルする。空洞の個性も吸収しなければならない。
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KEK T. Furuyaパルス運転
ローレンツ・デチューニング
共振の半値幅
L
^
QiRZ
)(1
10
0
0
ωω
ωω
−+=
FWHML f
fffQ ∆
−=∆
−=22tanψ
LQQRR ⋅=0
ψψ j^
eRZ cos0=
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KEK T. Furuyaパルス運転
ローレンツ・デチューニング
空洞への入力
( )⎥⎥⎦
⎤
⎢⎢⎣
⎡⋅⎟⎟
⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛+⎟⎟
⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛+
+⋅
= ψψψψβ
ββ 2222
222
0
20
0
02
sincoscos1cos
14
1
C
br
C
brCg V
VVV
QQRVP
最適結合状態なら、設計電流時にPg = Pb Pb:設計ビーム電力
ψψ
22 tan1
cos1
+=
を用いて、
22
41
⎟⎟⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛∆
∆=
∆
FWHMb ff
PP
電力の余裕を10%以内にするには周波数の変動を130 Hz以内にしなければならない(QL=2.6x106として)運転電圧が高くなると2乗で増える。
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KEK T. Furuyaまとめ
ILC超伝導空洞リニアック
1)ついに実用加速電場が30 MV/mを超える。
2)超伝導を使うとエネルギー効率は高く、RFのピーク電力は小さい。
3)しかし電場が高いと、超伝導といえどもパルス運転になる。
これは冷凍機の負担軽減のため。
4)超伝導空洞の長い時定数のため、パルスは長い方が得。
そのためダンピングリングは大きくなる。
5)薄板構造のため、ローレンツ・デチューニングが発生。
その対策が必要。
6)全体設計の肝心かなめは加速電場の設定値。
空洞性能をばらつかせる原因はなに?解決にはまだまだ時間がかかる?
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