大都市圏×大都市圏」、「大都市圏×地方都市等」、 「地方都市 … ·...

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Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

参考資料1

各地域の重層的な対流を促進する事例調査①~ 「大都市圏×大都市圏」、 「大都市圏×地方都市等」、

「地方都市等×地方都市等」の対流事例 ~

各地域の重層的な対流を促進する事例調査一覧

カテゴリー 事業名

1.

大都市圏×地方都市等

一般社団法人渋谷未来デザイン(FDS)による都市間連携事業

2. シェアードワークプレイス「co-ba(コーバ)」

3.地方をつなげる東京拠点「DIAGONAL RUN TOKYO」(福岡銀行(ふくおかフィナンシャルグループ))

4. 家業イノベーションラボ

5. 一般社団法人Next Commons Lab(NCL)

6.

地方都市等×大都市圏

「ひろしまサンドボックス」における都市間連携

7. 一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(宮崎県児湯郡新富町)

8. 混血型事業創発「とかち・イノベーション・プログラム(TIP)

9. 水栓バルブ製造関連企業異業種参入支援(岐阜県山県市)

10. INTILAQ東北イノベーションセンター

11. 地方都市等×地方都市等 岐阜イノベーション工房2018(岐阜県、情報科学芸術大学院大学(IAMAS))

12. - 企業課題解決のため、ノウハウを有する「顧問」紹介サービス

13. - ビジネスパーソンの暗黙知を活用したスポットコンサル

14. - 国内外の顧客との「接点」をつくり出すブランディング(=流通経路短縮)

15. - 中川政七商店による産地の活性化「日本市プロジェクト」

1

以下の一覧表に掲げた各地域の重層的な対流を促進する事例について、現時点までに把握した情報を整理。

【大都市圏 ( FDS(東京都渋谷区))×地方都市等(広島県、札幌市)、海外(中国広東省深セン市南山区)】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

多様な人々のアイデアや才能を領域を超えて収集し、オープンイノベーションにより社会的課題の解決策をデザインする

・2015年から多くの「渋谷好き」が集まるフューチャーセッションを重ねる中で、都市ビジョンを共有し、プロジェクトを共創・推進する仕組みの必要性を認識。

・渋谷区の基本構想、長期基本計画でアーバンデザインセンターとしての区の外郭組織の設立が位置づけられ、2018年4月に(一社)渋谷未来デザイン(FDS)を設立。

・「サンドボックス」への参画は、マッチング・プラットフォームとしての取組みと、FDS自身が実証事業を提案する2本立てを想定。

・札幌で開催(10/10~12)される「No Maps Business Conference2018」のセッションの一つとして、「札幌×渋谷カンファレンス ~まちに、街を、インストール。~」を実施。

・深セン市南山区のスタートアップ向け国際的ピッチ大会の国内予選を主催。80社程度の応募の中から、㈱エアロネクストによるドローンの新技術「4D Gravity」を日本代表として選出。

関係者及び「対流」

・FDS運営資金は、区と参画パートナー(企業)の拠出した基金(約2億円)。プロジェクトに人材・機器・場所等を提供する企業も(協力パートナー)。

・事業に付加価値を与えるアドバイス等を行うフューチャーデザイナー(有識者・クリエイター等)。

・FDSや都市間連携に関心のある全国の行政等の視察や連携打診などあるが、現段階では広島県・札幌市・深セン(南山区)との連携に注力。

・広島県との連携(「ひろしまサンドボックス」)の例。✓県との間で定期的な交流機会✓区内企業などに提案参画の呼び掛け✓県内企業と渋谷のスタートアップ企業のビジネスマッチ

ングを視野に、協力パートナーのインキュベーション施設「EDGEof」が有する会員ネットワークの活用など

取組の目的と概要

・渋谷に集まる多様な個性とともに「ちがいをちからに 変える街。渋谷区」(未来像)を実現する場となる。

・産学官民の共創モデルで新しい価値を生み出す「5つのデザイン事業」を推進・支援する。

課題・展望等

・FDS設立3年目での黒字転換を目指した収益事業が必要。都市間連携では、渋谷の資金や人材の流出等の懸念もあるが、渋谷の世界的な知名度を相手先が活かすことで、ダイバーシティをテーマとした「渋谷のブランド価値」のさらなる向上が見込まれる。

渋谷区

FDS 公的な人・組織

参画パートナー協力パートナー

フューチャーデザイナー

広島県

サンドボックス

札幌市

深セン市

NoMaps

Nanshan "Entrepreneurship Star”

Contest

<国際的ピッチコンテスト><街と街の共創>

<スタートアップ企業による課題解決>

<プレイヤーのマッチング>

世界的なブランド価値

の向上

ダイバーシティインクルージョン都市の

体験デザイン都市の

空間価値デザイン市民共創の事業デザイン

都市のブランドデザイン

都市間・大学連携事業デザイン

5つのデザイン事業

1.一般社団法人渋谷未来デザイン(FDS)による都市間連携事業

2

【大都市圏(co-ba渋谷(東京都渋谷区))×地方都市等(全国25拠点のco-baが所在する地域)】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

㈱ツクルバが運営する「co-ba渋谷」のコンセプトやノウハウを提供することで、ローカライズされた「co-ba」の拠点が全国に広まり、多様な主体によるネットワークが形成

・コワーキングスペース「co-ba渋谷」に共感した各地のオーナーによりコンセプトやノウハウを共有した地域で独自の「co-ba」を開設。

・ツクルバは新規拠点開設の働きかけをしたわけではないが、現在25拠点に広がっている(右図)。

・起業等に必要なスキルアップのために、co-ba schoolを渋谷で開催。その後、co-ba schoolの仕組みは地方の拠点でも導入。・各オーナーはまちづくりや地域活性化のため、co-baを活用している。✓海士町役場は、移住施策のさらなる展開として島外とのビジネス

マッチングの場として活用(co-ba海士)。✓リノベーションまちづくりに取り組む花巻家守舎は、起業家等が

集まる場として活用(co-ba花巻)。✓あなぶきグループは、新規事業展開のために起業家との接点を

持つ場として活用(co-ba広島、co-ba高松)。

関係者及び「対流」

・全国へ広がったco-baネットワーク。✓各拠点のオーナーは地域のキーパーソン(個人、企業、

行政など多様)。年1回、オーナーが一堂に会するサミットを開催。

✓各拠点にいるコミュニティマネージャーが、拠点内・拠点間における会員の協働や紹介のためのハブ。会員の交流を促すためのイベントも発案。

✓他拠点との連絡やマッチングはオンライン・対面の両方を活用している。

・地方拠点間でも、オープニングイベントへの協力や合同交流会の開催などにおいて連携している。

・co-ba渋谷おける、企業と連携したイベント・取組の例。✓アイデアソン「水曜ワトソンカフェ」(IBM)✓スタートアップの口座開設や起業相談(きらぼし銀行)

取組の目的と概要

・ツクルバは各地の拠点の開設や運営をサポート。・例えば復興(気仙沼)、教育(呉)、離島(海士)、家守(花

巻)など地域の特色に応じたco-baが生まれている。・co-ba渋谷が実験の場となり、成果を他拠点でも導入。

課題・展望等・co-ba内のコミュニティを重視し、今後はコミュニティマネージャーの育

成にさらに注力。・co-ba schoolを他拠点でも受講できるようオンライン配信を検討。・co-ba事業の新たな試みとして、スタートアップに特化した拠点(神

南)を直営で設置し(2018年10月)、全オーナーで視察する予定。

co-ba

<連携イベント>

※会員はどの拠点でも利用可能(コンセプト:「旅するように働く」)

co-ba ネットワーク

地方

:コミュニティマネージャー(拠点内・拠点間のハブ)

大都市

<マッチング>

企業

<合同イベント>

co-ba

co-ba

co-ba(復興)

co-ba(離島)

co-ba(家守)

co-ba

ツクルバco-ba渋谷

<コンセプトやノウハウの共有>

co-ba(教育)

2.シェアードワークプレイス「co-ba(コーバ)」

3

3.地方をつなげる東京拠点「DIAGONAL RUN TOKYO」(福岡銀行(ふくおかフィナンシャルグループ))

【DRT(東京・八重洲)×地方都市(福岡県・九州をはじめとする全国)】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

東京駅の近くで集まり、出会え、情報を得られ、仕事のできる、地方と東京をリンクさせる「場」の開設

・2016年の銀行内ベンチャー設立を機に、従来と異なる人やアイデアとの接点の重要性を認識。

・2017年4月、グループ設立10周年記念事業の一つとして、福岡銀行東京支店(福岡ビル)4Fフロアに、コワーキングスペース、イベントスペース、シェアオフィス等を備えた「DIAGONAL RUN TOKYO(DRT)」を開設。

・対外的なイベント等によりクチコミを通じて施設の認知が広がった。・利用者に対して、多様な会員・入居者どうしのつながり、金融機関の顧客

とのつながり、投資ベンチャー(常駐)などの価値を提供している。・地方自治体による地域PR・移住促進・ベンチャー企業マッチング等を狙

いとしたイベントも開催。・2018年3月に第2の拠点「DIAGONAL RUN FUKUOKA」(FFG親和銀行福

岡ビル内)オープン。DRTとの相互利用も可能で、福岡進出や九州での事業展開等の拠点等としての利用を促進。

・スターフライヤーとの提携により、マイレージ会員向けのサービス(フリーデスク 1DAY利用)スタート。

関係者及び「対流」

・現在の会員数68人。九州に限らず、各地方や東京近郊の企業・士業・研究者など幅広く利用。都内の大手企業の新規事業部なども会員に。

・DRTの趣旨に賛同する金融グループ、地方銀行(北海道~沖縄)、メディア等がパートナーとして協業。

・ピッチイベント「X-Tech Innovation2018」を4銀行と共同開催(FFG、北海道BK、七十七BK、沖縄BK)。✓全国4地区でピッチバトルを行い、2019年1月に

DRTにてマッチングイベントを開催✓過去の北海道地区最優秀賞企業がDRTに入居

・施設の運営は行員と共に、東京・福岡でコワーキングスペースの実績がある事業者に一部委託。

取組の目的と概要

・九州・福岡の枠を超え、企業・スタートアップの東京進出や地方展開等をサポート。好立地、料金設定、銀行や協業パートナーによるマッチング等がポイント。

・主催イベントの他、パートナー、企業、自治体などがイベントスペースを使い、人や情報の交流からのオープンイノベーション創出を目指す。

課題・展望等

・利用者向けの提供価値の充実に向けて、コミュニティの形成・活性化を促す取組みを強化。

Local × Tech= LocaTech(ロカテック)

地方×東京

「ダイアゴナルラン」は、ピッチを斜めに走り、新しいスペースを生み出して得点につなげるサッカーの戦術。ロゴには47本のラインを斜めに動いていく様を表現している。

FFG福岡BK

DRT

DRF OPERATING

PARTNER

OFFICIALPARTNE

R

北海道地区

東北地区

九州地区

沖縄地区

MEDIAPARTNE

R

REGIONAL

PARTNER

REGIONAL

PARTNER

REGIONAL

PARTNER

REGIONAL

PARTNER

REGIONAL

PARTNER

<コンテスト>

<コンテスト>

REGIONAL

PARTNER

東京

北海道BK

七十七BK

沖縄BK

<マッチング>

<マッチング>

<コンテスト>

<マッチング>

4

【家業イノベーションラボ(東京都渋谷区)×地方都市】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

「家業の後継者」を今後の地域社会・経済の重要人材と捉えプログラムを実施。事業承継とイノベーションを促進し、地域の稼げる力を創出。

2016年、ETIC.のイベントで中小企業の事業承継とイノベーションについて議論したことが契機。農家の事業承継に取り組むNPO法人農家のこせがれネットワーク、地方でのイノベーションを推進するNPO法人ETIC. 、エヌエヌ生命保険㈱の三者が主催者となり、中小企業の次世代経営者支援のため、2017年8月のイノベーションキャンプを皮切りに取組を開始。

参加者が家業を継ぐことをポジティブに捉える成果は表れており、今後は実際に家業を継ぐとともに、参加を通じて得られたノウハウやネットワークを活かし、イノベーションを起こすことが期待される。2017年より、イノベーションキャンプを年一回開催(2017年は16歳~25歳の次世代経営者が10名参加)。イノベーションCAFÉは各地(福

岡、札幌、大阪、雲南)で計4回開催。地方開催を通じて、各地の家業イノベーターとのネットワーク形成とロールモデルの蓄積がなされている。これまでの全イベントの参加者はのべ400名。

関係者及び「対流」農家のこせがれネットワークは講師・ファシリテーター、ETIC.はノウハウや全国のネットワーク提供、エヌエヌ生命

保険はスポンサーの役割を担う。ただし、企画や実施については三者が対等かつ主体的に関与している。家業イノベーションラボは、NPOや商工会等、地域のパートナーと連携してプログラムを提供。

地域内で次世代経営者がつながり対流が起こることでイノベーションを創出し、コミュニティを形成。

地縁のコーディネートを重視し、イベント後のフォローも含め地域の人の自発的な取組を促すため、家業イノベーションラボはあえてプログラムの提供に留めている。

取組の目的と概要事業承継を前提とし、承継後にイノベーションを起こし、地域経済の好循環につながることを重視。

各イベントでは、普段身の回りの人と語り合うのが難しい、次世代経営者ならではの悩みを議論し、ロールモデルや経営のノウハウを共有。

課題・展望等これまでの参加者を集め、ビジネスマッチングや商品の情報発信を図る大規模なビジネスショーを企画している。

家業を継ぐ段階に応じたプログラムを展開予定。より段階が進んでいる人をロールモデルとして学び、相談する仕組みを想定。

まだ家業を継いでいない人が似た業種にインターンすることで起こるイノベーションもあるため、こうした地域内の人材の循環についても取り組む予定。主催の三者が持つ各地域のネットワークを視察等で活用予定。

地方

大都市

農家のこせがれネットワーク

家業イノベーションラボ

エヌエヌ生命保険

ETIC.ノウハウ、ネット

ワーク

ファシリテーター スポンサー

パートナー

次世代経営者

次世代経営者

分科会(イノベーションCAFÉ)次世代経営者がイノベーターの話を聞き、悩みを共有してつながる場イノベーションキャンプ

一泊二日の合宿形式で、次世代予備軍が集いじっくり考える場フォーラム

コミュニティのメンバーとそれを支えるサポーターたちが一同に集結し、家業イノベーションについて語り合う場

次世代経営者

<イベントを開催>

イベントを通じて形成されたコミュニティ

サポーター

キャンプ フォーラム

CAFÉ

<プログラム提供、ファシリテーション>

<ロールモデルの蓄積>

4.「家業イノベーションラボ」

5

NPOや商工会等の地域団体 NPOや行政等

<次世代経営者の交流によるイノベーション促進>

【大都市圏(東京)×地方都市(各地のNCLプラットフォーム)】

対流イメージ取組の経緯

取組の成果

地域おこし協力隊制度を活用した「3年間のベーシックインカム付き起業家の集団移住」の仕組みを構築し、全国各地に展開する

地縁的な共同体での「個別の社会課題の解決」に限界を感じるとともに、地域のプレイヤーの横のつながりの弱さを問題視。現在の社会(国家、資本主義)に新たな社会レイヤーを加えた3層構造を「ポスト資本主義社会」と見立てて、その具現化のため、地縁的な共同体に代わる「共通の価値観に基づくコミュニティ」をつくるプラットフォーム(NCL)を各地に展開し、ネットワーク化することを構想。

2016年から始まったNCL遠野での成果。• 2年目にマイクロブリュワリー創業(クラウドファンディングや地銀

系投融資により株式会社設立)。関連して、キリン㈱等が出資する農業生産法人も設立された。

• 3年間(協力隊)の終了時の事業自立は5割程度の見込み。

福島県・島根県・茨城県・神奈川県内などでもNCLスキーム導入の調整・検討が進んでいる。

関係者及び「対流」

現在10か所のNCLは、本部直営(自治体から受託)の地域と、地元の民間主体がNCLスキームを導入する地域とがある。• 民間主体:「こゆ財団」(宮崎)のような地域団体のほか、奥大和

ではロート製薬㈱が運営(一部資金や社員派遣等)。• 東京にはNCLメンバーが使えるコワーキングスペースや宿泊施

設等のインフラを整備。一般向けのスクール等も開催。

地域外の大企業がR&D的なフィールドを求めてパートナーとして関与(技術協力等)するケースも多い。• ビールの里を目指したビールプロジェクト(×キリン㈱)• どぶろく造りや発酵文化の発信(×ロート製薬㈱)• 低コスト住宅の開発(×㈱隈研吾建築都市設計事務所)等

取組の目的と概要遠野を具現化の第一号として「各地のNCL」を展開。①事務局が地域をリサーチ(資源、課題、パートナー等)②行政など関係者とともにビジョンやプロジェクトの仮組み、

実現に必要な企業等との協力体制を構築③仮プロジェクトを「可能性」として提示し、新しい働き方・暮

らし方を実践する起業家(事業計画)を全国から募集して選抜

④1か所あたり10名以上の起業家と3名のコーディネーターを配し、協力隊としての3年間は月16万円程度を支給しながら、起業の実現と自立をサポート

⑤コミュニティの拠点整備(空き施設の活用等)

課題・展望等

地縁・血縁によらない新しい共同体となるNCL(活動プラットフォーム)を全国にインフラとして整備し、複数の共同体(コミュニティ)に属する人たちが一か所にとどまることなく移動しながら仕事・生活していける社会をデザインしていく。

大都市圏

東京拠点(NCL本部)

地域NCL(ビジョン、プロ

ジェクト)

自治体等

企業等個人

起業家

働き方暮らし方事業開発

地方創生

アイデアプレイヤー

資本技術

サポートスキーム

活用共感

弘前

遠野

南相馬

奥大和

西条

宮崎

加賀

南三陸

湖南

全 国出典:NCL提供資料

5.一般社団法人Next Commons Lab(NCL)

6

全国のスタートアップ企業・専門

人材

【地方都市等(ひろしまサンドボックス(広島県))× 大都市圏((一社)渋谷未来デザイン(東京都渋谷区)) 】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

「AI/IoT等最新テクノロジーを活用した様々な産業・地域課題の解決」をテーマとして、県内外の企業や人材が集まり、共創で試行錯誤できるオープンな実証実験の場の設置

・広島県では「イノベーション立県」を旗印に、イノベーション・エコシステムの構築に向けた取組を積極的に推進中。

・施策の一環として、平成30年5月に「砂場」のように試行錯誤できるAI/IoT実証プラットフォーム「ひろしまサンドボックス」を創設。

・渋谷からの情報発信による波及効果。平成30年5月17日に東京都渋谷区で実施した「ひろしまサンドボックス記者発表会」が全国に発信され、東京及び全国の企業等の協議会実証実験への参加に繋がった。第一次公募(6月)に応募したコンソーシアム38件において、東京からの企業が26社参加している。また、全国自治体からの視察も多い。

・協議会への参加企業・個人は延べ400者超。広島県内企業からは、東京を含む全国の参加メンバーへのマッチング要望も多い。

・公募落選者対象のトライアウトイベント等で東京のVCとの接点も提示。

関係者及び「対流」

・広島県がFDSの取組を知り、平成30年より交流開始。・「ひろしまサンドボックス」において、渋谷区及びFDSと連

携。広島県では、FDS=渋谷の発信力に期待する他、FDSの持つネットワークを通じて、渋谷(首都圏)のスタートアップ企業等が「ひろしまサンドボックス推進協議会」及び実証実験に参加することを促進していく。

・実証実験は今年度10件程度を採択予定(今後追加公募を検討中)。応募条件は、協議会に加入する構成員が4者以上参加するコンソーシアムであること、構成員に最低1社広島県内企業を含むこと、広島県を実証実験のフィールドとすること等。

・広島県がコンソーシアムの要請に応じて県内外の協議会参加メンバーとのマッチングによる組成支援を実施。

取組の目的と概要・県外の先進的なスタートアップ企業や専門人

材を呼び込み、県内企業等とのコラボレーションにより県内にAI/IoT等のノウハウや知見を蓄積、広島発の新たなソリューションを生み出す共創エコシステムの構築を目指す。

・平成30年度から3年間で10億円規模を投資。

課題・展望等

・次年度以降の第三次公募(新規)を検討中。・公募事業は3年で終了予定であるが、協議会は継続予定。参加者に

とってより魅力的な協議会とすべく、運営方法を検討していく。

広島県ひろしまサンドボックス

強力な情報発信力

広島発 新たなソリューション創出

スマートシティIoT

プラットフォーム

産業用IoT

プラットフォーム

【例】ストレスフリー観光

【例】総合防災インフラ管理

【例】スマート農林水産業

【例】AI ✖ものづくり

【例】スマートライフ

ひろしまサンドボックス推進協議会

様々なテーマの実証プロジェクト

コンソーシアムA

コンソーシアムB

コンソーシアムC

コンソーシアムD

データ連携基盤(仮称)

分野を超えた連携

分野ごとの連携

広島県オープンデータIoT

プラットフォーム

県内外企業等が参加する推進協議会での情報交換、実証実験のコンソーシアムのマッチング

プロジェクトに最適なIoTプラットフォームを使った実証実験

蓄積されたデータのビッグデータ化

分野を超えたデータ活用による新サービスの創出

渋谷区

FDS

渋谷・首都圏のスタートアップ

企業・専門人材

全国

推進協議会

行政・公的人材

<県内外の共創による価値創出>

県外企業・個人

県内外企業等とのマッチング・交流等

県内企業・個人

実証実験

県内外の企業等の参加広島県という実証フィールドの提供

コンソーシアムの組成

6.「ひろしまサンドボックス」における都市間連携

7

とくさんひん

【地方都市等(こゆ財団(宮崎県新富町))×大都市圏(上場企業等)、地方都市等(Next Commons Lab等)】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

ベンチャーのスピード感と公益性を両立させた「地域商社」が町内外をつなぐハブとなり、町の経済を回す取組みを推進する

・今後の高齢化、人口減少に伴う地域経済に対する危機感。・経済を回すための民間的な発想と手法の必要性から、旧観光協会を発展的に解体して「こゆ財団」を設立(2017年4月)。

・設立1年間で7名の移住起業者があり、さらに増加中。・ふるさと納税の寄付額が前年度比2倍以上に増加(約9億3千

万円に)。この一部が財団の運営資金となるため、教育や地域づくりに還元される再投資も拡大。

・NCLネットワークの「地域間での人材シェア」等が始まる兆し。・ユニリーバの提供する「女性の自己肯定感の向上」をもたらすプ

ログラム(ワークショップ)を開催。・「Team WAA!」 初の地方拠点として、メンバー研修(働き方改革

に関する実証実験)スタート。

関係者及び「対流」

・財団は、民間出身者と役場出向者による「選択と集中」の可能なチーム。行政と密接に連携し、ふるさと納税の運営、地域おこし協力隊の活用、創業支援、リノベーション等を推進。

・「SENQ京橋」(コワーキングスペース)等での小規模イベント開催など、都市部での人づてによる価値の伝達(販路開拓)。

・「Next Commons Lab(NCL)」のスキーム導入(2018年8月~)。✓地域おこし協力隊制度を活用して移住者のコミュニティを形

成し、相互連携や支援リソースを共有しながら各地域での自己実現を支える仕組み✓「NCL」を導入した全国9地域(遠野、奥大和、加賀、南三陸、

弘前、南相馬、湖南、西条、宮崎)のネットワーク化・ユニリーバ・ジャパンの推進する「Team WAA!」(新しい働き方に共感し、実現しようとする企業・団体・個人のネットワーク)との連携など、都市部の企業等とのつながりを構築。

取組の目的と概要

・特産品で「稼ぐ」:農産物などを活用して特産品を開発し、都市部を中心に「他にはない価値」を提供して対価獲得。✓1粒1,000円の国産生ライチのブランディング/「ふるさと納税」の返礼品(「定期便」野

菜セット)/等・稼ぎを教育に「再投資」:起業家育成塾など、実践的な「学び」の地としての環境づくり。✓チャレンジしたい人(新規事業を生み出す起業家人材)に向けた各種講座/現場を題

材とした課題発見とビジネスによる解決/企業研修等の受け入れ/等

課題・展望等

・町全体を学び舎に、新しい人材がチャレンジできる「畑」(フィールド)を耕すことで、関係人口の一人ひとりが様々な「種」として植えられ、町に必要な事業が成長していくよう支援する。

関係人口の増加

大都市圏消費地 企業・人材

「SENQ京橋」等 「Team WAA!」等

宮崎県等 こゆ財団

行政

新富町

産業 教育人材

人材

<特産品の販路開拓>

<ふるさと納税>

<人材研修>

一般社団法人Next Commons Lab

NCLネットワーク

各地のプロジェクトメンバー

<共通課題の解決>

地域経済の循環

活動拠点(チャレンジフィールド)

7.一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(宮崎県児湯郡新富町)

8

【地方都市(十勝地域)×大都市圏・地方都市(全国各地)】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

注目されている全国の革新的経営者と、十勝の事業者・起業予定者による化学反応をもって、地域の「稼ぐ力」(新たな事業創造)を呼び起こす。

十勝地域19市町村による「自立したまちづくり」をめざした『フードバレーとかち』の取組(食と農林漁業を柱とした地域産業政策)を推進。野村総研の開発したプログラムを提案をされた帯広市長が導入を決め、オール十勝・オール北海道の取組として、2015年を第1期としてスタート。第1期は主催・共催の3金融機関と野村総研とで事業費をねん出。第2期より地方創生関係交付金を活用した十勝・イノベーション・エコシステム推進事業の中核として実施。

第3期までを終えて、参加者が204人(登録ベース)、事業構想が28件発表、会社設立が7団体(2018年5月時点)。• 革新者には第1期のスノーピーク(山井社長)、スペースマーケット(重

松社長)、コッコファーム(松岡会長)、第2期のMATCHA(青木社長)、GRA(岩佐社長)、第3期のいわた書店(岩田社長)、日本環境設計(岩元会長)、筑水キャニコム(包行会長)など。TIPをきっかけに十勝で事業展開する革新者も(「㈱デスティネーション十勝」など)。

• 参加者どうしが協働で事業を起こした例(絶景スポット等に車で運べる移動式タイニーハウスのレンタル会社「KOYA.lab(コヤラボ)」など)。

第4期は全9回のセッションに総勢81名が参加し、11/15に行われた事業化支援セッションでは、10チームから新たな事業構想が発表された。

関係者及び「対流」

地域の金融機関主導の取組として帯広信金が主催を

受入れ、さらに大きな動きとすべく、地銀2行(北海道

BK・北洋BK)等が共催する体制を構築。

• プログラムの企画開発を野村総研、進行・管理・推進

等を各行・市・とかち財団が連携実施、専門的人材提

供等を関連シンクタンクが担う。

• TIP卒業メンバー5名が第3期から事務局に加わる。

• 新たに生まれる有望な事業の種に対し、とかち財団を

事務局とする「トカチコネクション」等で起業・創業を支援。

各機関の勧誘・推薦および公募によって「火の玉人

材」と呼ぶ意欲の高い参加者を集める。

野村総研「100人の革新者プロジェクト」などから選定し

た「外部の火種」(革新者)を「④革新者刺激セッショ

ン」に招へい。コラボレーション等のアイデア等を芽生

えさせる。

取組の目的と概要

新規事業展開意欲の高い十勝の事業者や起業予定者を募集し、①キックオフ、②チームビルディング、③事業創発、④革新者刺激、⑤ブラッシュアップ、⑥事業化支援、の6つのセッションを通じて、チームをつくりながら新たな事業創発を目指す。

課題・展望等

地方から日本を変えていく気概で、地域の力をさらに高め、自立したまちづくりを推進する『旗印』

「フードバレーとかち」の推進

十勝地域

<化学反応><プログラム>

全 国

外部の火種

革新者 革新者 革新者

オール北海道

TIP帯広信金(主催)

事業者

起業予定者

東 京

野村総研

火の玉人材

地銀・地域シンクタンク

(共催)

とかち財団

起業予定者

<事業創発>

<事業創発>

マッチング・プラットフォーム「トカチコネクション」

200人超の同じ「想い」の蓄積(コミュニティ)をベースに、多様な視点の組み合わせや集合体がきっかけとなって自然と新たな事業が生まれる「ソサエティ」を形成することで、地域の自走によるTIP推進を目指す。

19市町村

8.混血型事業創発「とかち・イノベーション・プログラム(TIP)」

9

【 地方都市(岐阜県山県市) ×大都市圏(名古屋圏)】 イノベーション創出イメージ

取組の経緯

取組の成果

水栓バルブ事業の持続的・自立的な発展を目指すとともに、当分野で培った技術・ノウハウを活かした成長性の高い新たな事業への参入促進。

水栓シェアは全国の約4割であるにもかかわらず、市民の認知度は低い。今後の消費税増税による住宅需要の減少、ポストオリパラ時代(平成32年度)以降のホテル等の需要減少等で市内には危機感。平成31年度に東海環状自動車道(仮称)の高富ICが市内に開設、人流・物流の変化に期待が高まる。

企業や商工会等が名古屋で開催される医療関連機器分野のセミナーへの参加等を通じて人脈を形成、市内企業の技術力に適した商品開発の可能性等を検討。就労体験により水栓関連事業の企業と地元の高校の接点が出来たことで、企業、高校・父兄・学生双方の意識が変化。地元での就職を希望する学生のニーズに対応し、実際に就職に結びついた事例も出始めており、企業側の取り組みに対する姿勢も積極化。

関係者及び「イノベーション創出」地域未来投資促進法に基づく補助金等を用いて、山県市が中心となって、商工会、水栓バルブ関連企業、岐阜大学、地元高校等との連携を図り、業界全体への底上げ・波及効果を図る。新規産業創出は、山県市の商工会等や、岐阜県商工会議所連合会、名古屋商工会議所等が主催するセミナー等に企業が参加、医療機器人脈等、関連産業ネットワークを拡大している。

取組の目的と概要山県市は岐阜県と連携し、地域未来投資促進法基本計画を策定(平成29年9月)、「水栓バルブ発祥の地・山県の水栓バルブ製造業リノベーション事業計画」(山県市全域)を策定(平成29年12月認定)。「人材確保と販路開拓、新規事業創出」という課題に対し、多角的に支援。山県市商工会が、平成30年度の経済産業省の「地域中核企業創出・支援事業」の業務を受託。医療機器分野をはじめ、新領域分野の開拓を図り、地域経済牽引産業として発展を支援。

課題・展望等引き続き、名古屋圏を足掛かりに、医療分野等への新産業進出を目指し、ネットワークづくり・商品検討を推進。現在の山県市が中心になって実施する支援から、商工会による支援体制に移行することで、民間主体による長期的なサポート体制を構築していく。水栓バルブ製造事業も含め、東環道開通による名古屋圏等大都市圏への物流事情の向上、知名度等インパクトの他、平成36年度の西回り開通も期待。

山県市内

連携

地域内の連携強化

就労体験

水栓事業ノウハウ活用の可能性

支援・協働

山県市

首都圏

東京等とも

繋がる人脈の形成

岐阜大学 技術支援等

広域圏との連携

水栓バルブ関連企業等

山県市商工会

地元高校

岐阜商工会議所等

名古屋商工会議所

医療分野関連の情報収集・人脈形成

出典:岐阜県HPに加筆(https://www.pref.gifu.lg.jp/shakai-kiban/doro/kosoku-doro/11651/project_gaiyou3.html)

生産性向上による「しごと」と「ひと」の好循環

生産性向上 人材確保 将来性の向上

大都市圏

中部圏 近畿圏

しごと・ひと

名古屋圏経済界

東海環状自動車道、高富IC(市内初)高富ICを起点とした東回り:平成31年度開通予定

西回り:養老IC~北勢IC以外は平成36年度までに順次開通

9.水栓バルブ製造関連企業異業種参入支援(岐阜県山県市)

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【 地方都市(宮城県仙台市) ×大都市圏(東京)】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

復興関連基金を用いた被災地のイノベーション創出・起業家支援。幅広いネットワークやノウハウを有する運営主体が東京から仙台に移転し、事業に注力。

運営主体(一社)IMPACT Foundation Japan(IFJ)は「TED×Tokyo」等、海外のユニークなプログラムなどを日本で展開してきた団体。2013年、東日本大震災復興のための「カタールフレンド基金」を用いた、東北での起業家支援というアイデアが採択された(日本円で約12億円)。

基金が意識したのは、直接的に何人の起業家を生み出したかもさることながら、間接的に何か影響を受けた人数、例えば集客人数等。イベントの集客数は3年間で延べ約1万5千人。地理的には仙台駅からやや遠く不利であることから、戦略的に魅力的なイベントを数多く開催(1年間で100本程度)。例えば子供向け起業家育成ワークショップ等は非常に好評で、募集後すぐに定員に達し、キャンセル待ちが倍以上出る盛況。オフィス等の利用は好調で、現在40社程度がオフィススペース、ブース、コワーキングスペースを活用。

関係者及び「対流」

IFJの国内外との広いコネクションを生かして、魅力的なプログラムを提供。例えばハーバード大学の学生との交流、東京の企業との連携による子供の起業家教育プログラムの提供、セミナーへの「オリンピック・パラリンピック等経済界協議会」の協力等。IFJ自身、東京から仙台に登記上も含めて完全に移転し、地域との連携を深めている。仙台市から社会起業家向け集中支援プログラム「東北社会起業家育成プログラム」や、「東北イグニッションサポーターズ」(東北を想う首都圏の人々と、東北の起業家やその卵とのマッチングによるプロボノ支援)受託。子供の起業家教育プログラムでは地元金融機関等が役割をもって参加。宮城県白石市の創業塾の講師役の受託、宮城県女川町の起業家育成プログラムの開発・運営への協力等。

取組の目的と概要新しい会社を起こす「起業家」だけでなく、小中高生、大学生、企業、生産者等、新しいビジネスの創出に向かってチャレンジする「おこす(起こす・興す)人」をソフトとハードの両面で、総合的に支援。

課題・展望等基金が終了したことから、資金面での自立が課題。受益者からお金を集めることがまだ難しいため、行政からの補助金、仙台市以外の行政からの受託によるセミナーや講座の開催等の拡充を図る(東北圏内中心)。東京含め日本全国、海外とのネットワークは引き続き活用。

東京

仙台

東北圏内連携強化へ

協働

仙台市

国内外のネットワーク

の活用

協働

協働

事務所移転

海外ネットワーク

多機能型インキュベーション施設 子供の起業家教育プログラム

IFJ(当初)

各種企業等

ハーバード等

地元企業等

白石市女川町等

受託事業、協力等

プロボノ人材

マッチング

地域内連携強化

エコシステムマップ

育った起業家が次世代の起業家をサポートして循環されるシステムを目指す

メンタリングプログラム

ファイナンス

イベント

各種講座/ワークショップ等

IFJ(移転後)

カタールルーム

カタールフレンド

基金

各種企業等

全国

協働

協働

10.INTILAQ東北イノベーションセンター

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【 地方都市(岐阜県大垣市)→関連都市等】

イノベーション創出イメージ取組の経緯

取組の成果

前身となった地場産業×IoT「コア・ブースター・プロジェクト」(2013~2015)での経験から、自らイノベーションを創出していくための能力が必要ではないかという問題意識を持つ。そこでIAMASの有する研究成果を用いて、地域企業の人々がイノベーションの創出を学ぶための短期型のカリキュラムを実施。

シンポジウムは約200人が参加。その中から岐阜イノベーション工房への参加者を募集。定員15名程度に対して、2倍程度の応募があり、最終的には6社、20名が参加(1企業3人以上)。今年度初回の演習プログラムは終了。参加者へのプレッシャーは大きかったが、困難を共有したことで、チーム内の信頼関係もでき、参加者間で相談しあえるネットワークが創出されている。現時点で、各企業で新規事業にチャレンジする体制が出来つつある。関係者及び「イノベーション創出」

主催者がプログラムを提供。なお、ロジ等の運営については、企画競争により岐阜県からIAMASの卒業生が創業した県内企業が受託( 「コア・ブースター・プロジェクト」にも関与)。参加者チームの代表者が岐阜県内に事務所を持つことを条件としている(その条件をクリアして、愛知県内からも参加)。グローバルな事業展開を実施する企業も参加。

取組の目的と概要

チャレンジすることが当たり前という風土の醸成が理想。目的対象は社会人。2018年は6月にシンポジウムを開催。その後、主催者側がテーマを用意する演習プログラム(8~11月、1日6時間×10回)を経て、自分達でテーマを設定して、主催者のサポートを得ながら進める実習プログラム(11~2月)を実施。3月に成果報告会を予定。

課題・展望等

県事業のため単年度ごとの展開である。初年度のフォローアップをも含め、次年度以降長期的に継続していくための予算確保が必要。他県等からも参加希望の照会がある。今後、このような取り組みが全国に広がるように、主催者になりえる主体(教育機関等)に参加してもらい地域での問題意識に併せてアレンジして欲しい。

岐阜県

予算

地域内のイノベーション創出機運醸成

参加

IAMAS

将来的には他地域への

ノウハウ移転も

岐阜県

参加者が、IAMASでの芸術・デザイン・工学・社会学などの領域横断研究で培われたイノベーション創出に有効な手法を学び、参加者個人・所属組織等において実践し、実践からの学びを共有することを通じて、イノベーション創出に挑戦するための風土を岐阜県内に醸成する。

2018年度 演習プログラム

2018年度 スケジュール

教育機関等

ノウハウ

参加者

他地域

企業等他地域

岐阜イノベーション工房

ネットワーク構築

参加者

企業等企業等

指導

※Validation:自分たちが本当に適切なプロダクトを作っているかどうかを確認するための考え方

回数 トピック

第1回 IoT

第2回 機械学習

第3回 デジタル設計

第4回 デジタル製造

第5回 フィールドワーク

第6回 アイデアスケッチ

第7回 ハードウェアスケッチ

第8回 プロトタイピング

第9回 バリデーション(※)

第10回 ドキュメンテーション

11.岐阜イノベーション工房2018(岐阜県、情報科学芸術大学院大学(IAMAS))

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12.企業課題解決のため、ノウハウを有する「顧問」紹介サービス

【株式会社パソナ(東京都千代田区)】

取組の経緯

取組の成果

高齢化、労働力人口の不足などの社会、企業ニーズに対し、 (株)パソナが有する豊富な人材派遣のノウハウを活用することにより、対応出来るのではないかとの考えが背景

取組の目的と概要

・豊富なノウハウを持つ上場企業の役員・管理職経験者や特定領域に高い専門性を持つ人材などを「登録顧問」として、(株)パソナと顧問契約し、経営課題を抱える企業とマッチング。

・契約期間は、平均6ヶ月からで、活動頻度は、月平均4回程度で案件ごとに柔軟に対応。・登録顧問は、5000名以上で、61~70歳が全体の55%、50歳以下が約20%を占めている。

IT/Web領域などでは、40代以下も活躍している。・導入している企業は、従業員300名以下の企業を中心にベンチャーから大企業まで幅広い。

課題・展望等

「駐車場IoTサービス」 × 「販路拡大」

【企業・ニーズ】IoT関連で新規事業開発を得意とする企

業で、駐車場空き状況を把握と事前決済可能なサービスへの販路拡大を希望

【顧問の経歴】

大手クレジットカード会社、保険会社で法人営業部門を経験。豊富な人脈により営業支援を得意。

【支援内容】・営業戦略の立案・顧客企業の開拓&紹介・アライアンス先の紹介

「宅配クリーニング」 × 「顧客データ分析」

【企業・ニーズ】

宅配クリーニング事業社において顧客データを分析・活用し、リピート率の向上を希望

【顧問の経歴】通信キャリア、EC大手、ゲーム会社にて、

データアナリストとして活躍後、データ分析専門の会社を起業。

【支援内容】・データ活用プランの策定・現状顧客データの分析・分析結果のレポート及び施策検討

・より効率的なマッチングを行うためのサービスのWeb化、蓄積された知見(オープンイノベーション、起業等のノウハウなど)を活用した研修サービスへの支援などを行い、企業の事業承継問題に対応し、地方創成にも繋げていく。

豊富なノウハウを持つ上場企業の役員や特定領域に高い専門性を持つ人材などを「登録顧問」とし、経営課題を抱える企業とマッチングすることを通じて、経営ノウハウや労働力不足など社会、企業の課題解決を目指す

(パソナ顧問ネットワーク)

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【株式会社ビザスク(東京都目黒区)】

取組の経緯

取組の成果(具体例)

「世界中の知見をつなぐ」をビジョンとし、組織、世代、地域を越えて、知見を集めてつなぐことで、世界のイノベーションに貢献

労働人口が減少する中、企業は生産性向上が課題であることや、働き方改革・副業解禁の進展に伴い、自社以外で外部知見を活用するニーズが高まっていることなどの社会・企業ニーズを背景

ニオイ見える化チェッカー「Kunkun body」(コニカミノルタ(株) )の開発に際して、フェーズ毎に必要な知見を提供することで、仮説検証のスピードアップに貢献

関係者及び「対流」

取組の目的と概要

課題・展望等

・ビジネスパーソンの暗黙知をデータベース化したスポットコンサルプラットフォームを構築。新規事業、R&D、マーケティングなど様々なビジネス課題を抱える企業/個人に対して、知見を有する登録者をマッチングすることで、適時適切なアドバイスを収集することが可能。

・登録者数は、70,000名を超え、その内、海外の会員数は、約10,000名。直近1年間で26ヵ国でのマッチング実績がある。・直近1年間(H.29.8~H30.7)におけるマッチング数は10,728件。利用企業数は、大手(TOYOTA、SB innoventure、DBJなど)から中小企業まで約500社。

ニーズ調査ニーズの仮説検証

製品開発2nd、3rdオピニオン

マーケティング価格設計

臭気判定士2名調香師2名

工業デザイナー2名 コンサルタント1名ハードウェアベンチャー1名 コニカミノルタ(株)HPより

ビジネスニーズを抱える企業

ニーズに対応した知見を有する会員

知 見ビジネスニーズ

・様々なビジネスニーズを抱える企業とニーズに対応した暗黙知を有するアドバイザーが国内、国外問わずマッチングし、「知見」の対流を起こすことを通じて、イノベーションが創出。

・マッチングには、face to face による対面相談や電話、webの活用など、

個々の相談に応じて、適切な手法を利用することが可能。

・暗黙知のデータベースを活用し、サービスメニューを充実させ、より多くのアドバイザーが活躍できる機会を創出する。

・世界の知見がつながる未来を目指し、社会にインパクトを与える規模まで登録者数を増やす。

・グローバル展開を進め、日本→海外、海外→日本、双方の知見をつなぐサービスとして世界中で認知される。

13.ビジネスパーソンの暗黙知を活用したスポットコンサル

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・ バブル崩壊を契機に、売上げの軸であった企業向けの記念品が激減し、倒産の危機に瀕するほど売上額が減少。このため、1995年から流通改革に取り組み、顧客の声を直接聞き、商品開発に活かしていくため、直販へ転換。

・ 2003年からはグローバルに販路拡大を図り、メゾン・エ・オブジェ(パリ)やアンビエンテ(フランクフルト)へ出展、海外で様々な顧客との接点を持つ。

【株式会社 玉川堂】

変革の概要① 流通経路の短縮 ⇒ 問屋経由から、直接顧客に、 商品の「ストーリー」を伝える (ブランディングする) ことへ発想を転換。② 海外市場の開拓 ⇒ 海外の見本市に出展することで、海外メーカーと接点を持つことができ、販路拡大へと繋がる。

14.新規案件「国内外の顧客との「接点」をつくり出すブランディング(=流通経路短縮)」

【流通改革(流通経路の短縮の過程)】

燕問屋 百貨店問屋

製産 中間流通 販売(百貨店) 販売(直営店) 顧客

今後の展望・中期計画 直営店(銀座・青山)の売上の7割は海外。 ⇒ 3年後に、海外に営業所を設け、イベントの企画立案等の拠点とする。・長期計画 燕三条本店でほぼ100%の売上を出せる産業観光型の施設を設ける。⇒「国際産業観光都市」を目指していく。

(所在地:新潟県燕市。1816年創業、約200年にわたり、鎚起銅器の伝統技術を継承。)

2013年から燕三条工場の祭典を開催、来場者急増(2013年:10,700人⇒2017年:52,000人)

玉川堂本店への来客数も急増(2012年:900人⇒2017年:約6,000人)

これからの地場産業は、「産業観光」。ものが生まれる過程を作り手自ら説明することで、顧客の満足度向上に繋げる。

流通改革①百貨店での実演販売で、顧客の声を聞く

流通改革②自社で作ったものを自社で直接販売する

一枚の銅板を叩いて一鎚一鎚、「命」を吹き込んでいくことで、玉川堂の鎚起銅器が生まれる。(写真提供(株)玉川堂)

顧客の声から生まれた「ぐい呑」

最終的な目標 : ものづくりの現場に訪れた顧客を「おもてなし」する滞在施設を作るなど、地域で経済が循環する仕組みの構築

製産の現場で、作り手が製作工程を説明。ものづくりの現場が

新たな観光資源として人を呼ぶ

直営店

玉川堂

顧客

流通経路

海外市場

倒産の危機を契機に、国内外の顧客との「接点」を持つことの重要性を認識取組の経緯

声を聞きます

ストーリーを伝えます

百貨店

百貨店

工場見学玉川堂銀座店

玉川堂青山店

産業観光化ものづくりの現場を見に

顧客から来て頂く

問屋をはさむため顧客の声が届かず

流通改革①

流通改革②

産業観光化

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【 地方都市(本社:奈良県奈良市) ×大都市圏・地方都市(全国各地)】 対流イメージ

取組の経緯

取組の成果

工芸業界初のSPA(製造小売)体制を確立した中川政七商店が、自社のノウハウを各地に活かして「つくり手」と「売り手」との間をつなぎ、地域の需給の小さな循環を促進。

厳しさを増す工芸を取り巻く環境、経営難や後継者不足等による取引先の苦境を痛感。産地の衰退への危機感が募る。そこで2013年、新しい挑戦として、土産物市場の可能性を広げる「日本市プロジェクト」を開始。

地元で作って地元で売る小さな循環の仕組みを7地域で構築。観光地としてのポテンシャルを活かして立地する「仲間見世」により、土産物市場における工芸品ベースの雑貨等が強化され、観光客の満足度向上に資する仕組みを創出。地元工芸品メーカーは、在庫リスクを持たずに自社商品を地域で販売可能となり、より付加価値の高いものづくりへの意識が向上。中川政七商店の情報提供により、各地の仲間見世同士の交流も発生、先進的な店舗での見学会等によるノウハウの共有化も進行中。仲間見世は、中川政七商店の各地での情報拠点としての役割も担う。

関係者及び「対流」中川政七商店は、地域の工芸メーカー等に対して商品企画やデザインを提供し、良い土産物になるような工芸品づくりを依頼。製造ロットの適正価格での買い取りを保証する。その際の買い取り責任は土産物屋にあるが、在庫は中川政七商店の倉庫に置く。地域の土産物屋に対しては、販促や店舗運営のアドバイスも行いつつ、地元の工芸品をタイムリーに卸すことで、在庫リスクをとらずに集客や売り上げ向上を図ることができるようになる。地元で一緒になって良い土産物づくりに取組む土産物屋(パートナーショップ)のことを、親しみをこめて「仲間見世」と呼ぶ。観光客は土産物屋において、そこでしか買えない本物の土産物を手にすることができ、満足度も向上。

取組の目的と概要地域の工芸メーカーと土産物屋がつながっていないことから発生する負のスパイラルに対し、両者をつなぐ役割を果たして、需要と供給の小さな循環モデルを創出。

課題・展望等

仲間見世になり得る店舗を各地で増やすために、各地の店舗や工芸メーカー等への教育事業を推進、土産物関係者全体の底上げを図る。

中川政七商店

全国各地の工芸品産地

仲間見世(土産物店)

土産物市場の可能性拡充

販促・運営アドバイス

地域の工芸メーカー

中川政七商店によるコミュニティ創出

地元で作って地元で売る小さな循環の創出

納品

商品企画デザイン提供製造依頼

地域での中川ブランド向上情報拠点化

日本市プロジェクト「仲間見世」の展開

本社:奈良県奈良市

全国各地の仲間見世

ノウハウの共有化等

買い取り保証

15.中川政七商店による産地の活性化「日本市プロジェクト」

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