ケララ州の観光について インドの南西端に位置する...

Preview:

Citation preview

ケララ州の観光について

インドの南西端に位置するケララ州は、その特徴的な地形によって、アジアで最も

人気の観光地の一つとなっている。ケララ州は「神の国」として知られ、ナショナ

ル ジオグラフィック社の「一度は訪れたい世界の名所50選」「世界の楽園13

選」の一つに選ばれている。

穏やかな気候、静謐な砂浜、静寂なバックウォーター、青々としたヒル・ステーシ

ョン(避暑地)、エキゾチックな動植物。ここに、ケララ州の魅力がつまってい

る。州内のほとんどの観光地は、互いに車で2時間から4時間ほどしか離れていな

い。

ケララ州を訪れる観光客を迎えるものは、伝統的な芸能や色鮮やかな祭り、異国情

緒溢れる料理をはじめとする、傑出した文化遺産だ。インドの伝統医学アーユルヴ

ェーダや、減弱療法のパンチャカルマなども、ケララ州の旅行先としての名声を世

界的に高めるものとなっている。

主な観光地

アラップーザ

「東洋のベネチア」とも呼ばれるアラップーザは、ケララ州と海との係わりにおい

て、常に重要な立ち位置を占めてきた。アラップーザはボートレースやバックウォ

ーターでの休暇、砂浜、海産物やコイヤ産業で知られている。また、アラップー

ザ・ビーチは、ピクニックを楽しむのにぴったりな人気の行き先だ。

アティラピリー

アティラピリーの滝はケララ州で最も名高く、最も大きな滝であり、高さは24メ

ートルを超える。水が地表に砕け落ちる様子を目にする観光客は、自然の力と壮大

さに思いを馳せずにはいられない。滝はトリシュール県から63キロメートルの場

所に位置し、県内や県外からピクニックをしにやってくる人が年中途切れることが

ない。ワジャチャル滝はわずか5キロメートルの距離にある。二つの滝は、その景

色ももちろんのこと、周囲にある深い森に棲息する、地域特有の種によっても知ら

れている。滝周辺では絶滅の危機にあるサイチョウ4種が発見されるなど、西ガー

ツ山脈で唯一のサイチョウ棲息地となっている。

ベカル砦

ベカル砦はケララ州で最も大きな砦の一つに挙げられ、現在に至るまで完璧な状態

で保全されてきた。ベカル砦は海抜約40メートルに位置し、35キロメートル長

の岬に位置している。ラテライトを用い、多角形状に建てられた砦は、ケララ州で

最も人気の観光地の一つである。美しい覗き穴のある観測塔、石造りの建物と、ラ

テライトで作られた二体の「テイヤム」像で有名なアンジャネーヤ寺院は、砦の主

な名所である。また、ティプー・スルターンが建造した古いモスクや、数多くの地

下通路もまた、重要な見所だ。

フォート・コチ(コチ砦)

フォート・コチは1503年に建造されたポルトガルの要塞であり、コチのマハラ

ジャ(王侯)とポルトガル王家とのあいだで結ばれた戦略的同盟関係の象徴であ

る。フォート・コチから道を少し下ると、旧植民者らが埋葬されているオランダ人墓

地に行き当たる。また、インド最古のヨーロッパ風教会である、聖フランシス教会

を訪れることもできる。聖フランシス教会は1503年に建立され、伝説的な探検

家のバスコ・ダ・ガマの当初の埋葬地となっている。

ガヴィ

ケララ森林開発公社が進めるプロジェクトであるガヴィ・エコツーリズムは、様々

な点において比類のないプロジェクトであり、旅行客のほとんどは自然や冒険を愛

するものたちである。世界的な観光大手のアリスター・インターナショナルによっ

て先進的なエコツーリズムの取り組みを行っていることや、インド必見の観光地と

して紹介されて以来、ガヴィを訪れる観光客は段々と増加している。

コバラム

コバラムは1930年代より観光客の人気を集めてきた、国際的に有名な砂浜であ

り、三日月状の砂浜が3つ並んでいる。大きく岩がちな岬によって、水遊びにぴっ

たりな、波が穏やかで美しい入り江となっている。砂浜での過ごし方も幅広い選択

肢から選べる。

クマラコム

クマラコムの村はベンバナード湖に浮かぶ小さな島々からなっており、クッタナド

地域に位置している。広さ14エーカーの野鳥保護区は渡り鳥の宝庫であり、鳥類

学者にとっては楽園そのものである。シラサギ、アオサギ、ヘビウ、コガモ、ノガ

モ、カッコウや、ソデグロヅルなどの渡り鳥は群れをなして保護区に訪れ、人々を

魅了してやまない。魅力的なバックウォーターであるクマラコムでの過ごし方は、

このほかにもたくさんある。

ムンナル

海抜1、600メートルのムンナルは、ムドラプジャ、ナッラサンニ、クンダラの

渓流が交わるところに位置するヒル・ステーションで、在りし日の大英帝国の避暑

地であった。ムンナルには南インド最高峰、標高2、695メートル以上のアナ

イ・ムディ山がある。ムンナルやその近辺にはたくさんの観光地があり、ムンナル

の魅力的なヒル・ステーションを訪れる観光客は、周辺のエラビクラム国立公園、

アナイ・ムディ山、マットゥペッティー、パッリヴァサル、チンナカナルなども観

光できる。ムンナルは、茶のプランテーションの源流や変遷に深く関わっている。

タタティーは、数年前、ムンナルに茶の博物館を開設した。ムンナルにおける茶の

プランテーションの歴史を伝える工芸品、写真や機械が展示されている。

テカディ

テカディにあるペリアルの森はインドでも屈指の野生保護区である。トラの保護区

としては国内最古の部類に入るペリアルの森には、ホワイトタイガーを含む絶滅危

惧種が彩りを加えている。

ムラッピランガード

ムラッピランガード・ビーチは、ケララ唯一のドライブイン・ビーチとして知られ

ている。黒々とした岩によって激しい潮の流れから守られているため、遊泳の楽園

としても知られる。美しく、整備の行き届いたこのビーチで泳げば、疲れも飛んで

リラックスすることができるだろう。また、パラグライダーやパラセイリング、マ

イクロ・ライト・フライト、そして、パワー・ボートやカタマラン(双胴船)での

遊覧など、より冒険心溢れる活動を行うこともできる。

バルカラ

バルカラ・ビーチとしても知られるパパナサム・ビーチは、治癒効果のあるとされ

る泉で知られている。ひとたび泉の聖なる水に身を浸せば、汚れや罪が心身からが

洗い流されると信じられている。観光客向け設備が完備され、アーユルヴェーダの

マッサージセンターも数多く整備されたバルカラ・ビーチは、ヘルスリゾートとし

て急速に人気を集めつつある。

ワイナード県

ワヤナード観光協会が作成し、推進しているワイナード北部の 4 つのルートのうち

「アウトドア・トレイル」は、ワイナードの以下の地域を通る:

チェンブラ・ピークーワヤナード南部、メパディー近辺に位置するチェンブラ・ピ

ークの標高は同地域で最も高く、登るには相当の体力が必要とされる。

ネーリマラーネーリマラには登山愛好家を楽しませる、数多くの登山ルートがあ

る。ネーリマラの頂上からはメーンムッティの滝とその前に横たわる渓谷が一望に

収められ、目を見張るような景色が広がる。

メーンムッティの滝ーウーティとワイナードを結ぶ本道から伸びる2キロメートル

の登山ルートを辿れば、高さ 300 メートルを誇るワヤナード最大の滝である、メー

ンムッティの滝に到達する。

チェサラヤムーチェサラヤムの滝はワイナード北部のスルタン・バザリー近郊に位

置している。メーンムッティに比べれば規模は小さい。滝一帯は登山やバード・ウ

ォッチングにぴったりの場所だ。

パクシパタラムーマナンタウェッディ近郊に位置するパクシパタラムに到達するに

は、サーウネリーから7キロメートルの登山道を辿らねばならない。パクシパタラ

ムへ訪問する際は、ワイナード北部の県森林管理官に許可を得る必要がある。

バナスラ・サガル・ダムーインド最大のフィルダム(土砂を盛り立てて作るダム)

のバナスラ・サガル・ダムはでワイナード南西部、カルラッド湖近郊に位置してい

る。

Recommended