ラマン分光法 Raman Raman ...Top Cross section SEM像(Top) 0.5μ m 0.2μ m ラマン分光...

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ラマン分光法 Raman Raman Spectroscopy 測定原理: 物質に光が入射した時に生じる散乱光のうち、入射された光の波長とは異なる波長のラマン散乱

光をスペクトルとして測定して物質の同定などを行う手法をラマン分光法と言います。ラマン散乱光と入射光とのエネルギー差は、分子や結晶の振動/回転/電子の運動状態に対応します。特に、単結晶Siのフォノンの周波数が、圧縮応力下では高波数側へ、引っ張り応力下では低波数側へシフトすることから、Siデバイスの応力計測に用いられています。Siの一軸応力に関しては、520cm-1のラマンスペクトルのピーク位置は、 σ=-464 ×Δω(MPa)[Δω(cm-1): 無応力時のピーク波数のからのシフト量]と表すことができます(1)。

応用例: 図2は、半導体デバイスに作製される素子分離(STI)構造の応力を評価した例です(1)。これよりSiのメサの内部AAエリアには引張応力、STIに近接するエリアは圧縮応力が印加されていることがわかりま

す。この結果は有限要素解析結果の応力分布と良く一致しており、ラマン分光測定により定量的な知見を得ることも可能です。

中 庸行(株)堀場製作所

ラマンスペクトル

h:プランク定数ν:振動数

入射光hν0

分子振動エネルギhνi

ν0 +νiラマン散乱(アンチストークス散乱)

ν0

レイリ散乱

ν0 -νiラマン散乱(ストークス散乱)

例:単結晶

シリコン

Top

Crosssection

SEM像(Top)

0.5μm

0.2μm

ラマン分光測定結果

有限要素法解析結果

図1 ラマン散乱のイメージ 図2 素子分離構造 の応力分布評価(1)

参考文献 (1) M.Kodera, et.al., Jpn.J.Appl.Phys., 47 (2008) 2506.

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