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チームナーシング+受け持ち強化型
導入前後の職員意識の比較検討
富山県 医療法人 光ヶ丘病院
○ 中島 房代
【病院概要】 ・検診棟
・光ケ丘病院(5病棟 237床)
・老健施設(100床)
・小規模多機能施設
・在宅サービス部門
ケアハウス(24床)、グループホーム(9床)、
デイケア2ケ所、訪問看護、訪問リハビリ、
地域包括支援センター、ケアセンター、短期入所生活介護、短期入所療養介護(医療系ショートを含む)
ケアミックス型の病院です。
【慢性期認定病院の5病棟の特徴】
一般病棟 31床(看護必要度26%)
医療療養病棟 60床(医療区分2.3が98%)
特殊疾患病棟 36床(人工呼吸管理)
介護療養病棟 60床(認知症ケア加算60%修得)
介護療養病棟 50床(医療系ショートを持つ)
【研究背景】
当院の看護体制は、固定チームナーシング+機能別看護を提供して来ました。しかし、患者様の個別性の看護・介護が提供されず、職員のやりたい看護・介護が出来ず、やりがい感を持つことが出来ませんでした。
【研究目的】
平成24年8月1日から固定チームナーシング
+受け持ち強化型を導入(導入前、3ケ月後、
9ケ月後)の職員意識の比較検討のアンケート
調査を行い今後の課題を明らかにする。
【チームナーシング+受け持ち強化型の定義】
1.看護職と介護職が一緒に受け持ちを持つ。
2.看護職と介護職がリーダー制を持つ。
(申し送り、朝礼、終礼、ミニカンファレンス司会)
3.医療処置以外は、看護職と介護職は協働業務を行う。
(食事介助・排泄介助・入浴介助等の生活支援)
【研究対象・方法】
5病棟に導入前~導入9ケ月後の同病棟に勤務する職員
アンケート調査(導入前・3ケ月後・9ヶ月後)88名
【研究期間】 平成24年8月1日~平成25年4月30日
【倫理的配慮】 対象者や対象部署は、特定できないようにし、研究目的
以外は使用しないことで了解を得た。
【アンケートの比較検討項目】
1.個別性の看護・介護の取り組み
1)看護・介護計画は、2人以上の立案か
2)看護・介護記録は、計画にそっているか
3)看護・介護記録は、評価しているか
4)カンファレンスを企画し、実施しているか
2.リーダー業務の役割
1)朝礼・ミニカンファレンスなどの調整役ができたか
2)終礼時の安全・感染の報告ができたか
3)職員の種々な相談・教育ができたか
3.主任の役割
1)チームナーシングの役割が理解出来たか
2)記録監査が出来たか
3)リーダーのサポート役が出来たか
4.やりがい感の看護・介護に繋がったか
【アンケート結果】
0 20 40 60 80
看護・介護計画
記録
記録の評価
カンファレンス
32.6
29.7
45.3
39.6
62.8
63.7
75.4
72.1
45.5
46.4
53.8
60.2
%
1.患者様に個別の看護・介護の
取り組み
9ケ月後
3ケ月後
導入前
0 50 100
朝礼・ミニカンの調整
終礼時の安全・感染報告
職員の相談・教育
46
33.6
31.7
82.9
68.3
51.3
67.4
70.8
51.4
%
2.リーダー業務の役割
9ケ月後
3ケ月後
導入前
0 20 40 60
役割の理解
記録の監査
リーダーサポート
14.9
0
20
50
18.2
35
50.3
18.7
53.7
%
3.主任の役割
9ケ月後
3ケ月後
導入前
0 10 20 30 40 50 60
出来る
まあ出来る
出来ない
全く出来ない
1
58
38.2
1.4
1.8
54
40.8
1.7
7
51.4
38.2
1.7
%
4.やりたい看護・介護に繋げたか
9ケ月後
3ケ月後
導入前
【結果】
1.個別の看護・介護の提供、リーダー業務の役割、
主任の役割は導入後の改善が見られた。
2.やりたい看護・介護に繋げたかは、導入後は出来る
(前1% →後7%)と大きく改善した。やや出来る以上は、58.4%で半数以上であった。
【考察】
1.個別の看護・介護の9ケ月後の低下は、記録・帳票類・
カンファレンスに時間が掛かり患者さんに提供出来ない
為と考える。簡素化する業務改善が必要と考える。
2.リーダー役割の職員の相談・教育や主任の役割で、
記録監査がより充実すれば個別の看護・介護の
提供が出来てやりがい感に繋がると考える。
3.新看護体制にやりがい感(看護・介護)があると考える
職員は58.4%いた。
【結語】
固定チームナーシング+受け持ち強化型は、看護職と
介護職の協働による個別の看護・介護が提供できやりがい感に繋がる。
課題として、記録・帳票類・カンファレンスの簡素化の業務改善が必要である。主任・リーダーの役割の研修会を行うことで、更にやりがい感に繋げたい。
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