医療・介護・ 福祉を拡充...

　新型コロナウイルス感染拡大による「医療崩壊」が危惧される背景には、構造改革路線の下で効率最優先の医療提供体制への再編・縮小や、医師・看護師をはじめとする医療従事者の抑制政策が進められ、感染症対策の要となる保健所を減らしてきた政府の医療・社会保障政策があり、そのことが医療現場に多大な混乱と苦難をもたらし、国民のいのちを危うくしています。

（年）

感染症病床と保健所の拡充が必要です

立ち後れた日本の社会保障支出

（人）資料：OECD Health Statistics 2016より

医師・看護師の増員が必要です100床当たりの看護師数100床当たりの医師数

0 100 200 300 400 500

86.586.518.518.5

51.951.9159.1159.1

51.851.8168.6168.6

93.593.5419.9419.9

108.1108.1306.0306.0

900

800

700

600

500

400

300

200

100

0

16000

14000

12000

10000

8000

6000

4000

2000

0

（床） （カ所）

資料：医療施設(動態)調査・病院報告より　全国保健所長会HPより編集

1984 1987 1990 1993 1996 1999 2002 2005 2006 2007 2010 2015 2020

感染症病床は約1／8（左目盛り）

15042 850 848 845

641 582 549 535 518 494 486

469

13772 12119

110619716

3321

18541799

1779

1809

1788

1814

保健所は、ほぼ半減（右目盛り）

資料：社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」（日本）、Eurostat“European Social Statistics”（イギリス、フランス、 スウェーデン）2013年

～社会保障財源の対GDP比の国際比較～

日本

ドイツ

フランス

アメリカ

イギリス

コロナ禍から国民のいのちと生活をまもるための改善が必要です

イギリス

フランス

被保険者本人負担事業主負担 公費負担日本

陽性患者受け入れのため応援スタッフを送ったので業務が

困難

いくら保健所に連絡をしてもつながらない。つながっても

PCR検査を受け付けてもらえない

マスク、防護服、消毒液が足りない

休みたくても休めない

医療・介護・福祉を拡充してください

スウェーデン0 5 10 15 20 25 30 35

22％22％

26.3％26.3％

32.4％32.4％

30.6％30.6％（％）

全労連・社保協・医団連（保団連・全日本民医連・医療福祉生協連・新医協・医労連）

衆議院議長　殿参議院議長　殿

年 　月　 日紹介議員

　2020年の新型コロナウイルスによるパンデミック（感染爆発）は、日本国内でも大きな影響を広げました。経済活動や国民生活にも深刻な影響を及ぼすと共に、「医療崩壊」などが取りざたされ、国民のいのちと健康が脅かされる事態が広がりました。この感染症対応の経験から明らかになったことは、感染症病床や集中治療室の大幅な不足や、それらを中心的に担っている公立・公的病院の重要性、医師・看護師・介護職員の人員不足、保健所の不足問題などです。これらの諸問題の背景には、90年代後半から続いてきた医療・介護・福祉など社会保障費の抑制策や、公衆衛生施策の縮減があります。　21世紀に入り、わずか20年の間に、SARS、新型インフルエンザ、MERS、そして今回の新型コロナウイルスと、新たなウイルス感染とのたたかいは短い間隔で求められ、今後も新たなウイルス感染への対応が必要になることは明らかです。　新型コロナウイルス感染対策の教訓を経て、国民のいのちと健康、暮らしを守るためにも、そして新たなウイルス感染や自然災害などの事態の際に経済活動への影響を最小限に抑え込むためにも、医療・介護・福祉、そして公衆衛生施策の拡充は喫緊の課題です。　私たちは、国民が安心して暮らせる社会実現のために、下記の事項を要請します。

❶ 今後も発生が予想される新たな感染症拡大などの事態にも対応できるよう、医療、介護、福祉に十分な財源確保を行うこと。

❷ 公立公的病院の統合再編や地域医療構想を見直し、地域の声を踏まえた医療体制の充実を図ること。❸ 安全・安心の医療・介護提供体制を確保するため、医師・看護師・医療技術職・介護職等を大幅に増員すること。

❹ 保健所の増設・保健師等の増員など公衆衛生行政の拡充を図ること。ウイルス研究、検査・検疫体制などを強化・拡充すること。

❺ 社会保障に関わる国民負担軽減を図ること。

【取り扱い団体】（ ）

国会請願署名

※この署名用紙は、国会への要請以外に個人情報が利用されることはいっさいありません。

氏　名 住　所（「同上」や「〃」は使わないでください）都 道府 県

都 道府 県

都 道府 県

都 道府 県

都 道府 県

請願趣旨

請願項目

〒110-0013　東京都台東区入谷1-9-5　医療労働会館３F　日本医療労働組合連合会　Email：n-ask@irouren.or.jp連絡先・署名送り先