地域包括ケアから地域共生社会へ...保健サービス(健康づくり)、在宅ケア、リハビ...

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地域包括ケアから地域共生社会へ171128

文京区議会地域包括ケア特別調査委員会にて

髙橋紘士

一般財団法人高齢者住宅財団特別顧問

東京通信大学人間福祉学部教授(18年4月より)

http://takahato.com

https://www.facebook.com/htakamac

1970年代

2025年代

2050年代

1970年代モデルから2025年モデルへ

恍惚の人1972  寝たきり老人の発見

団塊の世代が後期高齢層に 2000万人時代

老人医療無料化1973 在宅死病院死5割5割

団塊ジュニア世代が 後期高齢層に

標準世帯の崩壊 単身世帯が最多世帯化

2025年への変動の予兆

2025年モデルへの転換の困難

生産年齢人口の縮小

高度経済成長モデルの終焉へオイルショック バブル経済 失われた20年

グローバル化と金融資本主義 国家債務の累積

経済のサスティナビリティと 社会のサスティナビリティの矛盾

地 域 包 括 医 療 (ケ ア) と は○○ 地域に地域に包括医療包括医療を、を、社会的要因社会的要因を配慮しつつを配慮しつつ継続継続

して実践し、住民のして実践し、住民のQOLQOLの向上をめざすものの向上をめざすもの

○○ 包括医療(ケア)包括医療(ケア)とは治療(キュア)のみならずとは治療(キュア)のみならず

保健サービス(健康づくり)、在宅ケア、リハビ保健サービス(健康づくり)、在宅ケア、リハビ

リテーション、福祉・介護サービスのすべてを包リテーション、福祉・介護サービスのすべてを包

含する含するもので、施設ケアと在宅ケアとの連携及びもので、施設ケアと在宅ケアとの連携及び

住民参加のもとに、地域ぐるみの生活・ノーマラ住民参加のもとに、地域ぐるみの生活・ノーマラ

イゼーションを視野に入れたイゼーションを視野に入れた全人的医療(ケア)全人的医療(ケア)

○○ 地域とは単なる地域とは単なる AreaではなくAreaではなく

CommunityCommunityを指すを指す(山(山 口口 昇)昇)

山口昇による定義(1980年代)

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高齢者介護研究会「2015年の高齢者介護」

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1970年モデルと2025年モデル

「男性労働者の正規雇用・終身雇用と専業主婦を前提とし、年金、医療、介護を中心とした1970年代モデルから子供子育て支援、経済政策、雇用政策、地域政策と連携し、非正規雇用の労働者の雇用安定・処遇改善をはじめとするすべての世代を支援の対象として、その能力に応じて支え合う全世代型の社会保障としての2025年モデル」へと転換をはかること。

さらに「QOLの向上という観点から様々な生活上の困難があっても、地域の中でその人らしい生活が続けられるよう、それぞれの地域の特性に応じて、医療・介護のみならず、福祉・子育て支援を含めた支え合いの仕組みをハード面、ソフト面におけるまちづくりとして推進することが必要である。」

社会保障制度国民会議報告書

• (4)医療と介護の連携と地域包括ケアシステムというネットワークの構築

• 「医療から介護へ」、「病院・施設から地域・在宅へ」という流れを本気で進めようとすれば、医療の見直しと介護の見直しは、文字どおり一体となって行わなければならない。高度急性期から在宅介護までの一連の流れにおいて、川上に位置する病床の機能分化という政策の展開は、退院患者の受入れ体制の整備という川下の政策と同時に行われるべきものであり、また、川下に位置する在宅ケアの普及という政策の展開は、急性増悪時に必須となる短期的な入院病床の確保という川上の政策と同時に行われるべきものである。

• 今後、認知症高齢者の数が増大するとともに、高齢の単身世帯や夫婦のみ世帯が増加していくことをも踏まえれば、地域で暮らしていくために必要な様々な生活支援サービスや住まいが、家族介護者を支援しつつ、本人の意向と生活実態にあわせて切れ目なく継続的に提供されることも必要であり、地域ごとの医療・介護・予防・生活支援・住まいの継続的で包括的なネットワーク、すなわち地域包括ケアシステムづくりを推進していくも求められている。

【費用負担による区分】

l「公助」は税による公の負担、「共助」は介護保険などリスクを共有する仲間(被保険者)の負担であり、「⾃助」には「⾃分のことを⾃分でする」ことに加え、市場サービスの購⼊も含まれる。 lこれに対し、「互助」は相互に⽀え合っているという意味で「共助」と共通点があるが、費⽤負担が制度的に裏付けられていない⾃発的なもの。 【時代や地域による違い】

l2025年には、⾼齢者のひとり暮らしや⾼齢者のみ世帯がより⼀層増加。「⾃助」「互助」の概念や求められる範囲、役割が新しい形に。 l都市部では、強い「互助」を期待することが難しい⼀⽅、⺠間サービス市場が⼤きく「⾃助」によるサービス購⼊が可能。都市部以外の地域は、⺠間市場が限定的だが「互助」の役割が⼤。 l少⼦⾼齢化や財政状況から、「共助」「公助」の⼤幅な拡充を期待することは難しく、「⾃助」「互助」の果たす役割が⼤きくなることを意識した取組が必要。

「介護」、「医療」、「予防」という専⾨的なサービスと、その前提としての「住まい」と「⽣活⽀援・福祉サービス」が相互に関係し、連携しながら在宅の⽣活を⽀えている。

【すまいとすまい方】 l⽣活の基盤として必要な住まいが整備され、本⼈の希望にかなった住まい⽅が確保されていることが地域包括ケアシステムの前提。⾼齢者のプライバシーと尊厳が⼗分に守られた住環境が必要。 【生活支援・福祉サービス】 l⼼⾝の能⼒の低下、経済的理由、家族関係の変化などでも尊厳ある⽣活が継続できるよう⽣活⽀援を⾏う。 l⽣活⽀援には、⻝事の準備など、サービス化できる⽀援から、近隣住⺠の声かけや⾒守りなどのインフォーマルな⽀援まで幅広く、担い⼿も多様。⽣活困窮者などには、福祉サービスとしての提供も。 【介護・医療・予防】 l個々⼈の抱える課題にあわせて「介護・リハビリテーション」「医療・看護」「保健・予防」が専⾨職によって提供される(有機的に連携し、⼀体的に提供)。ケアマネジメントに基づき、必要に応じて⽣活⽀援と⼀体的に提供。 【選択と心構え】 l単⾝・⾼齢者のみ世帯が主流になる中で、在宅⽣活の選択が常に「家族に⾒守られながら⾃宅で亡くなる」ことにはならないことについて、本⼈家族の理解と⼼構えが重要。

地域包括ケアシステムの5つの構成要素と「⾃助・互助・共助・公助」

地域包括ケアシステムにおける「5つの構成要素」

「⾃助・互助・共助・公助」からみた地域包括ケアシステムn⾃分のことを⾃分です

るn⾃らの健康管理(セル

フケア)n市場サービス

の購⼊

n⼀般財源による⾼齢者福祉事業等

n⽣活保護

n介護保険に代表される社会保険制度及びサービス

nボランティア活動n住⺠組織の活動

n当事者団体による取組n⾼齢者によるボランティ

ア・⽣きがい就労

nボランティア・住⺠組織の活動への公的⽀援

○⾼齢者の尊厳の保持と⾃⽴⽣活の⽀援の⺫的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で⽣活を継続することができるような包括的な⽀援・サービス提供体制の

 構築を⺫指す「地域包括ケアシステム」

地域包括ケアシステムの構成要素の具体的な姿

本人・家族の選択と心構え 住まいと住まい方

生 活 支 援 医療・介護・予防の一体的な提供

「支援・サービス」を受ける場所と「住まい」の種類 「養生」のための動機づけ支援や知識の普及

z 地域包括ケアシステムでは、支援・サービスを提供するだけでなく、本人も、自発的に健康を管理する態度をもって健康な生活を送る「養生(ようじょう)」が求められる。

z 「養生」に努めるには、受動的でなく能動的に学び、多様なニーズや関心をもつ人達が情報やスキルを共有、健康管理や必要な支援・サービスの選択ができるようになるプログラムの提供、教育人材の確保・育成が必要。

自己決定に対する支援

z 世帯構成の変化、住み替え、ケア方針の決定といった様々な場面での意思決定に対する支援として、分かりやすい情報の提示、専門職の助言、支援・サービスの利用による効果の成功体験の蓄積・伝達が必要。

z 長年の信頼関係をもつ主治医や以前から関与しているケアマネジャー等の専門職が助言してこそ意味がある。特にターミナル期では、望まない治療や救急搬送が行われないよう十分なコミュニケーションが求められる。

支援・ サービスを 受ける場所

住まい

一般住宅 (持ち家 ・賃貸)

高齢者向け 住宅

(持ち家 ・賃貸)

重度者 向けの住まい

住まいと 医療機関の 中間施設

医療機関

z 「住まい」としては、「一般住宅」のほか、家屋・家族・サービス基盤等の理由で一般住宅での生活が難しい場合に住み替える「高齢者向け住宅」、重度で在宅生活が難しい場合に集中的なケアを提供する「重度者向けの住まい」がある。すべての「住まい」は、「住み慣れた地域」での生活を保障。

z 「住まい」での生活を基本としつつ、急性期には「医療機関」、軽度の症状変化や急性期病院からの退院時には「住まいと医療機関の中間施設」を、必要に応じて短期間利用。

個人に対する生活支援サービスの提供

z 生活支援は、地域内で民間事業者によって提供されているサービスを購入する方法(自助)、地域の互助によって提供される支援を活用する方法(互助)が想定される。地域単位で最適な提供方法の検討が必要。

地域における「包括的な生活支援の拠点」の必要性

z 心身の衰えや病気の治療、近隣の付き合いの減少による孤立感、機能や意欲の低下とともにみられる閉じこもりなどの不安やリスクの解消には、本人や家族が気軽に相談したり立ち寄れたりする「包括的な生活支援の拠点」の設置が重要。あらゆる地域住民が支える側・支えられる側の区別なく、自由に訪れ交流できる場所としていく。

z このような拠点は、相談支援、地域住民の交流、不安感の解消、支援・サービスの周知、早期対応、生きがい創出、閉じこもり予防など、運営方法によって多様な効果が期待できる。

医療・介護の連携が特に求められる取組・場面

z 介護職は、「医療的マインド」を持って、具体的な生活場面のアセスメントの内容を医療側に伝達。医療側は、「生活を支える視点」を持って、介護側から提供された生活情報をもとに病態を把握、臨床経過の予測を介護側に伝え、必要となる介護やリハビリテーション等の介入を見通す。

z このような連携が求められる取組や場面として、「介護予防」「重度化予防」「急性疾患への対応」「入院・退院支援」「看取り」が挙げられる。

統合的なケアの提供に必要な仕組み

z 統合的なケアの提供に関わる多様な専門職の機能を統合するためには、顔の見える関係づくりに始まり、課題認識の共有や目標設定、ツール作成等を通じて、統合的なケアの提供に必要な仕組みを構築する必要がある。

z ツールとしては、アセスメントやプラン作成の標準的な様式の作成、連携の場面に必要な手順や役割分担、連絡調整上の配慮等に関するルール、地域連携クリティカルパスが考えられる。

13年度報告書

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(地域福祉の推進)

第4条 地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行

う者(以下「地域住民等」という。)は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域

住民が地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる

分野の活動に参加する機会が確保されるように、地域福祉の推進に努めなければならな

い。

2 地域住民等は、地域福祉の推進に当たつては、福祉サービスを必要とする地域住民及び

その世帯が抱える福祉、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予

防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、保健医療、

住まい、就労及び教育に関する課題、福祉サービスを必要とする地域住民の地域社会から

の孤立その他の福祉サービスを必要とする地域住民が日常生活を営み、あらゆる分野の活

動に参加する機会が確保される上での各般の課題(以下「地域生活課題」という。)を把

握し、地域生活課題の解決に資する支援を行う関係機関(以下「支援関係機関」という。)

との連携等によりその解決を図るよう特に留意するものとする。

11

地域 包括 ケア システム

日常生活圏基礎自治体

近隣

サービス利用圏域支援の包括化

重層的支援 自立支援と共生支援

継続的包括的ケア

高齢・障害・子育て・生活困窮者対象の包括化

支援資源の包括化多職種連携・地域住民参加

シームレスな支援

生活の全体性への配慮=包括的支援

自立(律)支援と伴走的支援尊厳の保持と自己決定ケアインプレイス

コミュニティ

行動理念の統合=規範的統合

財源と制度

多元的主体の組織的・連携/統合

垂直的統合と水平的統合

ケアの主体化 持続可能性

髙橋紘士作成

スイカ型とブドウの房型

排除・隔離モデルから包摂モデルへ

自立者 健常者

非自立者 不治永患者 逸脱者

排除と隔離と終生保護

自立 誰でもが障害を持つ

可能性の認識の共有

ノーマライゼーション

地域居住へ

コミュニティケア

包摂モデル

自立・依存の混在

支える者と支えられる者の互換

施設は住まい化・ 地域支援型・

小規模化・一時的利用に

社会防衛

高齢者・障害者ケアの理念の転換

依存

全体社会

被排除者のための部分社会としてのアサイラム

排除・隔離モデル

全体社会

地域のとらえ方

Global

Local

Community

普遍性・一般化

個別性・固有性

自生的・内発的発展

外来思想

親近性(顔の見える関係)

地域 リージョン

市場主義の普遍化

生活の場としての地域

管理・支配という権力関係の位相から

療養モデルから養生モデルへ

医療モデル 治療

療養vs養生 モデル療養病床⇒介護医療院!?

生活モデル 自立

共同居住・自宅

医師

外付け内付け

看護師介護福祉士

地域完結型 フラットな連携

コミュニティソーシャルワーカー

支援付き地域モデル

制度サービスの位置

施設介護

高齢者向け住宅

髙橋紘士作成

訪問看護在宅医療

ケアをとりまく環境の変化

• 長期ケアの時代

• 超高齢化の時代

• 大都市高齢化

• 高齢層の高齢化

• 認知症高齢者700万人時代

終末の場所は?

• 病院の時代の終わり CureとCare 

• なぜ日本では病院が終末の場所なのか

• 本人の願いは在宅での終末

• 地域看取りの時代へ その条件は?

死亡場所の国際比較

国 自宅 病院 施設

日本 12% 81% 4%

アメリカ 31% 41% 22%

オランダ 31% 35% 33%

国際長寿センター調査辻彼南雄氏による

11

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年齢別死亡数の歴史的推移

国立社会保障・人口問題研究所 金子隆一副所長による

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栄養食・口腔機能

身体活動運動、社会活動

など

社会参加就労、余暇活動、ボランテイア

健康長寿のための『3つの柱』

より早期からのサルコペニア予防・フレイル(虚弱)予防

①食事(タンパク質、そしてバランス)②歯科口腔の定期的な管理

①たっぷり歩こう②ちょっと頑張って筋トレ

①お友達と一緒にご飯を②前向きに社会参加を 6

東京大学飯島勝矢教授資料

生活機能を規定する諸要因の関係

生活機能=

身体機能×適切なケア×意欲

社会的・身体的環境阻害因子出典:Essentials�of��Clinical�Geriatric�(sixth�edition2009)所収 図(p58) 備

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身の回りの環境 (人との関わりを含む)

地域包括ケアシステムの概念図

在宅医療と

訪問看護

24時間訪問介護、小規模多機能居宅介護、訪問リハビリテーション

地域保健・権利擁護

地域での様々な活動

何だろうか?

地域居住の意義

これから必要とされる居住支援

居住支援

入居住居の確保

安定した家賃支払い

日常生活の確保

安心安定の確保

社会関係の確保

孤立孤独の解消

社会的役割の確保

借りやすい住宅

貸しやすい住宅へ

入居の安定化

見守り、相談機能

生活支援サービスの確保

仲間作り

新たなケアと住まいの関係とは⇒地域居住

Care in Place或いはAging in Place

• ケアと居住の分離

• 住まいにケアを届ける

• いつもは在宅、時々・必要なら病院

• 互助の復活と再編 しがらみる(藻谷浩介氏による)

• 様々な地域を耕す活動を根付かせ展開すること

○住民の主体的な支え合いを育み、暮らしに安心感と生きがいを生み出す○地域の資源を活かし、暮らしと地域社会に豊かさを生み出す

○個人や世帯の抱える複合的課題などへの包括的な支援   ○人口減少に対応する、分野をまたがる総合的サービス提供の支援

◆制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が 『我が事』として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会

「地域共生社会」の実現に向けて(当面の改革工程)【概要】「地域共生社会」とは

 平成29(2017)年:介護保険法・社会福祉法等の改正◆市町村による包括的支援体制の制度化◆共生型サービスの創設  など

平成30(2018)年: ◆介護・障害報酬改定:共生型サービスの評価 など◆生活困窮者自立支援制度の強化

2020年代初頭:全面展開 

【検討課題】①地域課題の解決力強化のための体制の全国的な整備のための支援方策(制度のあり方を含む)②保健福祉行政横断的な包括的支援のあり方         ③共通基礎課程の創設     等

平成31(2019)年以降: 更なる制度見直し 

平成29年2月7日 厚生労働省 「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部決定

実現に向けた工程

改革の骨格

専門人材の機能強化・最大活用

地域を基盤とする包括的支援の強化

●地域包括ケアの理念の普遍化:高齢者だけでなく、     生活上の困難を抱える方への包括的支援体制の構築●共生型サービスの創設 【29年制度改正・30年報酬改定】●市町村の地域保健の推進機能の強化、保健福祉横断的な             包括的支援のあり方の検討

● 住民相互の支え合い機能を強化、公的支援と協働して、地域課題の解決を試みる体制を整備【29年制度改正】

● 複合課題に対応する包括的相談支援体制の構築【29年制度改正】● 地域福祉計画の充実【29年制度改正】

地域課題の解決力の強化

地域丸ごとのつながりの強化

●対人支援を行う専門資格に共通の基礎課程創設の検討●福祉系国家資格を持つ場合の保育士養成課程・試験科目の 一部免除の検討

「地域共生社会」の実現

改革の背景と方向性公的支援の『縦割り』から『丸ごと』への転換 『我が事』・『丸ごと』の地域づくりを育む仕組みへの転換

● 多様な担い手の育成・参画、

民間資金活用の推進、多様な就労・社会参加の場の整備● 社会保障の枠を超え、地域資源(耕作放棄地、環境保全など)と

丸ごとつながることで地域に「循環」を生み出す、先進的取組を支援

参考3

26

新しい地域包括支援体制の構築

○ これまで、高齢者施策における「地域包括ケアシステム」の構築、生活困窮者に対する「生活困窮者自立支援制度」の創設など、各制度においても、支援の包括化や地域連携、ネットワークづくりを推進している。

○ 今後とも、地域包括ケアシステムなどを着実に進めつつ、こうしたコンセプトの適用をさらに拡げ、多様なニーズを   掬い取る「全世代・全対象型地域包括支援体制」を構築していく。

地域包括ケアシステム

(住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供)

高齢者

生活困窮者自立支援制度

(包括的な自立支援を提供)

生活困窮者

難病患者・がん患者の就労支援

障害が疑われる者

若年認知症・高次脳機能障害

全世代・全対象型地域包括支援体制

すべての人が、 年齢や状況を問わず、その人のニーズに応じた適切な支援が受けられる「地域づくり」を進める

その他各制度における取組

高齢化

人口減少

家族のあり方や地域社会が変容

壮年の引きこもりと老親が地域で孤立

ネットワークづくり

支援の包括化

地域連携

27

�「制度の狭間」から社会福祉学の焦点へ 33

生活問題の複雑さ単純

出典:筆者作成。

支援対象集団の大きさ個人 全体社会

複雑

図1 支援モデルの差異の概念図

譲りたい 8)。以上を踏まえて各支援モデルの戦略上の位置づけを図に示せば,図1のようになろう。いうまでもなく,この「社会保障モデルJと

「生活モデル」は,それぞれ岡村のいう「社会制度」とソ ー シャルワー クを翻案したものである。図1についていえば,岡村が主張しているのは,「社会保障モデル」による生活支援には,個人の生活の統合という,原理的に手の届かない領域があるというととだが,ここで,個人の生活が統合されていないということは,個人のエコシステムの因子聞の関係が個人の生活に悪影響を及ぼしている状況として,エコシステム的理解に回収できる。いいかえると,「社会関係の2重構造」は,ニー ドの構造性への影響を通じてニー ドを複雑にする原因の1つである。その意味では,ここでの支援モデルは岡村理論をより 一 世化したものであるといえる。

3 .モデル聞の支援効率比較さて,このように社会保障モデルと生活モデル

を定義したうえで,この両者の代替性について考

えてみよう。ここで重要なのは,社会保障モデルが生活問題にどこまで適用可能かという問題である。通常,このモデルに基づく支援は,生活問題が単純であるほど,また対象となる集団が大きいほど,支援効率(=支援によって要援護状態から脱出する人数/施策に要するコスト)が高いということができる。他方で,生活問題が複雑になるほど,また対象となる集団が小さいほど,支援効率は低くなってゆくだろう(図1)。ここで社会保障モデルに基づく行政サ ー ビスを

実施する政府があるとして,この政府は,支援効率がト ー タルとして最大になるようにさまざまな施策を実施するとしよう(功利主義的政府)。このとき,政府は,合理的に行為するかぎり,もちろん予算の範囲内で政策効率が高い順番に施策を実施することになる。その結果,施策を順々に実施してゆくに従って,追加的(限界的)な施策の効果は逓減してゆくことになるはずである。これに対して生活モデルは,個人の問題を集団

的に解決したり,社会資源を整備したりする方向での発展によって支援効率が上昇する可能性があり,そこにはグル ー プワー クやコミュニティオー

社会福祉研究第122号

支援モデルを医学モデル、生活モデル、社会保障モデルと概念化することにより、医学モデルに引きずられた診断学的アプローチ、社会保障モデルの日本の制度的形態としての社会福祉事業=措置モデル、制度の隙間?!としての生活モデルと理解できる。これに支援効率も問題が組み合わさり、なぜ、生活モデルが隙間にならざるを得ないか、しかし、今後は生活モデルへの転換が重要だということになる。(高橋コメント)

地域共生社会モデル

社会サービスモデル❓

社会制度を越える再統合権利擁護の意義

3

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厚労省伊原和人審議官提供

自治体は地域マネジメントの主体か?

✤ 保険者機能をどう考えるか

✤ 地域包括ケアの構築機能は如何に可能か

✤ 地方公共団体の主体的条件

✤ ミッション 辻清明命題

✤ 人事異動 欧米の自治体との比較で

✤ 地域アプローチの主体的条件

✤ 連携と協働か指導と支配

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