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ポスターによる献血推進の研究10-1-016-0349

平野圭祐

要旨

本研究は、現在様々な広告媒体を使って献血の広告をしているにも関わらず、若年層の

献血者数は年々減少してきている現状から、ポスターという広告媒体に焦点をあて、よ

り印象に残るポスターについて論じたものである。ポスターに必要な要素とは何なのか

を様々なポスターと比較することで明らかにする。

現在IT化が進み、紙媒体が少なくなってきた現在だからこそ、紙媒体の広告の魅力を

伝える事が出来たらと思う。

研究の手順としては、既存のポスターではなぜ印象に残りにくいのか調べるために、

既存の芸能人を使ったポスターとデザイン性のある手書きのポスターの二種類選び、そ

の二つのポスターとは違ったタイプである情報重視のポスターを作成し、その三種類の

ポスターをつかってアンケートを実施し、最も印象に残ったもの、またその理由、他の

ポスターの良くなかった点を調査する。

目次

第一章 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.11. 目的2. 結論3. 方法4. 意義

第二章  献血の現状について

1. 献血とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.22. 売血の終焉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.33. 献血の使用方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.44. 若年層の献血離れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.5

第三章  ポスターの現状とメリット

1.ポスターからデジタルサイネージへの切り替わり・・・・・・・・・・・・・・p.72.ポスター広告メリット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.8

第四章  アンケートの内容と考察

1. アンケート内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.92. アンケート結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.123. 考察・分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.15

第五章 まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.17

第六章 参考文献・参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.17

第一章

1.目的 現在、献血者数は年々減少してきている。中でも若年層の減少はすごい。日本は少子高

齢化社会であり、このまま若年層の献血離れが進むと輸血出来る血液は極端に減っていき

逆に少子高齢化により、体の弱い年配の方が増え、輸血に必要な血液の量はこれから増え

ていく。このままでは輸血用の血液はどんどん減っていき、血液を貰える人と貰えない

人が出てくる可能性が出てくる。しかし、広告をしていないわけではない。それどころ

か、CM、ポスターそこで、少しでも献血に興味を持ってもらう事が出来るように、印

象に残るポスターとはどのようなものなのかを調べる事が本研究の目的である。

2.結論 根本的に献血に対する認識が薄すぎると思われる。「誰かがするから自分はしなくて

も良いだろう」「自分は A型だから足りているだろう」といった、自分はしなくても大丈夫だと考えている人が多いようだ。また、献血のポスターを見た事がある人は多いの

だが、なぜ必要なのかわからず、興味を持つ人は少ないようだ。もう少し献血の重要性

を伝える事が出来るポスターなら献血者数は増えると思われる。さらにやみくもに貼る

のではなく貼る場所も熟考して貼るべきである。

3.方法 アンケートの実施

①初めに献血されたことがあるか、献血の事は知っていたか、またどのようにして知っ

たか、献血のポスターを見た事あるか、またその感想について

②デザイン重視(手書き)②知名度重視(芸能人)③情報量重視(一般知識)の三種類の

ポスターを提示する

③どれが最も印象に残ったか、またなぜにそのポスターなのか、逆に他のポスターは何

が悪かったのかを聞く。

④それらのデータをもとに献血の認知度、ポスターに求められている情報を調査する。

4.意義IT化が進んだ世の中でも、紙媒体の広告も工夫次第で、印象を残すことが出来ること明

らかにし、献血の推進としても役立つ研究にしたい。

1

第二章

1.献血とは 献血とは輸血や血液製剤製造のために無償で血液を提供することである。日本では日本

赤十字社が全て手がけており、提供された血液は感染症の検査の後、各医療機関等へ提供

される。男性 17歳、女性 18歳以上、体重 50㎏なら誰でも出来るボランティアである。他にも細かい条件はあるものの基本的には上の条件を満たせば、誰でも出来る。

現在、血液を人工的に作り出す技術はなく、また長期保存も出来ない。よって輸血などの

血液は献血でのみまかなわれている。一日に 14000人分もの血液が必要とされているが、全く足りていない。厚労省が 2010年に発表した全国推計によると、血液の需要は 2027年にピークを迎えるという結果になり、このまま若年層の献血離れが進み、献血をもっ

ともしていた年代が、年齢を重ね、献血可能な年齢を超えてしまったり、もしくは、自

分自身が病気にかかってしまい献血をできる身体でなくなったりした場合、献血率は下

がっていく一方であり、もしこのまま献血率が上がらなかった場合には、約 109万人分が不足するといわれている。

現在では様々な場所に献血ルームを作ったり、様々な場所に図1のような献血バスを出

し献血推進活動を行ったりし、少しでも献血する機会を増やし、献血をより身近なもの

にしようと日本赤十字は取り組んでいる。また、全ての都道府県に学生献血推進協議会と

いうものがあり、様々な大学から学生が集まり、献血推進キャンペーンを計画し、図2

のように街中で献血の呼びかけを行っている。各都道府県の学生献血推進協議会の代表が

一年に一回集まり、意見交換なども行っている。また、Facebookや Twitterなどを使い自分達の活動を知ってもらうことにより、献血をより身近な存在にすると同時に、同じ

年代の人達が活動していることを知ってもらうことにより若年層に少しでも若年層に献

血について考えてもらえるようにしている。

(図 1)

2

 

(図2)

2.売血の終息

日本で輸血用血液を売血で賄っていた当時、金銭を得るために過度の売血を繰り返して

いた人たちの血液には黄色い血との俗称がついた。黄色は肝炎の症状である黄疸、また

血漿自体の色が黄であることから赤血球減少により血液が黄色く見えたことに由来する。

こう呼ばれるようになるきっかけとなったのが、ライシャワー事件である。

1960年代初頭には、まだ感染症の検査が不十分だったことに加え、売血者はそのほとんどが低所得の肉体労働者であった。この層では覚醒剤の静脈注射が蔓延しており、注射

針による肝炎ウイルス感染が広がっていた。血液を買い取る血液銀行と売血者双方のモラ

ルは低く、加えて売血者集めは暴力団の資金源でもあった。こういったことから貧血や

明らかな肝障害を無視しての雑な売血が横行していた。

結果としてウイルスに汚染された輸血用血液が出回り、医療現場では輸血後肝炎が頻発

していた。輸血時に肝炎を合併するリスクは一説には 20%もあったとされ、当時は医師達もこれを手術の際などには当然甘受すべきリスクとしていたほどである。

そのような状況の中、1964年、ライシャワー駐日アメリカ大使が刺される事件がおきた。大使は一命をとりとめたが、手術時の輸血により、輸血後肝炎を発症したことが明らか

になる。この事件がきっかけとなってマスコミを中心として「黄色い血追放キャンペー

ン」が張られた。そうした動きにより、提供者のモラルが期待できる献血制度へと血液

行政は大きく舵を切ることとなった。1964年に閣議で輸血用血液を献血でまかなうことが決定され、5年後の 1969年に売血が終息している。日本では現在、売血は禁止されている。献血の記念品として、クオカードや図書券と

いった換金性のある金券を渡すことが行われていたが、2002年に「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」の公布・施行により禁じられた有償採血として刑事罰(3

3

年以下の懲役若しくは 500万円以下の罰金)が規定されたため、現在は行われていない。その一方で感染症検査が保健所で匿名かつ無料で受診できるにもかかわらず、感染症の検

査を目的に献血する者が見受けられるなど、売血とは別の面でのモラル低下が深刻であ

る。なお感染症の有無は献血者に知らされない。

3.血液の使用方法輸血というと、交通事故など不慮の事故でけがを負ったときに使われるイメージがあ

るが、実際の輸血用血液製剤の使われ方をみると、そうしたけがの治療で使われている

のは3%程度で、8割は病気の治療で使われている。病気のうち、多くを占めているの

が、がんの治療である。使用状況はグラフ 1のようになっている。また、献血いただいた血液は、赤血球、血小板、血漿などの輸血用血液製剤として使われ

るほか、血漿はその中の特定のタンパク質を抽出・精製した血漿分画製剤の原料としても

使用される。なお、日本赤十字社の製造能力を超える需要については、国の指示・指導に

より一部国内製薬企業が製造販売を行っています。

また近年では東日本大震災や和歌山の大型台風など大きな災害が起こっており、例年以上

に輸血用血液が不足している。

( グ ラ フ

1)

4

4.若年層の献血離れ現在、若年層の献血離れがとても進んできている。グラフ2の統計を見ると、献血者が

激減しているのは、10代、20代のみで、他の世代はほぼ横ばい状態が続いている。若年層の取り込みが必須といえる状況を打開するため、赤十字血液センターでは、さまざま

な工夫をこらしている。

東京都内の献血ルームは同人誌の祭典「コミックマーケット 82」と提携。アニメや漫

画作品のポスターを献血者にプレゼント。徳島駅前の献血ルーム アミコ では「 」 AKB48のポスターがプレゼントされる。

(1)理由:

①少子高齢化→献血を行う若年層も減ってきているのも事実だが、そもそも少子高齢化

によって若年層自体が減ってきているのも事実である。

② 個人主義の進行→個人主義が進んだことでボランティア精神に頼ってきた献血に対す

る意識が変化した、と分析する専門家もいる。実際に「誰かがするから自分はしなくて

いいだろう」という考えを持っている人は少なくない。厚労省がおこなった調査による

と「針を刺すのが痛くて怖いから」との回答がもっとも多かったという。

③注射経験の減少予防接種法が改正された 1994年以降、かつて小学校でおこなわれてい

たワクチンの集団接種が廃止された。注射経験が減ったことで、針を刺すことへの抵抗

5

感が増す、との分析もある。

(2)対策

東京→渋谷や秋葉原など若者がたくさん集まる場所では献血ルームの設置が進んでいる。

献血をするとマンガ読み放題、ジュース飲み放題というマンガ喫茶のようなサービスを

タダで受けられる。その効果もあって、渋谷・ハチ公前の献血ルームには土日、20歳代を中心とする若者が 150人弱も献血に訪れる。

京都→特技を生かしてミニコンサートや占い、ネイルケアなどのイベントをルーム内で

開き、若者に魅力的な環境づくりを進める。サポーターは現在、約50人。大橋一雄所長

は「献血を身近に感じ、考えてもらう機会が増え、未経験者の掘り起こしにもつながっ

ている」と手応えを語る。

神奈川→現在、神奈川県内で記念品として配布されているのは、以下のものからいずれか

1点を選べる。①あきたこまち(750g)②スポーツソックス

③薬用デンタルセット④ミニカップヌードルの詰め合わせ

⑤ディズニーキャラクターバスタオル

⑥ レトルトカレー

⑦キティフェイスタオル

⑧オリジナルTシャツ

⑨ レジャーバック

またキャンペーン時にはサッカー選手やプロ野球選手のサイン入りのTシャツなどもも

らえることもあるそうだ。                            

(グラフ 2)

6

第三章

1.ポスター広告からデジタルサイネージ切り替わり近年、駅の構内などでは、紙のポスターのかわりに、電子媒体を使った掲示物が多く見

られるようになりつつある。デジタルに表示することから、デジタルサイネージとも呼

ばれる。紙のポスターに比べ、デジタルサイネージは電子的な表示板をつくり、置くた

7

めの初期費用はかかるが、紙とちがって印刷する必要がなく、印刷の費用と印刷の手間

を同時になくすことが出来る。また、発光ダイオードや有機エレクトロルミネッセンス

といった、光る媒体を使うために紙よりも目立つともいわれている。さらに、紙貼りの

ポスターの場合は、広告の出稿期間が過ぎたら、紙を一斉にはがして、新たな広告に貼り

かえなければならない。一方、デジタルサイネージであれば、広告内容の切りかえは、

コンピュータの操作ひとつでできる。デジタルサイネージにすれば様々な手間を省くこ

とができるのだ。

表示内容の切りかえが簡単にできることから、現在使われているデジタルサイネージ

広告では、10 秒に 1回などという頻度で表示を切りかえるようなこともしている。これは、ひとつの表示板で、二つ、三つといった広告内容を一時に表示できると言う

ことなので、複数の広告を同時にできることになり、さらに広告に要する場所も一箇所

で済み、場所に要する費用も抑えることができる。

しかし、デジタルサイネージにも短所はある。表示の切りかえができることは利点で

あるかどうかは微妙なところなのである。なぜならば、広告内容の切りかわりは、見て

いた広告を見られなくなることを余儀なくされるという事であるからだ。せっかく見た

い広告が流れていても、途中で映像が変わってしまったら、次いつその映像が流れるか

わからない為、見ることを辞めてしまい、結局広告できないという事もあり得るからで

ある。

表示内容を簡単に切りかえることができることは、デジタルサイネージの技術を活用

できる利点と考えられています。しかし、広告や表示に限って言うと、見ている途中で

切りかわってしまうという実際の問題と、それに、切りかわるのが嫌だから見なくても

いいやという心理的な問題が付きまとうのだ。その問題を解消するためには、広告が切

りかわるまで後何秒といったカウントダウンを表示するか、人が近くにいる時には表示

が変わらないよう人感センサを付けるか、それとも、デジタルの利点を捨てて、切りか

わらない広告にするしかないのである。

他にも場所的な問題もある。紙媒体と違い多くの場所に設置することは難しいのであ

る。電力的な問題や、紙媒体と違い器具はかさばってしまうので点々と置くのは難しい

のである。それらの問題もふまえた上でデジタルサイネージを使うべきかというのは微

妙なとこなのである。

2.ポスター広告メリット(1)無駄をはぶいて広告費用を削減できる。

ポスターを貼るエリアを指定することができるので、希望するターゲット層が多く住

んでいる地域などを指定して貼ることが出来る。そうすることにより、広告費用を削減

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しながらターゲット層にダイレクトに広告ができるのである。また、紙媒体なため予算

も多くはかからず、少数のポスターでいいのであれば、手書きで書くことにより印刷代

なども省くことが出来るのである。さらに手書きのポスターの方が気持ちがこもり、見

る人の印象が良かったりもするので一石二鳥なのである。よって、より低コストで広告

を出したい方や、すぐに広告の効果を得たい方には最適な広告方法なのである。

(2)広告期間が長い。

新聞の折り込みチラシやポスティングなどによる広告は、その日限りの広告であるが、

ポスターは長期間広告することが出来る。さらに、年々新聞の需要が低下していること

もあり、折り込みチラシではなかなか宣伝効果が出ないという声もある。それに比べ、

ポスターは 2~3 ヶ月という長期期間で貼り付けを行っていくため、より長い広告効果を

得ることができるのである。また、貼り替えを実施することにより継続した効果が期待

できる。

(3)短期間で宣伝効果がでる

新聞の折り込みやポスティングといった広告戦略では、一日に何枚もチラシは来るの

で、一枚一枚をじっくり見ることが少なく、埋もれてしまいがちになってしまい、受け

取った側の印象も、どうしても薄いものになってしまう。 逆に、普段見慣れた景色の中

にぱっと目を引くようなポスターが現れると、思わず興味をひかれる。広告というもの

は、受け取った側の印象に残るものでないと意味がない。オープン、イベント、講演会

など控えられており、また短期間での効果を求められる方には、

はとても効率が良いものと言える。

(4)ポスターのデザインひとつで効果が大きく変わる

当然ながら、ポスターのデザインや内容によって、情報を受け取った側の印象が大き

く左右されることは間違いない。最近では、ポスターの中に URLやQRコードを記載し、

ポスターのデザイン内では収まらない情報や詳細をウェブサイトで見てもらうといった

デザイン手法が増えてきている。こういった手法は、ポスターからお客様のウェブサイ

トへ誘導することができるため、アクセス数の上昇が期待できる。店舗への来訪者以外

に、通販オンラインショップを経営される方などにおすすめすることができる。

第四章

アンケート内容

①献血した事があるか?

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YES/NO

②献血のことは知っていたかYES/NO

③献血に対する印象④どこでどのような形で知ったのか。

⑤献血のポスターを見た事があるかYES/NO/どのように思ったのか⑥これら(デザイン重視(手書き)②知名度重視(芸能人)③情報量重視(一般知識)の三種類のポスター)を見て、どれが一番印象に残るか。

また、それぞれのポスターの長所と短所を聞く。

ポスター内容

ポスターを実際に作らず、既存のポスターをアンケートに使用しようすることで、実

際にこのようなポスターが使われていることをしってもらい、ポスターのクオリティー

を統一する。

①デザイン重視(手書き)

(図 5)

②知名度重視(芸能人)

10

(図6)

11

情報重視

(図7)

2.アンケート結果(1)概要

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アンケート実施対象

男性25名/女性25名(近畿大学生)

※論文のテーマが若年層の献血離れについてのためアンケートの対象は大学生を対象にしている。

実施時期

10 月1日から 14日の二週間

実施場所

近畿大学大阪キャンパス

① 献血した事があるか?

YES→19名/NO→31名(グラフ 3)

献血をしたことがある ; 19; 人

献血をしたことがない ; 31; 人

献血をしたことがあるか

献血をしたことがある献血をしたことがない

②献血のことは知っていたか全ての方が知っていました。

③献血に対する印象

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特に考えたことが無い。

注射を刺すことが怖い。

自分はA型なので足りていると思っていた。

めんどくさく、時間を奪われたくない。

痛そう。

何に使われているかわからない。

いろんなとこで献血の呼びかけをしている。

結構頻繁に献血の車を見かけるので血液は足りていると思ってた。

いろんな報償品がもらえる。

④どこでどのような形で知ったのか。

テレビのCMを見て知った。

学校の授業で教えられた。

新聞で知った。

親がしていたので知った

知人がしていたので知った。

⑤献血のポスターを見た事があるかYES→31/NO→19/どのように思ったのか

特になにも思わなかった。

今度はこの有名人なのだと思った。(石川遼、AKB 48、新垣結衣、武井咲など)

なんでこの有名人なのだろう。

⑥これら(デザイン重視(手書き)②知名度重視(芸能人)③情報量重視(一般知識)の三種類のポスター)を見て、どれが一番印象に残るか。

また、それぞれのポスターの長所と短所を聞く。

(2)もっとも印象に残ったポスターはどれか結果

デザイン性重視→2名

知名度重視→1名

情報量重視→47名

(3)デザイン性の長所、短所

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①長所 デザイン自体がかわいくて良かった。

手書きで書くころによって必死な感じが伝わってきた。

変にアイドルなどが使われていないことにより、作った人の気持ちが伝わる。

高校生の時にポスターコンクールに提出したことを思い出した。

②短所

子供っぽい感じがした。

高校生の作ったクオリティであって、広告としては完成度が低いと思った。

知識があまりない高校生の作品みたいで、献血の重要性や必要性を伝えることはで

きないと思った。

情報量が少なくて何を伝えたかったのかわからなかった。

(4)知名度重視の長所、短所

①長所 やはり有名人ということもあり、目を引きやすいと思った。

自分たちと年齢が近い有名人を使うことにより、より親近感を感じることはでき

ると思った。

さまざまな有名人が使われるので、飽きないと思った。

②短所

芸能人をつかって採血者を増やそうとしているのが見え見えで、あまり印象は良

くなかった。

年齢が近い有名人を使って同じ年齢の人に影響を与えようとしているのはわかる

が、逆に自分と同じ年齢の人がすることにより、なんで自分と同じ年齢の人に薦

められないといけないかわからない。

自分と同じ年齢だからだからこそ重みがなかった。

人それぞれ好きな芸能人は違うし、影響が出るのはその芸能人が好きなごく一部

の人にしか影響力はないと思った。

もっと献血に身近な芸能人を使わないと意味がないと思った。

芸能人の高感度を上げたいのか、それともほんとに献血を広めたいのかわからな

かった。献血を広めたいのであれば、実際に出ている芸能人が献血をしている画

がないと説得力に欠けると思った。

(5)情報量重視の長所、短所

①長所

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献血の知識は、中高での知識で終わっており、その時は年齢的にも献血ができない

年齢だったため、実際に自分が献血ができる年齢になって改めて献血について知

り、献血の重要性を知った。

純粋に献血の重要性を知ることができた。

なぜ、あんなに献血の呼びかけをしているのか知ることができた。

A型の血液型が一番多いという情報があったため、血液もA型は足りていると思っ

ていたので、どの血液も足りないのだとそることができた。

知らなかった情報も多々あったため、立ち止まって見るのではないかと思った。

他にも自分が知らない情報があるのではないかと思えた。

今度時間があれば献血してみようと思った。

②短所

文章が長かったため、街中など人混みが多い場所に張ってあっても、立ち止まっ

て見ることはないと思った。

立ち止まって見たら、献血のポスターだということが分かるが、遠かったらその

ポスターが献血のポスターだと分かりづらいと思った。

ポスターを見るためには一度立ち止まってもらわないと、読めないのだが、わざ

わざ立ち止まって見ようと思うほどインパクトがなかった。

若い人達にとって得な情報がもっとあったらいいと思った。わざわざ献血をする

ために街に出たくなるような情報があったら、もっと献血が広まると思った。

学内であればいつ献血できるかわかるが、学外ではいつ献血ができるかがわから

ない。

考察・分析

献血のポスターを見たことがある人とない人がえらんだ印象に残ったポスター

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(表 1)ポスター見たことある ポスター見たことない

デザイン性重視 1 1

知名度重視 1 0

情報量重視 29 18

合計 31 19

表 1を見てわかるように、以前に献血のポスターを見たことがある人もない人も圧倒

的に情報重視のポスターに興味を持っていることがわかる。

アンケート内容にある献血に対する印象の結果を見ると献血の知識の少なさとともに、

先入観により献血に良い印象を持てず、献血から遠ざかっているように思える。実際

に情報量重視のポスターを見た後に機会があれば献血をしてみたいという意見もちら

ほら出ていた。この結果を見る限り情報を浸透させることで、献血推進につながると

ともに、ポスターを見る人にとって有益な情報が載っているポスターが最も見る人の

興味を引き、印象にのこるポスターになると考える。

 しかし、情報量重視の短所にあるように、立ち止まって見るスペースがなければ、

ポスターを見ることはできず、また、人の目を引くインパクトのあるポスターにはな

りにくいというのが本研究で見つかった課題である。

やみくもにポスターを貼るのではなく、病院や駅など、待ち時間が長い場所や、人混

みが少ない場所、人混みが多いが待ち合わせの場所としてよくつかわれる場所など、

場所を考慮してポスターをはるべきだと考える。

まとめ

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最後にポスターという存在は今ではテレビやインターネットまで広告効果はなくなっ

てきているかもしれないが、使い方や貼る場所、ポスター内容によってまだまだ使える

のではないかということが分かった。これからIT化がさらに進み、ポスターの需要は

減ってきつつあるが、IT化ではできない部分をポスターで埋めればいいのではないか

と思う。また、せっかくポスターを使うのであれば芸能人などに頼るのではなく、若年

層がどのような情報を求めているのか、を考えてポスターを作成してほしい。

参考文献・参考資料

広告宣伝を成功させる 7つのテクニック

www.howtosuccess.info/report/gyoretu.pdf

人が集まるポスター発表を考えるー科学者のつぶやき

www.chem-station.com

日本赤十字社ホームページ

www.jrc.or.jp/ポスター貼りのメリットe-poster.jp/merit.html

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