View
1.799
Download
6
Category
Preview:
Citation preview
通学路の交通安全3つの課題
①対策が必要な課題箇所の抽出– どこで、どんな対策をすべきか?– 予算が少ない中、どう調査するのか?
② 住⺠との合意形成– 対策提案に反対されるケースもある
③ ⾏政側の⼈員・予算不⾜
3
幹線道路と⽣活道路交通安全対策について
幹線道路交通量 多い
事故データ等のサンプル数が多い
既存データに基づく対策が有効
12
⽣活道路交通量 少ない
現状、事故データ等のサンプル数が少ない
既存データに基づく対策が困難
SAFETY MAPとは、「急ブレーキ多発地点」や「事故の多いエリア」そして、「みんなが追加した地点」などを、確認することができる地図サービスです。(HONDA SAFETY MAP のwebページより引⽤)
17
SAFETY MAP• 本⽥技研⼯業㈱によるwebサイト• 交通安全の課題箇所と内容を、誰でも投稿・閲覧(共有)
• 利⽤は、無料• 事故多発エリア(警察等の情報)と急ブレーキ多発地点(インターナビ情報)を地図上に提⽰
• ストリートビューとの連動
18
11箇所に⼊⼒された意⾒23
道路が狭い・歩道がない
スピー
ドが出ている車が多い
見通しが悪い
歩行者・自転車の飛出しが多い
ハンプ
狭さく
シケイン
路側帯整備
路面表示または看板
その他
① 4 3 3 2 △ ○
② 4 6 7 2 見通しが悪く、左折する車にひかれそうになった 3 ○ ○ 植栽の剪定
③ 2 2 2 0 県道からスピードを出して曲がってくる車が多い 1 ○
④ 1 1 0 0 狭いが交通量が多く車同士すれ違いの際は歩行者が危険 1 ○
⑤ 7 6 7 3 ○ 植栽の剪定
⑥ 0 0 2 0 ○ ○ 植栽の剪定
⑦ 7 7 8 4 変速十字路のためと、カーブミラー等がない 1 ○ ○ 植栽の剪定
⑧ 0 2 1 0 ○
⑨ 6 6 6 3 ○
⑩ 0 0 0 0 私物が道路上に出ていて、すれ違いの際危険である 1 路上占用物の撤去
⑪ 3 4 6 1 以前あった停止線が工事で消えたままになっている 1 ○ 停止線の設置
対策(案)
地点 その他
みんなの意見(人)
※Safety Mapの入力情報は、10月20日時点ものである。
意⾒に対応した対策⽴案の考え⽅
24
1. 道路が狭い–路肩のカラー化
2. スピードを出している⾞が多い–ハンプ、スムース横断歩道、狭さく
3. ⾒通しが悪い–⽀障物除去、カーブミラー
4. その他全般–路⾯表⽰や看板による注意喚起
事例をざっくりまとめると35
①⼩学⽣の保護者に対して、Web(SAFETY MAP)調査を依頼
②交通安全の課題箇所の情報が得られる③現地踏査・状況確認の上、⼊⼒された情報に基づき交通安全対策を⽴案
④合意形成がスムーズ⑤効率的・低コストに実施できた⑥対策を施⼯
web調査成功の要因推測38
調査対象者の選定• 依頼した⼩学⽣保護者のパソコンスキルが、必要⽔準にあった
• 仮に、⾃治会等を窓⼝に依頼することを想定すると、⾃治会⻑等は⾼齢者が多く、パソコンスキルは低いと想定され、調査を受け⼊れられない可能性も。
考察3 合意形成への影響要因40
合意形成がスムーズに進んだ要因
1. ⽩紙状態から保護者の意⾒を調査し、これに基づき進めたこと
2. 個別の対策内容が、⽤地買収を伴わない内容であったこと
3. ハンプに近接した⼈家が無い
ネガティブ意⾒は杞憂42
⽩紙状態から、住⺠意⾒を調査・活⽤することに対するネガティブ意⾒①対応困難な意⾒が出され、その実施を強く求められたらどうするのか
②苦情的内容がほとんどで、対策⽴案に使える情報は得られない
取り越し苦労、杞憂(きゆう)
今回の特徴43
⽩紙状態から住⺠の意⾒を調査しこれに基づき対策を提案
事故データや交通挙動データ実質的に使わず対策⽴案研究の過程として、念のため参照したが、
実質的な対策⽴案時には、データは⼀切使っていない。
45
評価1⾮常識、⾮科学的、教科書に書いてない
交通量が少ない⽣活道路の交通安全住⺠意⾒だけに基づき対策⽴案事故データや交通挙動データは、
基本的に調べない、使わない。必要に応じて参照程度
評価2従来常識を超えた新たな効率的⼿法
仮説 より効果的な交通安全当事者である⼩学⽣の参画
48
1. 地域の課題解決には当事者の参画が重要2. 通学路の交通事故の当事者は、⼩学⽣と運転者等
3. ⼩学⽣を当事者として参画させることで、交通安全がより効果的になるかも
4. 例えば–⾼学年には授業でweb調査と情報閲覧–⾼学年から下級⽣へ、登下校時の指導など
情報共有と更新のメリット49
1. 交通安全の課題箇所の情報共有だけで、注意喚起による効果が期待される。
2. ヒヤリ・ハットマップ作成も基本同じ3. Webは常に最新情報が得られるメリットあり
4. ヒヤリ・ハットマップは、作成労⼒が⼤きく、更新されにくいデメリットあり
⾒⽅を変えると今回の事例の位置付けは..
50
インターネットPC,スマホなどIT機器普及と活⽤スキルアップ
地域の課題解決に向けてICTを活⽤した住⺠参加
地域(⽣活空間)の課題解決・改善には、住⺠参加が不可⽋この際、ICT活⽤調査は、住⺠と⾏政双⽅にメリットあり
⾷べログ52
1. 飲⾷店利⽤者が、料理やサービス等の感想を投稿
2. 他者は、投稿を閲覧・参考に、どの飲⾷店に⾏くか検討する。
3. 飲⾷店側は、投稿を閲覧して、メニューやサービス改善の参考にする。
価格コム掲⽰板53
1. 製品の購⼊者等が、製品に対する感想等を投稿
2. 他者は、投稿を閲覧・参考に、当該製品の購⼊を検討する。
3. 製品の開発担当者は、投稿を閲覧して、次期製品の開発・改良の参考にする。
web を利⽤した交通安全54
1. 地元住⺠が、交通安全上の課題箇所の情報をweb(SAFETY MAP)に投稿
2. 他者は、投稿を閲覧・参考に、道路を利⽤する。皆が危ないと投稿された場所では、特に注意する。
3. ⾏政(道路管理者等)は、投稿を閲覧し、これを参考に交通安全対策を進める。
Recommended