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Webデザイン受発注のコミュニケーション実務 ワークショップ 片山良平 @rk611 2011,12,11 Digital Hollywood Osaka 1

111204 受発注のコミュニケーションイベント資料

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Webデザイン受発注のコミュニケーション実務 ワークショップ

片山良平 @rk611

2011,12,11 Digital Hollywood Osaka

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本日のゴール 今日話そうと考えている事

Web制作におけるビジュアルデザインがテーマ 発注側、制作側双方で、デザインを扱ううえで ・どのような点に注意をしたらいいのか? ・どういったことを知っていたほうがいいのか? を、持ち帰ってもらえればと考えています。

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片山良平 新規事業開発担当/元Webプロデューサー

1999~2007 株式会社アニー デザイナー PHPプログラマー ディレクター/プロデューサー 2007~2011 ネットイヤーグループ株式会社 プロジェクトマネージャー チームリーダー/プロデューサー 2011~ 株式会社エムアウト 戦略事業グループ マネジャー

Ryohei Katayama @rk611

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何故、デザインはひっくり返るのか?

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何故、デザインはひっくり返るのか?

1.最後のほうに社長が出てきた。 2.会社としての決定ではなく個人の趣味だった 3.途中で要件が変わった 4.自然の摂理として

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何故、ズレたデザインが 上がってくるのか?

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何故、ズレたデザインが 上がってくるのか?

1.デザイナーと意思疎通が出来ていなかった。 2.参考として視覚的なサンプルを渡したが、 説明不足で、真似しろと受け取られた。 3.デザインのゴールが定まっておらず、好き嫌い の議論でデザインを進めていた。 4.自然の摂理として

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Wedデザイン 受発注のセオリー デザインコントロールが身につく本

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戦略 プランニング

概要設計 詳細設計 実装 運用

情報設計 ビジュアル デザイン

要件整理 コンセプトワーク

コンテンツ 企画

抽象度が高い 抽象度が低い(具体的)

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Wedデザイン 受発注のセオリー デザインコントロールが身につく本 ビジュアルデザインにおける受発注で特に大事な事 1.目的の明確化 2.解決方法の選定 3.発注者と制作者のギャップ 4.アートディレクションについて 5.段階的に絞り込んでいく手法 合意形成の仕方、意見をまとめるやりかた

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1.目的の明確化 プロジェクトの目的をはっきりとさせる

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Why? 何のためにデザインをおこなうのか?

1.目的の明確化

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何のためにデザインを行なうのか? 目的は何か? ・クライアントに頼まれたから ・デザインが古いので今風にしたいから ・店舗を立ち上げたから

1.目的の明確化

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目的の分解 1. 目的達成手段 Solution

2. 水面下の依頼目的 (=真の要求事項) Problem

1.目的の明確化

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Problemは何なのか? 真の要求事項は何なのか? どの問題を解こうとしているのか?

1.目的の明確化

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「デザインが古いから今風にしたい」 ⇒目的達成手段 [Solution] デザインが古いとなんで今風にしないといけないの?

1.目的の明確化

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「デザインが古いから今風にしたい」 ⇒目的達成手段 [Solution] デザインが古いとなんで今風にしないといけないの?

「競合がリニューアルした」 ネットで比較されやすい商品。比較検討する際の 項目数が競合に比べ少なく、訴求力が弱い。 ⇒真の要求事項 [Problem] 競合優位性を保つためにリニューアルが必須

1.目的の明確化

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ここで問題です 「店舗(美容室)を立ち上げたから サイトを作りたい」 真の要求事項はどんなものが 想定できるでしょうか?

1.目的の明確化

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「店舗(美容室)を立ち上げたから サイトを作りたい」 1.来店者数が少ないので、増やしたい (1) 認知度が低い (2) 認知はされているが来店機会がないようだ 2.リテンション(再来店率)が低いので、高くしたい (1) 予約がしにくい、とりにくい (2) 他の店のほうがいいと思われているようだ ≒ 売り上げが低迷しているから、売り上げを上げたい

1.目的の明確化

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ビジョンステートメント 1.我々はこれから何をしようとしているのか? ■自分たちが「何を達成しようとしているのか、それにより どうプラスになるのか」を端的に記す。達成手段だけではなく、 必ず目標を明確にする。

2.我々は何故これをやろうとしているのか? (問題は何なのか?) ■そもそもなぜこれをやろうとしているの?という、 大もとの課題を明確にする。

3.この努力が成功したかどうかは、 どうしたらわかるのか? ■どこを目指しているかがわかるように、 具体的に(なるべく数値化した)目標を記す。

1.目的の明確化

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ビジョンステートメント 1.我々はこれから何をしようとしているのか? ■美容室を立ち上げたが、まだ来店数が少ないので Webサイトをつくり来店数増やしたい。

2.我々は何故これをやろうとしているのか? (問題は何なのか?) ■売り上げを黒字水準に引き上げたい。認知はされているようだが 来店機会がないようなので、自分たちの強みやこだわりを知って もらい来店につなげたい。

3.この努力が成功したかどうかは、 どうしたらわかるのか? ■休日○人、平日○人以上の来店。

1.目的の明確化

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2.解決方法の選定 ビジュアルデザインは解決方法の一つでしかない

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How? 問題はわかった。 その問題はどの方法で 解決するのが良いのか?

2.解決方法の選定

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なんでもビジュアルで解決しようと するとおかしなことになる。 ビジュアルが出来るのは次のような事。 1.他と差別化する 2.感情に訴えかける 3.機能性を高める

2.解決方法の選定

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1.他と差別化する ・強調させる ・印象のコントロール

2.解決方法の選定

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1.他と差別化する

2.解決方法の選定

サルバトーレクオモ ピザーラ 27

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2.感情に訴えかける ・欲求を喚起させる ・想像させる ・共感させる ・文脈を伝える

2.解決方法の選定

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3.機能性を高める ・視認性を良くする ・優先順位を明確にする ・直感的に動作を理解させる

2.解決方法の選定

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他のアプローチによる問題解決 ≒ビジュアルデザインでは解決できない事

1.プロダクトやブランドの問題 2.Webにアクセスしない顧客層の問題 3.Webサイトへの流入経路の問題 4.情報設計の問題 5.コンテンツの問題 6.プロセスの問題

2.解決方法の選定

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3.発注者と制作者のギャップ 見ているところが全く違うと心得る

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Why? なぜギャップが生まれるのか?

2.解決方法の選定

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発注者の意識

1.プロジェクトの説明を省く 2.制作者を過信する (スコープを過大に認識する) 3.ビジネスニーズに偏重する 4.発注内容に客観性が足りない

3.発注者と制作者のギャップ

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制作者の意識

1.受け身の姿勢 2.発注者の事情を過小評価する 3.タスクやリスクを過小評価する

3.発注者と制作者のギャップ

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3.発注者と制作者のギャップ

発注者と制作者の間には 深い溝がある。 違う事を前提に進めるしかない。

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4.アートディレクションについて アートディレクションタスクとは何か?だれがやるのか?

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What? アートディレクションとは何か?

4.アートディレクションについて

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主に気難しそうな人たち、 ・・・みたいな。

4.アートディレクションについて

こんな人たち。

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4.アートディレクションについて

デザイナーではない、 デザイン専門のディレクター。 1.Web担とデザイナーの翻訳者 2.アートディレクターは客観性を保つ、俯瞰視点の人

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4.アートディレクションについて

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4.アートディレクションについて

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4.アートディレクションについて

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アートディレクターのツール イメージスケール

4.アートディレクションについて

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イメージスケール

4.アートディレクションについて

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4.アートディレクションについて

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4.アートディレクションについて

大抵のプロジェクトでは アートディレクターはいない。 ではどうするか? 制作者側のディレクター、デザイナーが兼務。 アートディレクターは居なくてもいいが、 この役割をやる人がいないとデザインは難航する。

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5.段階的合意形成 どうやって巻き込み、合意形成を得るか?

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How? どのように合意形成をすすめるか?

5.段階的合意形成

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5.段階的合意形成

初期段階のズレのリスクは大きい

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フェーズが進むほど 修正コストが高くなる根幹部分は 初期に詰める。 リスク高低を把握し、優先順位をつけ リスクが高いものを初期段階で徹底的につぶす。

5.段階的合意形成

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5.段階的合意形成

各フェーズのポイント

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5.段階的合意形成

ステークホルダー(利害関係者)の把握

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5.段階的合意形成

ステークホルダー(利害関係者)の把握

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ご清聴ありがとうございました。

Twitter ID: @rk611 https://www.facebook.com/designcontrol

【速報】終了のお知らせ\(^o^)/

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