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目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

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目次1. ASEAN共同体構築とJICA支援 ............................................................................P2

2. ASEAN連結性の強化

(1) 物理的連結性の強化

- 東西・南部経済大動脈 ...........................................................................................P3

- 海洋 ASEAN経済回廊 ..........................................................................................P5

(2) 制度的連結性の強化

- ASEAN地域におけるソフトインフラ整備 ........................................................P7

(3) 人的連結性の強化

- アセアン工学系高等教育ネットワーク(AUN/SEED-Net) ............................P9

- アジア太平洋障害者センター(APCD) ...........................................................P10

3. ASEAN共同体構築の強化

- 防災能力強化 ......................................................................................................P11

- 海上保安の強化 ....................................................................................................P12

- ASEAN統合イニシアティブ(IAI) ..................................................................P13

- ラオス・パイロット・プログラム(LPP) .......................................................P14

4. ASEAN各国へのJICAの支援

- ASEAN各国へのJICA支援実績 .....................................................................P15

- 日本と開発途上国を結ぶ架け橋として .............................................................P17

- ASEAN各国の JICA事務所 .............................................................................P19

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ASEAN共同体構築とJICA支援

ASEAN共同体構築(2015年)

ASEAN経済共同体

ASEAN政治安全保障共同体

ASEAN社会文化共同体

ASEAN統合イニシアティブ(IAI)

ASEAN共同体ロードマップ2009-2015

物理的連結性

他のマスタープラン・アクションプラン

ASEAN連結性マスタープラン

ASEAN共同体構築に向けた支援

JICA は、2015 年の ASEAN 共同体を実現するための重要なプロセスとして、物理的、制度的、人的連結性を謳った「ASEAN 連結性マスタープラン」を全面的に支援しています。

JICAの東南アジア地域支援の考え方

3本柱

1. 各国における支援の重点化と格差是正

ASEAN連結性

・東西・南部経済大 動脈構想の実現 (道路、橋梁、港湾等)

・海洋 ASEAN 経済回廊構想の実現(ASEAN 戦略的海運

インフラ整備に係る調

査、Ro-Ro 船ネット

ワーク)

・日・ASEAN 間 の大学間ネットワークを活用した人材育成・研究能力強化 と 産 官 学 連 携(“AUN/SEED-NET”)

・日本センター等

物理的連結性 制度的連結性 人的連結性

・税関協力 (“Asia Cargo Highway”)

・国際標準化(例:比・自動車型式

認証プロジェクト)

・知的財産権

2. 成長を実現するための域内共通課題への  取り組み

(1)広域インフラ整備・都市対策(2)経済連携・金融(3)安心・安全な社会(4)人材育成とネットワーク強化

3. 地域全体での地球規模課題への取り組み

(1)気候変動対策(2)資源(食糧・水・エネルギー)(3)ドナー化支援・第三国協力

JICAは日本の官民で形成する「ASEAN連結性支援タスクフォース」のメンバーです。

人的連結性

制度的連結性

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物理的連結性の強化 ―東西・南部経済大動脈―

ハノイ

ビエンチャン

ヤンゴン

ホーチミン

プノンペン

バンコクダウェイダナンモーラミャイン

東西経済回廊 未構築

南部経済回廊 未構築

ダナン(ベトナム)~モーラミャイン(ミャンマー)

ホーチミン(ベトナム)~ダウェイ(ミャンマー)

ホーチミン、プノンペン、バンコク、ダウェイを結ぶ「南部経済回廊」及びダナンからモーラミャインへと続く「東西経済回廊」の構築

インドシナ半島内の交通網を整備することによる物流の改善

構想1:東西・南部経済大動脈の形成

ミャン

ヤンゴン港(技協)

スワンナプーム国際空港(有償)

南部経済回廊

東西経済済回廊済

レムチャバン港(有償)

 JICA は ASEAN 連結性支援に向けた日本の構想

の策定に貢献し、その実施において重要な役割を果

たしています。日本政府は、ハノイで 2010 年 10

月に開催された第 17 回 ASEAN 首脳会議に於いて

「ASEAN 連結性マスタープラン」が合意された直後

の、第13回日・ASEAN首脳会議に於いて、「ASEAN

連結性への協力のためのイニシャルプラン」を発表

しました。さらに、日本政府は他の国に先駆けて

ASEAN 連結性調整委員会との合同委員会を立ち上

げ、マスタープラン実施を支援するための具体策と

して、2011年 11月にバリで開催された第14回日・

ASEAN 首脳会議に於いて、「ASEAN 連結性を支援

するための日本の構想」を発表しました。同構想は

「陸の回廊」と「海の回廊」からなり、JICA は同構

想を実施するために重要な役割を果たしています。

 東西経済回廊と南部経済回廊により、メコン地域、

すなわちベトナム、ラオス、カンボジア、タイ、ミャ

ンマーの連結性が向上します。特にメコン地域にお

いて、ASEAN の製造業のネットワークが深化する

に従って、これらの経済回廊がメコン諸国の経済発

展にとって、より重要な役割を担っています。

 JICA は道路、橋、港湾等の建設により、経済回

廊の発展に貢献してきました。経済回廊は、「ASEAN

連結性を支援するための日本の構想」の中核である

ことから、JICA のメコン地域への支援の重点分野

の 1 つです。

構想1:東西・南部経済大動脈の形成 

3

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メコン川メコン川メコン川メコン川

マー

タイ

ラオス

ベトナム

カンボジアジ

国道9号線(無償)

サイゴン東西高速道路(有償)

 東西経済回廊は、ベトナムのダナンから始まり、

ラオス、タイを通過してミャンマーのモーラミャイ

ンに伸びています。JICA は、回廊東側の入口であ

るダナン港(❹)、山間部を貫通させたハイヴァン・

トンネル(❸)、ラオスの中部から南部を通過してベ

トナムとタイを繋ぐ国道 9 号線等の重要なインフラ

を整備し、第 2 メコン架橋(❷)の建設により回廊を

完成させました。

 JICA はメコンの経済の中心であるホーチミン、

プノンペン、バンコクとダウェイ(ミャンマー)を

繋ぐ南部経済回廊の構築も支援しています。ベトナ

ム側の入口であるカイメップ・チーバイ港(❾)は大

型船が入港できるよう整備されました。ホーチミン

を通過するサイゴン東西高速道路と、ベトナムーカ

ンボジア国境とプノンペンを繋ぐ国道 1 号線(❽)も、

現在 JICA の支援によって整備されています。

 これらのインフラ整備により、域内の貿易が増大

すると期待されています。例えば、第 2 メコン架橋

の完成による東西経済回廊の開通により、ハノイー

バンコク間の輸送時間は、船便で 2 週間だったとこ

ろが陸路で 3 日間に大幅に短縮されました。また、

カンボジアのメコン川にかかるネアックルン橋(❼)

の完成により、ホーチミンとプノンペン間の交通の

改善が期待されています。さらに、ミャンマー国内

の回廊が開発されると、これまでのマラッカ海峡を

利用したルートに比べて遥かに時間短縮と費用低減

が実現し、経済回廊はさらに活性化されます。JICA

は、国際物流にとって重要なインフラを整備するこ

とで、物理的連結性を強化しています。

4

Page 6: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

南部経済回廊

東西経済回廊

海洋ASEAN経済回廊

ミャンマー

タイ日本

フィリピン

マレーシア

シンガポール

ブルネイ

インドネシア

ベトナムカンボジア

ラオス

(技)ヤンゴン港

(有)レムチャバン港

(有)マプタプット港

(有・技)シハヌーク港

(有)ビンツル港

(有)クラン港

(有)ジョホール港

(有)ドマイ港

(有)パレンバン港

(有)タンジュンプリオク港

(有)スマラン港

(有)カイラン港

(有)ハイフォン港(有)ラックフェン港

(有)ダナン港

(有)カイメップ・チーバイ港

(有)スービック港(有)バタンガス港

(有)ミンダナオコンテナ埠頭

(有)ビトゥン港

(有)マカッサル港

(有)クパン港

(無・技)ディリ港(無)オエクシ港

(注)有:有償資金協力、無:無償資金協力、技:技術協力    :ASEANが指定する47ネットワーク港

JICAによる主要港湾整備

東西経済回廊

南部経済回廊

物理的連結性の強化 ―海洋ASEAN経済回廊―

構想2:海洋ASEAN経済回廊◆ マレーシア、シンガポール、インドネシア、ブルネイ、フィリピンを対象とした、港湾、港湾関連産業、

電力、ICTネットワークの連結性の強化(※なお、シンガポール、ブルネイはODA対象国ではない)

◆ インドネシアの経済開発回廊の構築の支援

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ASEAN Ro-Ro船ネットワークの構築  JICAは、ASEAN連結性マスタープランに挙げられた15優先案件の1つである「ASEAN Ro-Ro 船ネット

ワーク構築事業」に関する調査を実施しています。

背景RoRo(Roll-on/Roll-off)船ネットワーク構築事業は、ASEAN 首脳会議、ASEAN 連結性マスター

プラン、ASEAN 戦略的交通計画(ブルネイ・アクションプラン)における優先案件の1つです。

ASEAN 諸国は、域内及び域外からの貿易・投資を促進するために、ASEAN 各国間で効率的で競争力

のある域内海運サービスを形成し、国際海運システムとの統合を促進する必要があります。

目的ASEAN 諸国の国際・国内のつながりを強化するため、ASEAN 域内で主に Ro-Ro 船による効率的か

つ信頼性のある航路の拡充・創設を目指しています。

本事業を通じて、日本企業の投資先である ASEAN の物流ネットワークの強化や、我が国の優れた造船

 技術や運航ノウハウ等の活用を促進します。

RoRo船  ROLL ON ROLL OFF の略。コンテナのみ

を収納する LOLO(LIFT ON LIFT OFF)船と

異なり、船の中にトラックやトレーラー等が自

走して乗り込み、貨物の積み降ろしを行う輸送

船のこと。貨物の積み降ろしの際にクレーンを

使用せずに済むため、迅速な積み降ろしによる

荷役作業の効率化や大量輸送により、物流コス

トの削減が可能となる。

ASEAN RoRo船ネットワーク構築に係る情報収集・確認調査1.ASEANにおける本調査の幹事国であるインドネシア(運輸省)とフィリピン(運輸通信省)とともに事業を 進めています。2. 調査内容: (1)ASEAN諸国及び欧州等他地域の海陸輸送関連情報を収集して、ASEANが進めるRoRo 船ネットワーク   構築に資する分析を行う。 (2)ASEANが示した航路及び上記分析で得られた航路から優先航路 (ショートリスト) を抽出し、RoRo 船   等の航路整備に向けた課題を整理するとともに、必要な施策の提言を行う。 (3)ASEAN各国におけるRoRo 船輸送にかかる海陸輸送関連制度等の情報を整理し、必要な施策の提言を行う。3. 調査期間:2012 年 1月~ 2013 年 3月

上海スーパーエクスプレス(博多港)

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 ASEAN 諸国の経済成長において、ソフト・イン

フラの整備は必要不可欠です。包括的経済連携協定

に基づき地域統合を推進し、知的財産権保護、国際

標準化・基準認証と貿易・投資の制度を整備するこ

とが重要です。特に、後発 ASEAN 諸国にとって、

中小企業・裾野産業振興は、ビジネス環境整備の鍵

になります。先発 ASEAN 諸国にとっても、いわ

ゆる「中進国の罠」を回避して更なる経済成長を維

持するために、人材育成が必要です。迅速な経済活

動を推進するためには、法制度の整備と強化が重要

です。JICA は、経済関連法案の整備、競争法の域

内標準化等に協力しています。

制度的連結性の強化 ―ASEAN地域におけるソフト   

【現在までの取組・成果】

・法制度整備、認証・試験能力強化等、包括的に支援

・ 計量標準機関を支援し、工業製品の品質向上・輸出増に貢献

(タイ)

・標準工業研究所を支援し、計量技術者を育成(マレーシア)

【今後の展開】

・次世代エネルギーシステム(スマートグリッド、バイオ燃料、

燃料電池)等、先端技術の事業化実証と国際標準化

・アジア発のイノベーション支援(科学技術協力の拡充)

【現在までの取組・成果】

・中小企業支援体制構築の制度設計、法制度整備、実施機関設立

・日本の自動車メーカーと共に裾野産業企業の技術者を養成(タイ)

・ツーステップローンによる中小企業への資金提供(ベトナム)

・日本センターによる、日本型経営や日本文化に精通した人材

育成 (ベトナム、カンボジア、ラオス)

【今後の展開】

・日本企業とタイアップした技術者養成拡大、インキュベーター

支援

・日本センターから輩出された産業人材の日本企業への就労支援

【現在までの取組・成果】

・基本法起草、運用実務改善、法曹人材育成

・WTO加盟支援(ベトナム)

・国際裁判での自国人裁判官比率の向上(カンボジア)

【今後の展開】

・域内での司法協力の基盤作り

【現在までの取組・成果】

・特許・商標の登録・審査の体制構築、能力強化

・不正商品取締のための法制度整備、啓発活動

【今後の展開】

・日本の高度技術の輸出、イノベーションの促進

・域内ネットワークの構築

日本企業進出におけるチャンスの拡大

日本企業進出におけるリスクの軽減

JICA は現在までの ASEAN 各国における支援実績を活用して、この地域におけるソフト・インフラ整備のための地域協力を推進します。

国際標準化・基準認証

法整備支援

中小企業・裾野産業振興

知的財産権保

東アジア地域の経済活性化

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日本企業のASEAN進出促進

アジアと日本のシームレスな物流の実現

シングルウィンドウ実現

AEO制度導入と相互承認

税関近代化改革

ASEAN経済共同体ブループリントの行動計画

ナショナルシングル・ウィンドウ構築

- 先発ASEAN:2008年- 後発ASEAN:2012年

制度枠組み構築(2014年)

税関手続き簡素化 - 重点分野簡素化  (2013年) - 手続きコスト50%減  (2015年)

JICA財務省 WCOADB

4者連携による支援

アジア・カーゴ・ハイウェイ

ASEANシングル・ウィンドウ構築 (2015年)

 アジア諸国の持続的な経済成長のためには、国際

的な物流を円滑化し、地域協力と地域統合を推進す

ることが重要です。日本政府は、アジアにおける貿

易円滑化のための共通目標として「アジア・カーゴ・

ハイウェイ」構想を提案し、シームレスな物流を実

現するために協力しています。JICA は、財務省、

アジア開発銀行(ADB)、世界税関機構(WCO)と

共に、アジアにおける貿易円滑化を通して連結性の

強化を支援しています。

 アジア・カーゴ・ハイウェイは 2020 年が達成目

標です。実現に向けて、認定通関業者(AEO)の

制度構築と各国間での相互認証、ナショナル・シン

グルウィンドウの構築とシステムの相互運用、税

関近代化のための制度改革に取りくむ必要があり、

ASEAN 各国の税関のそれぞれの状況に合わせて、

段階的な能力向上への支援を行っています。

  インフラの整備―

「アジア・カーゴ・ハイウェイ」実現に向けたステップ

ADB、WCO、他のパートナーと連携して能力向上を図るGMS、BIMP-EAGA、IMT-GT 等の地域枠組みとの連携を推進する

目標達成のためのアプローチ

Asia CargoHighway

AEO (認定通関業者)の制度構築と相互認証;

各国でのシングル・ウィンドウとASEANシングル・ウィンドウの構築

リスク管理制度の導入; 対輸入者コンプライアンス制度の導入; 

関税法体系の整備

WCO(世界税関機構)への加盟;HS条約に基づく関税表率;品目分類の事前教示;

WTOへの加盟; WTO関税評価の採用 ; 事後調査制度の導入; 通関所要時間調査(TRS)の実施 ; 改正京都規約の批准

最終ゴール

第3段階

第2段階

第1段階

Step up

Step up

Step up

8

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 物理的連結性と制度的連結性に加えて、JICAは人材育成とASEANと日本間のネットワーク構築によって、人的連結性の強化を支援しています。 アセアン工学系高等教育ネットワーク(AUN/SEED-Net)は、ASEAN 大学連合(AUN)の工学分野を担うサブ・ネットワークとして、2001年4月に設立されました。SEED-Net は、ASEAN10か国における 19 の工学系トップ大学と、日本の11の支援大学間のネットワークを構築して活用することで、ASEANの工学系人材の育成を行うことを目的としています。

 SEED-Net は、現在までに以下のような成果をあげており、ASEAN域内と日本との人的連結性に貢献しています。

1)若手教員の育成 約 913 名のメンバー大学の教員が、ASEANの他のメンバー大学や日本の支援大学において博士・修士号を取得しました。

2)研究の質の向上  メンバー大学の教員の研究能力が、日本の支援大学との共同研究やセミナー・学会の開催により向上しました。(700件以上の共同研究を実施。1,000件超の論文を出版)

3)ネットワークの強化 約400名の ASEANの教員と約 200名の日本の教員からなる人材ネットワークが形成され、国際的な研究ジャーナルが2011年より発行されています。

アセアン工学系高等教育ネットワーク(AUN/SEED-Net)

人的連結性の強化

ヤンゴン大学

ヤンゴン工科大学

チュラロンコン大学

モンクット王工科大学

 ラカバン校

ブラパー大学

カンボジア工科大学

マレーシア科学大学

マラヤ大学

シンガポール国立大学

ナンヤン工科大学バンドン工科大学

ガジャマダ大学

ブルネイ大学

ブルネイ工科大学

フィリピン大学ディリマン校

デラサール大学

ハノイ工科大学

ホーチミン工科大学

ラオス国立大学

日本:支援大学11校

ASEAN10カ国:メンバー大学19校

・北海道大学・慶応義塾大学・京都大学・九州大学・政策研究大学院大学・芝浦工業大学・東海大学・東京工業大学・豊橋技術科学大学・東京大学・早稲田大学

ASEAN各国の工学系トップ大学

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Page 11: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

アジア太平洋障害者センター (APCD)

 アジア太平洋障害者センター (APCD) は、JICA の支援によってタイのバンコクに地域センターとして設立され、障害のある人々のエンパワーメントや、「全ての人にとってバリアフリーな社会」 を、情報共有や人材育成により推進しています。APCDは「アジア太平洋障害者のための、インクルーシブで、バリアフリーな、かつ権利に基づく社会に向けた行動のためのびわこミレ

ニアム・フレームワーク 2003-2012」の地域協力拠点として、UNESCAP に承認されています。アジア太平洋の30ヶ国以上の国々と連携し、ASEAN 各国の 1,000 人以上が APCD の研修を受け、各国で活躍しています。また、東南アジア地域の障害を持つ人々に関連する 100 以上の諸機関によるネットワークが強化されました。

フィードバックと結果の蓄積

国際機関

ネットワークの強化

・研修結果のフォローアップ・関係者間の調整・実施促進

A国

中央政府

地方政府

開発支援国・機関

NGO

市民コミュニティ

B国活動の拡大

C国活動の拡大

APCD地域レベルの支援の拠点

「中枢機能」

情報共有人材育成(研修)

障害を持つ人々に対するリーダーシップ研修 JICA 専門家によるワークショップ

10

Page 12: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

ASEAN共同体構築の強化 ―防災・海上保安の強化―

ベトナム中部地域災害に強い社会づくりプロジェクト(技協) (2009-12)ホーチミン市水環境改善事業(有償) (2005, 2008, 2010)

カンボジアプノンペン市洪水防御・排水改善計画(技協) (1998-99)、(無償) (2002)

タイ防災能力向上プロジェクト(技協) (2006-08, 2010-14)

マレーシア津波早期警報技術(技協)(2006)マレーシアにおける地すべり災害および水害による被災低減に関する研究プロジェクト(技協) (2011-2016)

フィリピンピナツボ火山災害緊急復旧事業(技協&有償) (1996, 97, 2007)パッシグ‐マリキナ川河川改修計画(有償) (1999, 2009)マニラ首都圏地震防災対策計画調査(技協) (2002-04)地震火山観測網整備プロジェクト(技協) (2004-06)

ASEANASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)能力強化支援(技協)(2011-)ASEAN地域防災協力に関する基礎情報収集・確認調査(技協)(2011-2012)

インドネシア砂防技術センター関連プロジェクト(技協) (1982-89, 1992-97, 2001-06)アチェ復興事業(有償) (2007)災害復興・管理セクター・プログラム・ローン(有償) (2007)津波早期警報能力向上プロジェクト(技協) (2007-09)ジャカルタ首都圏流域水害軽減組織強化 プロジェクト(技協) (2007-10)国家防災庁および地方防災局の災害対応能力強化プロジェクト(技協) (2011-15)

JICAの防災支援

 東南アジア地域は自然災害リスクが高い地域であ

り、JICA は防災協力をこの地域における重点支援

分野として取り組んでいます。

 JICA は 2011 年 3 月に発生した東日本大震災の

経験を ASEAN 各国と共有するとともに、これまで

の支援実績を活用して、 ASEAN 地域における防災

分野での地域協力を支援することにより、防災分野

における協力をさらに強化していきます。

1.ASEAN 防災人道支援調整センター(AHA セン

ター)能力向上支援

- 目的:ASEAN 諸国間及び国連等の関連国際機関と

の協力・調整の促進、リスク評価・モニタリング、

災害対応、災害抑制、普及・復興にかかる能力向上

- 災害予防(Preparedness)を中心とした助言を

行うアドバイザーの派遣

- AHA センターの機器、備蓄物資の供与

2.ASEAN 地域防災協力に関する基礎情報収集・確

認調査

- ASEAN 各国の災害リスク管理状況の把握(AHA

センターのデータベース整備支援)

- 日・ASEAN 防災協力に関する事業案の策定・提案

- ASEAN 共通の洪水災害リスク評価標準化案の作成

防災能力強化

AHA Centre

11

Page 13: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

 マラッカ海峡を中心とする東南アジア海域は、世

界経済における主要な航路であるため、この地域の

海上保安は、地域的にも世界的にも非常に重要です。

JICA はこの分野において制度面や人材育成の支援

など多面的な支援を行っています。

1. インドネシア、フィリピン、マレーシアにおける

海上保安強化への取り組み

- 海上保安教育、船舶航行管理システム(VTS)、法

執行機能、捜索救難(SAR)に係る人材育成を図

るために専門家を派遣しています。

- 逮捕術研修や練習船こじま乗船実習などの日本に

おける研修を行っています。

2.ASEAN海上保安体制に係る基礎情報収集・確認調査

- 今後の支援を検討するため、ASEAN 各国における海

上保安体制等の情報を収集する調査を実施しています。

3. 課題別・地域別研修

- アジアやソマリア周辺海域の国を対象とした海上

犯罪取締り研修や、ASEAN 各国の海上保安機関

幹部を対象としたセミナー等、海上保安庁と協力

の上、複数の研修を実施しています。また、これ

らの研修を通じて、海上保安機関の国際ネットワー

クの強化も図られています。

海上保安の強化

153

170 158

10283 70 54

45

70 80

2002 2003 2004 2008200720062005 2009 2010 2011

東南アジアにおける海賊事案の傾向

出典:国際商業会議所国際海事局(ICC-IMB)

マラッカ-シンガポール海峡毎年9万隻以上の船が航海している

マラッカ-シンガポール海峡毎年9万隻以上の船が航海している

海上保安分野でのJICAの協力フィリピン【技術協力】海上保安教育・人材育成管理システム開発プロジェクト【無償資金協力】 海上保安のためのPCG通信システム強化計画

インドネシア【技術協力】海上交通保安能力向上プロジェクト【無償資金協力】 マラッカ海峡及びシンガポール海峡船舶航行安全システム向上計画【有償資金協力】 沿岸無線整備事業(Ⅰ~Ⅳ)

マレーシア【技術協力】海上保安能力向上プロジェクト【無償資金協力】海上警備強化機材整備計画

12

Page 14: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

ASEAN共同体構築の強化 ―域内格差の是正―

 ASEAN統合イニシアティブは、2000年 11月の第

4回 ASEAN非公式首脳会議においてASEAN域内の

格差を是正し、地域的競争力を高めることを目的とし

て立ち上げが合意された協力枠組みです。ASEAN加

盟国は、2002年に「IAI ワークプラン (2002-2008)」

に合意し、人材育成、情報通信技術、インフラ、地域

経済統合等の分野で134のプロジェクトを実施してき

ました。

 2009年の ASEAN首脳会議において、178のアク

ションを含む「IAI ワークプラン 2 (2009-2015)」が

合意されました。「IAI ワークプラン 2」 を基に 2011

年 4月には IAI 優先案件リストが抽出され、JICA は

ASEAN事務局と合同でさらに具体化したCLMV優先

案件リストの作成を支援してきました。2011 年 9月

の第 39回 IAI タスクフォース会合で、同リストが承認

され、ASEAN事務局を中心にCLMV各国のニーズと

先発ASEAN諸国及びドナー各国・機関(ダイアローグ・

パートナー)のリソースとのマッチングが行われてい

ます。

ASEAN統合イニシアティブ(Initiative for ASEAN Integration:IAI)

ニーズとリソースのマッチング

CLMV優先案件リスト ダイアローグ・パートナー(JICA等)

地域協力

CLMV各国

ASEAN 事務局

ダイアローグ・パートナー

先発ASEAN 六か国

カンボジアラオスミャンマーベトナム(CLMV)

ブルネイインドネシアマレーシアフィリピンシンガポール

タイ

ニーズ

リソース

13

Page 15: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

タイ(1994年)

フィリピン(2002年)

シンガポール(1994年)

インドネシア(2003年)

パートナーシップ・プログラム パートナーシップ・プログラムは、JICA と発展度合の進ん

だ先発ASEANのパートナー国政府が共同で技術や知識を、受

益国へと波及させていく枠組みです。また、JICA は援助実

施に関する経験や知見をパートナー国政府と共有しています。

2009 年時点で日本政府はパートナーシップ・プログラムを

ASEANの 4ヶ国と締結しています。

ラオス・パイロット・ プログラム(LPP) LPPは、2015年の ASEAN統合に向け、ラオス政

府・ASEAN事務局・JICAの三者が協力して実施する

格差是正のためのパイロット・プログラムです。同プ

ログラムは、「IAI Work Plan 2」に基づき新たに創設

された三者協力メカニズムです。ASEAN加盟国及び

ASEAN事務局と日本の三者が、三つの重点分野(観光、

農業、環境保全)に技術協力を行っています。

 ラオスの経済、社会、文化的な背景を踏まえ、同国

の強みを生かした開発への協力を進めるために、協力

のコンセプトを「クリーン、

グリーン、美しいラオス」に

設定しました。

クリーンな環境 グリーンな経済

観光 農業

環境保全

開発支援の方向性

重点的な支援分野

成長

利益の再配分

クリーン、グリーン、美しいラオス

経済、社会、環境保全

Multi-lateralCooperationMechanism

地域

開発開発

三者協力メカニズム1.国と地域、国と開発という二つの異なる次元 をつなげる新たなアプローチ2.日本とASEAN各国のリソース活用3.日本とASEAN各国のネットワーク強化

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Page 16: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

ASEAN各国への JICA の支援実績 (協力開始から2011年度までの累計)

(出典)国際協力機構 年次報告書(2012年), 外務省 ODAデータブック(2011年度)※2011年度無償資金協力承諾額(G/Aベース)

カンボジア

有   償 : 425 億円無   償 : 1,530 億円技   協 : 637 億円研 修 員 : 11,058 人専 門 家 : 3,231 人協 力 隊 : 352 人

有   償 : 45,487 億円無   償 : 2,700 億円技   協 : 3,213 億円研 修 員 : 40,313 人専 門 家 : 13,953 人協 力 隊 : 636 人

有   償 : 231 億円無   償 : 1,289 億円技   協 : 575 億円研 修 員 : 7,616 人専 門 家 : 2,758 人協 力 隊 : 662 人

有   償 : 9,238 億円無   償 : 139 億円技   協 : 1,119 億円研 修 員 : 15,896 人専 門 家 : 3,162 人協 力 隊 : 1,273 人

ラオス

ブルネイ

技   協 : 39 億円研 修 員 : 1,235 人専 門 家 : 114 人

インドネシア

マレーシア

ミャンマー

有   償 : 4,100 億円無   償 : 1,888 億円技   協 : 432 億円研 修 員 : 5,589 人専 門 家 : 1,940 人

フィリピン

有   償 : 22,674 億円無   償 : 2,582 億円技   協 : 2,038 億円研 修 員 : 33,099 人専 門 家 : 6,697 人協 力 隊 : 1,496 人

有   償 : 12 億円無   償 : 31 億円技   協 : 218 億円研 修 員 : 4,820 人専 門 家 : 1,273 人

有   償 : 21,644 億円無   償 : 1,616 億円技   協 : 2,163 億円研 修 員 : 29,503 人専 門 家 : 9,024 人協 力 隊 : 603 人

有   償 : 18,627 億円無   償 : 1,371 億円技   協 : 1,073 億円研 修 員 : 19,776 人専 門 家 : 5,705 人協 力 隊 : 336 人

タイ

ベトナム

シンガポール

有   償 : 122,438 億円無   償 : 13,145 億円技   協 : 11,507 億円研 修 員 : 168,905 人専 門 家 : 47,857 人協 力 隊 : 5,358 人

ASEAN全体

ASEAN各国へのJICA支援

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運輸

ASEANにおけるJICAの貢献度

JICA協力の経済的インパクト 経済成長率(%)

火力

水力

電力

年間発電量(GWh)

年間発電量(GWh)

インドネシア マレーシア

インドネシア

ミャンマー

ベトナム ミャンマー

ラオス

通信通信

交換機(回線)

タイカンボジア

取扱貨物量(t/ 日)

インドネシア ベトナムカンボジア

港湾

コンテナ貨物量(TEU/ 日)

インドネシア タイカンボジア

鉄道鉄道 (km)

タイインドネシアフィリピン

出典:有償・無償事業の経済的インパクト調査、JICA(2011)

空港

タイ マレーシアベトナム

利用者数(人 /日)

陸運

海運

電力

空運

通信

※円グラフの割合は、各セクターにおけるJICA支援(有償資金協力と無償資金協力)による貢献の割合写真提供(上から):タイ(奥野靖彦 /JICA)、インドネシア(久野真一 /JICA)

出典 : JICA

JICAの協力はASEAN各国のインフラ整備に大きなインパクトを与えてきました。

JICAの協力はASEAN各国の経済成長率の押し上げにも大きな貢献をしています。2009年時点でのGDP成長率への貢献割合は、タイ(4.98%)、インドネシア(3.86%)、ベトナム(6.47%)となっています。

ベトナム8.00

6.00

4.00

2.00

0.00GDP 輸入 輸出

タイ6.00

5.00

4.00

3.00

2.00

1.00

0.00

GDP 輸入 輸出

インドネシア

GDP 輸入 輸出

5.00

4.00

3.00

2.00

1.00

0.00

ナムグム第1水力発電所(ラオス)

オモン火力発電所(ベトナム)

スワンナプーム国際空港(タイ)

ジャカルタ漁港(インドネシア)

首都圏都市交通(インドネシア)

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※1 管理費を除く技術協力経費※2 有償資金協力承諾額(L /Aベース)※3 無償資金協力承諾額(G/Aベース)

技術協力※1

399億円

無償資金協力※3

338億円

有償資金協力※2

3,606億円

A技術協力※1

B 有償資金協力※2

C 無償資金協力※3

※1:ボランティア派遣、緊急援助隊にかかる経費を含む経費実績

※2:新規借款契約(L/A)調印ベース

※3:JICAが実施監理を行う案件338億円(新規贈与契約(G/A)締結ベース)の内訳

鉱工業 2.1%(8) 社会福祉 2.3%(9)

商業・観光 4.1%(17)

その他 5.3%(21)

エネルギー 5.2%(21)

計画・行政19.8%(79)

公共・公益事業32.4%(129)

農林水産13.3%(53)

人的資源7.8%(31)

商品借款等 3.7%(135) 農林水産 6.4%(230)

保健・医療 7.5%(30)

鉱工業 4.2%(152)

社会的サービス13.8%(497)

電力・ガス12.3%(445)

運輸51.2%(1,848)

灌漑・治水・干拓8.3%(298)

人的資源10.7%(36)

農林水産 2.3%(8)

保健・医療 1.1%(4)

公共・公益事業85.9%(291)

日本と開発途上国を結ぶ架け橋として

ODAとJICA 日本は、1954年にコロンボプラン*1に加盟して以来、「国際社会の平和と発展に貢献し、これ

を通じて我が国の安全と繁栄の確保に資すること*2」を目的に、政府開発援助(ODA:Official

Development Assistance)として、開発途上国に資金的・技術的な協力を実施してきました。

 JICAはODAのうち、国際機関への資金の拠出を除く、二国間援助の3つの手法、「技術協力」「有

償資金協力」「無償資金協力」を一元的に担っています。世界最大規模の二国間援助機関であるJICA

は、約100カ所にのぼる海外拠点を窓口として、世界150以上の国と地域で事業を展開しています。

JICA は、日本のODA 実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。「すべての人々が恩恵を受けるダイナミックな開発」というビジョンを掲げ、多様な援助手法のうち最適な手法を使い、地域別・国別アプローチと課題別アプローチを組み合わせて、開発途上国が抱える課題解決を支援していきます。

■ASEANにおける分野別の2011年度実績構成比(単位:%/億円)

■ASEANにおける2011年度JICA事業規模

*1 コロンボプラン:南アジア、東南アジア、太平洋地域諸国の開発援助のために1950年に設立された国際機関。スリランカのコロンボに事務局がある。

*2 2003年8月改定、政府開発援助(ODA)大綱より。

技術協力

有償資金協力(円借款)

無償資金協力*

二国間援助

多国間援助

国際機関への拠出

JICAODA(政府開発援助)

※外交政策の遂行上の必要から外務省が引き続き自ら実施するものを除く。

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開発途上国の人材育成、制度構築

のために、専門家の派遣、必要な

機材の供与、途上国人材の日本で

の研修などを行うもの。幅広い課

題に対応する協力内容をオーダー

メイドに組み立てられます。

専門家を開発途上国に派遣し、経済・社会開発の中心となる行政官や技術者に、その国の実情に合った技術を指導し、提言を行うことで、人づくりや組織・制度づくりに貢献する事業です。

開発途上国の行政官、技術者、研究者などを日本に招き、中央省庁、地方自治体、大学、民間企業、NGOなどの協力のもと、日本の専門知識や技術を伝え、各国の課題解決に役立ててもらう事業です。

一定以上の所得水準を達成して

いる開発途上国を対象に、長期返

済・低金利という緩やかな条件

で開発資金(円貨)を貸し付ける

もの。多くの資金を要する大規模

インフラなどにあてられます。

所得水準が低い開発途上国を対

象に、返済義務を課さずに開発資

金を供与するもの。学校、病院、

井戸、道路などの基礎インフラの

整備や医薬品、機材などの調達に

あてられます。

JICAは、青年海外協力隊派遣などのボランティア事業をはじめ、JICA基金による寄附金の運営や開発途上国が抱える課題への理解を深めるための開発教育(国際理解教育)支援を実施しています。そのほか、NGO、自治体、大学などによる国際協力活動への参加を支援し、様々な形で連携しています。

海外で大規模な災害が発生した場合、被災国政府や国際機関の要請に応じて、日本政府の決定のもと国際緊急援助隊を派遣します。被災地では被災者の捜索や救出、怪我や病気の診療、災害からの復旧活動に取り組みます。また、被災地に毛布やテント、医薬品などの物資供与も行います。

国際緊急援助

ミャンマーでの農業支援(写真提供:今村健志朗)

カンボジアで浄水管理技術を指導する日本人専門家(左端)

地球ひろば(広尾)

インドネシアで活動する国際緊急援助隊(写真提供:今村健志朗)

ベトナムのタンソン・ニャット国際空港(写真提供:久野真一)

カンボジアの日本友好橋(写真提供:今村健志朗)

技術協力専門家派遣

研修員受入

日本で農業技術を学ぶ研修員

市民参加協力

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Page 20: 目次›®次 1. ASEAN共同体構築とJICA支援 P2 2. ASEAN連結性の強化 (1) 物理的連結性の強化 - 東西・南部経済大動脈 P3

インドネシア事務所 Sentral Senayan II, 14th Floor Jl. Asia Afrika No. 8, Jakarta 10270 INDONESIA

TEL: +62-21-5795-2112, FAX: +62-21-5795-2116

マレーシア事務所 Suite 29.03, Level 29, Menara Citibank, 165, Jalan Ampang, 50450 Kuala Lumpur, MALAYSIA

TEL: +60-3-21668900, FAX: +60-3-21665900

フィリピン事務所 40th Floor, Yuchengco Tower, RCBC Plaza 6819 Ayala Avenue, Makati City, PHILIPPINES

TEL: +63-2-889-7119, FAX: +63-2-889-6850

タイ事務所 31st fl oor, Exchange Tower, 388 Sukhumvit Road, Klongtoey Bangkok 10110, THAILAND

TEL: +66-2-261-5250. FAX:+66-2-261-5262

カンボジア事務所 6th,7th,8th Floors, Building #61-64, Preah Norodom Blvd, Phnom Penh, CAMBODIA

TEL: +855-23-211673, FAX:+855-23-211675

ラオス事務所 Sihom Commerce Center Building 3rd Floor, Building No. 006 Luangprabang Road Ban Sihom,

Chanthabouly District, Vientiane City, LAO P.D.R.

TEL: +856-21-241100, FAX: +856-21-241101

ベトナム事務所 16th Floor, Daeha Business Center, 360 Kim Ma Street, Ba Dinh District, Hanoi, VIETNAM

TEL: +84-4-38315005, FAX: +84-4-38315009

ミャンマー事務所 #701 Sakura Tower, 339 Bogyoke Aung San Road, Kyauktada Township, Yangon, MYANMAR

TEL: +95-1-255473, 255474, 255475, 255476, FAX:+95-1-255477

ASEAN各国のJICA 事務所

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