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車検ガイド 2014SFJ にエントリーするチームへ 技術車検ワーキングより 2013 12 19 日更新 FSAEは世界標準のルールです。本ガイドノートは、そのルールを補足するものです。第1 2回全日本学生フォーミュラ大会においては、ローカルルール、 2014 FSAE Rules.pdfが 優先します。 一般的なモータスポーツのレースはメー カーが設計製作した性能、安全性、耐久 性を充分に評価確認された車両を使用し、 一切の改造を禁止したり、パワートレイン が大きく制限を受ける条件で行われてお り、故に、サーキットでの車両検査は、と ても簡易的におこなわれています。 また、競技中はドライバーは、最適ライン を競い合ってコースアウト、接触も起きま す。 従って、コースマーシャルは、コース内には原則立ちません。確実にバリヤで守られ たエリアで競技を監視・誘導・救助を行います。必要な場合フルコーションがかけられ ペースカーが入ります。

車検ガイド 2014SFJにエントリーするチームへ · FSAE2014 Rule Changes • EV4.12.2. プリチャージシステムは. TSMS. から動作させなければならない。

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車検ガイド 2014SFJにエントリーするチームへ技術車検ワーキングより 2013年12月19日更新

• FSAEは世界標準のルールです。本ガイドノートは、そのルールを補足するものです。第12回全日本学生フォーミュラ大会においては、ローカルルール、 2014 FSAE Rules.pdfが優先します。

一般的なモータスポーツのレースはメーカーが設計製作した性能、安全性、耐久性を充分に評価確認された車両を使用し、一切の改造を禁止したり、パワートレインが大きく制限を受ける条件で行われており、故に、サーキットでの車両検査は、とても簡易的におこなわれています。また、競技中はドライバーは、最適ラインを競い合ってコースアウト、接触も起きます。

従って、コースマーシャルは、コース内には原則立ちません。確実にバリヤで守られたエリアで競技を監視・誘導・救助を行います。必要な場合フルコーションがかけられペースカーが入ります。

FSAEとモータースポーツ・レースとの違い

大会では、耐久性などが完全に確認されていない車両でも、

車検さえ合格すれば、アクセラレーション、スキッドパッド、オートクロス、そ

してエンデュランスに走行することができます。 2台以上で同時に走るエンデュランス競技は追い越し禁止で、 接近しすぎる走行は禁止されており、 決められたパッシングゾーンでのみ、追い越しが認められています。

• したがって車検では、 特にブレーキ、ステアリング、車体の強度、安全性について適正なレベルに達していることを審査しています。 ルールは細かく決められており、それを完全に守らなければ、車検を合格することはできません。

学生フォーミュラの場合、ダイナミックエリア(動的審査コース)にはガードレールやバリヤが無い場所でもコースマーシャルが同じ路面に立ち、フラッグでコース監視・誘導・審査・救助にあたります。Maxスピードのコントロールの

ためにたくさんのパイロンがあり、それを直すためにも

コースマーシャルが

同じ路面に立ちます。

パワートレインはどんなレースカテゴリーより自由

パワートレインは近年のモータスポーツの中で、どの競技よりも構成も改造も自由

です。ICVでは610cc以下の排気量とリストリクター付き、EVなら瞬時出力85kW

以下の条件です。 安全の基本は 止まる、曲がる、壊れない、そ

して燃えないことです。

ルールを守り、チームのアイデア・構想で自ら設計・製作・テストを行ってください。共通のルールで作られた世界中の学生たちと、理論と実践の競技に参加してください。

チームが作った車でコースマーシャルの前を走ります。ルールを確実に守って安全な車両を早く製作し、 実走行テストを十分済ませて本大会に臨んでください。

Western Washington University's 554cc V8 entry in 2001

FSAE2014 Rule Changes• A2.6 FSAEシリーズにオーストリアが新加入

• T1.2.2.k タイヤとブレーキパッドの交換は車検時と同じ材質・構成・サイズが同じなら競技中交換可能。

• T3.31.2 モノコック車両せん断テストの条件を追加 100mmx100mmで受けて

直径25mmのポンチで押す。 荷重と変位を計測しなければならない。

• T3.36.3 モノコックで完全に覆われたフロントフープが認められる。但し、SESで最低4点結合と同等の剛性を剛性を示す必要がある。

• IC1.6.3 リストリクター内径は競技中の温度変化があろうと指定サイズ

より大きくなってはならない。

• IC2.7.3 ベリーパンのもっとも低い位置に直径25mmの穴2つが必要。

• EV1.2.8 駆動系電圧の基準 公称電圧から最大電圧に変更。

• EV2.1.2 モータ回転体は3mm以上のケース必要。回転体むき出しはNG• EV2.2 Energy Meter で電力に加えて最大電圧もチェックする。

• EV2.2.4 電力上限85kWだけでなく 最大電圧超えも禁止される。

• EV2.2.5 最大電圧超えは公開される。

• EV2.26 Enargy Meter の無効はチームの違反として扱われる。

FSAE2014 Rule Changes• EV2.5 ブレーキとアクセルの同時踏み込みで検査される。

• EV3.2.4 バッテリコンテナーはバッテリーと一緒に取り外すことができること。

• EV3.3.3 メンテナンスプラグ(安全プラグ)はダブルロック方式であること。矢崎提供メンテナンスプラグはロック機構がありOK

• EV3.38 バッテリーコンテナ内部配線は最大電圧の仕様であること。温度

センサー配線含めて。

• EV3.3.11 バッテリーコンテナの電源で電圧インジケータを装備すること。

• EV3.4.8 バッテリー容量計算には最大電圧を使え。6MJ/セグメント単位 120VDCリミット

• EV3.6.3 温度センサーはバッテリーセル表面を直接測ること。

• EV3.6.4 AMS(Accumulator Monitor System)のFusible Link WiresやFusesの入れ方の規定。

• EV3.6.7 AMS(BMS)の計測精度について。(要継続検討)

• EV4.6.7 フレーム内に配線が収まっていること。

• EV4.6.11 オレンジ色の配線は駆動系統のみの使用に限定。フラット・リボン

配線のオレンジ色は柿色とみなす。

• EV4.6.12 配線コネクターのスクリュウカプラはロックが必要。

• EV4.8.1 HVD視認性の規定追加.地上から350mm以上の位置で、車両後方から容易に見ることができること。

FSAE2014 Rule Changes• EV4.12.2 プリチャージシステムは TSMSから動作させなければならない。

• EV5.1.9 シャットダウン機能確認について 実際に時間がかかる、これは今後継続検討項目

• EV5.2.4 プリチャージ回路について、正しい定義のための補足

• EV5.3.4 ICV車のマスターSWのステッカーをシャットダウンSWの傍に貼ること。

• EV8.3 充電器のインターロックに関して、 今年の最も大変なルール変更に該当する。 要継続検討項目。

• D1.1.2 動的イベントでブレーキランプ故障は失格対象に追加される。

• D8.8.2 エンデュランス走行順には「EVのモーター出力での違反車」はオートクロスの最速タイムに修正を行い走行順位が変わる。

• D8.11.3 ドライバーチェンジや赤旗後の再スタート規定にEVのシステム起動のために2分の猶予を与えエンデュランスタイムに加算されない。

• D8.12.11 ドライバーの交代のペナルティに時間補正をする件について。

• D8.18.8 パンクの原因が落下物の場合時間を考慮する。

• D8.22.3 ~D8.22.6 基準タイムの決め方に関して書かれている。

2014ルール(厳格化)• 2年目車両の禁止を厳格に判定できる写真の提出。 詳細は後日webにて

• 新フレーム骨格が出来上がった時点で昨年度の旧フレームを並べた2ショットの写真を撮って提出してください。

• 2年目車両の定義 (2013年に車検を合格し動的審査へ進んだ車両とする。)

提出写真のサンプル例

① アングルは車両の右斜め前から、新を手前側、旧を奥側として、並べる。 1ショットの写真とする。

② カウルはつけない。(サンプル写真は不適合です)

③ どちらか、あるいはどちらもフレーム骨格だけであっても良い。

④ 床、背景は明るい色、白、ベージュ、グレイが望ましい。

2014ルール実施

• プッシュバーに消火器を付ける必要はありません。

海外大会では取り付けがマストであり、消火器を付ける場合は、

• メインフープを押す長い大きなプッシュバーが多い。

• 消火器を装着すればさらに大きく重くなる。

• 落下させたりすると消火器の誤動作させてしまうことに注意。

• リヤフレームを押す形式のプッシュバーに変更し、操作しやすいものとすること。

低く短いプッシュバーを推奨する。

2014ルール変更ポイント ベリーパン

• IC2.7.3 ベリーパンの最も低い位置に直径25mmの穴を2つ以

上必要となる。ベリーパンとはお腹を囲む受け皿、これまで誤解してきた。

燃料タンクの場所が、フラットボトムプレートや、カーボンコンポジットボディ等など閉鎖されている空間ではベリーパンが必要となる。もしガソリンが漏れても、溜まらないようにしなければならない。地面へすぐ流して、漏れを発見しやすくすること。

ベリーパン ドレン穴 D25 2個以上

ルール注意点 2013から継続

最も後ろ寄りのペダル面を、踏んでいない状態でチェックする

シートのほぼ中央に座らせる。ステアリングシャフトを避けるため中心から足はオフセットできるようにする。

腰に相当する200mm円の中心のピンは長くして、もっとも近いペダル寄りにオフセットする。

直線距離で測る。915mm以上あること

95th Percentile Male Template Dimensions

ルール注意点 2013から継続

タイヤ周りのスペースチェック直径68.6mmmmのボールに

柄の付いた検査ツールを使う。

対応テンプレートFigure2+足

検査用

ルール注意点 2013から継続

パーシー専用シートはOKだが非常に狭い

パーシのお尻しか入らない溝付き専用シートはNG 断熱材を張っていない場合もNG

可変ポジションシート、可変ペダルASSYでもOKです。各ドライバーに合わせた専用パッドなどはOKとなる。エンデュランス時のドライバー交代時にシート入れ替えは決められた時間内に交換できるならOK. IC2.7.3 ベリーパンの最も低い位置に直径25mmの穴を2つ必要。

シート裏のガソリンタンクとエキゾーストパイプの隙間を狭くすることは、火災につながる。要注意、確実に遮熱できるフレームレイアウトを取ること。遮熱板を入れることが重要

FuelTank

車検で問題となる箇所 アップライトポジション

• デザイン、空気抵抗、ドライバーの視線、アップライトポジションでもリクラインポジションでも、メインフープとフロントフープの接線とヘッドクリアランス、 ヘッドレストの接触ポイント、ショルダーパイプの位置から決まるショルダーベルトの角度 、ペダルアジャスト方法と範囲など、図面上で確実に確保できていることが重要です。

カート用シートを流用し貫通穴を使ってシートベルトを装備する場合、穴が狭すぎる例が多い。シートベルトのアジャスターが引っかかることもあり、ドライバーの体格差も考慮し穴は大きめにすること。

車検で問題となる箇所 リクラインポジション

• アップライトかリクラインかはコンセプトで決まるが、ドライバーの体格やパーシーのルールからチェック、アジャストしなければならないことを図面段階から対応すること。

• ヘッドレストの接触ポイント、ショルダーパイプの位置から決まるショルダーベルトの角度 、ラップベルトは回転自在で各ドライバーに対応できること。

• チームドライバーに合わせられること。ドライバーチェンジの時間は短い。

ドライバー背中のファイヤーウォールの空間、燃料タンク、電装品が雑になりやすい。きれいにまとめる工夫をすること。

その他 レギュレーション2013より継続

ヘルメットとヘッドレストの距離関係は

25.4mm以下

運転姿勢が自然で首が曲がっていないこと。

高さ28cm以上

または、17.5cm以上の

高さ調整機構を有する。

面積 225cm2以上

890Nの力に

耐える強度

ブレーキライト面積:15cm2以上

ケーブルを用いたステアリングシステムが使用可能(T6.5.7)ただし、SESの中にFMEA結果を提示すること.

15cm以上

厚さ38mm以上ヘッドレストのルール厳格化

300~350mm

最も背の高いドライバーおよびパーシーに対して50mm以上

250mm以下

フロントフープはステアリングより低くない

アッパー・サイドインパクトより上の部材がサイドインパクトのサイズ以下なら、サイドインパクトとはならない。サイズが同等・以上なら強度メンバーに含まれ、前後のフレームとの連続性が保てる。

160mm以下

50mm以下

アッパー・サイドインパクト・メンバー

ダイヤゴナル・サイドインパクト・メンバー

ロワー・サイドインパクト・メンバー

傾き30度以上

傾き10度以下

基本パイプサイズ赤 D25.4 x t2.4青 D25.4 x t1.6緑 D25.4 x t1.25

または相当品

(ローカルルールによる)

トラス構造の連続性について

トラス構造の連続性について

アッパー・サイドインパクトより上の部材がサイドインパクトのサイズ以下なら、サイドインパクトとはならない。サイズが同等・以上なら強度メンバーに含まれ、前後のフレームとの連続性が保てる。

2014年ルールブックの参考図が変更された。

公式に出されている資料を参照せよ

トラス構造の基本:

ノードをそろえること。Y字、V字、W型でも可。

ガセットを当てるも可。ただしガ

セットプレートは t2.0を使え

ダウンロードページwww.fsaeonline.com より

FSAE Front Bulkhead Support Configuration Examples

特にややこしい定義のバルクヘッドは、これ。フロントフープブレースは

ストレートでバルクヘッドまでつなぐのが

条件

フロントフープサポートが折れてる場合!!

メインスイッチ!!

フロントバルクヘッドから、トラス構造!!

必ず、全回路はマスタースイッチを通す事!

※スタータモータ回路はOK※ドライバー交代時、電動ファンや、電動ウォータポンプの作動させたければ、 一旦エンジン停止後、 マスタースイッチをONにして冷却用の電源を作動させて良い。エンジンはドライバーが準備できない状態では始動禁止されている。

黄色のパイプは規定サイズで、トラス構造を確保しておくこと。

等価構造計算シート(SES)について

1) 全てのチームは等価構造計算シート(SES)を提出しなければならない。

マクロよる自動判断ではなく、内容を確認し、問題があれば再提出を要求します。

チームの都合だけで再提出することは禁止されています。要求された時に、遅れないよう

に再提出すること

技術審査は、実質的に例年と同様 ローカル・ルールを考慮し判定されます。

2) SESには フレーム全体の図面、(3面図、アイソメ図)が必要、 従来通り。

これは、詳細な図面で事前の判定が可能となり、トラス構造の徹底がなされているか、など構造

チェックがSESの提出によって、おこなわれ、不完全なものは、直接チームに指示されます。 これはスムースな車検通過につながります。

3) 合格範囲はローカルルールを考慮される。

ルールで決められたパイプサイズについて、外形と肉厚の基準を満たすこと。

断面2次モーメントは基準材より大きくなければならない。 剛性 EI は100%以上とする。

ローカルルールで認めたJISの d25.4mm*t1.20mmのパイプについては、

EIも100%以下となるが、これまで通り 認める。

合格範囲はローカル・ルールを摘要する

基準を緩和する項目 “Pass”とならなくてもデータを提出のこと。内容をチェックします。

• SESの計算項目の中で、 以下の7項目のデータは 90%以上を目標とすること。

• Area [mm^2] Yield tensile strength [N] UTS [N] Yield tensile strength [N] as welded UTS [N] as welded Max load at mid span to give UTS for 1m long tube [N] Energy absorbed up to UTS [J]

• 変形量については 100%以下であること。

• Max deflection at baseline load for 1m long tube [m]• 4) カーボンコンポジットの材料を選んだ場合、基本スチール材と自作したコンポジットのテストピース

の曲げ試験 を同じ条件で試験する必要がある。

• 両者の曲げ条件が異なる場合には、ワークシートは対応でき ない場合があるので要注意。

• 試験項目が追加された.T3.31.2 テストピース 100mm x 100mm で受け 径25mmのポンチで 荷重と変位の計測する。

• 5) SESで説明できない項目はAdditional Sheet の黄色いエリアに張りつけることでレポート可能となる。

• さらに説明の追加が必要になれば、Additional Sheet2・・等追加することは可能です。

• 念押し事項

• 基本構造用に使われるパイプの断面を変えないことが重要。基本的にパイプに切り込みを入れないこと。

• 使うパイプの断面積が変化してはならない。断面係数が変わらないこと

(自転車のフレームなどでよくあるハイドロフォーミングパイプなどは使用してはならない。)

パイプを曲げる際にしわとかつぶれができないようにすることも同じ理屈

• EIを確保すること。

• 補強は面積を同じにしてもだめ、溶接により応力係数がかかるため、大きめにしなければならない。

• ブラケットを追加して、パイプそのものの断面積が減少しないような手法でサスペンション等を構成すること。

基本骨格のパイプについて

海外FSAEイベントにエントリーするなら

FAEルールに厳格に従うこと

• フォーミュラSAEのルールはアメリカ規格

• 最小炭素量0.1%の基準を満たさなければならないが、それ以上の高強度材料を使用しても、最小肉厚を下回ってはならない。

• フォーミュラSAEは剛性重視のルールである。

• その材料に最も近く、学生フォーミュラとして日本で入手しやすい、材料はJISのSTKM11Aであった。

ローカルルールのパイプについて

• JIS STKM11Aは入手しやすく、溶接性もよい。学生フォーミュ

ラの材料として最適な材料であるが、炭素量が0.12%が上限で、下限の規格が無いため、FSAEのルール0.1%を下回るものもありうることが指摘された。 そのため引っ張り強さ290MPa以上の規格

値をローカルルールと決めた。

• AFルールが実施されるようになった2010年のルールから、

SAE/ANSI1010 の材料強度がFEMで計算される基本強度として追加された。 実質的に JISのSTKM11A より1ランク上のSTKM12A相当に格上げされたことになってしまっている。

ルールの基本、材料炭素成分0.1%以上は変更されていない。

• メートル規格とインチ規格の材料寸法の差は入手性の問題があり、日本のFSAEイベントとして、SAEルールの基準パイプの肉厚を0.05mm薄い、D25.4mm x t1.20を使ってもよいという

ローカルルールを発行している。

ローカル・ルールのパイプで海外エントリーするなら

• 過去にアメリカ大会に出場を目指したチームはこの0.05mm薄い材料でよいかをQ&Aで質問し、了解を得てアメリカ大会にエントリーしていた経緯がある。 公式なQ&Aでの回答は確認しているが、

本来のルールブックに記載されるまでには至っていない。

• 毎年確認が必要であり、他の国で開催されるFSAEではそのつど確認が必要である。 各チームでSESを受けてください。

• 日本のローカルルールでは毎年 STKM11Aの材質と肉厚1.25mmに対して0.05mmの不足を日本の大会に限定して使用できるロ

ーカルルールの発行を行っている。

• 等価構造計算シート(SES)もそのパイプの使用によりNG判定となる

が、その使用を日本大会として認めている。

2013年からStudentFormulaJapanでもAFルールが選べる

• 正式にFormulaSAEのイベントとなる。

• EVとICはパワートレーンの差だけとして扱われる。

• FSAE Alternative Frame Rules を採択してもよいことになった。

• Sample Frameでの解析をベースに各チームのフレームを解析し解

析結果を比較しながら進めていく。

AFルールは何がメリットか

• 通常のSESの場合 規格に達していない外径のパイプでも肉厚は1.25mm以上のものを使っているという条件で、AFルールではFEMの結果次第で変形量、応力が基準以下なら認められる。

• カーボンコンポジットの構造もFEMで可能となる。

• SESの替わりにSRCF(構造要件証明書)を提出する。

• ただし、ルールが緩やかになる点は多くはない。詳細はAFルール

• 早めに申請しなければならない。 USなら11月1日、したがって全日本大会なら 3月1日に期限を設定する。

Impact Attenuator Energy calculationStudent Formula Germany SFG ドイツのローカルルールでは、IAの先端が開放しているものは禁止、実衝撃試験でなければ認められないことになっている。日本では公的の衝突実験装置が少ないのでドイツのようなローカルルールを選択できない、よって各大学の実験室での準静的試験を認めている。

自分たちのチームが提出するIAD(データ)に責任を持ってほしい。

過去の先輩たちのデータをそのまま流用しているチームが多い。果たしてそのデータは正しく実験されたものか?同じものを再テストして規格に入っているのか?。

正しいIADをレポートできないのなら標準アッテネータを装着すること。

エネルギーの計算 力学の基礎

• つぶれていく変位(変形量)と荷重を計測し、計測インターバルの単位あたりの微小時間のエネルギーの累積を計算する。

• 累積エネルギーが課題の吸収エネルギーのリミットを越えた時点までの変形量とそれまでの区間での平均を求める。

Force Average Limit 20G = 58.8 kN

つぶし過ぎないような合理的な実験方法として、リアルタイムで変形エネルギー計算を実施しながら変位をコントロールすれば適正なストロークを確保できる。突

き抜け防止板の適正な限度も保てる。

Q&Aから モーメント荷重に対する判定レベル

OK

OK

OK厳密なトラス構造を求めると赤い破線のようなパイプが必要となるが、どちらも構造的に弱くなっているとはいえないので、今後も、赤い破線が無くてもOKとする。

側面から見て曲がったパイプの場合、曲がりを補強すればOK。

Q&Aから、ファイヤーウォールについて

FSAEはアメリカで生まれた学生向けの競技です。 NASCARシリーズのルールも参

考にしていると思われます。 鉄パイプフレーム、トラス構造、サイドインパクト構造、

そしてファイヤーウォール。 エンジンルームと鉄板で仕切り、隙間無く溶接しドラ

イバー側の非常時の安全空間を確保する目的で設置されています。

NASCAR TOYOTA CAMRY V8 5700cc OHV完全なアメリカ的なレース、外観はセダン、専用エンジンと鉄スペー

スフレーム、このシリーズは興行的にすばらしい人気を誇る。

FSAE用 ファイヤーウォール

• 求められる機能は、

• 予期せぬ火炎、冷却系ラインからの高温の水の噴出、エンジンブローでのオイルの飛散、エンジントラブルによる部品の破損、走行風に耐えること。

• 本来なら鉄板でNASCARのようにカバーすべきところだが、現実的には実現できない。そこでアルミプレートの分割張り構造で作っているチームが多い。 あわせた隙間は最小限に、ガソリンの漏れには、完全に遮蔽しなければならない。

• 2010年より、自動車メーカなどで排気の遮熱に使われる複合構造・エンボス加工のアルミ板の使用を認めていている。これは単なる耐火性だけでなく、ある程度の剛性、柔軟な成型性があるため学生フォーミュラのファイヤーウォールに求められる特性にマッチしていた。

• 成型された3次元の空間を遮蔽できる

• 強さと柔軟な成形性が大事なのである。

• ぺらぺらのファイヤーカーテンではない

• ファイヤーウォールであること。

1枚ものなら厚さ 0.7mm 推奨