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はじめに - 新潟大学 · 豪雪地域や離島を抱える新潟県、秋田県及び沖縄県では、それぞれ新潟大学、秋田大学及び琉球大学が、 各県唯一の医育機関であり、地域に高度医療を提供できる専門医を養成するとともに、地域医療を担う医療

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は じ め に

新潟大学では、平成20年度文部科学省が公募した「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」に申

請大学として応募し、『NAR大学・地域連携「+α専門医」の育成』プログラムが採択されました。

このプログラムは、新潟大学、秋田大学及び琉球大学が提供する、大学病院と関連医療機関を循環

する専門重点コースを、参加者自らが選択し、全員が専門分野の専門医を取得するとともに、

① 大学院生としてより深い研究を行い専門領域における臨床研究者となる。

② より専門性の高い領域の研修を行いsubspecialtyの専門医となる。

③ 専門分野の周辺領域や他領域も研修し、より広範な領域に対応できる専門医となる。

④ プログラム修了後も継続的なキャリア形成への支援により長期にわたり地域に定着し、専門

医「+α」(より深く、より高く、より広く、より長く)の獲得を目指す取組です。

本プログラムでは、新潟大学医歯学総合病院に医師キャリア支援センターを設置し、

・N専門研修案内の刊行

・専門研修医登録システムの構築

・大学間交流の実施

・連携テレビシステムの導入・拡大

・専門研修用高度シミュレーターの導入

・指導医キャリアアップ講習会の開催

・その他、上記のインフラ、システムを用いた事業

といった様々な活動を行ってまいりました。最終年度にあたり、ここに5年間の活動内容をまとめ

ました。

これまでの私達の活動にご理解・ご協力をいただいた皆様に、厚く御礼申し上げます。

          新潟大学医歯学総合病院医師キャリア支援センター

             部  長  鈴木 榮一

             特任講師  藤澤 純一

             特任助教  森山 雅人

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はじめに

第1部 プログラムの概要 ……………………………………………………………………… 1

1.大学病院連携型高度医療人養成推進事業 ………………………………………… 12.「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの基本理念 ………… 13.スタートアップ・シンポジウム …………………………………………………… 24.「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの活動内容 ………… 3

第2部 大学間交流 ………………………………………………………………………………… 4

1.NARスタッフ間の交流 ……………………………………………………………… 42.大学間交流フロー …………………………………………………………………… 43.大学間連携研修案内 ………………………………………………………………… 44.交流研修実績 ………………………………………………………………………… 95.研修報告 ……………………………………………………………………………… 10

第3部 N専門研修案内 ………………………………………………………………………… 121.概要 …………………………………………………………………………………… 122.コース案内 …………………………………………………………………………… 143.専門医案内 …………………………………………………………………………… 164.Nコース研修施設案内 ………………………………………………………………… 185.N専門研修案内Web版 ………………………………………………………………… 20

第4部 専門研修医登録システム …………………………………………………………… 221.概要 …………………………………………………………………………………… 222.構成 …………………………………………………………………………………… 22

第5部 連携テレビシステム ………………………………………………………………… 291.概要 …………………………………………………………………………………… 292.導入施設 ……………………………………………………………………………… 303.症例相談 ……………………………………………………………………………… 314.検討会・研修会 ……………………………………………………………………… 325.ランチョンカンファレンス ………………………………………………………… 336.遠隔救急アシスト指導 ……………………………………………………………… 347.臨床実習入門での活用 ……………………………………………………………… 358.オープンキャンパスでの活用 ……………………………………………………… 359.オンデマンド配信 …………………………………………………………………… 36

第6部 専門研修用高度シミュレーター ………………………………………………… 371.概要 …………………………………………………………………………………… 372.仮想気管支鏡ソフトウエア ………………………………………………………… 373.大腸内視鏡トレーニングモデル …………………………………………………… 384.胸腔鏡手術トレーニングシステム ………………………………………………… 39

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5.人工膝関節置換術シミュレーター ………………………………………………… 406.顕微鏡下血管吻合練習セット ……………………………………………………… 417.新生児蘇生シミュレーター、ネオナブルー、SimBaby ………………………… 428.腹腔鏡手術トレーニング …………………………………………………………… 439.ボクセルマン・シミュレーター …………………………………………………… 4410.内視鏡手術トレーニングシミュレーター ………………………………………… 4511. シミュレーター展示 ………………………………………………………………… 46

第7部 指導医キャリアアップ講習会 …………………………………………………… 471.平成21年度 …………………………………………………………………………… 472.平成22年度 …………………………………………………………………………… 473.平成23年度 第1回 ……………………………………………………………………… 484.平成23年度 第2回 ……………………………………………………………………… 485.平成23年度 第3回 ……………………………………………………………………… 496.平成24年度 第1回 ……………………………………………………………………… 507.平成24年度 第2回 ……………………………………………………………………… 518.平成24年度 第3回 ……………………………………………………………………… 52

第8部 その他 ……………………………………………………………………………………… 541.CPVS基本コース ……………………………………………………………………… 542.レジナビフェア ……………………………………………………………………… 553.男女共同参画推進室との連携 ……………………………………………………… 574.ニュースレター ……………………………………………………………………… 595.活動報告会 …………………………………………………………………………… 66

第9部 業績 ………………………………………………………………………………………… 68

第10部 タイムライン …………………………………………………………………………… 69

おわりに…………………………………………………………………………………………………… 74

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第1部 プログラムの概要

平成20年度に文部科学省が公募した大学改革推進事業プログラム「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」に、新潟大学が申請担当大学となり、秋田大学、琉球大学と共同で申請した事業名称「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムが選定されました。

1.大学病院連携型高度医療人養成推進事業

大学病院連携型高度医療人養成推進事業は、平成20年度から新規に開始された事業です。複数の大学が連携・協力して、大学病院と地域における関連医療機関を循環しながら、幅広い修練や経験

を積むことができる、医師キャリア形成システムを構築し、若手医師に多様なキャリアパスを示すことにより、将来に希望を持ち安心して研修に専念でき、国民の要請に応えられる質の高い専門医や臨床研究者の養成に資するとともに、研修中及び研修修了後に、より多くの医師が地域医療に貢献することを目的としています。

2.「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの基本理念

プログラム名のNAR大学は、新潟、秋田、琉球の頭文字からとったものです。豪雪地域や離島を抱える新潟県、秋田県及び沖縄県では、それぞれ新潟大学、秋田大学及び琉球大学が、

各県唯一の医育機関であり、地域に高度医療を提供できる専門医を養成するとともに、地域医療を担う医療人を育成することが期待されています。本プログラムは、NAR大学が提供する大学病院と関連医療機関を循環する、きわめて多彩な専門重点コー

スから、プログラム参加者自らが選択し、全員が専門分野の専門医を取得するだけでなく、

・大学院生としてより深い研究を併行して行い、専門領域における臨床研究者とナル。・より専門性の高い領域の研修を行い、subspecialtyの専門医とナル。・専門分野の周辺領域や他領域を研修し、より広範な領域に対応できる専門医とナル。・その上で、専門重点コース修了後も継続的なキャリア形成への支援により、長期にわたり地域に定着し、

専門医「+α」、より深く、より高く、より広く、より長く、にナルことを目指すという取り組みです。

このナルは、Niigata Akita & Ryukyu Universityの頭文字からとったもので、NARUのナルとかけております。

新潟大学医歯学総合病院には、平成20年11月1日付けで、医師キャリア支援センターが新設され、プログラムを統括し、コーディネートしています。また、専門分野研修コースごとに、各診療科から分野別コーディネータを推薦いただき、31分野別コース

に35名が選任されました。さらに、本プログラムでの専門研修を大学病院と循環して行う関連医療機関には、67の医療機関に1名ずつ、

67名の施設別コーディネータが委嘱されました。

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3.スタートアップ・シンポジウム

平成21年1月25日午後1時より、新潟大学医学部有壬記念館において、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムのスタートアップ・シンポジウムを開催しました。当日はあいにくの雪の天候の中、64名の皆様にご来場いただきました。会では、「『大学病院連携型高度医療人養成推進事業』について」と題して5人のシンポジストよりお話をい

ただきました。

「新潟の地域医療の現状と大学病院に望むこと」県立小出病院院長 布施克也先生「大学病院連携型高度医療人養成推進事業の概要」医師キャリア支援センター 森山雅人先生「大学病院連携型高度医療人養成推進事業 NAR+TAS -秋田大学の取り組み-」 秋田大学医学部附属病院 医師キャリア形成支援センター 大嶋重敏先生「『多極連携型専門医・臨床研究医育成事業』琉球大学の取組み」 琉球大学医学部附属病院 専門研修センター 井上卓先生「「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム」 新潟大学医歯学総合病院 医師キャリア支援センター 藤澤純一先生休憩の後、総合討論を行いました。その後のディスカッションでは、フロアからの様々なご意見やシンポジストへの質疑応答、新たな活動のご提案などもいただきました。

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4.「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの活動内容

・N専門研修案内の刊行

・専門研修医登録システムの構築

・大学間交流の実施

・連携テレビシステムの導入・拡大

・専門研修用高度シミュレーターの導入

・指導医キャリアアップ講習会の開催

・その他、上記のインフラ、システムを用いた事業

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第2部 大学間交流

新潟大学医歯学総合病院・秋田大学医学部附属病院・琉球大学医学部附属病院間及び関連病院での研修記録です。

1.NARスタッフ間の交流

NARスタッフ間の交流として、NAR大学スタッフ交流会、施設別コーディネータ連絡会議など、頻回に交流し、情報交換を行ってきました。また、連携テレビシステムで、月1回「NAR大学ミーティング」を行い、大学間の実際の距離を感じさせない交流を行いました。このように、NAR3大学は、一体となって活動してきました。

2.大学間交流フロー

専門研修医の大学間交流をスムーズに行うために、フローチャートを作成し、また、各大学で研修要綱を作成し、承認を得て、これに則って手続きを進めてきました。

3.大学間連携研修案内

各コースの短期研修での特色などを盛り込んだ、大学間連携研修案内を作成し、NARの各コースに配布しました。

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4.交流研修実績

平成22年度所属 研修者 研修先 期間

新潟大学 整形外科 白野 誠 琉球大学 整形外科 平成22年7月26日~7月30日新潟大学 整形外科 山岸哲郎 琉球大学 整形外科 平成22年7月26日~7月30日新潟大学 整形外科 東海林静和 琉球大学 整形外科 平成22年8月2日~8月6日新潟大学 整形外科 溝内龍樹 琉球大学 整形外科 平成22年8月9日~8月13日新潟大学 整形外科 渡辺 信 琉球大学 整形外科 平成22年8月9日~8月13日新潟大学 整形外科 高橋郁子 琉球大学 整形外科 平成22年8月23日~8月27日新潟大学 整形外科 渡邊 要 琉球大学 整形外科 平成22年8月23日~8月27日新潟大学 整形外科 衣田拓也 琉球大学 整形外科 平成22年9月20日~9月25日新潟大学 整形外科 二宮宗重 琉球大学 整形外科 平成22年9月21日~9月24日琉球大学 整形外科 比嘉 浩太郎 新潟大学 整形外科 平成22年11月29日~12月3日新潟大学 小児科 榊原 清一 琉球大学 小児科 平成22年12月16日~12月22日新潟大学 耳鼻咽喉科 浦山勝裕 秋田大学 耳鼻咽喉科 平成22年12月20日~12月24日新潟大学 第一外科 神田達夫 琉球大学 クルズス 平成23年1月14日~1月16日新潟大学 第一外科 小山 諭 琉球大学 クルズス 平成23年1月14日~1月16日新潟大学 第一外科 飯合恒夫 琉球大学 クルズス 平成23年1月14日~1月16日新潟大学 第一外科 仲野哲夫 琉球大学 クルズス 平成23年1月14日~1月16日新潟大学 感染管理 小泉 健 琉球大学 第一内科 平成23年3月2日~3月3日

平成23年度所属 研修者 研修先 期間

琉球大学 整形外科 立花真理 新潟大学 整形外科 平成23年8月29日~9月2日琉球大学 整形外科 鈴木浩介 新潟大学 整形外科 平成23年9月5日~9月9日琉球大学 整形外科 山中理菜 新潟大学 整形外科 平成23年9月12日~9月16日

新潟大学 総合診療部 馬場 晃弘 宮古病院  内科 平成23年9月5日~9月9日

新潟大学 総合診療部 馬場晃弘 多良間診療所 内科 平成23年9月13日~9月15日新潟大学 総合診療部 馬場晃弘 沖縄北部病院 内科 平成23年9月20日~9月28日

秋田大学 第三内科 富樫 賢 新潟大学 第二内科 平成23年9月26日~9月30日秋田大学 第三内科 山下鷹也 新潟大学 第二内科 平成23年9月26日~9月30日新潟大学 整形外科 上村一成 琉球大学 整形外科 平成23年10月31日~11月4日新潟大学 整形外科 間庭圭一 琉球大学 整形外科 平成23年10月31日~11月4日

新潟大学 地域医療学講座 古川俊貴おきなわクリニカルシミュレーションセンター

平成24年3月23日~3月25日

平成24年度所属 研修者 研修先 期間

新潟大学 整形外科 村岡 治 琉球大学   整形外科 平成24年7月17日~7月22日琉球大学 整形外科 大城 義竹 新潟大学   整形外科 平成24年11月5日~11月9日

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研修先医療機関名沖縄県立宮古病院沖縄県立宮古病院附属多良間診療所沖縄県立宮古病院附属伊是名診療所

研修期間平成23年9月5日~平成23年9月29日

研修項目および概要離島診療所での一般診察

診療内容・体制本学と比して、刺激を受けたり、ユニークと感じられた点①診療内容• 内科診療一般• 手技:縫合、デブリ、脱臼・肘内症整復、眼洗浄、関節穿刺、湿潤療法など

②研修医がいる場合• 離島研修を行う機関が多いので重なる場合が多い。• 研修医と一緒に診ることが多く、指導も必要になります。手技的なこともしっかりと修練しておく

べきでしょう。

文化・風土地域的な医療、生活の差異を実感した点①食事• 1回の食事量が非常に多く、野菜は多いものの脂や肉類を必ず使用する。

②酒=「泡盛(シマと呼んでいる)」• ほとんどの方は泡盛が主に飲むアルコール• 日本酒の倍以上アルコール度数があるので注意です。③世代ごとの問題疾患• 高齢者:高血圧>脂質異常、糖尿病>肥満• 30~40歳代男性:アルコール関連疾患(膵炎、胆石、肥満)、生活習慣病全般• 10歳代:肥満(宮古島では肥満者の割合が多いが伊是名では数名)• 高齢者の問題は県全体だが、若年者は南部ほど問題で南方の離島が重大です。

教育・研究本学との相違点、印象に残った点①感染症に敏感• グラム染色は検査部にオーダーせず、医師自身が検体を採取し、そのまま検鏡する体制になってい

ました。抗酸菌のチェックも同じように行っていました。②研修医の早期自立• 1年目初期からも積極的に診察に関わらせている感がありました。手技についても離島では様々な

手技を行う必要があるのでとにかくやらせていました。③離島での健康管理• 冠症候群、脳血管障害は緊急搬送の対象となるため高血圧の管理には気を配っていました。

沖縄県立宮古病院ほか、離島診療所での研修報告

5.研修報告

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生活楽しかったこと・困ったことなど①宿泊施設• 宮古島や沖縄本島はホテルがあるので快適です。• 離島はペンション、民宿になるので環境(風呂、アメニティ、食事、洗濯など)について事前確認

が必要です。②交通• 早めに予約をとれば航空券も安く済むのでそれが大切です。• 台風を見越した移動が大切でした。

提言①研修時期・機関• 台風の時期に研修のため移動に制限を受けましたが、研修時期としては夏の暑さも和らぐのでちょ

うどよい時期だと思います。• 期間は1か月で十分だと思いますが、「もう少しいてもいいかな」と思います。

②研修期間• 沖縄は北部と南部で患者さんの「質」が異なるので、各々の離島を経験できたことは意義があった

と思います。③もし後に続く医師がいれば• 南部と北部各々で研修すべきです。• 各々の中核病院1週間+離島診療所1~2週間を提案します。• 伊是名診療所はお薦めです。2週間でも足りないくらいに色々できます。2週間いればお隣の伊平屋

診療所にも行けるので比較ができます。

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第3部 N専門研修案内

1.概要

N専門研修案内は、主にこれから専門研修を始める臨床研修医や医学生を対象に、新潟大学医歯学総合病院の専門研修についてできるだけ多くの情報を提供するため、専門研修のコースの内容を紹介するとともに、コースで取得できる専門医、コースの関連医療機関についてもこの一冊で確認ができるように作成されました。一年に一度内容を更新し、発行しています。本冊子は、①コース案内、②専門医案内、③研修施設案内の3部から構成されています。各ページはそれぞ

れ関連項目へのリンクがあり、それぞれのページから調べたいページをすぐに検索できるようになっています。コース案内では、新潟大学医歯学総合病院の専門分野別コースの概要、専門医案内では、それぞれの専門医の概要と資格の取得、更新に関する情報、研修施設案内では、コースの研修を行う医療機関の詳細情報が載っています。3部はそれぞれが密接に関連しており、調べたい方向から検索することが可能です。本冊子を、新潟県内の研修医、新潟大学医学部卒業生で県外にて研修中の研修医、新潟大学医学部6年生、

各地で行われる専門研修の合同案内会等で配布し、当院の専門研修を積極的にPRしています。

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2.コース案内

新潟大学医歯学総合病院の33の専門分野別コース(Nコース)と112の専門重点コースを紹介しています。

1-3

  本コースは卒後臨床研修を修了した医師を対象とし、呼吸器専門医+αを養成する6年間の

コースを基本とする。呼吸器全般、アレルギー、感染症、気管支鏡、がん薬物療法、総合内科の

各専門医、がん治療、睡眠医療認定医及び ICDの取得を目指す9つのコースから選択し、大学病

院及び各学会認定施設において、呼吸器専門医研修と併行して研修する。1年目は内科学会認定

教育施設で内科研修を行い、認定内科医を取得する。2年目に、大学院呼吸器内科学分野に進み

基礎・臨床研究を行うコースと、医員として大学病院で呼吸器内科研修を行うコースのいずれか

を選択する。4年目には全員が大学病院で、5・6年目は連携する呼吸器学会及び各自が選択し

たコースの学会認定施設において、呼吸器内科研修と重点コースの研修を併行して行う。呼吸器

内科研修を継続した場合は4年目終了時に、基礎研究を2年間行った場合は6年目終了時に、呼

吸器専門医取得が可能となる。

  大学病院及び連携病院の指導医は全て呼吸器専門医である。また、新潟大学病院6名、新潟市民病院2名、県立がんセンター新潟病院1名、

県立新発田病院1名、国立病院機構西新潟中央病院2名、長岡赤十字病院1名、県立中央病院1名が呼吸器学会認定指導医の資格を有している。

指導医の常勤していない病院には、大学病院指導医が年複数回巡回し指導に当たっている。さらに、その他の専門性の高い専門医、指導医も複数

在籍している。

12N呼吸器がん薬物療法専門医コース13N呼吸器睡眠医療認定医コース14N呼吸器・総合内科専門医コース

6N呼吸器専門医全般コース7N呼吸器内視鏡専門医コース8N呼吸器アレルギー専門医コース

9N呼吸器感染症専門医コース10N呼吸器Infection Control Doctor養成コース11N呼吸器がん治療認定医コース

(以下のN呼吸器専門重点コースからなる)

N専門重点コース施設名

14N13N12N11N10N9N8N7N6N新潟大学医歯学総合病院3-3- 11

------8N--秋田大学医学部附属病院3-3- 55

-----9N---琉球大学医学部附属病院3-3- 77

-13N-11N10N9N-7N6N国立病院機構西新潟中央病院3-3- 99

14N13N12N11N-9N8N7N6N新潟県立中央病院3-13-155

--------6N新潟県立柿崎病院3-13-188

14N-----8N--新潟県立吉田病院3-23-255

14N-12N11N---7N6N新潟県立がんセンター新潟病院3-23-277

14N13N12N11N-9N8N7N6N新潟県立新発田病院3-23-299

14N--11N10N9N8N7N6N新潟市民病院3-33-333

14N-12N11N10N9N8N-6N長岡赤十字病院3-33-377

14N13N-11N-9N8N7N6N済生会新潟第二病院3-43-411

14N13N12N11N10N9N8N7N6N新潟県厚生連糸魚川総合病院3-43-444

-13N------6N新潟県厚生連上越総合病院3-43-466

--------6N新潟県厚生連柏崎総合医療センター3-43-477

14N13N12N11N--8N7N6N新潟県厚生連長岡中央綜合病院3-53-511

14N13N12N11N10N9N8N7N6N新潟県厚生連村上総合病院3-53-577

-13N----8N-6N新潟県厚生連佐渡総合病院3-53-599

14N13N12N11N10N9N8N7N6N小千谷総合病院3-63-677

--------6N木戸病院3-63-699

--------6N南部郷総合病院3-83-844

--------6N鶴岡市立荘内病院3-83-899

14N13N12N11N10N9N8N7N6N栃木県厚生連下都賀総合病院3-93-933

--------6N埼玉県済生会川口総合病院33---99696

N専門重点コース専門医

6N呼吸器専門医全般コース8N呼吸器アレルギー専門医コース9N呼吸器感染症専門医コース11N呼吸器がん治療認定医コース12N呼吸器がん薬物療法専門医コース14N呼吸器・総合内科専門医コース

認定内科医【日本内科学会】

22--- 11 1

14N 呼吸器・総合内科専門医コース総合内科専門医【日本内科学会】

2-2- 55

6N 呼吸器専門医全般コース呼吸器専門医【日本呼吸器学会】

2-62-633

8N 呼吸器アレルギー専門医コースアレルギー専門医【日本アレルギー学会】

2-72-777

9N 呼吸器感染症専門医コース感染症専門医【日本感染症学会】

2-72-799

12N 呼吸器がん薬物療法専門医コースがん薬物療法専門医【日本臨床腫瘍学会】

22--111177

10N 呼吸器 Infection Control Doctor 養成コースInfection Control Doctor【ICD制度協議会】

22--131355

11N 呼吸器がん治療認定医コースがん治療認定医【日本がん治療認定医機構】

22--131377

7N 呼吸器内視鏡専門医コース気管支鏡専門医【日本呼吸器内視鏡学会】

22--141499

13N 呼吸器睡眠医療認定医コース睡眠医療認定医【日本睡眠学会】

22--151533

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15

内容は、コース概要として全体像、指導状況を、またプログラムとして研修の特色、概略を、表を織り交ぜて掲載し、キャリア像を思い描きやすいようにしてあります。また、取得可能な専門医と関連研修施設を掲載ページとともに示してあるため、希望する専門医を取得す

るにはどのような研修が必要かなど、気になった場合に検索が容易になっています。

1-4

 特色でも書いてあるように、一人前の呼吸器内科医になるには専門的な研修が必要です。本コースは原則として、一般内科後期研修、呼吸器内科

前期(呼吸器全般研修)・中期(subspecialty 研修)・後期(専門応用研修・後輩指導)研修、および大学院医歯学総合研究科呼吸器内科学分野また

は臨床感染制御学分野での基礎ないしは臨床研究に分けられます。

 Aコースでは、専門研修の初年度に一般内科後期研修を1年間行った後、当科医員等として呼吸器内科前期研修を開始します。医員等に在職しな

がら社会人大学院特別選抜で大学院に入学し、同時に認定内科医を取得します。3、4年目は基礎研究(学内外の基礎研究室へ出向)ないしは臨

床研究(当教室)を行います。専門研修開始後5年目から当科で中期研修、関連病院で後期研修を受け、専門医資格の取得が可能となります。Bコー

スは、一般内科後期研修と呼吸器内科前期研修を1年間行った後、大学院に正規入学、基礎教室(国内留学も含む)に2年間出向します(この間

に認定内科医を取得)。その後、当科で中期、関連病院で後期研修を行い、専門医資格を取得します。Cコースは、専門研修開始後の2年間当科と

関連病院で一般内科後期研修、呼吸器内科前期研修を行い、引き続き中期研修(2年間)を行うと同時に大学院に進学(社会人入学)します。そ

の後は関連病院にて中期、後期研修とともに臨床研究を行います。Dコースは当科と関連病院で各種研修を行い、その後専門医資格を取得します

が、この間の臨床経験を臨床研究論文として提出することで論文博士の取得も可能です。

 どのコースの修了後(概ね卒後10年以降)も、各自の将来構想により、当教室に戻り後輩の指導と研究を行い大学呼吸器内科の指導者を目指す

者と、関連病院で呼吸器内科指導医として研修医・後輩の指導をする者とに分かれます。

●研修実施責任者

●連絡先

新潟大学医歯学総合病院 腎・高血圧内科、呼吸器内科、感染症内科、膠原病内科、心療内科(第二内科)准教授 高田俊範 総括医長 各務 博TEL:025(227)2200 FAX:025(227)0775

E-mail:[email protected] または [email protected]

HP URL:http://www.med.niigata-u.ac.jp/in2/welcome.html

 一人前の呼吸器内科医になるためには、1,胸部レントゲン、CT

の正確な読影、2,患者様に苦痛を与えない気管支鏡検査、3,非侵

襲陽圧呼吸を含めた人工呼吸器の使用と全身管理、4,症例に応じ

た適切な抗生物質の選択、5,心理的ケアを含めた肺癌診療、のす

べてを習得することが必要です。臨床の現場では誤嚥性肺炎など

は院内のどの病棟でも発症しますし、ICUには一年を通じてほぼい

つでも呼吸不全の患者様がいます。ですから当施設では、これら

全ての研修を、腎・高血圧内科、呼吸器内科、感染症内科、膠原病

内科、心療内科(第二内科)病棟のみならず院内すべての病棟で、大

勢の指導医がよってたかって『徹底的に』指導します。また当科は、

腎疾患や糖尿病、高血圧症、膠原病を治療対象疾患として扱ってい

るために、それら各種疾患に関連しておこる呼吸器疾患の診断・治

療の経験も研鑽することが可能です。さらにいわゆる general

medicine の修得も行うことができます。

高田俊範

新潟大学医歯学総合病院腎・高血圧内科、呼吸器内科、感染症内科、膠原病内科、心療内科(第二内科)准教授

各務 博

新潟大学医歯学総合病院腎・高血圧内科、呼吸器内科、感染症内科、膠原病内科、心療内科(第二内科)講師

年目年目年目年目年目年目年目年目   卒後

呼吸器後期研修関連病院専門医取得

呼吸器中期研修第二内科医員(大学院修了)

基礎研究or 臨床研修基礎医学出向or 第二内科

呼吸器前期研修第二内科医員(社会人大学院)

一般内科後期研修第二内科6M関連病院6M

卒後臨床研修

呼吸器後期研修関連病院(大学院修了)専門医取得

呼吸器中期研修第二内科医員

基礎研究正規大学院基礎医学出向 or第二内科

一般内科後期研修第二内科医員卒後臨床研修

呼吸器後期研修関連病院専門医取得

呼吸器中期研修臨床研修

関連病院(大学院修了)専門医取得

呼吸器中期研修臨床研修

第二内科医員(社会人大学院)

一般内科後期研修呼吸器前期研修第二内科医員

一般内科後期研修第二内科医員or 関連病院

卒後臨床研修

論文博士取得可能

呼吸器後期研修関連病院専門医取得

呼吸器中期研修臨床研修

第二内科医員 or関連病院

呼吸器前期研修第二内科医員or 関連病院

一般内科後期研修呼吸器前期研修第二内科医員

一般内科後期研修第二内科医員or 関連病院

卒後臨床研修

呼吸器内視鏡専門医コース

専門重点コース

呼吸器アレルギー専門医コース

専門重点コース

呼吸器感染症専門医コース

専門重点コース

睡眠医療認定医コース

専門重点コース

がん薬物療法専門医コース

専門重点コース

総合内科専門医コース

専門重点コース

呼吸器がん治療認定医コース

専門重点コース

Infection Control Doctor 養成コース

専門重点コース

専 門 重 点 コ ー ス

専 門 重 点 コ ー ス

専 門 重 点 コ ー ス

専 門 重 点 コ ー ス

N呼吸器専門医養成コース

日本呼吸器学会呼吸器専門医:44人日本アレルギー学会アレルギー専門医:11人日本感染症学会感染症専門医:7人日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医:2人

日本呼吸器学会認定施設日本アレルギー学会認定教育施設日本感染症学会認定施設日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医制度認定施設

日本呼吸器学会指導医:21人 日本アレルギー学会アレルギー指導医:2人日本感染症学会指導医:1人 日本呼吸器内視鏡学会指導医:2人

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3.専門医案内

Nコースで取得可能な専門医を紹介しています。

2-7

 なし

 試験当日に日本小児科学会会員であり、学会会員歴が引続き3年以上、もしくは通算して5年以上である者。

 2年間の卒後臨床研修を修了後、学会の指定した研修施設(研修施設が予め登録した関連施設を含む)において、3年以上の研修を修了、ま

たは修了見込みの者。もしくは学会の指定した研修施設(研修施設が予め登録した関連施設を含む)において5年以上の研修を修了、または修

了見込みの者。

 受験出願書  卒後臨床研修修了証明書  受験票他受領用封筒

 会員歴証明書  チェックリスト  受験料振り込み受領書コピー

 研修修了(見込)証明書  症例要約30症例  コンパクトディスク

 症例要約指導証明書  医師免許証  臨床研修手帳

 認定期間は5年間とする。資格取得後も5年毎に資格更新をする。

 資格更新のためには5年の認定期間中に100単位以上の研修単位の取得、そのうち50単位以上は基本単位の取得が必要。

備  考単 位学会・セミナー等 名称

参加の8単位に指定された講演等の視聴による2単位が加算される8+2日本小児科学会主催 全国学術集会

研修集会出席(学術集会、研究会、講習会等)

10

日本小児科学会主催 全国セミナー

日本小児科医会主催 全国セミナー

日本小児保健協会主催 日本小児保健学会

10日本医学会総会

その他の国際学会、海外の学会で小児科専門または小児科と関係の深いものについては中央委員会で審議する

10国際小児科学会 アジア小児科学会

8日本小児科学会 各分科会全国学術集会

日本周産期・新生児医学会

日本学校保健学会

日本思春期学会

日本保育園保健学会

小児保健セミナー

「子どもの心」研修会

日本小児科医会ワークショップ

日本小児科学会 ブロック別学会

日本小児科学会 地方会

都道府県小児科医会

都道府県小児科保健学会

中央委員会が別に示したもの5小児専門の全国規模学術集会

5小児科と関連深い全国規模学術集会

地域または中央委員会で認められたもの5日本医学会特別シンポジウム

2~5地域または一般都市規模の小児科関連学術集会

学会ホームページの会員専用ページに掲載2生涯教育シリーズオンライン・セミナー自

己学習

評価プロ

グラム 

1~2JPS専門医オンライン・セミナー

認定は5年間の認定期間に2回まで5日本医師会小学教育終了

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専門医取得のための資格要件、受験までに必要な単位や提出書類、更新に関する情報などをまとめてあります。コースのページ同様、取得可能なN専門分野別コースと専門重点コース、関連研修施設を掲載ページとともに示しており、検索が可能となっています。

 更新受付は毎年3月と9月。提出先は所属地区委員会(東北大学医学部 小児科学教室)。

 資格更新には研究記録が義務付けられているため、研修記録が記入され、参加証明が添付されたページをコピーし、提出する。

 認定期限までに更新出来なかった場合、認定期限後2年までは更新申請(更新遅れ)が可能。ただし、2回続けて更新遅れは認められない。

 70歳以上は更新免除申請。

2-8

●連絡先

社団法人 日本小児科学会住所:〒 112-0004 東京都文京区後楽 1-1-5 第一馬上ビル4階TEL:03-3818-0091 URL:http://www.jpeds.or.jp/

備   考単 位学会・セミナー 等 名称

小児科関連の学会、研究会(少人数の会議、同好会等は除く)3学会(演者のみ)

小児科関連の学会、学術的な内容のものに限る(一般の人を対象にした解説的、啓発的なものは除く)

5論文(筆頭著者のみ)

5著者(執筆者のみ)

認定は年間1回まで5PALS インストラクター

N専門重点コース施設名

96N95N94N93N92N91N90N新潟大学医歯学総合病院3-3- 11

-95N----90N国立病院機構西新潟中央病院3-3- 99

96N95N94N93N92N91N90N国立病院機構新潟病院3-13-100

96N95N94N93N92N91N90N新潟県立中央病院3-13-155

96N95N94N93N92N91N90N新潟県立六日町病院3-23-200

96N95N94N93N92N91N90N新潟県立小出病院3-23-211

96N95N94N93N92N91N90N新潟県立吉田病院3-23-255

96N95N94N93N92N91N90N新潟県立がんセンター新潟病院3-23-277

96N95N94N93N92N91N90N新潟県立新発田病院3-23-299

96N95N94N93N92N91N90N新潟市民病院3-33-333

96N95N94N93N92N91N90N長岡赤十字病院3-33-377

96N95N94N93N92N91N90N済生会新潟第二病院3-43-411

96N95N94N93N92N91N90N新潟県厚生連けいなん総合病院3-43-455

96N95N94N93N92N91N90N新潟県厚生連上越総合病院3-43-466

96N95N94N93N92N91N90N新潟県厚生連柏崎総合医療センター3-43-477

96N95N94N93N92N91N90N新潟県厚生連長岡中央綜合病院3-53-511

96N95N94N93N92N91N90N新潟県厚生連村上総合病院3-53-577

96N95N94N93N92N91N90N新潟県厚生連佐渡総合病院3-53-599

96N95N94N93N92N91N90N立川綜合病院3-63-633

96N95N94N93N92N91N90N鶴岡市立荘内病院3-83-899

96N95N94N93N92N91N90N水戸済生会総合病院3-93-955

1-27 90N 小児科専門医コース 1-27 94N 新生児専門医コース

1-27 91N小児腎臓専門医コース 1-27 95N 小児神経専門医コース

1-27 92N小児血液・がん専門医コース 1-27 96N 小児循環器医コース

1-27 93N小児内分泌代謝専門医コース

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4.Nコース研修施設案内

Nコースの研修を行う医療機関の詳細情報を紹介しています。

内科、腎臓内科、呼吸器内科、感染症内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病・内分泌内科、神経内科、外科、消化器外科、乳腺・内分泌外科、整形外科、脳神経外科、

胸部・血管外科、皮膚科、眼科、リハビリテーション科、放射線診断科、麻酔科、病理診断科、臨床検査科、歯科口腔外科

総合内科専門医6人、腎臓専門医4人、透析専門医5人、呼吸器専門医2人、感染症専門医2人、消化器内視鏡専門医1人、循環器専門医3人、心血管インターベンション

専門医1人、糖尿病専門医1人、神経内科専門医1人、外科専門医3人、消化器外科専門医3人、消化器病専門医1人、脳神経外科専門医4人、脳神経血管内治療専門医

2人、放射線科専門医1人、病理専門医2人、麻酔科専門医1人

腎臓指導医2人、透析指導医5人、呼吸器指導医2人、感染症指導医1人、抗菌化学療法指導医1人、心血管インターベンション指導医1人、神経指導医1人、外科指導医

1人、消化器外科指導医1人、肝胆膵外科高度技能指導医1人、脳神経血管内治療指導医1人、消化器病指導医1人、高血圧専門医1人

日本内科学会教育病院、日本腎臓学会研修施設、日本透析医学会認定施設、日本神経学会教育関連施設、日本循環器学会循環器専門医研修関連施設及び大規模臨床試験参画

施設、日本呼吸器学会認定施設、日本心血管インターベンション治療学会研修関連施設、日本プライマリ・ケア学会認定研修施設、日本外科学会専門医制度関連施設、日本

脳卒中学会認定研修教育病院、日本脳神経外科学会専門医指定訓練場所、日本感染症学会認定施設

 主に成人病を対象とした専門病院である。なかでも透析医療は日本の先駆けをなし、現在も腎臓移植を含め、県内はじめ日本の中心的役割を担っていると自負している。

救急医療部門では心疾患を循環器内科が、脳卒中に脳神経外科・神経内科が、急性腹症に消化器内科・外科が迅速な対応に当たっている。また糖尿病、リハビリテーション、

神経難病など慢性期医療にも力を入れている。

3-71

●住 所 新潟県新潟市西区新通南 3-3-11  ● URL  http://www.shinrakuen.com/●病床数 337 床

透析専門医22--111155糖尿病専門医2-72-711認定内科医2-2- 11

血漿交換療法専門医22--111199腎臓専門医2-72-733総合内科専門医2-2- 55

乳腺専門医22--131333肝臓専門医2-72-755外科専門医2-12-177

がん治療認定医22--131377老年病専門医2-82-811外科指導医2-22-211

抗加齢専門医22--141411消化器外科専門医2-82-855救急科専門医2-52-533

高血圧専門医22--141433消化器外科指導医2-82-877消化器病専門医2-52-599

甲状腺専門医22--141477消化器内視鏡専門医22--101011循環器専門医2-62-611

腎移植認定医22--161655集中治療専門医22--111111内分泌代謝科専門医2-62-677

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診療科目、学会認定専門医・指導医数、学会専門医修練施設としての認定施設、施設の特徴と概要等記載しています。また、コース案内、専門研修案内同様、取得可能なN専門分野別コースと専門重点コース、取得可能な専

門医を、掲載ページとともに示してあり、検索が可能です。

3-72

70N 内分泌代謝専門医コース1-1524N 循環器内科専門医養成コース1-1- 55

71N 内分泌代謝・糖尿病専門医コース1-1535N 胃腸胆膵・消化器病専門医コース1-1- 7

72N 内分泌代謝・甲状腺専門医コース1-1536N 胃腸胆膵・消化器内視鏡専門医コース1-1- 77

76N 糖尿病内科専門医コース1-1737N 胃腸胆膵・消化器がん治療認定医コース1-1- 77

77N 糖尿病合併症対策重点コース1-1739N 肝臓専門医コース1-1- 99

78N メタボリックシンドローム対策重点コース1-1740N 肝臓・消化器病専門医コース1-1- 99

79N 糖尿病・老年病専門医コース1-1741N 肝臓・消化器内視鏡専門医コース1-1- 99

80N 糖尿病・総合内科専門医コース1-1742N 肝臓・消化器がん治療認定医コース1-1- 99

108N 胃・食道外科専門医コース1-2955N 腎臓内科専門医コース1-13

109N 肝胆膵外科専門医コース1-2956N 透析医学会認定専門医コース1-13

110N 大腸・肛門外科専門医コース1-2957N 血漿交換療法専門医コース1-13

111N 乳腺・内分泌外科専門医コース1-2958N 腎・膠原病高血圧専門医コース1-13

112N 移植外科専門医コース1-2959N 腎・膠原病老年医学専門医コース1-13

192N 血液浄化・透析専門医コース1-6361N 腎・膠原病腎移植認定医コース1-13

193N 血液浄化・腎臓専門医コース1-6362N 腎・膠原病救急医学専門医コース1-13

194N 血液浄化・救急医療専門医コース1-6363N 腎・膠原病集中治療医学専門医コース1-13

195N 血液浄化・腎移植医療専門コース1-6364N 腎・膠原病総合内科専門医コース1-13

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5.N専門研修案内 Web版

N専門研修案内のWeb版が医師キャリア支援センターのホームページ内にあります。内容は冊子版と同様です。こちらもコース、専門医、研修施設とリンクしており、こちらは掲載ページを

クリックするだけで目的のページに行くことができます。冊子版と同様、調べたいコンテンツから容易にその関連情報を知ることが可能となっています。

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第4部 専門研修医登録システム

1.概要

登録システムは、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムで専門研修を行う研修医のキャリア形成支援の一環として、各自のキャリアを把握、整理するために運用されています。自身のキャリアを把握することは極めて重要ですが、実際にはその多忙な業務等のために、本当に必要な

時にその情報を活用できないことがしばしばあります。そこで、新潟大学医歯学総合病院が提供する専門分野別研修コースの参加者、つまり当院および関連病院で専門研修を行う全ての専門研修医が、各自のデータベース(専門研修コース、研修・勤務施設、研修・研修状況、原著・論文・学会発表などの業績、専門医・学位の取得状況 など)を登録・更新できる専門研修医登録システムを構築し、平成21年度から運用を開始しました。このシステムにより容易にキャリアを蓄積・把握することが可能になりました。個人情報は本人以外に開

示されることがなく、どの関連施設においても新潟大学医歯学総合病院勤務中と同様に自分のページにアクセスすることができます。また、登録したデータを、履歴書の書式でダウンロードすることが可能です。 また、平成23年度からは登録者に限り、当院以外の施設で勤務していても新潟大学のVPN接続が可能

となるサービスを開始いたしました。(年に一度以上の更新が必須条件)専門研修コース修了後も定期的に情報を追加、更新することで、専門研修医の生涯にわたるキャリア形成

を継続的に支援していきます。

2.構成

コース登録者は「基本情報」、「N専門研修コース」、「学歴・卒後臨床研修病院」、「職歴」、「業績(学会・研究発表、論文、著書)」、「専門医取得」、「学位取得」について適宜登録します。登録された内容はセンターへ「申請」され、センター宛にメールが自動送信されます。センターにて内容を確認後、「承認」されると登録者宛にメールで承認済みのメールが自動送信されるようになっています。個人の情報はパスワードで管理され、第三者が閲覧することはできません。登録内容の変更、追加については随時行えるようになっており、年に一度以上の更新と勤務施設の異動時

は必須としています。

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ご登録方法1.新規ユーザー登録

 ① 新規登録メニューをクリックしてください。

 次の画面が表示されます。

 ②メールアドレス、③パスワードを入力してください。

 ご入力いただきますメールアドレスは、登録後のご連絡先となりますので、お間違えのないようお願い

いたします。

 パスワードは、ユーザーご自身で設定してください。

 登録されましたパスワードは、お忘れのないように管理してください。お忘れの場合は、p24(4.パス

ワードについて)をご参照ください。

 内容に間違いないことを確認し ④確認ボタンをクリックしてください。

 これで新規ユーザー登録の終了です。

     

    

 次回より、上記ご登録のメールアドレスとパスワードで、ログインしてください。

申請後、数分でご登録のメールアドレスへ受付完了のメールが届きますので、ご確認ください。

   メールが届かない場合は受付されていませんので再度やり直してください。

   繰り返しお手続きいただいても受付完了できない場合は、事務局へご連絡ください。

19

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2.情報表示

  編集前の情報表示画面は空欄です。

  情報編集完了後、編集した内容が表示されます。

20

○○○@○○○ . ○○ .jp

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3.情報編集と新規登録・更新申請

3-1 基本情報編集 (※初回登録の際は、必ずこの基本情報をご入力ください。)

    まず、①情報編集のタブをクリックして編集画面へ進みます。

    次に、②基本情報を入力してください。

    入力情報をご確認いただき、間違いなければ ③送信ボタンをクリックしてください。

    3-2へ進みます。

        

21

○○○@○○○ . ○○ .jp ○○○@○○○ . ○○ .jp

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3-2 各情報編集

    基本情報編集と同じ要領で、①N専門研修、②学歴、③職歴、④学会・研究発表、⑤論文、⑥著

書、⑦専門医取得、⑧学位取得、⑨その他近況をそれぞれの必要項目に沿って、編集を行ってくだ

さい。

    それぞれ編集画面毎に⑩追加ボタン(または送信ボタン)が表示されています。

    入力情報に間違いないことを確認し、⑩追加ボタン(または送信ボタン)をクリックしてから、

他の編集タブ(②学歴~⑨その他近況)へ進んでください。

     

    

    3-3へ進みます。

       

基本情報以外の各情報編集につきましては、ご入力できるところから登録ができます。

   また、数回に分けてのご登録も可能です。

   基本情報につきましては、初回申請の際に必ず登録してください。

22

① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨

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3-3 編集情報の新規登録・更新 申請

    3-1、3-2情報編集が終了しましたら、①情報表示画面を表示させてください。ご入力いた

だいた全ての情報が表示されます。再度ご確認いただき、間違いなければ画面下の②更新申請ボタ

ンをクリックしてください。②更新申請ボタンをクリックしない限り、3-1、3-2で編集され

た情報は申請されませんので、忘れずにクリックしてください。

    これで新規情報登録の申請手続きは終了です。

     

    

   

情報の更新についても同様に行ってください。!

23

○○○@○○○ . ○○ .jp

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    更新申請終了後、申請日から3日以内(土・日曜、祝・祭日を除く)にご登録のメールアドレス

へ受付完了のメールが届きますので、ご確認ください。3日過ぎてもメールが届かない場合は受付

されていませんので、再度やり直してください。繰り返しお手続きいただいても受付完了できない

場合は、事務局へご連絡ください。

     

    

4.パスワードについて

 パスワードは、ユーザーご自身で設定してください。

 登録されましたパスワードは、お忘れのないように管理してください。

 もし、パスワードを忘れた場合、①パスワードを忘れた場合ボタンをクリックしてください。

 パスワード変更手続きへの案内メールが、ご登録のメールアドレスへ届きます。その案内にしたがって

新しいパスワードをご登録いただき、ログインしてください。

 パスワードにつきましてはセキュリティー上、定期的な変更をお勧めいたします。

 パスワード変更画面より、変更が可能です。

 ご不明点等ございましたら 医師キャリア支援センターまでお問合せください。

情報編集の新規登録・更新申請受付完了には、内容確認の都合上 2、3 日かかります。ご了承ください。!

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第5部 連携テレビシステム

1.概要

連携テレビシステムは、システム内にHDモニター、タブレットモニター、書画カメラ、HDカメラなどをそろえ、相手と対面しながら、X線写真などの画像データ、カルテ、検査データ等を視覚的に確認でき、ペンタブレットを用いて直感的なやりとりも可能なシステムです。医療人GP「中越地震に学ぶ赤ひげチーム医療人の育成」プログラムで導入した地域支援テレビシステムと互換性があり、これにより、新潟県内では新潟大学医歯学総合病院のほか、29の医療機関にテレビシステムが導入され、ネットワークを形成しています。また秋田大学医学部附属病院と秋田県内の9医療機関、及び琉球大学医学部附属病院にも導入されています。連携テレビシステムの導入により、新潟・秋田・琉球大学病院と関連医療施設、あるいは関連医療施設間

の遠隔医療による医療連携を強化するとともに、適宜参加者のニーズに対応した大学病院指導医による遠隔指導を可能にしました。また、プログラム参加者のデータベースをもとに、各施設の指導医、コーディネータ間の綿密な情報交換を行い、研修到達状況、指導体制変更などについての迅速な情報の共有化を図ることで、より広範な高度医療人養成ネットワーク・高度医療連携ネットワークを構築しました。連携テレビシステムを用いた、症例相談、検討会・ランチョンカンファレンスなどの配信、遠隔救急アシ

スト指導等を通して、地域医療病院スタッフに、勤務中も大学のバックアップがあり、新潟県全体を支えるチームの一員であるという意識を持ってもらうことが可能です。

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2.導入施設

(秋田大学の導入医療機関) 琉球大学医学部附属病院 1台・秋田大学医学部附属病院×2台・市立大森病院(H20年度)・由利組合総合病院(H20年度)・山本組合総合病院(H20年度)・市立秋田総合病院(H20年度)・雄勝中央病院(H21年度)・秋田赤十字病院(H21年度)・秋田組合総合病院(H21年度)・市立横手病院(H22年度)・平鹿総合病院(H23年度)

連携テレビシステム① 新潟県立中央病院② 新潟県立新発田病院③ 新潟県立小出病院④ 新潟県立六日町病院⑤ 新潟県立十日町病院⑥ 厚生連村上総合病院⑦ 厚生連長岡中央綜合病院⑧ 厚生連刈羽郡総合病院⑨ 厚生連上越総合病院⑩ 厚生連糸魚川総合病院⑪ 長岡赤十字病院⑫ 新潟労災病院⑬ 済生会新潟第二病院⑭ 下越病院⑮ 燕労災病院⑯ 立川総合病院⑰ 国立病院機構新潟病院

地域支援テレビシステム① 新潟県立坂町病院② 新潟県立津川病院③ 新潟県立柿崎病院④ 新潟県立妙高病院⑤ 新潟県立加茂病院⑥ 新潟県立松代病院⑦ 新潟県厚生連    佐渡総合病院⑧ 新潟県厚生連      豊栄病院⑨ 新潟県厚生連      魚沼病院⑩ 佐渡市立両津病院⑪ 津南町立津南病院⑫ 南部郷総合病院

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3.症例相談

地域医療病院と新潟大学医歯学総合病院、また、地域医療病院同士を結んでの症例相談をおこなっています。症例相談に際しては、フローチャートを作成し、手続きが円滑に進むよう工夫しています。

症例数依頼先施設 対応科 内容県立松代病院 血液内科 治療支援県立松代病院 血液内科 治療支援市立両津病院 医師キャリア支援センター 治療支援県立松代病院 医師キャリア支援センター 治療支援県立中央病院 医師キャリア支援センター 治療支援県立津川病院 呼吸器内科 診断支援県立津川病院 呼吸器内科 診断支援県立津川病院 医師キャリア支援センター 治療支援県立津川病院 医師キャリア支援センター 治療支援県立松代病院 医師キャリア支援センター 治療支援県立松代病院 医師キャリア支援センター 治療支援

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依頼先施設 対応科 内容県立松代病院 医師キャリア支援センター 治療支援市立両津病院 医師キャリア支援センター 診断支援県立松代病院 皮膚科 診断支援県立松代病院 医師キャリア支援センター 診断支援県立津川病院 呼吸器内科 治療支援県立松代病院 皮膚科 診断支援

厚生連上越総合病院 脳研究所 治療支援厚生連上越総合病院 脳研究所 治療支援県立松代病院 呼吸器内科 治療支援

厚生連上越総合病院 脳研究所 治療支援県立小出病院 血液内科 診断支援市立両津病院 皮膚科 治療支援

厚生連上越総合病院 脳研究所 治療支援厚生連上越総合病院 脳研究所 治療支援厚生連上越総合病院 脳研究所 治療支援厚生連上越総合病院 脳研究所 治療支援市立両津病院 血液内科 診断支援市立両津病院 小児外科 治療支援市立両津病院 小児科 治療支援県立小出病院 小児科 治療支援市立両津病院 小児科 治療支援県立小出病院 第一内科 診断支援県立松代病院 脳神経外科 治療支援

4.検討会・研修会

小児科カンファレンスを月1回開催しています。また、チェストカンファレンス、肺がん研修会などの各科または合同での検討会を配信しています。平成22年度6月9日 第269回チェストカンファレンス6月22日 第1回 琉球・新潟整形外科セミナー6月24日、7月1日、7月8日、7月15日 腫瘍センターランチョンカンファレンス6月25日 小児整形外科9月29日 第270回チェストカンファレンス11月17日 第271回チェストカンファランス3月19日 第一外科手術手技クルズス

平成23年度緩和ケア研修会5月6日、5月27日、6月3日、6月17日、7月1日、7月22日、9月2日、9月16日、10月7日、10月21日、11月18日、12月2日、1月20日、2月3日、2月17日、3月2日

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7月29日 救急カンファレンス7月26日 放射線科検討会

平成23年・24年度小児科神経外来検討会目 的:小児神経発達診療のレベル向上と情報補完内 容:県内病院における神経発達外来担当医からの要請による、プレゼンテーション視聴等を通じたミー    ティング参加者:大学小児神経外来非常勤医、県内の神経発達外来担当医、心理士など

5月8日 小児科ランチョンセミナー Clinical Problem Solving 

5.ランチョンカンファレンス

毎週水曜日に30分間「各科における救急対応」をテーマに、救急室で対応するような病態に絞り、各コースの先生に講義していただいています。連携テレビシステムで同時配信するとともに、録画をしてオンデマンド配信しています。

H21年度担当科

7月 1日 第一外科7月 8日 第一内科7月 15日 小児外科7月 22日 形成外科7月 29日 救急部9月 9日 第ニ内科9月 14日 神経内科9月 16日 整形外科9月 30日 泌尿器科10月 7日 整形外科10月 14日 脳神経外科10月 21日 産婦人科10月 28日 放射線科11月 4日 産婦人科11月 11日 小児科11月 18日 第一内科11月 25日 第一外科12月 2日 神経内科12月 9日 耳鼻咽喉科12月 16日 救急部1月 6日 リハビリ1月 13日 第二内科1月 20日 神経内科1月 27日 血液浄化部2月 3日 第一内科2月 10日 泌尿器科2月 17日 小児科2月 24日 第三内科

H24年度担当科

4月 18日 第一内科4月 25日 第二内科5月 9日 小児科5月 16日 救急部5月 23日 リハビリ科5月 30日 血液浄化部6月 6日 脳神経外科6月 13日 神経内科6月 20日 第一内科6月 27日 産科婦人科7月 4日 耳鼻咽喉科7月 11日 整形外科7月 18日 放射線科7月 25日 眼科9月 5日 小児外科9月 12日 第一外科9月 19日 第二内科9月 26日 第一内科10月 3日 整形外科10月 10日 小児科10月 17日 リハビリ科10月 24日 泌尿器科10月 31日 第二外科11月 7日 脳神経外科11月 14日 耳鼻咽喉科11月 21日 救急部11月 28日 形成外科12月 5日 第二内科12月 12日 整形外科1月 9日 第三内科1月 16日 神経内科1月 23日 小児科1月 30日 血液浄化部2月 6日 第一内科2月 20日 脳神経外科2月 27日 第二内科

H22年度担当科

4月 5日 小児科4月 14日 第一内科4月 21日 整形外科4月 28日 耳鼻咽喉科5月 12日 第二内科5月 19日 救急部5月 26日 第三内科6月 2日 第一外科6月 9日 総合リハビリ6月 16日 泌尿器科6月 23日 神経内科6月 30日 眼科7月 7日 血液浄化部7月 14日 救急部7月 21日 整形外科7月 28日 産婦人科9月 1日 第一内科9月 8日 脳神経外科9月 15日 第二外科9月 22日 小児科9月 29日 放射線科10月 6日 泌尿器科10月 13日 救急部10月 20日 第一内科10月 27日 整形外科11月 10日 第二内科11月 17日 小児外科11月 24日 神経内科12月 1日 総合リハビリ12月 8日 産婦人科12月 15日 耳鼻咽喉科12月 22日 第一内科1月 5日 救急部1月 12日  脳神経外科1月 19日 第三内科1月 26日 形成外科2月 2日 第二内科2月 9日 整形外科2月 16日 第一内科2月 23日 産婦人科

H23年度担当科

4月 5日 第一内科4月 12日 第二内科4月 20日 救急部4月 27日 小児外科5月 11日 整形外科5月 18日 第一内科5月 25日 泌尿器科6月 1日 第三内科6月 8日 産科婦人科6月 15日 総合リハビリテーションセンター6月 22日 耳鼻咽喉科6月 29日 小児科7月 6日 整形外科7月 13日 第一内科7月 20日 脳神経外科7月 27日 神経内科9月 7日 血液浄化療法部9月 14日 救急部9月 21日 総合リハビリテーションセンター9月 28日 第二外科10月 5日 第二内科10月 12日 第一内科10月 19日 第一外科10月 26日 放射線科11月 2日 眼科11月 9日 神経内科11月 16日 救急部11月 23日 祭日11月 30日 形成外科12月 7日 産科婦人科12月 14日 第一内科1月 11日 第二内科1月 18日 整形外科1月 25日 耳鼻咽喉科2月 8日 小児科2月 15日 泌尿器科2月 22日 第一外科2月 29日 脳神経外科

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6.遠隔救急アシスト指導

平成22年10月から高次救命災害治療センターにテレビシステムを設置し、24時間対応の遠隔救命アシスト指導を行っています。これにより関連医療機関にいる参加者は広範領域の救急医療を安心して行うことが可能となりました。

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7.臨床実習入門での活用

医学部4年生の臨床実習入門の「ユニット16:地域医療」において、連携テレビシステムを用いた実習を行いました。まず、連携テレビシステムの画像送信方法についてと、各機器の役割について説明しました。書画カメラ

にサンプル用レントゲン写真を提示し、実際の映り具合を見てもらいました。 新潟大学医師学総合病院のテレビシステム同士を接続し、新潟大学医歯学総合病院と地域医療病院をつないだと想定して、医療相談の模擬実習を行いました。学生に操作してもらい、システムの立ち上げから、相手にダイアルしての回線の接続、カメラの操作、書画カメラへの資料の提示やデータの送信方法、データの受信方法、症例検討時の、タブレットへの直接書き込みによる所見のポイントの共有化の方法などについて体験してもらいました。学生からは、モニターを通して実際に相手と顔を合わせながら話し合えること、見た目と比べて操作が簡

単なこと、検査データや温度板、心電図、そしてレントゲンフィルムの画像データがすべてみられること、タブレットの画面に実際に書き込みをしながら、相談ができること、などがシステムの利点として挙げられました。平成21年度 12回、平成22年度 12回、平成23年度 12回、平成24年度 12回開催しました。

8.オープンキャンパスでの活用

新潟大学医学部のオープンキャンパスで、医学部を目指している中高生に連携テレビシステムを体験してもらいました。地域病院と大学病院つなぎ、地域病院の先生から病院、環境、日常診療の様子等の説明をしていただきました。平成21年度 2回、平成22年度 4回、平成23年度 5回、平成24年度 4回開催しました。

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9.オンデマンド配信

新潟大学医師学総合病院で行われているカンファレンス、セミナー、講演会等をコンテンツとして収録し、テレビシステムのネットワークに接続(ルーター設置施設)して24時間いつでも視聴できるオンデマンド配信を行っています。23施設に配信しています。

アクセス数平成23年度

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月合計 14 41 6 1 2 0 4

平成24年度4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月

合計 1 6 8 7 2 5 2 4 2

オンデマンド配信導入施設国立病院機構新潟病院 新潟県立柿崎病院済生会新潟第二病院 新潟県立加茂病院下越病院 新潟県立小出病院立川綜合病院 新潟県立坂町病院燕労災病院 新潟県立新発田病院長岡赤十字病院 新潟県立津川病院南部郷総合病院 新潟県立十日町病院新潟県厚生連魚沼病院 新潟県立松代病院新潟県厚生連上越総合病院 新潟県立妙高病院新潟県厚生連豊栄病院 新潟県立六日町病院新潟県厚生連長岡中央綜合病院 新潟労災病院

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第6部 専門研修用高度シミュレーター

1.概要

新潟大学医歯学総合病院に、診断用あるいは治療用シミュレーターなど、専門研修に有用と思われる様々な高度シミュレーターを導入しています。現在まで9コースに11機種のシミュレーターを導入しました。これによって、本プログラムにおける各分野の高度専門医療人の養成体制を支援しています。また、各専門研修コースにおける高度専門技能修得への興味や意欲を深めるために、臨床研修・医学生を

対象とした専門研修高度シミュレーターの説明会・デモンストレーションを開催しました。

2.仮想気管支鏡ソフトウェア

気管支鏡シミュレーターは、CT画像情報から気管支内腔をバーチャル画像として再構成するものです。熟練した呼吸器内科医はCT画像を読影することによって到達すべき病変までの気管支分岐を読むことができますが、気管支鏡シミュレーターではコンピュータプログラムがこの作業を行います。このようにして予め得られた病変までの気管支内腔画像を実際の気管支鏡モニター画像と同時に視認しながら進むことで、初心者でも患者さんに苦痛を与えることなく正確な検査を行うことが可能となります。また、CT画像、バーチャル気管支鏡画像、実際の気管支鏡モニター画像を繰り返し学習することにより、比較的短期間に熟練した呼吸器科医と同等なCT読影能力を得ることができると考えられます。これまでに他院または他科で病変に到達することができなかった症例や胸部X線写真では確認困難な症例、

計10例において気管支鏡シミュレーターを使用した気管支鏡検査を行いました。この結果、ほとんどの症例で肺癌であることが証明されています。気管支分岐は個人差が大きく教科書だけで熟達することは極めて困難であり、実際の気管支鏡経験が何よ

りも重要です。しかしながら初心者が迷いながら行う気管支鏡は患者さんに大きな苦痛を強いることになってしまいます。気管支鏡シミュレーターを用いて呼吸器専門医を養成することはこのジレンマを取り除き、難しい症例でも良好な検査結果を得る極めて有効な手段となっています。

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【利用状況】径2cm未満小型末梢腺癌の正診率は従来法では34%程度とされてきました(ACCPガイドライン2007)。こ

れに対して、BFナビゲーションシステムによるガイドを用いた検査では診断率が80%を超えるとされています。当院において導入されたBF-naviは10-12次分岐までナビゲート可能であり、気管支鏡施行前に術者となる研修医や若手呼吸器科医が患者に苦痛を与えることなく繰り返し気管支分岐の検討をすることが可能となっています。細径気管支鏡P260F を用いてBFナビゲーション下に行う気管支鏡検査は表のように年々増加しています。さらに末梢小型腺癌を超音波で確認するEBUS-GS件数も同様に増加しています。このような取り組みにより、気管支鏡経験年数の少ない臨床研修医や若手呼吸器科医が施行しても80%前後の高い正診率を得ることができています。

3.大腸内視鏡トレーニングモデル

消化器内科、消化器外科を学ぶ初期研修医、若手医師を対象に、大腸内視鏡検査の教育研修を目的として導入していただきました。実際の患者に対して内視鏡検査を行う前段階として、あるいは、その後のスキルアップのために使用しています。既設のコロンモデルを使用することで、自分の時間に合わせて大腸内視鏡挿入のトレーニングができるた

め、診療業務が終わった夜10時頃になると、内視鏡室で一人黙々と練習する先生を見かけます(写真)。また、消化器内科若手医師に対して行う定期的な実技セミナーにも、大いに利用させていただいています。さらに、医学部5年生の臨床実習においても、このモデルを使用し、大腸内視鏡検査入門としてスコープ操作や大腸の解剖の学習を行っています。学生からは、スコープを実際に操作することは予想以上に難しい、といった反応が多く聞かれますが、単なる見学よりおもしろいとかなり好評です。

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4.胸腔鏡手術トレーニングシステム

低浸襲手術に対する要望と操作機器の発達により近年の胸腔鏡手術の適応拡大には目覚しいものがあり、呼吸器外科手術症例の半数以上で胸腔鏡が使われるようになってきています。胸腔鏡手術は胸腔内の観察や肺部分切除などの比較的容易なものから気管支や血管を扱う難しい手技まで多岐にわたります。胸腔内の手術操作に於いて肺実質や肺動脈などは非常に脆く手技操作を誤れば瞬時に命に関わる危機的状況に陥ることになります。研修医や若い呼吸器外科医には開胸手術による手技の習得と平行して肺部分切除術など比較的容易な手技で済む胸腔鏡手術を経験してもらうようにしていますが、始めから実際の患者さんで経験を積むことは難しいです。胸腔鏡シミュレーターは胸腔鏡と液晶モニター、側臥位になったボックス状の胸郭から構成されています。使われなくなった胸腔鏡手術操作用鉗子・剪刀・持針器、ポートなどを手術室から譲ってもらい、病棟のカンファレンスルームに設置して使用してきました。トレーニングとしては胸腔内における解剖学的位置関係や立体感覚の把握から始め、自動縫合器の扱い方や機器操作法の習得をおこなっています。更には胸腔内での縫合・結紮のトレーニングまで可能です。胸腔鏡手術手技の習得は呼吸器外科医にとっては必須のものであり専門医習得には学会主催の講習会の受講が義務付けられています。胸腔鏡シミュレーターの導入により当院は研修医・若手呼吸器外科医のみならず専門医にとっても何時でもスキルアップを図れる恵まれた環境になったと思われます。

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5.人工膝関節置換術シミュレーター

整形外科領域では、近年より安全にそして正確に手術を遂行すべく、コンピューター支援システムを用いた治療法が開発されております。人工関節置換術においても、術前計画、術中支援、そして術後の評価を厳密に制御し評価することで、より精度の高い良好な手術成績が得られるばかりでなく、学術的にも重要なデータを収集することができ、かつ専門医育成のトレーニングができます。今回導入した、JIGEN system(LEXI, Tokyo. http://www.lexi.co.jp/)は、人工膝関節置換術において、

より正確に人工関節を設置するための術前計画を立て、術中に計画通りの手術を行うためのシステムでありすべての症例で使用しています。まず術前に撮像したCT(コンピュータ断層撮影画像)を元に、本人の大腿骨および脛骨の3次元骨モデル

を構築します。このモデルには計画や評価に必要な参照点や参照軸などを設定しておきます。次いで、使用予定の人工関節を選択し、骨にあらかじめ規定した位置に設置するようにシミュレーションを行います。さらに、この術前計画を実際の手術中に実行するために開発されたジグを表示し、必要なパラメータを記録しておきます。従来はX線写真の上に人工関節の型を重ねて2次元平面でサイズや位置を計測し作図していましたが、本来

立体的で複雑な形状をした関節を評価するには限界があり、実際には術者の経験や主観に依存していました。しかし、本システムでは、3次元的にシミュレーションを行うことで、必要なパラメータを定量的に得るこ

とができ、また実際の手術中に見る術野や手順をコンピュータ内で再現できるため、手術経験が少ない整形外科の専門医を目指す若手医師にとっても有用です。実際の手術中には、術前計画を確認しながら進行し、ジグに対して計画通りに手術が進んでいるか実際に測定し確認しながら行えるため、安全にそして正確に手術が遂行されています。現在、3次元下肢アライメント評価システム(LEXI)とあわせ、術前から術後まで一貫した評価、研究を行っております。

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6.顕微鏡下血管吻合練習セット

教育用シミュレーターとして、脳神経外科における顕微鏡操作の訓練のための実体顕微鏡を購入しました。また、訓練に用いるマイクロピンセット、ハサミの他、血管吻合訓練用の直径0.5mm, 1.0mm, 1.5mmのチューブ、8-0, 10-0, 11-0の縫合糸も合わせて購入しました。実際には、実体顕微鏡を用いて血管吻合の訓練を行っています。また、深部吻合訓練セットも購入したため、脳深部での血管吻合を想定した訓練も行っています。一方、当科はMRI, CT画像をもとに個々の患者のシミュレーションモデルを作成できる機器を有しています。このモデルを顕微鏡下に観察しながら手術シミュレーションを行っています。さらに、顕微鏡に取り付けられるビデオレコーダーも購入しました。この記録を見ることによって、指導医がその場にいなくても後に研修医に指導することができるようになっています。これらのシステムは、これから実際の手術の場で顕微鏡操作を行っていこうとする研修医にとって、機器に慣れることができる極めて有用なものであると考えられます。

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7.新生児気道管理トレーナー、ネオナブルー、Sim Baby

新生児の10~20%は出生時に何らかの蘇生処置を必要とし、全体の1~2%は気管挿管や胸骨圧迫といった高度な処置を必要とします。周産期医療に従事する者にとって新生児蘇生は必須の手技と言えます。総合周産期母子医療センターでは高機能~簡易式の様々な程度の新生児蘇生シミュレーターを導入し、新生児蘇生教育を行っています。簡易式シミュレーターでは基本手技の習得を中心に学び、高機能シミュレーターではシナリオ演習によるシミュレーション基盤型教育を行っています。特に高機能シミュレーターは心拍数、酸素飽和度、呼吸、体動などを無線LANによって変更しながら状態変化を示し、それに応じた蘇生手技を行っていくことができます。このようなシミュレーターを使用し、学生の臨床実習では新生児蘇生の基本手技であるバッグマスクや胸骨圧迫の体験を行っています(1回/2週のペースで施行しています)。さらに、初期・後期研修医や周産期部門のレジデント、看護スタッフを対象として日本周産期・新生児医学会の新生児蘇生法(NCPR)の公認コースも開催しています。3年間の実績で、公認講習会を10回開催し、65名が公認資格を習得しています。

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8.腹腔鏡手術トレーニング

腹腔鏡手術は、泌尿器科におきましても副腎摘出術、ドナー腎採取術、腎摘出術、腎部分切除術、腎尿管全摘術、根治的前立腺全摘術等必須の手技であり、認定医取得も求めてられているところです。従いまして後期研修医にとって腹腔鏡手術トレーニングは、重要な研修手段であり有効に活用しております。また、当科を選択した前期研修医や泌尿器科臨床実習でも、腹腔鏡手術トレーニングによる研修をプログ

ラムに組み込み有効利用し、好評を得ております。特に臨床実習1においては、隔週の木曜午後より泌尿器内視鏡認定医による講義および腹腔鏡手術トレーニングを用いた縫合練習を施行しております。さらに、新潟県卒後臨床研修合同ガイダンスにおいてもデモンストレーション行っております。写真に臨

床実習における使用状況をお示し致します。

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9.ボクセルマン・シミュレーター

平成22年度より、当科病棟に設置しておりますボクセルマンシミュレーターの使用状況につき報告させていただきます。本機器は耳鼻咽喉科の専門医研修において、専門研修医が側頭骨外科や副鼻腔手術の技能を習得することを目的とするものです。予め入っている画像データや実際の患者の画像データを用いて実際の手術に即した疑似体験を行うことができ、局所解剖の理解や早期の手術技能の獲得に有用です。側頭骨や副鼻腔は、耳小骨・顔面神経・内耳・頭蓋底・頸動脈など解剖学的に複雑で理解しにくい器官よ

り構成されており、術野も狭いため研修医が術前や術中に疾患に対する理解を深めることが従来困難でした。しかし本機器導入後に当科を研修に来た先生方は、自分の受け持った患者さんの画像データを取り込んで積極的に活用しており、疾患に対する理解を術前に深め、手術にも積極的に参加できることを実感していたようでした。専門医しか行えない手術の疑似体験ができるため、興味が深まり夜遅くまで没頭していた先生もいたようです。また、研修医のみならず、耳鼻咽喉科専門医にとっても本機器は術前のイメージトレーニングに極めて有用であり、病変の局在を3次元的に理解することができ、危険部位を事前に予測することも可能であり、医療安全面からも効果的であったと思われました。

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10.内視鏡手術トレーニングシミュレーター

導入シミュレーターの使用状況及び若手医師の感想近年、鏡視下手術の発展は著しく、ほぼ腹部の臓器に関しては切除できない部位はないと思われるほど、

多彩で多病変にわたる手術が鏡視下手術で行われております。一方で、鏡視下手術特有の問題である、手技操作に慣れるかといった命題は経験の少ない若手医師にとっては克服すべき課題でありました。平成22年度に当科では鏡視下手術用のシミュレーターを医師キャリア支援センターにより購入していただき、現在ではこれを学生及び若手医師育成に利用しております。現時点では2週間に一回、5年次学生のポリクリの際の鏡視下手術の講義・手技の際のデモンストレーションとして、また、不定期に若手医師による鉗子の操作・結紮を中心とした実技講習を行っております。以下に実際に使用した医師3人によるシミュレーター使用の感想をコメントしてもらいました。

A医師:シミュレーターは画面のfocusが合わず, 実際の腹腔鏡操作より遠近感がとりづらいため操作が難しい. しかし, feed back機能があり自己学習の面では優れている. 当科では週1回シミュレーションを用いた練習を行い, 腹腔鏡の画面を見ながら, 同期, 上級医とともにdiscussionしながら練習できる環境が整っている. 手技の問題点を教えてもらえ非常に有用である.

B医師:若手の外科医にとっては実際の手術でカメラを担当させて頂く機会は多いと思います。使われるカメラは、フレキシブル、オートフォーカスのものが一般的なのに対し、シミュレーターのカメラは、画素数が少なく、フォーカスがなく、またアングル機能がありません。使用する鉗子類は実際のものと同じですが、良好な視野が得られないことで、操作は困難と感じました。一方で練習をする上で、より工夫して鉗子操作をするようになるとも感じました。豊かな与えられた環境ではなく、初心者の練習には最適のツールと思います。

C医師:実際に使用してみると、直視とはちがい鏡視下では距離感がつかめず、最初のうちは鉗子を目標の位置に挿入するのに苦労します。目的に場所にたどり着いても、ものをつかむといった操作すら一苦労で、鉗子が自分の手のかわりになっているという感覚が全くありませんでした。鉗子操作は手術中に覚えるわけにはいかないため、シミュレーターによる手技の向上は必要不可欠なトレーニングでありました。さまざまな鉗子操作に関してはさまざまなトレーニングがあり、飽きさせることなく使用することは可能

でありますが、パソコンモニターに映し出される画質の悪さは確かに難点ではあります。しかし、鉗子の基本操作を覚えるには非常に役に立つツールであることは間違いないものですので、定期的に実技実習を行っていく予定です。

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11.シミュレーター展示

各コースの指導医の先生方に実際にシミュレーターを使ってデモンストレーションを行いました。参加した臨床研修医や医学生にも興味を持ってもらい今後の専門医研修をイメージしてもらう上で役立ったと思います。

平成22年度平成22年10月16日:平成22年度第1回臨床研修フォーラム(ANAクラウンプラザホテル新潟)平成23年 2月11日:平成22年度第2回新潟県臨床研修フォーラム(新潟グランドホテル)

平成23年度平成23年11月 5日: 日本内科学会信越支部主催第129回日本内科学会信越地方会(新潟コンペンションセン

ター朱鷺メッセ)平成23年11月12日:新潟県臨床研修フォーラム(万代シルバーホテル)平成24年 3月24日:新潟県卒後臨床研修ガイダンス(チサンホテル&コンファレンスセンター)

平成24年度平成24年 6月 2日:日本内科学会信越支部130回信越地方会(新潟コンペンションセンター朱鷺メッセ)

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第7部 指導医キャリアアップ講習会

1.平成21年度

平成21年10月24日(土)に、新潟大学医歯学総合病院12階大会議室において、第1回指導医キャリアアップ研修会を開催しました。今回の講師である奥田弘美先生は、平成4年山口大学医学部のご卒業で、現在は東京都内の病院で精神科医

として勤務をされながら、作家(日本ペンクラブ正会員)、メディカル&ライフサポートコーチとしても活動されている、コーチング法の第一人者です。いつも指導医講習会等では、ご参加の先生方にはビデオをご覧いただいているのですが、今回は実際に奥田先生にお越し頂いて、お話しをお聞きする機会をいただきました。コーチングは、1960年代にアメリカで、スポーツのコーチが使っていた指導スキルをもとに体系づけられたもので、人の目標や希望を達成するために、その人の中に眠っている答えを引き出し、自発的行動を促していくコミュニケーション法、ともいわれています。メディカルサポートコーチング法は、奥田先生がアレンジされ、医療・健康・美容現場向けに体系づけしなおしたコーチング法で、医療現場をサポートしていくコーチング法ということから、メディカルサポートコーチングと名づけられました。3つのコアスキルをご説明いただき、これらは指導医の先生方にとって、研修医や若い医師と関わる上で正に重要な方法であり、今後応用して行けそうな、実用的な内容でした。講演修了後の質疑応答でも、活発な討論が行われました。

2.平成22年度

平成23年1月22日の午後1時より、新潟大学医歯学総合病院12階の大会議室において、平成22年度指導医キャリアアップ研修会を開催しました。今回は、BenesseGroup株式会社進研アド事業本部高大連携担当部長であり、GCDF-Japanキャリアカウン

セラーの江藤知治先生をお招きし、「ゆとり教育世代の変化」と題してお話いただきました。ゆとり教育を経験してきた世代の若者の考え方、cultureを、Benesseの豊富なデータをもとにお話しいただき、とても参考になりました。

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3.平成23年度第1回

平成23年7月31日(日)午後2時45分より朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター3階の301会議室において、平成23年度第1回指導医キャリアップ講習会を開催しました。今回は講師に、厚生労働省医政局災害医療対策室 DMAT事務局次長、国立病院機構災害医療センター 

臨床研修部政策医療企画研究室長の近藤久禎先生をお招きし、「東日本大震災における 医療救援活動と被ばく医療」の演題でご講演いただきました。先生は、阪神大震災後のDMATの立ち上げからかかわっており、これまでのDMATの拡大の歴史、今回の

東日本大震災での対応、放射能汚染についての基礎から実臨床についてまで、実に広範囲の内容を深く掘り下げてお話しいただきました。

4.平成23年度第2回

平成23年8月28日の午前11時より、新潟県医師会館3階の大講堂において、NAR平成23年度第2階指導医キャリアアップ講習会を開催しました。今回は、長崎大学病院感染症内科・熱研内科の濱口杉大先生をお招きし、「病院を中心とした総合診療・地

域医療と研修医教育」のタイトルでお話をいただきました。

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先生はもともと新潟大学医学部のご卒業で、その後各地の地域医療の場で研鑽を積まれてきたとのことでした。現在の長崎大学は、熱研での大学院研修として在籍しておられるとのことで、地域医療としては江別市民病院をベースにされているとのことでした。江別市民病院は、2007年に内科医師引き揚げでニュース等でも話題になった病院で、そこで総合内科の臨

床研修システムを立ち上げられました。まず行ったのは、臓器別専門医の援助を得ることと、資金を獲得することだったそうです。北海道では、地方の有床病院に勤める医師が不足しているとのことでした。これに最も当てはまるのが総合内科医であるとのことでした。つまり、中小規模の病院では総合内科医のニーズが高い。若手医師は総合内科嗜好性が高い。これらのことから地域病院に総合内科若手研修医を派遣するシステムを考案し、厚生労働省から研究費を得て実行しているとのことでした。予算を使って、外部講師の招聘、評価のための研修教育アドバイザーの招聘を行いました。研修は、積み上げ式研修プログラムに乗って行いました。このような取り組みで、初期研修医、後期研修医とも増えたそうです。これにより病院も、病棟の再開、救急の再開、紹介患者受け入れ、訪問診療の導入、臓器別専門医の増加、総じて収益も増加したそうです。

5.平成23年度第3回

平成24年3月17日午後1時より、ホテルサンルート新潟において、平成23年度第3回指導医キャリアアップ講習会を開催しました。今回は、タブレットツールの医療現場での活用をテーマに、メーカーと、医療現場で実際に活用されてい

る先生方からお話をいただきました。まずはじめに、ソフトバンクテレコム株式会社 東日本・東海営業本部 東日本営業統括部信越営業部 

スマートフォンエバンジェリストの遠藤寛和さんから、「iPadセミナー <医療現場でのiPadの活用法>」と題してお話をいただきました。救急現場でのiPhoneを用いた患者情報共有、病棟でのバイタルデータの入力、編集、手術中の術野での画像データチェックなど、数多くの事例を御教示いただきました。つぎに、習志野台整形外科内科院長 メディカクラウド株式会社代表の宮川一郎先生から、「患者参加型医

療の実現に向けたICT活用」と題してお話をいただきました。先生は、医院でiPadを患者の問診票として活用されており、そのデータが電子カルテやその他の患者データに反映されるような仕組みを構築されているとのことでした。最後に株式会社ケアネット チーフメディカルオフィサーの姜琪鎬先生から、「教育支援プラットフォーム

の医療開放:「MALS」 から 「レジデントJapan」 へ」と題してお話をいただきました。ケアネットでは様々な医療情報の提供を行っていますが、レジデントJapanでは、研修医が、指導医の指導の下、研修医に有用な情報をアップし共有する仕組みを構築されているとのことでした。

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6.平成24年度第1回

平成24年6月30日午後1時30分より、チサンホテル&コンファレンスセンター新潟において、平成24年度第1回指導医キャリアアップ講習会を開催しました。第1部は「男女共同参画の視点から見た職場・研究環境への提言」と題し、NARの各大学の男女共同参画

に関わっている先生方からご講演をいただきました。初めに、新潟大学企画戦略本部男女共同参画推進室の林はるみ先生から、「本学における男女共同参画推

進」と題してご講演をいただきました。我が国では、1999年に男女共同参画社会基本法が制定され、これを機に各分野で男女共同参画が図られてきていますが、医療分野においては新潟大学においてもまだまだ女性研究者の比率は低いとのことでした。これに対し、新潟大学の男女共同参画推進室では、新大シッター(希望する学生が研修の上、保育を行う)、キャリア形成支援、メンターによる支援などを行っています。特に新大シッターは、大学生が研修のうえ、保育を担う、といった他に類を見ない取り組みだそうです。今後の医療系への取り組みとして、女性専用休憩室、先輩医師(ロールモデル)との交流の場、男性医師の育児参加、パートタイムで働く医師のいる職場全体での「おたがいさま」の雰囲気作り、このようなことを目標にしていきたいとのことでした。次に、琉球大学医学部附属病院の宮城めぐみ先生から、「当院における女性医師を取り巻く環境」と題して

ご講演をいただきました。琉球大学では、平成22年に男女共同参画室が立ち上がり、活動を始めています。やはり琉球大学でも、医員数としては4割近くが女性ですが、研究者に占める女性の割合は13%と低いとのことでした。これに対し、育児サポート、再就職支援(e-ラーニング、メンタルサポートなど)、情報交換の場の提供、ロールモデルとの交流などを行っているそうです。今後の取り組みとして、病児保育の取り組み、フレックス勤務、ロールモデルとの交流、育児支援、再教育支援など、さらに充実させていきたいとのことでした。最後に、秋田大学医学部総合地域医療推進学講座の蓮沼直子先生より、「秋田大学における男女共同参画の

とりくみ ~すべての医師がやりがいを持ち安心して働き続けるために~」と題してご講演をいただきました。秋田大学でも、女性医師の現況としては、新潟、琉球と同様の状況とのことでした。それに対して秋田大学の取り組みの特徴としては、医学生がカリキュラムの中で男女共同参画を繰り返し学習していることです。ロールモデルを提示し、PBLなど学生参加型授業を行っているとのことでした。また、5年生、6年生に対しては、医師になった後のライフイベントへの不安に対して、「女子会」の開催やFacebookでの交流など、ロールモデルを提示し対応しているそうです。病児保育もすでに実践されており、様々な形での取り組みをされているとのことでした。

第2部の総合討論では、個々の取り組みに対し講演者間で質問をし合ったり、秋田大学の病児保育の取り組みに対し、どのような体制で行っているのか、「おたがいさま」の雰囲気作りについて、もともと業務に大き

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な差があるため平等な感覚になるのは難しいのではないのかなど、フロアからも多くの質問をいただき、各演者から回答をいただきました。男女共同参画が医師不足について話す役割の話題になり、現在は、今回の講演で各大学が発表された内容のように、大学レベルでは男女共同参画への様々な取り組みがされ始め、女性医師が存分に働ける環境が徐々に整いつつあるが、各医療機関レベルでは、マンパワーの不足もあり、男女共同参画への取り組みもまだまだの面もあります。それに対して新潟県女性医師ネット代表世話人で、新潟県村上保健所長の佐々木綾子先生から、新潟県の現況からすれば、女性医師が存分に働けることが、医師不足解消のためには必須であり、医療機関でもニーズに応じて男女共同参画のためのインフラがそろうはずであるから大丈夫でしょう、と、この取り組みへ「太鼓判」をいただきました。

7.平成24年度第2回

平成24年8月26日(日)の午前11時から、新潟県医師会館において、日本プライマリ・ケア連合学会新潟県支部との共催で、第2回指導医キャリアアップ講習会を開催しました。講習会では、まず、医療福祉生協連家庭医療学開発センター所長の藤沼康樹先生から、「家庭医の生涯学習:

複雑性の観点から」の演題で御講演をいただきました。先生は新潟大学医学部のご出身で、東京で長く家庭医として活躍され、現在は家庭医の育成にも尽力され

ているそうです。生涯教育は、今までは知識と技術が基本となっていましたが、現在はContinuing Professional Development

の考えからコンピテーション、システム、資質の3つが基本になっているとのことです。医学教育は、ある意味で生涯教育者を作ることといえます。その考えから、生涯教育に力を入れるようになったそうです。従来の医学教育は、たくさんの患者を診ることが基本とされていました。必然的に、対象の領域は狭くなり、専門医

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を育成する流れとなっていました。しかし、家庭医・総合医はこの方法では生涯学習はできないそうです。家庭医の定義は、長くそこにいて、すべてに関わることである。とされています。日本では、高齢化社会

を背景に、在宅ケア・終末ケアに関わることといえます。したがって扱う健康問題が多種多様で、網羅性が必要であり、弱点補強型の学習になると言うことでした。家庭医の生涯学習は、Simpleな問題、Complicatedな問題、Complexな問題、Chaoticな問題があり、Chaoticな問題に臨む心構えでSimpleな問題に取り組む考え方が大切とのことでした。

つづいて、社会福祉法人長岡福祉協会理事・執行役員 高齢者総合ケアセンターこぶし園総合施設長の小山剛先生から、「『地域包括ケアの現状と展望』 ~医療関係者に期待するもの」の演題で御講演をいただきました。日本の人口の年齢構成の変化から、現在は2.6人で一人の高齢者を支えいてるのが、2060年には1.2人で一人の高齢者を支える状況になります。子供の数は減少する一方、夫の引退からの間隔も長くなっています。高齢者は、地域社会の中で人生を継続したがっているが、それが難しくなっている現実があります。現在は介護保険がサービスの中心になっていますが、これからの高齢化社会に向けて考え方を変えていかないといけません。死の迎え方についても、長年住み慣れた自宅での死を臨む要望が多いのですが、実際は、現在時点で9割の方が病院で亡くなっている現実があります。これに対応するために、在宅医療連携拠点事業が始まっています。認知症への対応も課題の1つで、早期診断・早期対応、地域での生活を支える医療サービス、医療・介護サービスを担う人材の育成等の視点での取り組みが行われています。これらのサービスを行うために、地域社会が1つの施設・病院であるという考えが大切になってきます。行政の連続的な支援体制が肝要になってきています。最後にこぶし園の紹介、実際の事例を紹介していただきました。

8.平成24年度第3回

平成24年11月11日の午後1時より、新潟大学医歯学総合病院12階の大会議室において、NAR平成24年度第3回指導医キャリアアップ講習会を開催しました。初めに新潟大学医歯学総合病院高次救命災害治療センター部長の遠藤裕先生から、「ドクターヘリ導入の背

景と課題」についてご講演いただきました。外傷や救急疾患のガイドラインをお示しいただき、引き続き海外と国内のドクターヘリの導入、運行状況についてご紹介いただきました。新潟は全国で39基地目、間もなく山形にも導入され全国で40基地となり、人口の84%をカバーできるということでした。後半は新潟県におけるドクターヘリの運用形式や要請基準、またメリット・デメリットと今後の展望についてもご説明いただきました。要請基準にはキーワード形式を採用し、迅速な判断と対応が可能となっているとのことでした。今回のご講演で国内外におけるドクターヘリの現状や必要性を理解することができました。

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続いて、新潟大学医歯学総合病院医科総合診療部長の鈴木榮一先生から、「後期専門研修医の動向について」のお話をいただきました。臨床研修制度の導入に伴い、平成16、17年度は入局者数が減ったものの、以降は回復傾向で、年間80人前後の入局となっています。専門科については、内科・外科・その他に大別するとほぼ3分の1ずつに分かれています。大学院進学率も平成23年度までは減少傾向でしたが、今年度は上昇に転じており、本事業の成果も含め更なる増加が期待されます。また平成26年度以降、地域枠や県費奨学生などの増員分が卒業数に反映されてくるということで、今後の動向に期待が持てるという印象を受けました。最後に、当センターの藤澤純一先生より「平成25年度GP概算要求に対する意見」および「来年度以降の活

動について」のご説明をさせていただき、ご意見、ご要望をお伺いしました。平成25年度から新規の大学改革推進等補助金として「超高齢社会およびメディカルイノベーションに対応した医療人養成事業 -卒前・卒後を一貫した大学間・地域連携事業の推進-」が検討されています。参加者からは、今回新たに救急患者の搬送前画像等評価や画像診断支援などについてのご要望や、山形県内で実施されているIDリンクのご紹介などをうかがいました。

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第8部 その他

1.CPVS基本コース

平成25年2月9日(土)午前9時から、新潟大学医学部総合研究棟4階の臨床技能教育センターにおいて、「CPVS基本コース」を開催しました。プロジェクト群星沖縄センター長の宮城征四郎先生が提唱された、人気初期研修プログラム「バイタルサインの生理学的解釈法」を、沖縄県若手救急医懇話会(むりQJr)代表の入江聰五郎先生が拡大・開発したのがCPVS(Clinical Physiology of Vital Signs)です。当日は参加者12名、見学者24名の参加をいただきました。初めに入江先生のイントロダクションと講義がありました。次に、臨床技能教育センター内に仮想設定さ

れた「越後救急センター」の中で、様々な病態を再現、モニタリングも可能なシミュレーターSimMan 3G、SimManを含む5台のシミュレーターを設置し、参加者が実際の臨床さながらに観察、診断、治療を実践しました。そして、各症例について詳細に振り返りが行われました。これが3クール行われました。最初から最後まで非常に内容の濃い講義、実技、振り返りで、参加者、見学者にも大変有意義であったと

思います。大きなトラブルなく実施することができました。

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2.レジナビフェア

2009.05.31「レジナビフェア2009 for Resident in 東京」平成21年5月31日(日)に東京ビックサイト西4ホールにて開催された、「レジナビフェア2009 for Resident in 東京」 ~研修医のための後期研修合同セミナー~ に参加しました。今回のレジナビフェアは、各医療機関が臨床研修医に専門研修(後期研修)を案内する催しです。当日は曇りのち雨のあいにくの天候でしたが、多くの臨床研修医が参加し、50あまりの医療機関・グループが参加しました。我々新潟大学医歯学総合病院のブースには、新潟大学医学部出身者の先生方を中心に、21名の臨床研修医

の先生方にお越しいただき、「N専門研修案内2009」を参考にしながら、新潟大学医歯学総合病院の専門研修のあらまし、様々な専門医取得の情報などをお伝えしました。

2010.06.13「レジナビフェア2010 for Resident in 東京」平成22年6月13日(日)に東京ビックサイト東1ホールにて開催された、「レジナビフェア2010 for Resident in 東京」に参加しました。今回のレジナビフェアは、各医療機関が臨床研修医に専門研修(後期研修)を案内する催しです。当日は曇りの天候でしたが、多くの臨床研修医が参加し、160あまりの医療機関・グループが参加しました。我々新潟大学医歯学総合病院でも、お越しいただいた臨床研修医に「N専門研修案内2010」や、NARのホームページをお見せしながら、新潟大学医歯学総合病院の専門研修のあらまし、様々な専門医取得の情報などをお伝えしました。

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2011.6.12「レジナビフェア2011 for Resident in 東京」平成23年6月12日(日)に東京ビッグサイト東4ホールで開催された、「レジナビフェア2011 for Resident in 東京」に参加しました。毎年この時期に開催されるレジナビフェアは、臨床研修医を対象に各医療機関が専門研修(後期研修)に

関する案内を行うものです。当日は曇天の蒸し暑い一日でしたが、310の医療機関・グループが参加し、多数の臨床研修医が来場しました。我々新潟大学医歯学総合病院のブースには、新潟県出身の臨床研修医ばかりでなく、他県・他大学出身の

先生方にも数多くお越しいただきました。面談させていただいた臨床研修医には、「N専門研修案内2010」や「NAR大学間連携研修案内」の冊子などをお見せしながら、新潟大学医歯学総合病院の専門研修コースや関連病院、専門医取得に関する情報などを説明しました。

2012.6.17「レジナビフェア2012 for Resident in 東京」平成24年6月17日(日)の午前12時より開催された、レジナビフェア2012 for Resident in 東京に参加しました。このフェアは、初期研修医の専門研修病院選択の機会となるものです。医療機関単独での参加のほか、グループ、県単位での参加が見られました。我々も新潟大学医歯学総合病院として参加しました。当日は、500名ほどの初期研修医の参加があったとのことです。我々のブースにも新潟にゆかりがないという先生もが何人かお越しになり、新潟大学の専門研修の概要の説明をさせていただきました。

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3.男女共同参画推進室との連携

(1) 平成24年6月30日に「男女共同参画の視点から見た職場・研究環境への提言」と題した講習会を開催しました。新潟・秋田・琉球大学の男女共同参画推進担当教員より、講演をいただき、その後総合討論会を行いました。講演では各大学の現状や取組み内容、課題などを発表いただき、総合討論では、個々の取組みに対しフロア内から多くの質問をいただき、活発な討論が行われました。

(2)先輩医師との茶話会男女共同参画推進室との共催により、平成24年6月22日と10月26日の2回、当院の検討会室において「先輩医師と語ろう~私のキャリアと生活~」というタイトルで医学科学生と医師との茶話会を開催しました。結婚、出産、育児などと仕事の両立はどうしているのか、悩みはなかったのかなど、実際に両立をしている女性医師の話を聞くことにより、これからのキャリア形成について役立ててもらう、といった趣旨で企画されました。参加対象は医学科3・4・5年生、研修医、若手医師とし、現在仕事と結婚生活を両立されている女性医師3~4名を講師として招き、軽食を用意してのざっくばらんな懇話会として開催するというものです。ロールモデルとなる女性医師による話題提供の後、医学部生による質疑応答をフリートークで行いました。第1回目の茶話会は、9名の医学部生と3名の女性医師の参加があり、第2回目は8名の医学部生と5名の女性医師の参加がありました。どちらも茶話会形式としてちょうどよい人数構成となり、スイーツを食べながら、終始和やかな雰囲気で会を終えることができました。医療分野における女性の参画拡大は社会ニーズであり、第3次男女共同参画基本計画においても女性医師への支援が明記されています。先輩の女性医師がメンターとなって若い女性医師の相談に応じる体制をはじめ、学生時代からのキャリア教育などは、女性医師のキャリアアップや両立を支援するうえで重要といわれています。参加した医学部生は、将来の悩みや迷い、不安に対して先輩女性医師から丁寧なアドバイスをもらい、多様な生き方やキャリアアップを知ることで、自身のキャリアや仕事と生活との両立に対するモチベーションを高めることができました。

■講師としてご参加いただいた、第二内科坂上亜希子先生より感想去る昨年10月26日、キャリア支援センター企画、学生さんとの懇話会に参加させていただきました。今回のテーマが「先輩医師と語ろう~私のキャリアと生活~」でしたので、自分自身の医師としての経歴、その中で結婚、妊娠、出産、その後の育児とをどのようにバランスを取りながら仕事をしてきたかをご紹介させていただきました。

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今回、参加してくださった学生さんの多くが女性であり、また人数の多さから、自分の将来像への関心の高さを感じました。おそらく臨床実習などを通して「医師としての仕事の大変さ」を感じつつキャリアアップもしたい、一方で「自分の生活の安定」も考えたい、妊娠、出産、育児も大変そう…?果たして両立は可能なのかどうか?両方の成功を望むのは欲張り? etc. 漠然と将来への希望や不安を抱えている方が多かったように思います。しかし、働き方の選択肢が多いことが我々の職業の利点でもあり、その利点を生かして思い切って仕事、

生活ともに充実したものにしてほしいと願っています。幸い以前と比較し、臨床研修期の産休取得や、大学や比較的医師数の多い病院などでのパート勤務体制の拡充、医療保険や年金の配慮、保育機関の拡大など女性として働きやすい環境が整いつつあります。まずやりたいことを最優先に、できる時期にできることを、少しずつ前に進めば仕事も生活も充実したものになると思っています。ただ大規模病院での勤務体制の充実化の一方で、常勤医師数の少ない中~小規模病院での勤務体系に関し

ては、男女を問わず医師一人一人の負担がかなり大きいため、今後の改善すべき課題であると考えています。この会を通し、私自身、他科の先生方の経験談や苦労話をお聞きすることができ、今後のライフスタイル

を考える良い機会となりました。また微力ではありますが、この会での経験が、医学生や研修医の皆さんが自分の将来像を描く一助となればと思います。 最後に、この会に参加する機会をいただき、ありがとうございました。

■参加者アンケートより

参加者 感想抜粋

第 

一 

3年生 2名4年生 3名5年生 4名

・ 女性医師の生の声などが聞けてとても楽しかったです。将来医師になりますが、もし結婚ができたら家事なども頑張っていきたいと本気で思いました。・ 実際の女医さんがどのように結婚・子育てを行ってきたか生の声を聞けて、自分が数年後直面するであろう問題がみえてきました。パート医制度やシッターの存在を知る事もできました。・ ポリクリ中だけでは聞けないこともたくさん聞けてよかったです。本当に今、医師と自分のQOLの間で揺れていて診療科と、どの土地で働くかを迷っていたので心が楽になりました。先生方が後悔せず自分の今までに自信を持ってらっしゃるのでとても憧れました。

第 

二 

3年生 2名5年生 6名研修医 1名

・ 先生方それぞれのキャリアの積み方、子育てをしながらこういう働き方もあるんだ、と初めて知る事がたくさんありました。また、女医さん達の活躍する話を伺い、自分自身もこうなりたいととても勇気がわきました。・とても参考になるのでまた機会があれば参加したいと思います。・ 先輩方のお話しが聞けてとても参考になりました。「同じ学年の人達と同じように働いていられると考えていますか?」という言葉が深く心に刺さりました。医師としてのロールモデルが少し見えてきました。

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4.ニュースレター

私たちの活動を身近に感じて頂くことを目指して、ニュースレターを年4回刊行し、各コース、関連医療機関、臨床研修医、専門研修医に配布してきました。

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秋田大学から第二内科へ短期研修に来ました!

秋田大学第三内科より2名の先生方が第二内科へ5日間の短期研修に来ました。感想をいただきましたので掲載します。

秋田大学医学部附属病院 第三内科 富樫  賢

研修内容:病棟見学、カンファレンスへの参加、透析の見学、リサーチミーティングへの参加、など

診療内容・体制について•リサーチに対する意欲には刺激を受けました。•当科と違い呼吸器/感染症が同じ科にあるのがいいと思いました。また、当科として血液の分野についてお話することが出来ました。

地域的な医療、生活の差異を実感した点について•透析があるメリットデメリットについて

本学との相違点、印象に残った点について•回診用の聴診器が面白かったです。

秋田大学医学部附属病院 第三内科 山下 鷹也

研修内容:回診、チームカンファレンス、腎臓検討会、膠原病検討会、リサーチカンファレンス、研究見学、透析室見学

診療内容・体制について•臨床だけでなく研究でも力を入れている。•英語でのカンファ

地域的な医療、生活の差異を実感した点について•生活の差異については秋田と大きく変わらない。

本学との相違点、印象に残った点について•病棟実習の学生をほとんど病棟で見かけなかったが、どの様な実習をしているのか気になった。

その他•バスが多く出ており交通の便は悪くない。飲み屋が多く毎日充実しそうです。•同じ腎臓内科でも毛色が違い勉強になった。

大学病院連携型高度医療人養成推進事業地域連携「+α専門医」の養成

新潟大学医歯学総合病院

医師キャリア支援センター ニュース 2011. vol. 22

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専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを行いました

【日本内科学会信越支部主催第129回日本内科学会信越地方会】

平成23年11月5日土曜日に、新潟コンベンションセンター朱鷺メッセにおいて日本内科学会信越支部主催第129回日本内科学会信越地方会が開催されました。私たち医師キャリア支援センターは、会場ホワイエの一画に内科系の専門研修用高度シミュレーターを展示し、デモンストレーションを行いました。当日は、特にデモンストレーションの時間を取っていた訳ではありませんでした

が、学会に参加していた臨床研修医や指導医層の先生方にデモンストレーションしたり、操作をしたりしていただきました。今後も様々な企画で専門研修用高度シミュレーターを紹介していきたいと思います。

【新潟県臨床研修医症例発表会】

平成23年11月12日(土)の午後1時30分から、万代シルバーホテルにおいて、新潟県臨床研修フォーラム「臨床研修発表会」が開催されました。私たち医師キャリア支援センターもこの会に参加し、専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを行いました。今回は、これまでにNARの取り組みの中で導入してきた9台のシミュレーターを展示しました。

●仮想気管支鏡ソフトウエアBf-NAVI●大腸内視鏡トレーニングモデル●内視鏡手術トレーニングシミュレーターProMIS●腹腔鏡手術トレーニングシステム●胸腔鏡手術トレーニングシステム●顕微鏡下血管吻合練習用実体顕微鏡●ネオナブルー新生児シミュレーター●ボクセルマンシミュレーター●人工関節手術シミュレーター

当日は、実際にシミュレーターを使って指導している各コースの指導医の先生や、メーカーの担当の方々にもお越しいただき、臨床研修医や医学生にデモンストレーションをしたり、実際に操作をしたりしていただきました。参加していた臨床研修医や医学生にも興味を持っていただき、1時間のデモンストレーションの間、展示会場内は盛況でした。今後の専門研修をイメージしてもらう上で、臨床研修医や医学生にとって、今回の企画が役に立ってくれれば幸いです。

大学病院連携型高度医療人養成推進事業地域連携「+α専門医」の養成

新潟大学医歯学総合病院

医師キャリア支援センター ニュース 2011. vol. 33

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平成24年2月11日、琉球大学医学部で開催された「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」平成23年度コーディネータ連絡会・報告会に出席しました。当日は曇りでしたが、時折晴れ間がのぞき過ごしやすい気候でした。琉球大学医学部長の須加原一博先生から開会の御挨拶があり、引き続き文部科学省高等教育局医学教育課大学病

院支援室長の玉上晃氏から、「医師不足対策における大学病院と大学病院連携に求める役割について」の講演をうかがいました。次に、「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」の活動報告がありました。琉球大学の「多極連携型専門医・

臨床研究医育成事業」は、全国30大学という最も多くの大学と連携・協力しています。今回はこれまでの成果と今後の課題についての発表があり、引き続きおきなわクリニカルシミュレーションセンターについての紹介がありました。発表後質疑応答があり、活発な意見交換が行われました。休憩をはさんで、「地域医療の現場から求められる専門医育成事業の役割」というテーマで、琉球大学医学部附

属病院地域医療システム学講座教授の小宮一郎先生の司会により、2題の発表が行われました。はじめに、沖縄県立宮古病院副院長の本永英治先生より「離島中核病院における専門医巡回診療の現状と課題」についてのご発表があり、続いて当センターの藤澤純一より「赤ひげ医療プロジェクト」について発表させていただきました。地域医療における当大学の取り組みを紹介させていただき、沖縄の地域医療の現状を踏まえ、活発な討論が行われました。最後に、琉球大学医学部附属病院専門研修センターの平田哲生先生の司会で、プログラム参加者研修報告会と題

し、専門修練医による研修の報告がありました。今回は麻酔科と整形外科の2名の先生がご発表され、当大学での研修も紹介され、本事業に伴う成果が再認識できました。今年度も「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」コーディネータ連絡会・報告会に参加させていただき、「多

極連携型専門医・臨床研究医育成事業」の取組の概要と現状を理解することができ、更に当院の取組についても広く紹介させていただき、ご理解いただくことができました。また他大学のコーディネータとも直接意見交換するなど、情報交換の機会にも恵まれ、今後の取組において参考となることも多く、有意義な時間を過ごすことができました。

琉球大学医学部附属病院専門研修センター主催の「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」コーディネータ連絡会・ 報告会に参加しました

大学病院連携型高度医療人養成推進事業地域連携「+α専門医」の養成

新潟大学医歯学総合病院

医師キャリア支援センター ニュース 2011. vol. 44

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大学病院連携型高度医療人養成推進事業地域連携「+α専門医」の養成

新潟大学医歯学総合病院

医師キャリア支援センター ニュース 2012.6 vol. 55平成23年度第2回施設別・分野別コーディネータ連絡会議を開催しました

平成24年3月17日午前11時30分より、ホテルサンルート新潟において、平成23年度第2回施設別・分野別コーディネータ連絡会議を開催しました。当日は46名の先生方にお越しいただきました。会議では、まず平成23年度の活動報告を行いました。

•  平成22年度に引き続き短期研修を推進し、大学間交流を拡大しました。また、関連医療機関の専門研修医、指導医にも新たに短期研修の募集を開始しました。

•  連携テレビシステムに24時間対応のオンデマンド配信システムを追加し、ランチョンカンファレンス、検討会、研究会などのコンテンツを揃え、いつでも視聴可能な環境を整えました。

• 専門研修用高度シミュレーターの展示イベントを引き続き行いました。• NARの活動をアピールするため、ニュースレターを年4回刊行しました。 続いて、平成24年度の活動予定を報告しました。•  平成24年度の当プログラムの活動としては、基本的に今までの活動を更に充

実させることに重点を置いていきたいと考えております。•  具体的には、まず秋田大学、琉球大学への研修は引き続き募集しております。

一週間程度の短期研修は、おかげさまで今までに多くの実績を上げてきました。専門研修医のみならず指導医も利用可能ですので、是非御検討ください。

•  連携テレビシステムについては、現在県内では大学に3台のほか、県内の主だった29の関連医療機関に導入されており、大学との間で専門研修医と指導医や、指導医同士のミーティング、症例相談を行っています。症例相談には、各医療機関の救急外来と大学の高次救命災害治療センターを結んで救急症例を検討する遠隔救急アシスト指導も含まれます。また大学からのランチョンカンファレンスや研究会、検討会の配信については、リアルタイム配信を行っていますが、それ以外にコンテンツとして大学のサーバーに保存し、各医療機関へオンデマンド配信も行っております。また、各医療機関同士でも、たとえば加茂病院からの緩和ケア学習会の配信、魚沼地区の医療機関を結んだ循環器カンファレンス等、テレビシステムを通したカンファレンス、検討会なども行われています。24年度もこのようなイベントを企画・バックアップして、更なるテレビシステムの活用を図っていきたいと考えております。

•  専門研修用高度シミュレーターは、現在まで9台を導入し、各コースにおいて活用して頂いております。次年度もメンテナンス、バージョンアップを図っていきます。また、臨床研修医や医学部生へのアピールとして、卒後臨床研修合同ガイダンスなどの折にシミュレーターの展示説明会を行ってきました。今後も継続していく予定です。

•  N専門研修案内については、3月中に2012年度版が完成予定です。各コース、医療機関の先生方には、校正等でご協力いただき、ありがとうございました。今回は、病理コースの新設や、各コース、医療機関の情報、専門医情報も更新されており、さらに充実が図られております。また、ホームページ版も更新予定です。臨床研修医が必要な情報を網羅しており、次年度以降も継続していく予定です。

•  専門研修医のプログラムへの登録も、次年度以降も引き続き継続していく予定です。各コースの指導医の先生方の御協力が不可欠ですので、引き続き宜しくお願いします。

•  指導医キャリアアップ研修会は、次年度も開催予定です。1つとして、日程は未定ですが、女性医師・研修者の支援をテーマにしたシンポジウムを予定しています。また、ニュースレターも引き続き刊行を予定しています。

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大学病院連携型高度医療人養成推進事業地域連携「+α専門医」の養成

新潟大学医歯学総合病院

医師キャリア支援センター ニュース

2012.6.30平成24年度第1回施設別・分野別コーディネータ連絡会議を開催しました

平成24年6月30日の午後12時30分より、チサンホテル&コンファレンスセンター新潟にて、平成24年度第1回施設別・分野別コーディネータ連絡会議を開催しました。会議では、まず前回3月17日の連絡会議後の当センターの活動について報告し、続いて平成24年度の活動計画に

ついて説明しました。•  本年度の当プログラムの活動としては、基本的に今までの活動をさらに充実させることに重点を置く。•  連携テレビシステムについては、大学との間で専門研修医と指導医や、指導医同士のミーティング、症例相

談(高次救命災害治療センターによる遠隔アシスト指導含む)、大学からのランチョンカンファレンスや研究会、検討会の配信(各医療機関へのオンデマンド配信含む)などを行っており、各医療機関同士でもテレビシステムを通したカンファレンス、検討会などが開催されている。本年度もこのようなイベントを企画・バックアップし、さらなる活用を図っていく。

•  専門研修用高度シミュレーターは、本年度もメンテナンス、バージョンアップを図っていく予定。また、シミュレーターの展示説明会も引き続き継続していく。

•  N専門研修案内については、すでに2012年度版が完成し、各コース、関連施設に配布済み。今回は病理コースが新設され、各コース、医療機関の情報、専門医情報も更新されている。ホームページ版も同様に本年度版へ更新済み。

•  専門研修医のプログラム登録を引き続き行っている。•  指導医キャリアアップ講習会は、本年度も継続して開催を予定して

いる。•  ニュースレターは年度内に4回の刊行を予定しており、第1号を6月

初めに刊行しました。その後、前回の会議の際にコーディネータの方からいただいた質問につ

いて回答いたしました。こちらの詳細については当センターのホームページや議事録をご確認ください。次に、大学病院連携型高度医療人養成推進事業プログラムにおける秋田

大学・琉球大学の短期研修について議題にあげ、最後に新潟大学新規所属者(いわゆる入局者)の状況について説明しました。今後も、当プログラムの運営に今回コーディネータの先生からいただいたご意見を大いに参考にさせていただきたいと思います。

平成24年6月30日午後1時30分より、チサンホテル&コンファレンスセンター新潟において、平成24年度第1回指導医キャリアアップ講習会を開催しました。当日は34名の先生方に御参加いただきました。第1部は「男女共同参画の視点から見た職場・研究環境への提言」と題し、NARの各大学の男女共同参画に関わっ

ている先生方からご講演をいただきました。

2012.6.30平成24年度第1回指導医キャリアアップ講習会を開催しました

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大学病院連携型高度医療人養成推進事業地域連携「+α専門医」の養成

新潟大学医歯学総合病院

医師キャリア支援センター ニュース 2012. vol.

2012.7.17 ~ 7.22にかけて琉球大学へ行きました

研修内容について•手術見学 ①Dupuytren拘縮(環指、小指) ②Perthes病:大腿骨内反骨切り術 ③肩鎖関節脱臼(Rockwood type V):プレート固定、鳥口鎖骨靭帯修復術(Surface-holding法) ④腱板広範囲断裂:直視下腱板修復術(Surface-holding法)•術前、術後検討会•病棟回診•外来見学•学会、セミナー参加

診療内容について•術前・術後検討会、病棟回診、術前説明会でipadを使用 (各班に1台ずつiPadと一眼レフカメラを支給)※学会発表ですぐに資料が使用出来るようまとまっていた。•術前検討を2回施行(前の週と術前日の2回)

地域的な医療、生活の差異を実感した点について•特に医療的な差は感じられなかった•患者様はみな実年齢より10歳若く感じられるほどvitality溢れていた

本学との相違点、印象に残った点•留学は、希望に沿えるよう教授筆頭に医局スタッフの先生方が寛容な対応をして下さるようであった•研修医は1年近く自由選択期間を設けられており、専門性の高い医療を選択できる•楽しかった思い出:琉球大学医学部附属病院、沖縄赤十字病院、海邦病院と3施設にわたって手術見学をさせていただき本当に感謝しております。整形外科の先生を始め医療スタッフの方々が本当に温かかったです

感想 大学病院を拠点に関連病院や学会参加など多岐にわたって研修をさせていただきました。琉球大学整形外科NAR担当の神谷先生、前任者の山口先生をはじめ金谷教授、普天間医局長および各病院の部長先生にも大変お世話になりました。これだけ自由度のある研修をすることができ、得られるものは大きいと感じております。今後のNAR制度がますます広がっていければと思います。

新潟大学医歯学総合病院整形外科 村岡 治

指導医が研修医にiPadで講義している様子※琉球大学は最先端だなーと感心!!!(撮影:筆者)

33【琉球大学医学部附属病院・整形外科での研修報告です】

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5.活動報告会

平成25年1月26日に「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成事業」活動報告会を開催しました。当日は暴風雪のあいにくの天候にもかかわらず、42名の方々にご出席いただきました。当センター部長の鈴木栄一先生からの開会の辞の後、NARの秋田大学、琉球大学、新潟大学の各事業の、この5年間の成果と今後の展望について発表しました。初めに、秋田大学医学部附属病院医師キャリア形成支援センターの大嶋先生からは、NARと、秋田大学、

東京医科歯科大学、島根大学が参加するTAS(都会と地方の協調連携による高度医療人養成プログラム)の2つの事業について御報告をいただきました。人事交流については、TASでは中長期の大学間研修が多く、NARでは短期研修が多かったそうです。テレビシステムについては、インフラとして秋田大学医学部附属病院と秋田県内の拠点病院を結ぶネットワークはできたが、症例相談や研究会の配信など、継続的な使用についてはこれからの課題ということでした。シミュレーターについては、平成24年3月にシミュレーション教育センターが完成し、稼働を開始していること、またその設備の内容についてご紹介をいただきました。次に、琉球大学医学部附属病院専門研修センターの井上卓先生からは、琉球大学が主管の「多極連携型専

門医・臨床研究医育成事業」についてお話しいただきました。多極連携プログラムは、琉球大学医学部が全国で最後にできた医学部で、すでに県内の病院が医育システムを構築していたことをメリットととらえ、全国の大学、医療機関とシームレスに連携をとっていこうというコンセプトで始まりました。これに則って人事交流が行われています。また、おきなわクリニカルシミュレーションセンターが開設され専門医教育にも活用されています。離島巡回回診・指導、FD事業も積極的に行ってきました。これらの活動が、アウトカムとして専門医の論文数などに現れてきているそうです。当センターからは、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成事業」の5年間の成果についてお話ししました。主な活動として、N専門研修案内の刊行、医師キャリア支援センターへの登録システム、連携テレビシステムの導入・活用、専門研修用高度シミュレーターの導入・活用、大学間の人事交流、指導医キャリアアップ講習会など行ってきました。これらの成果が、新潟大学医歯学総合病院への帰学率の向上などに現れてきています。休憩の後、新潟大学医歯学総合病院長の内山聖先生から、大学病院が目指す方向について、御講演をいただきました。新潟大学医歯学総合病院では、当事業をはじめとしたいくつかの取り組みを通して、専門研修医のバックアップを行ってきており、今後も新外来棟の完成でさらに施設の充実が図られることもあり、これまで以上に専門研修への取り組みを強化していただけるとのことでした。最後に、新潟大学医歯学総合病院経営企画課長の高見澤昭彦さんから、大学病院における若手医師の研修体制等の課題と今後の展望について、お話をいただきました。臨床研修制度の開始以降、地方大学医学部の臨床研修医は減少したままで、帰学率も低いままです。これに対応して平成20年度に大学病院連携型高度医療人養成推進事業が立ち上がりました。医師不足に対応するため、平成18年度から医学部定員、特に地域枠の増加が始まりました。平成25年度からは、文部科学省において「超高齢化社会及びメディカル・イノベーションに対応した医療人養成事業」が発案され、現在概算要求中とのことでした。質疑応答では、3大学の各センターの平成25年度以降の運営についての質問が出され、いずれもやはり予算が課題であり、県からの補助等、手立てを講じているとのことでした。

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第9部 業績

論文

藤澤 純一,森山 雅人,井口 清太郎,鈴木 栄一,長谷川 隆志.大学病院連携型高度医療人養成推進事業「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム.新潟医学会雑誌 2010;124:132-137.

井口 清太郎,太田 求磨,森山 雅人,藤澤 純一,長谷川 隆志,鈴木 栄一,畠山 勝義.新潟大学における医療人GP 赤ひげチーム医療人の育成プログラム.保健医療福祉連携 2009;1:43-47

井口 清太郎,藤澤 純一,太田 求磨,長谷川 隆志,鈴木 栄一,布施 克也,吉嶺 文俊.地域支援テレビシステムによる地域医療教育の取組.日本遠隔医療学会雑誌 2008;4:328-329

学会発表

藤澤 純一,森山 雅人,井口 清太郎,長谷川 隆志,鈴木 栄一.専門研修医・指導医支援におけるビデオ会議システムの効用.医学教育 2012;43:Suppl.187.

藤澤 純一,森山 雅人,井口 清太郎,小川 洋平,影向 晃,鈴木 栄一,長谷川 隆志.医学部6年生の地域医療に対する意識 6年間のアンケート調査を通して.医学教育 2011;42:Suppl.58.

藤澤 純一,森山 雅人,鈴木 栄一,長谷川 隆志,井口 清太郎,小川 洋平.「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの取り組み.医学教育 2010;41:Suppl.71.

藤澤 純一,井口 清太郎,森山 雅人,鈴木 栄一,長谷川 隆志,太田 求磨.地域医療従事者を対象としたQOL・地域医療に関するアンケート.医学教育 2009;40:Suppl.104.

藤澤 純一,井口 清太郎,太田 求磨,鈴木 栄一,長谷川 隆志.赤ひげチーム医療人の育成プログラム 医学教育への取り組みの評価.医学教育 2008;39:Suppl.100.

刊行物一覧

・「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成プログラム」スタートアップシンポジウム報告書

・「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成プログラム」パンフレット

・連携テレビシステムパンフレット

・専門研修案内2009、2010、2011、 2012、2013

・NAR大学2年間のあゆみ

・NAR大学のあゆみ2011~2012

・大学間連携研修案内2010、2011、2012

・ニュースレター2011年度 vol.1~4

・ニュースレター2012年度 vol.1~4

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第10部 タイムライン

2008年11月 1日 医師キャリア支援センター発足

   11月 12日 SimEXPO 2008に参加(東京:日本橋プラザビル)

29、30日 日本保健医療福祉連携教育学会第1回学術集会に参加(埼玉:埼玉県立大学)

12月 3日 第1回分野別コーディネータ連絡会議を開催

20日 第646回新潟医学会にて発表(新潟:新潟大学医学部)

22日 「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラムに参加する3大学による情報交換会を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

2009年1月 12日 「平成20年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」に参加(神奈川:パシフィコ横浜)

24日 第10回地域医療フォーラムで本事業について発表(新潟:ニューオータニ長岡)

25日 第1回施設別コーディネータ連絡会議を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

25日 「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム スタートアップ・シンポジウムを開催(新潟:有壬記念館)

3月 7日 多極連携型専門医・臨床研究医育成事業シンポジウムに参加(沖縄:琉球大学医学部)

9日 第2回分野別コーディネータ連絡会議を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

11日 新潟県立小出病院と新潟大学医歯学総合病院間の連携テレビシステム開通式を開催

25日 新潟県立中央病院と新潟大学医歯学総合病院間の連携テレビシステム開通式を開催

30日 「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

4月 30日 新潟県立六日町病院で連携テレビシステムの説明会を開催

5月 26日 厚生連長岡中央綜合病院で連携テレビシステムの説明会を開催

26日 厚生連村上総合病院で連携テレビシステムの説明会を開催

29日 新潟労災病院で連携テレビシステムの運用説明会を開催

31日 「レジナビフェア2009 for Resident in 東京」に参加(東京:東京ビッグサイト)

6月 3日 秋田大学医学部付属病院と連携テレビシステムを接続

5日 厚生連刈羽郡総合病院で連携テレビシステムの運用説明会を開催

7月 1日 連携テレビシステムで「ランチョンカンファレンス」の配信を開始

7日 連携テレビシステムを用いた「研修医に役立つ肺癌診療スキルアップセミナー」を県内の医療機関に配信

27日 第41回日本医学教育学会大会に参加(大阪:大阪国際交流センター)

平成20年度

平成21年度

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9月 24日 「N専門研修案内2009」2版を発行

29日 第3回分野別コーディネータ連絡会議を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

10月 11日 第2回日本保健医療福祉連携教育学会学術集会に参加(千葉:千葉大学西千葉キャンパス)

24日 第2回施設別コーディネータ連絡会議を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

24日 第1回指導医キャリアアップ研修会を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

12月 12日 「第一外科手術手技クルズス」を琉球大学で開催

14日 第1回NAR合同ミーティングを開催

2010年1月 8日 「平成21年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」に参加(東京:東京ビッグサイト)

23日 「『多極連携型専門医・臨床研究医育成事業』平成21年度コーディネータ連絡会・報告会」に参加(沖縄:琉球大学医学部)

2月 18日 厚生連糸魚川総合病院、厚生連上越総合病院で連携テレビシステム説明会を開催

22-26日 秋田大学での指導医研修(血液内科)

3月 3日 NAR大学・地域連携「+α専門医」の養成プログラムにおける3大学連携に関する打ち合わせを開催(秋田:秋田大学医学部附属病院)

20日 連携テレビシステムで琉球大学と結んで「第一外科クルズス」を新潟で開催

30日 「NAR大学2年間のあゆみ」を発行

30日 「NAR大学・地域連携『α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

4月 19日 専門研修医登録・更新フォームWeb版を公開

21日 厚生連豊栄病院で地域支援テレビシステム説明会を開催

21日 長岡赤十字病院で連携テレビシステム説明会を開催

22日 県立十日町病院、町立津南病院でテレビシステム説明会を開催

23日 大西洋英・秋田大学医学部附属病院医師キャリア形成支援センター長と懇談会を開催

26日 県立新発田病院、南部郷総合病院でテレビシステム説明会を開催

5月 21日 第4回医師キャリア支援センター分野別コーディネータ連絡会議を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

6月 4日 N専門研修案内2010Web版を公開

13日 「レジナビフェア2010 for Resident in 東京」に参加(東京:東京ビッグサイト)

7月 30日 第42回日本医学教育学会大会に参加(東京:都市センターホテル)

9月 10日 「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム3大学連携打合会を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

10月 1日 立川綜合病院で連携テレビシステム説明会を開催

16日 平成22年度第1回新潟県臨床研修フォーラムで専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを開催(新潟:ANAクラウンプラザホテル新潟)

平成22年度

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11月 17日 「第271回チェストカンファランス」を連携テレビシステムより配信

26日 「大学間連携研修案内2010」を作成

29日 下越病院で連携テレビシステム説明会を開催

12月 15日 済生会新潟第二病院で連携テレビシステム説明会を開催

2011年1月 22日 平成22年度活動報告会・指導医キャリアアップ研修会を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

24-25日 「平成22年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」に参加(東京:秋葉原コンベンションホールほか)

2月 5日 琉球大学医学部附属病院専門研修センター主催の「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」コーディネータ連絡会・報告会に参加(沖縄:琉球大学医学部附属病院)

11日 平成22年度第2回新潟県臨床研修フォーラムにおいて、専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを開催(新潟:新潟グランドホテル)

16日 燕労災病院で連携テレビシステムの説明会を開催

3月 30日 「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

4月 18日 新潟県立加茂病院で連携テレビシステムの説明会を開催

20日 国立病院機構新潟病院で連携テレビシステムの説明会を開催

5月 10日 専門医研修を開始された医師の方の登録受付けを開始

6月 12日 「レジナビフェア2011 for Resident in 東京」に参加(東京:東京ビッグサイト)

17日 第5回分野別コーディネータ連絡会議を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

7月 22日 第43回日本医学教育学会大会に参加(広島:広島国際会議場)

7月 25日 ニュースレターvol.1を発刊

29日 連携テレビシステムを用いて「救急カンファレンス」を開催

31日 「平成23年度第1回指導医キャリアアップ講習会」を開催(新潟:朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター)

8月 28日 「NAR施設別コーディネータ連絡会議」を開催(新潟:新潟県医師会館)

28日 「平成23年度第2回指導医キャリアアップ講習会」を開催(新潟:新潟県医師会館)

9月 24日 「臨床推論スキルの教育のためのワークショップ」に参加(沖縄:琉球大学研究者交流施設・50周年記念館)

28日 連携テレビシステムオンデマンド配信を開始

24日 ニュースレターvol.2を発刊

11月 5日 日本内科学会信越支部主催第129回信越地方会で専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを開催(新潟:朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター)

12日 「新潟県臨床研修発表会」において専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを開催(新潟:万代シルバーホテル)

平成23年度

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30日 NAR大学・地域連携「+α専門医」の養成プログラムにおける3大学連携に関する打ち合わせを開催(秋田:秋田大学医学部附属病院)

12月 6日 男女共同参画推進室との意見交換会を開催

26日 ニュースレターvol.3を発刊

2012年1月 9日 「第2回神戸ICT医療イノベーションフォーラム」に参加(兵庫:ANAクラウンプラザホテル神戸)

31日 男女共同参画推進室と第2回意見交換会を開催

2月 11日 琉球大学医学部附属病院専門研修センター主催の「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」コーディネータ連絡会・報告会に参加(沖縄:琉球大学医学部附属病院)

3月 14日 ニュースレターvol.4を発刊

15日 秋田大学医学部附属病院のシミュレーション教育センターを見学(秋田:秋田大学医学部附属病院シミュレーション教育センター)

17日 平成23年度第2回分野別コーディネータ連絡会議・平成23年度施設別コーディネータ会議を開催(新潟:ホテルサンルート新潟)

17日 「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」成果と今後の展望 / 平成23年度活動報告会・指導医キャリアアップ講習会を開催(新潟:ホテルサンルート新潟)

24日 「新潟県卒後臨床研修合同ガイダンス」において専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを開催(新潟:チサンホテル&コンファレンスセンター新潟)

23-25日 「おきなわクリニカルシミュレーションセンター」へ研修(沖縄:おきなわクリニカルシミュレーションセンター)

30日 「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

4月 18日 男女共同参画推進室と平成24年度第1回意見交換会を開催

5月 30日 秋田大学医学部附属病院のシミュレーション教育センターを見学(秋田:秋田大学医学部附属病院シミュレーション教育センター)

6月 2日 第130回日本内科学会信越地方会例会で専門研修用高度シミュレーターのデモンストレーションを開催(新潟:朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター)

4日 第2次オンデマンド配信システム説明会を開催

17日 レジナビフェア2012 for Resident in 東京に参加(東京:東京ビッグサイト)

20日 ニュースレター2012年vol.1を発刊

22日 先輩医師との茶話会を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

30日 平成24年度第1回施設別・分野別コーディネータ連絡会議を開催(新潟:チサンホテル&コンファレンスセンター新潟)

平成24年度第1回指導医キャリアアップ講習会を開催(新潟:チサンホテル&コンファレンスセンター新潟)

7月 6日 「都会と地方の協調連携による高度医療人養成プログラムに伴う3大学合同FD」に参加(東京:東京医科歯科大学)

平成24年度

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27日 第44回医学教育学会大会に参加(東京:慶応義塾大学日吉キャンパス)

8月 2日 県立8病院対象の連携テレビシステム説明会を開催

10日 オープンキャンパスで連携テレビシステムのデモンストレーションを開催

20日 ニュースレター2012年vol.2を発刊

26日 平成24年度第2回指導医キャリアアップ講習会を開催(新潟:新潟県医師会館)

9月 7日 県立病院6病院を対象に連携テレビシステム説明会を開催

29日 秋田大学で開催された第1回シミュレーション教育指導者セミナーに参加(秋田:秋田大学医学部附属病院シミュレーション教育センター)

10月 11日 シミュレーター「SimBaby」を導入

26日 第2回「先輩医師との茶話会」を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

11月 11日 平成24年度第3回指導医キャリアアップ講習会を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

14日 琉球大学より後期研修医の短期研修を受け入れ

23日 「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」最終報告会に参加(沖縄:琉球大学医学部附属病院)

おきなわクリニカルシミュレーションセンターで開催された「第3回CPVS(Clinical Physiiology of Vital Signs)を見学(沖縄:おきなわクリニカルシミュレーションセンター)

26日 ニュースレター2012年vol.3を発刊

2013年1月 26日 NAR最終活動報告会を開催(新潟:チサンホテル&コンファレンスセンター新潟)

2月 9日 「CPVS(Clinical Physiiology of Vital Signs)基本コース」を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

16-17日 「National SUN at ちゅらSIM」に参加(沖縄:おきなわクリニカルシミュレーションセンター)

3月 2日 「第一外科手術手技クルズス」を開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

3月 3日 レジナビフェア2013 in 福岡に参加(福岡:福岡国際センター)

3月 5日 「自立した専門医を育むオール北海道プラス1ワン

」第7回シンポジウム “オール北海道での医師養成 この5年と今後” に参加(北海道:札幌アスペンホテル)

3月 29日 「NAR大学・地域連携『α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを開催(新潟:新潟大学医歯学総合病院)

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お わ り に

『NAR大学・地域連携「+α専門医」の養成』プログラムは、今年度が文部科学省の「大学病院連

携型高度医療人養成推進事業」としては最終年度になりますが、その目指すものは5年間で終了・完

成するものではなく、今後も継続・発展させていくことが必要です。

新潟大学医歯学総合病院では、医師キャリア支援センターを継続設置するとともに、各専門研修プ

ログラムの実態に合わせた専門研修案内の更新は不可欠と考えています。また、専門研修医登録シス

テムへの永続的な新規参加者の登録、既登録者の更新が、将来の専門医のキャリアアップ、女性医師

の支援等に繋がることを期待しています。本プログラムで導入された専門研修用高度シミュレーター

は、新設される新潟医療人育成センター内にシミュレーション室として整備されることとなっており、

今まで以上に有効に活用されるものと思います。地域支援テレビシステムと互換性を持たせた連携テ

レビシステムは、さらに様々な用途で運用されることにより、医師不足の新潟県における広範な遠隔

医療ネットワークが構築されることを期待します。

これまでの活動にご支援いただいた皆様に、この場を借りて御礼申し上げるとともに、今後もご理

解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

          新潟大学医歯学総合病院医師キャリア支援センター

               部長  鈴木 榮一

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「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム活動報告書2008-2013平成25年3月

発行:新潟大学医歯学総合病院

〒951-8520 新潟市中央区旭町通1-754 TEL.025-223-6161(代表) FAX.025-227-0719

025-227-0895 025-227-0886

問い合わせ先:医師キャリア支援センター

TEL. FAX. E-mail.[email protected]ホームページ http://www.nuh.niigata-u.ac.jp/career

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